GANTZ 奥浩哉 (著) 集英社

GANTZ 奥浩哉 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 地下鉄のホームで撥ねられ死んだはずの玄野、加藤は謎のマンションの一室に一瞬にして転送される。そこに置かれた得体の知れない黒い球の指令により、ねぎ星人の暗殺を命じられた玄野らは、状況を把握できないままねぎ星人の元へと転送される。マンションにいた仲間によってねぎ星人は殺されるが、新たなねぎ星人が現れ…。

レビュー①

どんな話ですか? 新体験のSF作品となっています。主人公はどこにでもいる平凡な高校生玄野計。学校帰りの地下鉄のホームでホームレスが酔っ払って線路に落下してしまう場面に遭遇。そこにたまたま居合わせた正義感の強い幼馴染の加藤勝の声かけにより2人でホームレスを助けますが電車が目の前まで迫ってきます。停車位置まで走って助かろうとしますが通過電車の為2人はそのまま電車に轢かれ死んでしまいます。しかし、死んだはずの2人は謎のマンションの一室で目を覚まします。そこには中学生や中年男性、ヤクザなど数名の人と謎の黒い球体が置いてあります。訳の分からず戸惑う中急に球体からラジオ体操の音楽がなり出しサバイバルゲームに参加させられていきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者は奥浩哉。まずこの人の凄いところはストーリーもさながら絵が抜群に上手いです。背景などは3D技術を使って作成しており作品の作画レベルは恐らく日本一かと思います。また登場キャラが身につけるアイテムなども今までのSFでは見たこともない奇抜なものですが、全てがスタイリッシュでかっこいいです。グロテスクな漫画で最初は引いてしまいますが今後の展開が気になり一度読み出すと止まりません。既に完結している作品なので一気読みもできます。ラストに賛否両論ありますがラストまでは怒涛の展開で目が離せません。

レビュー②

どんな話ですか? 死んだ人が謎の黒い球のある部屋に転送され、様々な異星人と戦うことを指示される。倒した異星人のランクによって得られるポイントが異なっており、一定のポイントがたまると生き返ったり、より強い武器を入手することができる。また、星人の強さもミッションごとに上がっていき、毎回多数の死者が出る。その後、宇宙から侵略してきた異星人と地球人が対決することとなり、その戦いに備えて、ミッションを与えれていたことが明らかになる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 星人との戦闘シーンが手に汗握る展開で、続きが気になってしまう。CGを駆使した綺麗な絵なので、ワンカットが芸術作品のようで美しい点もおすすめポイントのひとつ。また、星人もバリエーションに富んでおり、恐竜や、日本の妖怪、千手観音、吸血鬼、ローマの彫刻、異星人など多岐に割っており、敵ながら魅力的に描かれている。エログロ描写もふんだんにあるので、ふつうの少年漫画に飽きた人にとっては刺激的な漫画体験になるはずだから。

不能犯 宮月新, 神崎裕也 (著) 集英社

不能犯 宮月新, 神崎裕也 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 数々の変死事件現場にあらわれる謎の男・宇相吹正。しかし、誰も彼の犯行を証明することができない。人は彼を、犯罪を実証することができない容疑者「不能犯」と呼ぶ…。 憎悪、嫉妬、欲望そして愛…… 宇相吹は依頼人の歪んだ思いに応え、次々と人を殺めていく…。 戦慄のサイコサスペンス開演!!

レビュー

どんな話ですか? 黒スーツの長身男の殺し屋である宇相吹正が、依頼されたターゲットを思い込みによって死に至らしていきます。刑事も宇相吹正が事件に関わっていることには気づくものの、死に至らすまでの証拠がないために追い詰めることができず、野放し状態になっています。憎悪、嫉妬、欲望や愛など依頼人がターゲットを選ぶ理由はさまざまですが、ターゲットに思い込みをさせて自らを自らで苦しめていくことを簡単に行う殺し屋がどうやって生活しているのかを見ることができます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? サスペンスジャンルだと密室であってもオチは自殺や直接手を下した殺人であることがほとんどであり、思い込みをすり込むだけで死にまで至らせて証拠がないから捕まえることができないという設定が斬新である点がまず1つおすすめです。

次に主人公の宇相吹正自体には全然悪行を行っている自覚がなく、サイコパスな感じがあるにも関わらず、見た目は黒スーツの普通の男の人という印象で悪いことはしなさそうな男性なだけにギャップがあるところを見所だと思います。

花田少年史 一色まこと (著) 講談社

花田少年史 一色まこと (著) 講談社

アマゾン商品紹介 近所でも一押しの悪ガキ・花田一路(はなだ・いちろ)少年。ある日、いたずらが過ぎ自動車に激突してしまう。幸いにも九死に一生を得たがこの事故以来、頭に残った9針のキズと共にオバケが見えるというコワ~イ能力まで得ちまったからたまらない。

レビュー

どんな話ですか? 昭和は舞台で、近所でも有名な悪ガキ少年花田イチロが、母親と喧嘩して自転車で家を飛び出し、交通事故に遭い生死をさまようが、後頭部に抜い跡は残ったが、助かる。それからというもの、イチロはお化けが見えるようになってしまう。イチロの前に現れるお化け達は、イチロにお願いばかりしてくる、この世に未練を残したお化けばかり、イチロは嫌々ながらも、様々なお化け達の願いを叶えるべく奮闘する笑いあり、涙ありの感動作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 悪ガキイチロがお化けの願いを叶えるべく奮闘するのですが、お化け達の願いは、親と子の絆、動物達との絆を、人と人との絆の大切さや、切なさを其々の話の中で描かれていて、涙なしでは読めないほど、感動できます。それだけではなく、主にギャグ要素が強いので、楽しみながら、感動できるので、かなり惹きつけるられます。様々なお化けを通して、色々と考えさせられますし、クライマックスも、イチロ自身の親子の絆と重なるように描かれていて、最後まで満足のいく作品だと思います。

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい 豊田悠 (著) スクウェア・エニックス

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい 豊田悠 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 30歳まで童貞だったので、魔法を使えるようになってしまった安達は、「触れた人の心が読める」という地味な魔法の力(スキル)を持て余していた。そんなある日、仕事の出来る同期のイケメン・黒沢の心を読んでしまう。黒沢の心の中は、安達への恋心でいっぱいで――!? Twitter&pixivで大人気のマンガがついに書籍化! 40ページ以上の描き下ろしを収録。爽やかイケメン→→→拗らせ童貞による好意が丸見え純愛(ピュアラブ)BL、ここに爆誕。
※デジタル版限定特典:描き下ろしマンガ1P収録

レビュー

どんな話ですか? 30歳になるまで誰とも付き合ったことの無い主人公、安達清は30歳の誕生日の日に突然人に触れると心が読めてしまうという魔法に掛かってしまう。都市伝説だと思っていたのにかかったので焦っていたけど、人に極力触れなければ心を読まなくて済むことに気づき気をつけて生活をするようになります。そんなある日満員のエレベーターで、会社一のイケメンで仕事のできる黒沢優一に触れた際、まさかの自分に好意がある事を知ってしまい・・・という物語です
なぜその漫画をオススメしたいですか? 豊田悠先生の書かれる心情表現が素晴らしいです。安達は自分に自信がないですが、黒沢の心を読んでいると、普段から安達は仕事が出来るし丁寧だしなど安達のことを評価していつも見ていてくれているんだと知って嬉しい気持ちになります。ですが安達はノンケなので黒沢の気持ちにはすぐ答えられるはずもなく距離をとってみたり近づいてみたりの葛藤があります。そんな感じで関係を育みながらの黒沢の告白には胸を打たれました。やさしい気持ちになれる漫画です

マギ 大高忍 (著) 小学館

マギ 大高忍 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 砂漠を旅する少年・アラジンが、とあるオアシス都市で出会った2人の女性・ライラとサアサ。2人は、野菜や果物を行商するキャラバンの仲間で、ライラにとってサアサは砂漠で行き倒れていたところを助けてくれた大事な友だちでもあった。だが、ライラは元・盗賊団の一味であり、思わぬことからそれがバレて、キャラバンから追放されてしまう。1人取り残されたライラに、アラジンは…?

レビュー

どんな話ですか? ある町に住むアリババという男の子はその町にあるダンジョンを攻略し大富豪になろうとしていたが、挑戦できずにいたところ、謎の少年アラジンと出会う。彼は不思議な力を持ちその力でダンジョンを攻略することに成功。アリババはアラジンと共にダンジョン攻略をすることになる。その後、奴隷だったモルジアナという女の子と出会い、仲間に加わった。彼らは旅を続ける中、世界を堕転させようとする悪の組織があることを知る。彼らの成長が世界を巻き込みながら物語が進んでいく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 物語が広々としていて、話が進むごとに大規模で迫力のある話に展開してきくのがとても飽きずに楽しめる。登場するキャラクターはどれも個性的で、ユニークで、また、とてもカッコいい魔法や特徴がある。そのキャラたちの絡みを見るのも楽しい。シンプルな魔法ファンタジーな物語ではなく、現代の社会の問題にもいくつか当てはまる点があるように思え、親近感や考えさせられる物語性もある。セリフは心に響くとても深く、印象に残るものばかりである。そのためこの漫画をオススメする。

BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- 岸本斉史, 池本幹雄, 小太刀右京(著) 集英社

BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- 岸本斉史, 池本幹雄, 小太刀右京(著) 集英社

アマゾン商品紹介 忍界大戦ももはや過去、木ノ葉隠れの里も平和を享受する時代。七代目火影の息子・ボルトは、偉大すぎる父の影響か鬱屈した日々を送っていた。新たなる災いの影にも気づかずに…。新世代の伝説が今、開幕!!

レビュー①

どんな話ですか? 大ヒット漫画NARUTO-ナルト-の続編。お馴染みのキャラクター達の息子達の世代で起こる忍者漫画。ナルトが火影となり息子であるボルトが最大の敵である大筒木一族との争いをテーマに描かれている。前作と違い時代が流れており単純な忍術だけではなく科学を利用した展開なども多く二代作は人気が出ない事が多いが前作に活躍したキャラクターやその息子達の動向なども多く描かれている。ジャンプを代表するバトル王道漫画として間違いない作品となっている。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 前作のファンが多くもちろん前作ありきのオススメにはなってしまうが大体の二代作目は人気が出ない事が多い。しかし今作は前作のキャラクター達の動向やキャラクター達の息子達が活躍する場面も多くバトルの要素についても前作とは違い科学などの明らかな前作との違いを出しつつ面白い作品となっている。特にジャンプ系漫画に多いことではあるが友情や努力を真っ直ぐに描かれており自分も頑張りたい気持ちや友情を大事にしようと思わせてくれる。

レビュー②

どんな話ですか? この漫画は、NARUTO-ナルト-の続編であり、ナルトの息子ボルトが主人公の物語です。ナルト本編であった第四次忍界大戦後から数年経ち、平和で近代化が進む時代で忍びとしての生き方も変わりつつある中、ボルトが成長していくお話です。火影として忙しい父親のナルトとの衝突や、ナルトの同期の子世代の忍との交流が描かれています。第四次忍界大戦で倒したはずの大筒木一族がボルト達の前に再び現れ、忍の世界を救うためボルトがどう活躍するか、目が離せません。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 人気漫画ナルトの数年後ということで、火影、父親として活躍するナルトや、ナルトの周りの忍仲間の成長した姿を見ることができ、ナルトを読んでいた人にはたまらないからです。過去の登場人物がナルト本編の伏線回収に出てきたりと、ストーリーも凝っていて、ナルトを読み直してさらに楽しむことができます。忍という異世界の話ですが、親との衝突や、忍になるために学校に通ったり、卒業して仕事をしたりと、現実世界と重なる点もあって共感して楽しめます。ナルトと違って作画が池本幹雄先生で、戦闘シーンも多い作品ですが、登場人物のビジュアルがお洒落なのも魅力の1つです。また、アニメ化もされており、漫画と合わせて楽しむことが出来るのもおすすめしたい理由の1つです。

BLACK BIRD 桜小路かのこ (著) 小学館

BLACK BIRD 桜小路かのこ (著) 小学館

アマゾン商品紹介 いつかきっと迎えにいくから――そうあなたが言ってくれたから私はずっと待っていたあの日のあなたの温(ぬく)もりを
けれど私の前に現れたあなたの姿は黒い翼の異形の妖(あやかし)―――あなたが喰らうのは私の身体(からだ)それとも―――あなたに囚(とら)われた私の心……!?

レビュー

どんな話ですか? 原田実沙緒は高校生。小さな頃から霊や妖怪の類いが見えてしまうことに悩まされていた。ある日実沙緒が学校から帰ると隣のお屋敷に美しい和装の男性が…。彼は美紗緒の幼なじみの匡だった。「いつかきっとむかえにいくから」という言葉を残していなくなった実沙緒の初恋の人、きょうちゃん。だがそこで実沙緒は驚くべき事実を知る。きょうちゃんこと、烏水匡は人間ではなく妖、天狗の一族の当主になっていたこと、そして自分が妖に力と繁栄をもたらす「仙果の娘」という特別な人間であること。様々な種族の妖から命を狙われる実沙緒。守ってやるから俺の嫁になれと言う匡。そんな二人を過酷な試練が待ち受ける…。
なぜその漫画をオススメしたいですか? キャラクターがとても魅力的な漫画です!それに加え、設定や世界観が素晴らしく、妖と人間の恋愛…という難しい設定も抵抗なく受け入れられます。むしろ、圧倒的強さでいつも自分を守ってくれる(しかもイケメン)なんて妖最高です。別種族だからこその試練もあり、一話から最終話まで一気に読んでしまいたくなるような続きが気になる中毒性の強い漫画です。キャラクター達もみんな個性豊かでそれぞれ丁寧に描かれています。とりわけヒロインのお相手、匡は本当に魅力的。一途すぎる愛の深さに何度もきゅんきゅんするし、涙が止まらないシーンも。ぶっきらぼうな口ぶりでも肝心なときには必ず守ってくれる、仲間を見捨てたりしない、どこまでも面倒見がいい、言い尽くせない魅力に溢れています。キャラクターがいいからストーリーも骨太でしっかり楽しめます!

正直不動産 大谷アキラ, 夏原武, 水野光博 (著) 小学館

正直不動産 大谷アキラ, 夏原武, 水野光博 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 不動産業界の闇を曝け出す皮肉喜劇!!

営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしないーー
そんな不動産業界に前代未聞の爆弾が、いま炸裂する!!
登坂不動産のエース営業マン・永瀬財地は
嘘を厭わぬ口八丁で売り上げNO.1を叩き出す凄腕だった。
だが、とある地鎮祭で石碑を壊して以来、
嘘が上手くつけなくなってしまった…!!
千三つと言われる海千山千の不動産業界で
かつての成績が一気に低下する中、
永瀬は、嘘が上手くつけない正直営業で苦戦するが…!?
不動産屋の裏側を全部ぶっちゃけちゃうニュー・ヒーロー、誕生。

レビュー

どんな話ですか? 不動産会社のトップ営業マンである主人公は、お客さまの相談に誠実に対応することなく、自分の営業成績を優先してなかば騙しているともとられるような営業スタイルで仕事して稼いでいた。しかしある日いつも通り都合の良い説明だけをして商談をおこなっていたはずが、突然口が勝手に動いて本来の懸念点やお客様のデメリットを話し出してしまう。これまでとは正反対の誠実な対応しかできなくなってしまった主人公の営業成績はみるみる悪化するも口が勝手に動くことは治らず、誠実な対応をしながら契約獲得に奔走するストーリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画には不動産購入・売却に関わるたくさんの知識・情報が随所に散りばめられています。マイホーム購入という多くの人にとっては人生最大の買い物・ターニングポイントとなる出来事に関して、知らないことが多すぎるまま契約をしている人がほとんどだと思うので、そうなる前により多くの人に読んでほしいです。不動産屋の営業マンはお客様の絶対的な味方であると信じ込んで話を聞いている人が多いと思いますが、相手も商売である以上、契約者である人自身がしっかりと見極めて決断する必要があることを知ってほしいです。

地獄楽 賀来ゆうじ (著) 集英社

地獄楽 賀来ゆうじ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 最強の忍として畏れられ、抜け忍として囚われていた画眉丸は、打ち首執行人の“山田浅ェ門佐切”から無罪放免になる為の条件を突きつけられる。その条件とは極楽浄土と噂の地で「不老不死の仙薬」を手に入れること…!! 生死を悟る忍法浪漫活劇、開幕――!!

レビュー①

どんな話ですか? 江戸の末期、かつて最強の忍として恐れられていた”がらんの画眉丸”は、抜け忍として捕らえられ死罪人となっていたが、打ち首執行人の山田浅ェ門から

極楽浄土と噂のある島から不老不死になれる仙薬を入手することが出来れば無罪放免となると告げられます。

他の死罪人と執行人たちと上陸の後、天仙という不老不死を研究し修行を重ねる仙人たちと遭遇。

不老不死の仙薬は人間から作られており、天仙は本土の人間すべてを仙薬に変え、完全なる不老不死を目指していることを知り、

それを阻止する為、そして画眉丸は愛する妻・結の元へ戻る為に、天仙たちとの戦いが繰り広げます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 元々は週刊少年ジャンプでの出張読み切りという形で読んだのがきっかけなのですが、ストーリーの設定にまず衝撃を受けました。

極楽浄土の島へ渡る前、先に調査に行った者が身体から花を咲かせた状態で戻ってきた画がとても印象的で、

何故?どうして?という謎と不可思議さに興味を持ちました。

島へ渡るのは監視役の執行人と死罪人のペアですが、各々が個性的であり、

天仙との戦いでの協力で、お互いの生い立ちや過去を知り、分かち合っていく部分が芽生えたりと、

キャラクターの関係性にも惹かれる部分があります。今までに感じたことがない印象の漫画です。

レビュー②

どんな話ですか? 江戸に近い世界観のファンタジー漫画。極悪大罪人に、蓬莱の島から不老不死の仙薬を取ってくるなら、死刑を免除し恩赦を与えると条件を出し、その条件を飲んだ数人の大罪人が島に渡る。主人公もその一人。冷徹な暗殺者の彼はかつての仲間に罠にはめられ投獄、死刑を言い渡されていた。死刑の介錯人とペアを組まされ、未知の化け物や仙人と戦い、かつ、お互い殺し合いながら、この謎の島と不老不死の仙薬の真相に迫っていく。同時に、主人公たち自身の過去も次第に明らかになっていく。その先に未来はあるのか?
なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、主人公が極悪人なのに違和感がなく、キャラクター達に同情や嫌悪感を覚えて感情移入しやすい。敵も味方もすべてのキャラ設定がしっかりできていて、ただのアクション時代ファンタジーではなく、物語の奥深さを感じる。敵であっても悪いからと断罪できない気分にさせられるところが、人間味やファンタジーでありながら現実感が出る魅力になっている。一度一巻だけでも読んでいただきたい作品ですね。今後のアニメ化や実写映画化が期待出来る作品だと思います。

宝石の国 市川春子 (著) 講談社

宝石の国 市川春子 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 今から遠い未来、宝石のカラダを持つ28人は、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人に備えるべく、戦闘や医療などそれぞれの持ち場についていた。月人と戦うことを望みながら、何も役割を与えられていなかったフォスは、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌を編むように頼まれる。

レビュー

どんな話ですか? はるか昔に人類が滅亡した遠い未来、地上では宝石の体を持つ人型の生き物たちが生活していました。彼らは髪の毛からつま先まですべてが宝石でできており、容姿は美しく、体内にある微小生物の効果で不老不死です。しかし、彼らを狙い、空から襲い来る「月人」との戦争により、宝石たちは何度も砕かれたり、連れ去られたりしていました。主人公・フォスフォフィライトは、そんな宝石のうちの一人。月人好みの美しい体と、何もなし得ない不器用で脆弱な体を持て余していました。そんな彼が、仕事を得るため、仲間の悩みを解決するため、あるいは前に進むために頑張り始めるのですが、そのたびに彼の心身は傷つき、そして地上と月の状況は大きく変わっていくのです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく「凄まじい」作品だからです。まず、設定。宝石の体を持つ人型の生き物は、美しく、どこか背徳的です。しかもその設定の裏には、作者の知識の豊かさを感じられます。そして彼らの美しい体は、戦争によって容赦なく傷つけられます。宝石でできたその体は砕かれもなお美しいのですが、それが逆にエグく感じられ、同時にどうしようもなく魅力的です。それから、ストーリー。美しく魅力的な設定と繊細な絵に反するように、ストーリーはどこまでいっても残酷で、重々しいです。常に、遠くに希望の光のようなものが見えているから、余計に残酷さを感じます。どこまで読んでも胸を締め付けられるのに、読むのをやめようとは思えない、凄まじい魅力がある作品なのです。