罪の淵  T.B, ツルマメ (著)  Rush!

罪の淵  T.B, ツルマメ (著)  Rush!

アマゾン商品紹介 一回のセックスで300円。貯めた金額、20万円。「抜け出す…この地獄から…」――5歳で両親に捨てられ、児童養護施設で育った希望(のぞみ)。彼女は、夜ごと男たちに奉仕する悪夢のような日々を送っていた。二十歳のある夜、ついに施設を脱走した希望は、外の世界で出会った男・前澤と恋に落ちる。好きな人に抱かれる喜び、二人で未来を語り合う幸せ。…しかし、希望は知らなかった――それが、さらなる地獄の始まりだということを。

レビュー

どんな話ですか? 末永希望は5歳から二十歳になるまで児童施設の中で性的虐待を受けながら過ごした。一回のセックスで300円、この地獄から抜け出すためついに脱走を試みる。外の世界で出会った男に救いを求めるがまたあらたな地獄がはじまる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 希望を求めながらもより残酷な試練がまっているというストーリーが非日常でどんどん読み進めました。

秘密 -トップ・シークレット- 清水玲子 (著)  白泉社

秘密 -トップ・シークレット- 清水玲子 (著)  白泉社

アマゾン商品紹介 変死を遂げた米大統領、自殺した連続殺人犯…。彼らの脳に遺された映像が語る「秘密」とは…!? 大幅加筆の上、シリーズ第1作より収録!!

レビュー

どんな話ですか? 清水玲子さんの近未来SFサスペンス漫画となります。舞台は2060年代の警察で、この世界では殺人事件の被害者の脳をMRI操作することで故人の記憶(MRIで読み取れるのは画像となるため、聞いた記憶ではなく目で見た記憶)を読み取り操作を進めていくという設定となっています。MRI操作が行われるようになっている、という設定で2060年頃と設定されているのだと思いますが、事件自体は現在の世界でも起こりうるもので臨場感を持って読むことができます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 操作対象となるのは凶悪犯罪や重要な事件・人物に関わる場合のみであることから扱う事件の内容も重く、また他人の記憶を覗くということから捜査員の精神的負荷も高く、いろいろな思惑が混ざり合って、漫画ではありますが非常に読み応えのある内容になっています。

ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ- 神崎裕也 (著) 新潮社

ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ- 神崎裕也 (著) 新潮社

アマゾン商品紹介 龍崎イクオと段野竜哉は、最愛の人を亡くした15年前の事件をきっかけに、ある巨大組織に守られた男への復讐を誓う。因縁の男を探し出す為に、そして復讐を果たす為に、龍崎は刑事になり、段野は極道になった。二人が追う男が身を置く巨大な組織、それは……日本の警察機構! 読む者の心を揺さぶる本格ポリス・エンターテイメント、第1巻!!

レビュー

どんな話ですか? 児童養護施設「まほろば」で育った龍崎イクオと段野竜哉は幼い頃、育ての親であり、最愛の人であった柏葉結子を何ものかに殺された。その事件はある理由によって警察に隠蔽された。復讐を誓った2人の龍(龍崎イクオと段野竜哉)は、警察官と極道(ヤクザ)の2つの道から真相を掴んでいく物語。

犯人は金時計を付けているというヒントだけだったが、様々な苦難を乗り越え犯人が北川貴一郎(龍崎イクオの父)であることが分かった。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 警察内部のことがかなり細かく書かれていたり、犯人を追求していくスリル感がとにかく面白いです。どんなときも2人で事件を解決していくかっこよさとどんな場面でも希望を捨てない2人には、本当に感動したし、震えました。

 

高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 妄想が趣味の地味系女子・平野木絵はニューヨーク支社からやって来た超イケメン社員・高台光正に突然食事に誘われ、驚く。 実は光正には、ある特殊な能力が! それは光正の妹と弟にも── ヒットメーカー森本梢子が放つ不可思議ラブ・コメディ!

レビュー

どんな話ですか? 地味といえるくらいにおとなしいアラサーOL・木絵は、NY支社から転勤してきたイケメン社員・光正に何故か気に入られて付き合うことになってしまいます。どうして、年上で、社内で目だったところもない自分を好きになってくれたのか。全く自信のない木絵にとっては、不安がいっぱい。

しかし、木絵の趣味は、妄想。逞し過ぎるくらいに、奇想天外な妄想で、今まで嫌なこと、不安なことをやり過ごし、地味ながらも前向きに明るく過ごしてきたので。モテモテな光正とのことも乗り越えて、なんとか恋人らしくなり幸せ絶頂までたどり着いたそんな時。

まさかの、光正からの重大発表――自分はテレパスなのだとの告白が!

日々奇抜な妄想を展開していた木絵にとって、頭の中身は絶対に見られたくないもの。なのに、大好きな恋人が、自分の、あんなことやこんなことの妄想を覗いていたなんて・・・!!

さすがの木絵も頭が真っ白になり、光正との関係を考えるのですがーー意外にあっさりと答えが出ます。

その答えに、光正は――

妄想炸裂な木絵と、テレパス光正のラブコメ漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 人の心が読めるテレパス能力ゆえに、他者と一線を引いて無難に過ごすことに努めている、爽やかな外見とはちがい擦れている王子様・光正にとって、他人の心の中など見たくはないものでしかないのですが、木絵だけは特別で。

そんな木絵の頭の中で展開する奇抜な妄想に虜になってしまうのは、読者も同じです。

炸裂する木絵のショートコントのようなのりの妄想に、面白くて笑い転げてしまうと同時に、心底ホッコリします。

この漫画を読んでいると、他人を変えるのは難しいけれど、自分自身ならば少しは変えられるのかもしれないと前向きに思わせてくれます。人間、とらえ方ひとつ、考え方ひとつで、楽にも苦にもなるのだなぁと。

ぜひともたくさんの人に読んでもらいたい、ラブコメの枠を超えた、深くて優しい作品です。

 

吼えろペン 島本和彦 (著) 小学館

吼えろペン 島本和彦 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 東京近郊のレンタルビデオ・CD店の2階にある、(株)炎プロダクション。そこでは一人の熱血マンガ家が、日夜命がけで原稿と格闘していた。その男の名は、炎尾燃。彼はこれまで、締切りに間に合わないという弱音を吐いたことは一度もなかった。たとえ締切りにあと1日しかなく、24ページの原稿が真っ白のまま残っていたとしてもだ。だが、今回ばかりはさすがの燃も難しいかもしれないと思い始めた。お盆前の厳しい進行スケジュールに、いよいよ精神的についていけなくなってしまったのだ。そこで燃は、以前講師をしたことがある代々木アートデザイナー養成学院のコミック科に、アシスタントの助っ人を頼む。2時間後。燃に負けず劣らずの熱血ぶりを見せる学生・前杉英雄が、代々木から郊外の炎プロまで、自転車をかっ飛ばして、フラフラになりながらやって来るが…!?
『燃えよペン』でおなじみの、嵐を呼ぶマンガ家・炎尾燃が帰ってきた!燃とアシスタントの仲間たちが巻き起こす、大熱血、なのに爆笑の怪作。たかがマンガと侮るなかれ。彼らにとってのマンガは、自分の命の全てをかけたものなのだ。絵から、セリフからほとばしる魂の叫びを聞け!彼らのメッセージを受け止めろ!!なお各回のタイトルは、かの熱血刑事ドラマ『太陽にほえろ!』の第1話から第4話のサブタイトルのもじりになっている。そんな細かいところまで熱いのだ!!

レビュー

どんな話ですか? 漫画家が主人公の熱血ものというか、

漫画家や出版業界の裏話やどうしようもないエピソードを、

熱血ギャグ風に仕上げている作品。

強烈な名(迷)セリフがあまりにも多い。

「とにかく話を合わせて連載を始めてしまえばこっちのもの!」など。

続編に「新・吼えろペン」もある。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 完結している、

絵柄が人を選ぶが内容は比較的万人受けする、

という人に勧める際の個人的に気にする要素がクリアされている。

内容面ではとにかく色んなセリフが印象に残っており、

「印象に残った漫画」と言われたときにとっさに出てきたのがこれだった。

謎の勢いで全てが押し進められていくのでストレスがたまらず、

読んだ後何かをやり遂げたかのような謎の達成感を得られる。

 

外道の歌 渡邊ダイスケ(著) 少年画報社

外道の歌 渡邊ダイスケ(著) 少年画報社

アマゾン商品紹介 書店も電子書籍も超話題の売れ筋コミック「善悪の屑」の第2部!法で裁けない屑には屑による直接制裁を!復讐代行人の一人「カモ」の過去が遂に明らかに!?残酷でも読み終えた後にスッキリする本当の「正義」の意味を問う問題作!

レビュー

どんな話ですか? 実際に起きた事件をモチーフにした作品です。

法では裁かれなかった極悪人たちに復讐屋である「カモ」と「トラ」という男性二人が天罰を下していきます。

「カモ」こと本名「鴨ノ目武」は普段古本屋を営んでおり、相方の「トラ」こと「島田虎信」は、居候という形で彼の家に居座っています。表向きは一般人ですが、二人とも格闘技に精通しており、あらゆる拷問方法を熟知しています。

依頼人の復讐に関しては、必ず受けるわけではなく、本当に必要かどうかをしっかりと見極めるために潜入捜査まで行います。

また「朝食会」という復讐屋に似た理念を持つ、美女と眼鏡をかけた冴えない男性のコンビが現れますが、微妙な考えの違いで二つのグループは衝突することもあります。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 現実社会において、明らかに状況証拠では有罪であるはずの人間が無罪になったり、少年法適用のために大きな罪に問われなかったなど、日本の司法の制度は本当に機能しているのか疑問に感じます。

この漫画の主人公たちの手口は残酷ではありますが、復讐屋に依頼してくる人たちの気持ちは家族や大切な人がいる方には、きっと共感できる部分があると感じるからです。

 

ガラスの仮面 美内すずえ (著) プロダクションベルスタジオ

ガラスの仮面 美内すずえ (著) プロダクションベルスタジオ

 

アマゾン商品紹介 演劇界に小さな巨人誕生!演劇への熱く激しい想いをもつ北島マヤ。
その小さな小舟が、演劇界幻の名作「紅天女」というゴールに向かい、今荒波の大海に漕ぎ出す。そこでマヤを待ち受ける数々の怪物たち。はたしてマヤはどう戦っていくのだろうか?

レビュー

どんな話ですか? ドジでみそっかすで何のとりえもないマヤは、病弱な母親と中華料理屋に住み込んで働く中学生。

ですが、一度見た芝居の台詞や役者の動作を完璧に覚え、演じさせれば役を深く理解し表現する事が出来るという非凡な能力を見出され、伝説の女優月影千草の弟子になります。そして平凡な自分でも夢中になり、成長出来る事を実感、何より芝居の面白さにのめり込み、芝居を重ねる度に急成長していくマヤ。

父は映画監督、母は大女優という演劇界のサラブレット、姫川亜弓とライバル関係になり、伝説の演劇「紅天女」の主演を競う程にまで成長していきます。果たして紅天女を演じるのはどちらになるのか?

なぜその漫画をオススメしたいですか? 少女漫画のジャンルですが、内容は昔のスポーツ漫画そのものです。

困難に対し、自らの気付きや周囲の助言、そして目標達成に向けてひたすら稽古や訓練を行い

どんどん芝居を成功させていくマヤの姿は、「努力により強敵を倒し、どんどん強くなっていく主人公」そのもので

芝居の話であるにも関わらず爽快感すら感じさせてくれます。

ライバルの亜弓との関係性やサラブレット故の苦悩、大都芸能の速水真澄との絡み

貧乏なマヤをいつも助けてくれる謎の紫のバラの人等

続きが気になったりやきもきするような人間ドラマも魅力です。

 

抱かれたい男1位に脅されています。 桜日梯子 (著) リブレ

抱かれたい男1位に脅されています。 桜日梯子 (著) リブレ

 

アマゾン商品紹介 「一生、俺から離れられない体にしてあげますね」5年連続「抱かれたい男1位」の西條高人がついに首位陥落。その座を奪ったのは芸歴3年のド新人俳優、東谷だった…! 敵意ムンムンの高人に対し、東谷は邪気のないキラキラ笑顔で懐いてくる。警戒心MAXの高人だったが、酔った勢いで東谷に醜態をさらしてしまってから立場が逆転! にぎられた弱みの交換条件として「抱かせて下さい」と迫られて……? 「抱かれたい男1位だった俺を抱く?  何言ってんだコイツ!」な表題作と、ほかハイテンションドエロ読みきりを大量収録!

レビュー

どんな話ですか? 5年連続「抱かれたい男1位」の西条高人が芸歴3年のド新人俳優、東谷準太に首位を奪われてしまった。

仕事を一緒に共演しながらもピリピリと敵意を抱いている西条に対して、東谷は邪気のない天使のような笑顔で仲良くなろうと歩み寄る。警戒心MAXの西条だったが、酔った勢いで東谷に普段見せないような醜態をさらしてから立場が逆転し、握られた弱みの交換条件として「抱かせてください」と東谷に迫られる!

「抱かれたい男1位」の座を奪った男にとって「抱きたい男1位」が西条だったという衝撃事実と問答無用の瞬殺強制交際、そして恋愛慣れしてなさそうな西条の心の葛藤ありありの胸キュンBLラブストーリー。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 告白から交際までの間がものすごくスピーディーだったので、展開が変わるまでの読み待ちや読み耐えをすることなくスムーズにストーリーに入り込むことが出来ました。

この作品はドエロシーンだらけではありますが、ただエロく描けばいい空っぽの内容ではなく、なぜこういう展開になったのかという人物の心情も入っていて抵抗なくすんなりと読むことが出来ました。あとストーリーに余計な部分がなかったのと、読者の「こういう展開であって欲しいな~」という理想のツボをピンポイントでついてくれたり、かつ理想をはるかに上回る展開になったりと、BL好きの私にとって読み応え満足度200%の作品でした。

 

日に流れて橋に行く 日高ショーコ (著) 集英社

日に流れて橋に行く 日高ショーコ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】時は明治末。さびれた老舗呉服店に新風を巻き起こす、男たちの物語──。 かつて大きな賑わいを見せていた、老舗呉服店「三つ星」。その三男・星乃虎三郎が、三年ぶりに英国から帰国した。新しい「三つ星」を作ろうと意気込むものの、店の者からはまったく歓迎されず、変わらず優しいのは、長兄の存寅だけ。一方、虎三郎を知っているらしき、謎の男・鷹頭も、「三つ星」再建のため、独自に動いており…。

レビュー

どんな話ですか? 明治末期、日本橋の老舗呉服店「三つ星」が舞台です。英国留学から戻った店の三男が、時代に取り残された店にショックを受け、英国で学んだことや奇抜なアイデアを取り入れながら店に活気を取り戻そうとするお話です。

一方、ファッションが大好きな傘屋の娘はどの呉服店も流行している似たような商品ばかりを宣伝していることにがっかりしています。そんな彼女を「三つ星」初の女性店員としてスカウトします。男性ばかりの世界で彼女は受け入れられるのか…。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 日高ショーコ先生が描くメインキャラクター達がとても素敵です。

呉服店三男とパートナーの商人としてのセンスや経営力、女性の立場、呉服店からデパートへの転換、今で言うマーケティング、そしてほんのり恋愛などいろいろな要素が詰まっていて、単なる少女漫画ではないところが面白いと思います。

和装の人もいれば洋装の人もいる明治末期の江戸の様子がわかる作品です。当時、街の中心は日本橋で、ちょうど橋の架け替え工事が行われていて完成間近で橋周辺がにぎわっています。新宿なんて田舎でした。その頃すでに鉄道が走り、街には街灯があり電話もあるなど明治末期の東京の様子がわかるのも楽しいです。

 

モリのアサガオ 郷田マモラ (著) 電書バト

モリのアサガオ 郷田マモラ (著) 電書バト

アマゾン商品紹介 文化庁メディア芸術祭大賞受賞作!!なにわ拘置所に配属となった新人刑務官 及川。

そこには一筋縄ではいかない死刑囚達と制度が抱える問題があった。死刑を執行する側とされる側。

新人刑務官・及川直樹と死刑囚・渡瀬満の禁断の友情を通じ、死刑制度の<今>を描ききった衝撃の問題作第1巻!

レビュー

どんな話ですか? これはドラマにもなった死刑囚と刑務官のお話です。自分もアマゾンの試し読みからこの本を読むことになりました。殺人などを起こし、死刑囚となった確定判決をうけ刑死をまつばかりとなり、拘置所で過ごす毎日を新人刑務官がかれらとのやりとりを漫画としたものです。また、野球が好きだったこの主人公は、当時の野球で知り合った友人が死刑囚となった。彼との死刑に対する向き合いをどのようにしていくのか。葛藤の中から死刑制度を考える作品だと思います。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 漫画というのは面白い漫画もあれば、このように死刑というかなり社会性で議論性のある内容を漫画にするというのは、かなり異質な漫画のように思います。テレビでは死刑になったということで、当然残虐な犯人に対して批判的な人ばかりでそれは当然だと思います。死刑制度は維持する必要性があるものの、なぜ殺人などの凶悪犯になっていったのか?そういう社会にならないためにはどうしたらいいのか?非常に考えさせられる漫画だと思っています。