モリのアサガオ 郷田マモラ (著) 電書バト

モリのアサガオ 郷田マモラ (著) 電書バト

アマゾン商品紹介 文化庁メディア芸術祭大賞受賞作!!なにわ拘置所に配属となった新人刑務官 及川。

そこには一筋縄ではいかない死刑囚達と制度が抱える問題があった。死刑を執行する側とされる側。

新人刑務官・及川直樹と死刑囚・渡瀬満の禁断の友情を通じ、死刑制度の<今>を描ききった衝撃の問題作第1巻!

レビュー

どんな話ですか? これはドラマにもなった死刑囚と刑務官のお話です。自分もアマゾンの試し読みからこの本を読むことになりました。殺人などを起こし、死刑囚となった確定判決をうけ刑死をまつばかりとなり、拘置所で過ごす毎日を新人刑務官がかれらとのやりとりを漫画としたものです。また、野球が好きだったこの主人公は、当時の野球で知り合った友人が死刑囚となった。彼との死刑に対する向き合いをどのようにしていくのか。葛藤の中から死刑制度を考える作品だと思います。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 漫画というのは面白い漫画もあれば、このように死刑というかなり社会性で議論性のある内容を漫画にするというのは、かなり異質な漫画のように思います。テレビでは死刑になったということで、当然残虐な犯人に対して批判的な人ばかりでそれは当然だと思います。死刑制度は維持する必要性があるものの、なぜ殺人などの凶悪犯になっていったのか?そういう社会にならないためにはどうしたらいいのか?非常に考えさせられる漫画だと思っています。

 

スター・レッド 萩尾望都 (著) 小学館

スター・レッド 萩尾望都 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 太陽系第4惑星・火星。赤い風の吹く星。23世紀末の地球に天を見つめる1人の少女がいた。レッド・星(せい)。火星に生まれ、火星を恋する第5世代の火星人。しかし、夢にまで見た故郷に帰った時、火星の大いなる災いが始まった。火星と火星人の呪われた運命を救うため、銀河系の中心で少女が見たものは……。萩尾望都が描く壮大なSF叙事詩。

レビュー

どんな話ですか? 萩尾望都のSF大作です。
主人公のレッド・星は2270年代の未来の地球に住む火星人の少女。育ての親である地球人のパパ・シュウに守られながら、素性を隠し地球人として生活していましたが、いつか故郷の火星に戻ることを夢見ています。
ある日、月世界人らしい謎の少年・エルグと出会い、エルグは星が火星人であることを見抜きます。
エルグは、謎多き火星人についての情報を伝えれば、星を「火星に連れて行ってあげる」と約束するのです。
実は、火星人は火星に渡った地球人の子孫であり、火星に順応し超能力を得るようになった存在です。星自身も超能力があり、透視や人の考えを読み取ることができるなどの能力があります。しかし、火星人は地球人との争いの末に姿を消しており、その生態は謎につつまれていたのです。
星は迷った末にエルグとともに火星に渡るのですが、そこで地球人による火星人研究局に存在がばれてしまい、追われる身となります。
そこで二人は様々な陰謀に巻き込まれていくというストーリーです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 技術の進歩について考えさせられる作品であるためです。

ここでは技術ではなく、超能力として描かれていますが、どうしても人が超能力を得るということが現代の技術の進歩と重なります。

作品中の火星人研究局の局長であるペーブマンという人物が印象的な発言をしています。

彼は、星の高い超能力について「たいした退化ですな!」と評価するのです。

その理由は、星が実際には視力はなく超感覚でものを捉えている上に、念動力でものを動かせ、瞬間移動ができ、テレパシーでコミュニケーションが取れること、それは目も腕も脚も声帯も必要がないということ示すことになるからだと彼は語ります。

「岩みたいになって転がってるてのはどうです!考えてるだけ―それすら不要になる―生きることすら不必要になってしまう! これが退化でなくてなんです?」と訴えかけるのです。

現代の技術の進歩の成れの果てを想像させませんか?

まだ、生きてる・・・ 本宮 ひろ志 (著) サード・ライン

まだ、生きてる・・・ 本宮 ひろ志 (著) サード・ライン

アマゾン商品紹介 定年を迎えたサラリーマン・岡田憲三。家に帰ると家族は消えていた。妻が全財産を持ち逃げし、息子や娘は音信不通に・・・。生きる事に疲れた希望も無くした憲三は、60年の人生の幕を閉じようと、故郷・房総の山奥に入り首吊り自殺を図るが・・・。現代人に生きる事の意味を問いかける意欲作、第一巻。

レビュー

どんな話ですか? 物語の主人公はサラリーマンで、長年勤めた会社を定年退職した際に、突然、退職金を持って家族に逃げられる。主人公は故郷に帰って山で自殺を図るが、失敗して山で死ぬまで生きようと決意する。幼い頃におばあちゃんに教えられた生活の知恵を利用しながら、逞しく生きていく。ヨモギを利用した傷薬や、ドングリを食料にしたりと、今では忘れ去られている利用方法があるのだと感心する。会社勤めに疲れたサラリーマンに読んで欲しい漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 都会の生活に疲れて死のうと思っていたサラリーマンが、同じく自殺しようとしていた若い女性、産まれた子供の3人とともに生活する中で、生きることの本当の意味を教えてくれるとても感動的な作品だから。年功序列や終身雇用、メンバーシップ型の仕事という独特の制度がまだ色濃く残っている日本の会社の中では、人間関係に悩みながら、仕事にやりがいを感じられないサラリーマンorサラリーウーマンも多く働いていることだろう。そのような疲れた会社勤めの人々の価値観を変えてくれると思う。

 

イティハーサ 水樹 和佳子 (著) クリーク・アンド・リバー社

イティハーサ 水樹 和佳子 (著) クリーク・アンド・リバー社

アマゾン商品紹介 人はなぜ神を求めるのか。
約一万二千年前、人が神と接することのできた古代の日本。
ある村に暮らす少年・鷹野(たかや)は、捨てられた赤子を拾った。
赤子はとおこと名づけられ鷹野の妹として育てられた。
とおこが七歳になったある日、村は邪悪な威神(いしん)の徒党に襲われる。
生き残ったのは鷹野ととおこ、そして青年・青比古の3人。
彼らは威神と対立する、亞神(あしん)の信奉者たちと出会い…――SF大河ロマン堂々開幕!!巻末には、オリジナルコンテンツを収録! 電子書籍のみの描き下ろしイラストとサイン付き!

レビュー

どんな話ですか? 1万2千年前の古代日本舞台がとなり、トオコ、タカヤ、アオヒコを中心に人とはなにか、神とはなにか、自然との共存、宇宙などをテーマにした壮大なファンタジー。元来信仰していた目に見えない神々への信仰が薄れつつある中、隣国から突如として現れた目に見える神々への脅威、亜神と呼ばれる美しくへ平和を好む神々、威神と呼ばれる争いを好む神々と、人との戦い、平穏を望む人々、悪に惹かれる人々、神は、人はいったいどこへ向かうのか。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 30年以上前に連載が開始された漫画なので、絵自体には少し古さを感じるかもしれませんが、登場人物達が美しく、とても魅力的です。子供から思春期、青年期への移ろい、自分が何者なのかとゆれ動く心の描写や、戦い、人との出会いを通して主人公たちが成長していく様が良く描かれていると思います。現代人が忘れ疎かになってしまっている自然への脅威、神々への畏怖、信仰などを思い出させてくれる漫画だと思うのでオススメしたいと思いました。

ポーの一族 萩尾望都 (著) 小学館

ポーの一族 萩尾望都 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 1880年ごろ、とある海辺の街をポーツネル男爵一家が訪れた。ロンドンから来たという彼らのことはすぐに市内で評判になった。男爵夫妻とその子供たち、エドガーとメリーベル兄妹の4人は田舎町には似つかわしくない気品をただよわせていたのだ。彼らを見たものはまるで一枚の完璧な絵を見るような感慨にとらわれた。実は、その美しさは時の流れから外れた魔性の美。彼らは人の生血を吸うバンパネラ「ポーの一族」であった。市の外れに家を借りた一家は、人間のふりをしながら一族に迎え入れるべき者を探し始めた。そして、エドガーが興味をひかれたのが、市で一番の貿易商の子息であるアラン・トワイライトだった…。

レビュー

どんな話ですか? 遥か時の彼方を越えて、永遠の時を生き続ける吸血鬼(バンパネラ)たち。時に人間を喰らい、時に人間とひっそりと同化しながら、不老不死を生きるバンパネラ。約250年前、14才でバンパネラとなり、少年のまま永遠の時を生きるエドガーを中心に妹メリーベル、同じく少年のままバンパネラになったアランらが、生きる苦悩、愛するものを失う悲しさ、中世から世界大戦、現代に至るまで出会う者たちとの関わりや遭遇する出来事、一族の秘密などを細やかに描く。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 少年のまま永遠に生き続けるということがどんなことか。大人と違い、身体も精神も安定しない状態のままで生き続けなくてはならない。安定しないが故に、些細な心の揺れまで大きくクローズアップされる。大人が生き続けるのとは違う、もっと繊細な視点で物語が展開される。少女漫画の神様・萩尾望都の代表作であり、その情緒的な表現は、従来の漫画の枠を越えた文学性が感じられる。「ポーの一族」はいくつもの短編・長編が重なったシリーズであるが、1972年短編「すきとおった銀の髪」から1974年短編「エディス」を発表後、40年のも空白期間を経て、2016年長編「春の夢」にて再開。2021年現在も続行中である壮大なシリーズである。

火の鳥 手塚治虫 (著) 講談社

火の鳥 手塚治虫 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」シリーズがついにはじまる! 第1巻には「騎馬民族渡来説」を取り入れ、独自の解釈による日本神話を描いた「黎明編」に加え、手塚治虫エッセイ集より抜粋した「『火の鳥』のロマン」を掲載。<手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』黎明編(手塚治虫漫画全集MT201~202『火の鳥』第1~2巻収録) ・『「火の鳥」のロマン』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』黎明編 1967年1月号~11月号 COM連載 ・『「火の鳥」のロマン』1983年1月号 「旅」掲載

レビュー

どんな話ですか? この漫画は手塚治虫の古い漫画です。私がこの漫画と出会ったのは40年以上前なんですが、当時小学生だった私が友人宅の本棚で見つけました。友人に借りることはしなかったので読破してなかったためにずっと読みたくて、自分で買って読破しました。内容は地球の古代から未来までの人類のいろいろなドラマが詰め込まれているんですが、いつの時代も火の鳥が見守っているようなイメージの漫画です。歴史にもなぞらえているところもあり、また実際にこの数十年の間に漫画の内容が現実になっていたりするのもみどころです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 古い漫画なのですが名作です。私は何回も繰り返して読んでしまいました。家族も年代を越えて楽しんで読んでくれました。家族の会話にも時々登場します、話が面白いだけでなく、いろんな考え方もとても人生の参考になりそうなきがします。たくさんの人がすでに読んでいることと思いますが若い世代の人にも是非読んでもらいたいですね。そしていろんな人とこの漫画について語り合いたいなあと思います。この漫画にはまだまだ先の未来も描かれていますがこれからの世の中がどうなるかなあと思います。

いがらしみきお自選集 いがらし みきお (著) 竹書房

いがらしみきお自選集 いがらし みきお (著) 竹書房

アマゾン商品紹介 デビュー以来15年間に描いた作品の中から、著者自身が選んだ傑作集。各巻頭に書き下ろしカラー漫画と巻末には語り下ろしインタビューを収録した豪華本。フジョーリもカゲキも4コマギャグの全てが、この一冊にある。

レビュー

どんな話ですか? ロングヒットとなった「ぼのぼの」の作者、近年ではサスペンス風のストーリー物も多く描いてる、いがらしみきおの初期作品の自選集。4コマ漫画をはじめ、コマ漫画中心でドタバタ、シュール、ナンセンス、不条理などなど満載の作品集
なぜその漫画をオススメしたいですか? 4コマ漫画といえば起承転結がセオリーだった時代に、その定型をぶっ壊した漫画家いがらしみきお。今読んでも斬新で、表現力や破壊力、アクションや表情、セリフでも笑わせようとする貪欲な精神に頭が下がる。シュールで不条理なネタからは哲学さえ感じることも。ぜひその世界観に触れて欲しい。

アシュラ ジョージ秋山 (著) ゴマブックス株式会社

アシュラ ジョージ秋山 (著) ゴマブックス株式会社

アマゾン商品紹介 今の時代からは想像もつかない“大飢饉”。舞台は中世、農村の時代。日照りが続き干上がった土地では、食べるものは何もなくなる。飢饉で追いつめられた人間のすることとは・・・!?不幸な生まれ方をしたアシュラは、その逞しい本能により壮絶な生き方を繰り広げる。人間性の本質と欲望をギリギリのところまで描いた“衝撃の問題作”!!ジョージ秋山の代表的傑作!

レビュー

どんな話ですか? 室町時代の京都。相次ぐ洪水や飢きんにより京の都は荒廃し人々は飢え苦しんでいた。こんな時代に生まれたアシュラは生まれてすぐに親に捨てられ人肉をも食らうケダモノとして生き抜いていく。ある時、地頭の息子を殺してしまったアシュラは追われる身となるが、美しい少女・若狭と出会いかくまわれる。若狭の優しさや愛に触れ、次第に人間性を備えていくアシュラだったが…。
飢餓に追いつめられた極限状態の人間の心理に迫る異色の作品。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 描写が過激すぎて社会問題化して連載中止となった『アシュラ』だが、それだけ作品の与えるインパクトは大きく一度読めば忘れられない作品となる。連載が中断されなければアシュラは最後は仏門に入り「命」と命名されていたという。
作者のジョージ秋山は息子に「命」と命名し、父の作品を読み込んだ息子は名前に込められた真意『命がけで生きろ』に気づく。
人の世の不条理への絶望を提示しながら「命がけで生きろ」と説いた稀有な才能に恵まれた作家にしか作れない作品。

風の谷のナウシカ 宮崎 駿 徳間書店

風の谷のナウシカ 宮崎 駿 徳間書店
アマゾン商品紹介 月刊「アニメージュ」に連載され、
スタジオジブリ長編アニメーション映画
「風の谷のナウシカ」の原作となった、
オリジナルコミックスの第1巻。
アニメージュ1982年2~9月号掲載分収録。「火の七日間」と呼ばれる戦争によって
巨大産業文明が崩壊してから千年。
荒れ果てた大地には「腐海」と呼ばれる
有毒の瘴気を発する菌類の森が広がり、
衰退した人間の生存を脅かしていた。
酸の海のほとりに、海から吹く風によって
腐海の毒から守られた「風の谷」という
辺境の王国があった。
そこでは、王女のナウシカを中心に
人々は自然を尊び平和に暮らしていたが、
大国トルメキア軍の侵略に遭い…。

レビュー①

どんな話ですか? 火の七日間と呼ばれる戦争によって都市群は有害物質をまき散らして崩壊し、その後地表は腐海と呼ばれる有毒ガスを排出する菌類と巨大な虫が生息する森に覆われ人類は僅かに残された汚染のない地域に生息していた。
しかしこのような世界情勢でも国家や民族間の争いは存在していた。
風の谷の族長の娘ナウシカの人と自然の歩むべき道を求める姿を描いた作品。
有毒ガスを吐いている腐海の植物は実は悪くなくて土に含まれた有毒物を地球が腐海を通じて浄化しているという設定。
また有毒でマスクを外すとすぐに死んでしまう死の世界なのに不思議な美しさを持った腐海等、数多くの魅力を持ったファンタジー作品。
スタジオジブリの初回アニメ作品となり宮崎駿監督自身が原作者でアニメージュに連載していた作品。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 設定や世界観など卓越した発想と奥深い訴える内容に感銘を受ける。
ジブリの作品は数多くあるが宮崎駿監督自らが原作者であるこの作品は、個人的には今でもNo.1だと思っている。

レビュー②

どんな話ですか? 宮崎駿監督による劇場アニメーション映画『風の谷のナウシカ』の原作コミックです。1982年2月からアニメ雑誌『アニメージュ』に連載され、1984年の劇場公開後も執筆が続けられ、1994年に完結しました。全七巻のコミックのうち、映画に該当する部分は最初の2巻のみ。コミックでは映画に描かれていない物語の世界や数多くのキャラクターが登場します。

作品自体のメッセージも、映画よりもより深いものになっています。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 宮崎駿監督ならではの大胆な作画やスピード感だけでなく、ち密な世界観やキャラクターの作りこみ、作品全体の人間に対する問いかけなど、壮大なスケールで描かれたエピックストーリーです。架空の世界でありがなら、現代の科学文明の問題点や課題とも通じるものがあり、読みながら考えさせられます。映画を観た人はもちろん、まだ映画を観ていない人にもこの漫画作品はオススメです。ジブリ作品の原点とも言える、宮崎駿さんの世界を堪能できます。

レビュー③

どんな話ですか? ものすごく壮大なスケールで描かれた地球の未来、人類の未来を宮崎駿さんの絶妙な表現方法で描いた永遠の一作。主人公のナウシカと周辺諸国との関わり、生きる意味について考えさせられる作品です。人類がめちゃくちゃにしてしまった環境汚染された世界を火の七日間とその後できた腐海によってリセットする、それを支持する人類の一団とそれに抗う人たちの一段との戦い、それに振り回されながらも自然と共に生きようとするナウシカの人生を描いた作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画を読むと人生観が変わります!あぁ人間でよかったと思うところもあれば、人間なんていなければよかったのにと思う部分もあったり、自身の感情が揺さぶられます。登場人物もそれぞれに特徴があり、人生観が表れています。誰も不正解でも正解でもない、蟲も人も共に生きて生こうと解くナウシカの心の葛藤も見ものです。戦争場面もありますが全体的に暴力的な部分は少なく、死の場面も美しく、感動的にまとめられています。お供のキツネリス、テトが死ぬところ、ユパミラルダが人生を全うする場面など、もう感動の涙でタオルが必要です。

幸福について ショーペンハウアー , Teamバンミカス , 伊佐義勇 講談社

幸福について ショーペンハウアー , Teamバンミカス , 伊佐義勇 講談社

アマゾン商品紹介 “あなたはいま幸せですか?”と問われたらなんと答えよう。幸せな人も、そうでない人も。しばしショーペンハウアー先生に耳を傾け、幸福について考えてみよう。自身の生涯を通じて、幸福とは何かについて思索したエッセイ「幸福について」を、ドラマチックに描き幸福の本質に迫ります。”人間が幸福になることは難しい。しかし、出来る限り楽しく生きる術はある”。
著者は63歳まで全くの無名の哲学者。17歳で父親を亡くし母親に見捨てられて以来完全な孤独。出版した本はすべて絶版。地位も名誉もない。それでも幸福になれると言い切る天才哲学者。読むと幸せになれる一冊です。

レビュー

どんな話ですか? この漫画は講談社・まんが学術文庫の哲学書のシリーズで、ショーペンハウアーの難解な哲学書を漫画で読みやすく紹介しています。ある日ショーペンハウアーは自殺しようとしていた若い彫刻家と出会い、自分の家に庇護します。その若い彫刻家の女性は、・どうして生きるのか・生きなくてはいけないのか・どういう考えを持って生きていくべきなのか・・・と悩んでいます。主人公は彼女に ”心の持ち方” を、自分の豊かな経験談、特に失敗し打ちのめされた時期の経験を踏まえて語っていきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画は”なぜ孤独を愛するべきなのか”というテーマに沿って、主人公ショーペンハウアーが経験を元にした”心の持ち方”を悩める若い彫刻家に語っていきます。人が持つ”主観”と”客観”の二つの見方の内、人は客観に縛られていると主人公は語ります。ひとは3種類の欲望 ”必要で自然な欲望:食と衣” ”不必要で自然な欲望:性的な満足” ”不必要で自然ではない欲望:栄華”。財産や名声は海の水に様に飲めば飲むほど喉が渇き、限りがない。故に客観的な現実を良くする努力は必要ですが、同じ様に主観的な現実を良くする様に努力したほうがいい。自分を主観的に見る事への重要性を語る主人公を通じ、物の見方・考え方を学べる漫画です。