ベアゲルター 沙村広明 (著) 講談社

ベアゲルター 沙村広明 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 3匹の獣(めす)が牙を剥き合う、おんなの修羅場!! 『無限の住人』の沙村広明が贈る、背徳のエンタテインメント! ――中国の売春街で起きた謎の殺人。それはやがて、日本の某・広域暴力団内部での現金盗難事件と結びつき、とある辺境の孤島にて、予期せぬ火花となり炸裂する!! 情慾(エロス)と暴力(バイオレンス)の完璧な融合……これが“叛逆ずべ公アクション”だ!!
どんな話ですか? 「無限の住人」「波よ聞いてくれ」などで有名な沙村広明が手がける叛逆ズべ公アクションの金字塔。
ヤクザの金をぶんどって舎弟と逃げたもののあっさり捕まってしまった主人公の忍は、命を助ける条件として、自身の出身地である石婚島への潜入を持ちかけられます。
なんと鄙びた離島に過ぎなかったはずの忍の故郷は、マフィアやヤクザが跳梁跋扈し、売春で栄える怪しげな場所へ変貌していました。
島へ潜入を果たした忍は、島を牛耳る巨大製薬企業に子供をとられて復讐の炎を燃やすトレーネや、製薬企業の用心棒である凄腕カンフー使い睫毛と出会い、娼婦の胎児を売り買いする石婚島のおぞましい暗部に迫っていくのですが……。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 叛逆ズべ公アクションのアオリが示す通り、メインキャラとなる忍・トレーネ・睫毛の三人がかっこいいです。

皆それぞれ過去を秘め、譲れない物の為に戦っているのですが、義手に仕込んだギミックをぶっぱなしたり、カポエラ風カンフーで悪党どもを薙ぎ払ったりとケレンミたっぷりの痛快アクションで魅せてくれます。

トレーネや睫毛と比べると小物の忍も、姉御肌で情に厚い一面を見せてくれるので憎めません。

多国籍マフィアやヤクザ、巨大企業の陰謀が渦巻く島が舞台であり、先の展開が読めずハラハラドキドキが持続します。

過激な拷問シーンも頻出するので、エログロ好きにもたまりません。

どんな人に読んでもらいたいですか? 強く美しくかっこいい女性が好きな人

ケレンミたっぷりのアクションが見たい人

ヤクザやマフィアの駆け引きが好きな人

陰謀・裏切り・愛憎劇のキーワードに反応する人

エログロ描写に耐性があり、フェティッシュな表現が好きな人

読んだことによるエピソード とくになし

幸せカナコの殺し屋生活 若林稔弥 (著) 講談社

幸せカナコの殺し屋生活 若林稔弥 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 ブラック企業を満身創痍で退職したOL・西野カナコ。
転職先はまさかの“殺し屋”!?
人殺しなんて無理無理無理無理カタツムリ――――!!
……と思ったら、天性の才能が大開花!世のため人のため、今日も悪をやっつける――――――――☆
どんな話ですか? ブラック企業に勤めていてパワハラを受けた西野カナコ(もちろん名前の元ネタは西野カナ)がなぜか転職をした先が殺し屋だった(応募の時点ではパワハラで病んで覚えていなかったというのが本人談)というストーリー4コマ漫画です。

もちろんカナコに殺人経験はありません。しかし過去の経験から殺し屋の才能があったことがわかり無事殺し屋に転職をしました。そこから殺し屋としてのカナコのストーリーが展開していきます。ちなみに「殺し屋カナコの幸せ生活」ではありません。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画は「殺し屋になったカナコがどのような難しい状況で人を殺していくか?」という作品ではありません。「殺し屋になったことで幸せな生活を手に入れるカナコの話」です。今までこのような作品はなかったと思います。そして殺されていく人間が大抵悪人ばかりで殺されるのを見ると読むこちらまで幸せになれるからです。特にカナコが殺したいと思っていながら殺せなかったのにようやく殺すチャンスができた時に見せるカナコの笑顔にはこちらも笑顔になります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 「死にたい」と思っている人にお勧めです。このカナコはパワハラで退職したというのは書きましたが、かつて引きこもりを経験し高校時代にはいじめにあって何回も死にたいと思っていたという話も描かれます。そんな状況から見事に生きることを選んで幸せな生活をつかんでいったのです。だから生への欲求を強く思わせるこの作品を読んでほしいです。
読んだことによるエピソード こういう作品は初めて見たが、引き込まれた。

ヘルハウンド 保険調査員怪譚 大沢俊太郎(著) 安藤慈朗(著) 日本文芸社

ヘルハウンド 保険調査員怪譚 大沢俊太郎著 安藤慈朗著 日本文芸社

 

アマゾン商品紹介 『保険金詐欺天国』
そう揶揄されるほど、保険金の不正請求がはびこる日本―。
金に目が眩んだ魔物たちが企てた保険犯罪<モラルリスク>。
その調査を請け負い、闇に隠された真相を暴くのが保険調査員である!!
「さあ、猟りの時間よ―」
AAA級だけの難事件を扱うヘルハウンド・エージェンシーの調査員・紅林あかね。
一見、何の変哲もない事故…。しかし彼女の信念の牙は、真実に食らいつく―ッ!!
そして、事件の裏に潜む、魔物たちを操り犯罪を楽しむ傍観者の存在とは…?
衝撃の保険サスペンス、開幕!!
どんな話ですか? 誰もが一度は「保険金詐欺」や「保険金殺人」という言葉を聞いたことがあると思いますが、そのような保険菌を騙し取ろうとする輩に対して綿密な調査を行い、きちんと支払うべきか“嗅ぎ分ける調査員が主人公の物語です。タイトルの「ヘルハウンド」とは「狩猟犬」という意味で、文字通りそのような犬の如く、普通の調査員では騙されてしまってもおかしくない事案やどんな大掛かりな嘘でも見抜いてしまう、女性調査員の紅林あかねの活躍を存分に楽しめる漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? よくこんなことを思い付くものだと思ってしまう大掛かりな保険金詐欺でも、紅林あかねにかかればバレてしまうといった読んでいてカタルシス(爽快さ)を感じることができる点が一番オススメの理由です。悪に対して堂々と正面から切り込む話なので、その手の最後には必ず悪は滅びるという前提の話が好きな人にとても向いていると思います。また、相手も必死に無理を通そうと抵抗してくる為、大ピンチになることもあり、それと戦う姿が見物です。暴力団が絡む事案での戦いは特に見どころが多く、スリルも満点です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 物語の途中で嫌な人間や組織がたくさん出てくるものの、最後にはスカッとできる話の為、いわゆる“勧善懲悪”ものが好きな人にオススメしたいです。時には命の危険を犯してまで詐欺などを追及する姿は、読んでいて応援したくなると思います。
読んだことによるエピソード あくまで漫画の中の話ながら、こんな巧みな保険金詐欺の方法があるのかと思ってしまうエピソードが多くあるので、変な意味で感心してしまいました。

残響 高橋ツトム (著) 小学館

残響 高橋ツトム (著) 小学館

 

 

アマゾン商品紹介 とある工場町で、漫然と日々を過ごす智(さとる)。彼が暮らす安アパートの隣室には、元ヤクザの老人、瀬川が住んでいた。ある日、瀬川は智に「500万渡すから、自分を殺してくれ」という依頼を受ける。躊躇する智だったが、瀬川から、智の中に巣喰う狂気を見抜かれ、彼自身の心にも変化があらわれはじめ…!?人間の心の闇と、生き方を問う、超実力派作家、高橋ツトムが挑む新境地、青春逃走物語!!
どんな話ですか? とある貧しい工場街の安アパートで孤独に暮らす少年・智は、臨終間際の隣室の老人に拳銃を託される。
老人の伝言を受けた智は彼の元仲間のヤクザに会いに行くのだが、そこで待ち受けていたのは暴力と陰謀渦巻く裏社会の洗礼だった。
ヤクザの情婦にされていた美少年・大悟、大悟の姉の忘れ形見でまだ幼い魅也の3人で逃避行をくりひろげる中で、天涯孤独の智は疑似家族の安らぎを見出していくのだが……。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 生きる目的を持たず、人生に何ら意味を見出さずにいた無気力な智が、守るべき対象を得てしたたかに変化していく姿に感動しました。
ヤクザの愛人にされていた女装少年・大悟とその甥・魅也。二人との出会いが頑なな智の心を溶かしていく過程が素晴らしいです。
ヤクザや犯罪者など暴力を生業とする裏社会の人々が多く登場し、智も否応なく彼らの陰謀に巻き込まれていくのですが、殺人や暴力含むハードな描写もピリピリした緊張感で読ませてくれます。
演出に派手さはないですが、粗削りな線が逆に切迫したピード感を出していて、人物の表情に壮絶な生き様が表れています。
弱者を食いものにする人間の醜悪で卑劣な面を容赦なく暴き立てる一方、血の繋がらない他者の間に芽生えた無償の愛も描き、善悪の彼岸を考えさせられます。
智・大悟・魅也、逃避行をくり広げる三人の境遇が極限に追い込まれていくほどに、疑似家族めいた微笑ましいやりとりがじんわり沁みます。
何も持たず人を愛し愛されることすら知らなかった孤独な少年が、かけがえのないものを手に入れ、それを守る為に疾走する。
刹那的で破滅的な智の一生が心に焼き付く、ハードボイルド漫画の隠れた傑作です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 骨太なハードボイルドが読みたい人
裏社会に興味がある人
疑似家族に弱い人
少年の女装に萌える人
読んだことによるエピソード とくになし。

オールラウンダー廻 遠藤 浩輝 (著) 講談社

オールラウンダー廻 遠藤 浩輝 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 総合格闘技『修斗(しゅうと)』に打ち込む高校生の廻(メグル)は、小学時代の友人である喬(タカシ)と、リングの上で7年ぶりの再会を果たす。しかし、昔は気の合う仲だった2人だが、育った環境の違いからタカシはメグルを敵視する。再会の喜びを交わすことなく、旧友同士の試合が始まってしまうのだった――。
どんな話ですか? 総合格闘技修斗を始めた主人公・廻。初めは情熱もなかったが、ライバルや仲間に触発されながら次第に真剣に取り組み、成長してゆく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ・派手な必殺技などはなく、堅実にじっくりと格闘技を描いて行く漫画です。・画力が高くコマ割りも巧みなので、格闘シーンの立ち位置や動作がよくわかり、実際の試合を見ているような面白さです。空手、柔道、ボクシングなど、いろいろな格闘スタイルの選手が登場します。・それぞれの登場人物の悩みや事情なども描かれており、人間ドラマも見どころの一つです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 本格的な格闘漫画を読みたい人
読んだことによるエピソード この作品を読んだ友人は、その後格闘技を始めました。