魔女は三百路から 松本救助 (著) 白泉社

魔女は三百路から 松本救助 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 あなたの近くにもいるかもしれない──。黒川御影(くろかわ・みかげ)、300歳。一見、地味めなアラサー女性。でも本当は、300回目の誕生日を迎えたばかりの三百路(みおじ)の魔女──!! ≪おひとり様≫を極めた彼女の毎日は妬み嫉み辛みに僻み…縛るものなど何も無い究極楽しいひとり暮らし♪ 自分の不幸も蜜の味! 300歳独身魔女の冒涜的日常コメディ!!!

レビュー①

どんな話ですか? 普通の地味なOL黒川御影は、300歳(三百路=みおじ)にもなる魔女の末裔でした。
会社では社長以外に正体を隠しつつ気楽なおひとり様を楽しもうとするものの、召喚した悪魔には酒宴を拒否され、魔女のくせに恋占いにはまって自己嫌悪に陥りとやや空回りぎみ。
寿命が長いだけあってダメ男遍歴もおひとり様歴も壮絶、呪いや邪神崇拝といった魔女ならではのトピックもすぐ変な妄想と視野狭窄に結び付けてしまう残念さで、さらに自他を問わない女の嫉妬が魔力の源になるという始末の悪さに、御影の長大拗らせライフはさらにドロ沼化していきます。
そんな折、自分がかつて愛した歴史上の有名人二人、太宰治と高杉晋作の生まれ変わりと立て続けに巡り合ってしまい、転生元カレ二人にサンドイッチされる羽目に。
魔女を捨て幸せなゴールを目指すか、ダメンズはこりごりとばかりに今の自分を貫くのか。何をやってもズレっぱなしな御影の運命はいかに?
なぜその漫画をオススメしたいですか? 御影の残念な可愛らしさが何ともいえない魅力です。
魔女の寿命はだいたい普通の10倍換算らしく、彼女は30歳ほどということに。そう考えると、何百年も生きているくせにやたら情緒不安定なところも何となく納得してしまいます。
めんどくささが一周回って愛おしいと感じる読者も多いのでは。
実力ある大魔女の割には、邪神(なぜかクトゥルフ神話)をまるで地下アイドルの追っかけのように崇拝したり、時代遅れの媚薬をダメ出しされたりと毎度毎度迷走を繰り返し、あげくに「おひとり魔女のままが気楽でいい」と強がりにしか思えないポジティブ顔でホウキに乗って空を飛ぶ適齢期の美女。構ってあげたくなりませんか?
中盤以降はナンセンスギャグ要素のキレがさらに増し、共感に加えて笑いで楽しめるようにもなります。
ちなみに、承認欲求丸出しの御影には、何と実際に某SNSの本人アカウントが存在します。

レビュー②

どんな話ですか? 300歳になる魔女「御影」さんが人間界で馴染みながら、毎日おひとり様ライフを満喫する物語です。

御影さんも300歳にもなると段々結婚したい、誰かと結ばれたいと婚活してみますが、昔の元カレたちが走馬灯になって襲ってきます。昔の元カレには有名な将軍がいたり、有名外国人がいたりするので元カレたちを思い出しては御影さんは「自分には結婚は無理だ。」と悟りおひとり様で生きていこうと決めます。

そんななか、同じ会社の小林くんが御影さんに気があるみたいでアプローチしようとします。

しかし、御影さんは小林くんとは結ばれないと、一線を引いてしまいます。

そんな御影さんの恋愛の後押しをしようと、恋のキューピッドが活躍します。

恋のキューピッドは少しおっちょこちょいなので、うまく小林君と御影さんをくっつけられません。

ヤキモキする二人の距離感も味わえるおひとり様物語です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 今は未婚率が上がっていて結婚しない人が多いです。

周りが結婚して焦っている人や、独りでどうやって充実した毎日を送ればいいかわからない人に読んでもらいたいです。

御影さんは魔女なので、魔法が使えて現実より充実した毎日を送っていますが、現実でも御影さんのようにフェス行ったり、オタ活に精を出してみたり、独りでも楽しく生きている様子が見られるので読んだ後は元気づけられます。

独りでゆっくりのんびり充実した毎日を送れるヒントになるのではないかと思います。

 

その着せ替え人形は恋をする 福田晋一 (著) スクウェア・エニックス

その着せ替え人形は恋をする 福田晋一 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 いつも友人の輪の中心にいるギャル系美少女、喜多川海夢。クラスメートの五条新菜は、彼女を“別世界の人間”だと思っていた。雛人形の頭師を目指す新菜が、放課後被服実習室で作業していると、そこに現れたのは…まさかの…!? 二人のドキドキ山盛り☆コスプレ・スクールライフが始まる!!

レビュー

どんな話ですか?  コスプレにあこがれる現役モデルでまっすぐな性格の女子高生の海夢(マリン)と、海夢にコスプレ衣装を作っている人形師の見習いで同級生尾の五条くんお話し。ある日陰キャの五条君は海夢にコスプレ作成を依頼される。自分とは性格が反対の陽キャの海夢に戸惑いながらも、コスプレ作成に全力を尽くす五条君。一方一見ギャルで軽そうに思われるけど、自分の芯がある海夢が、自分のためにいろいろ苦労しながらコスプレを作ってくれる五条君に惹かれていくお話です。

絵もかわいく、コスプレ制作を細かく描写しています。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 海夢がギャルで現役モデルだけど、性格はまっすぐでとてもかわいらしく、またコスプレを通じて仲間を増やし、とても魅力があります。また五条君も海夢のコスプレを人形作成の修行ととらえていはいるけど海夢の理想、原作に近づけるための努力を惜しまない姿がとてもいいです。その姿に海夢が少しずつ惹かれていく様子も女の私から見てもすごくかわいいです。絵もとてもきれいで、体の線がいい意味でセクシーにかけています。指一本にしてもすごく繊細です。かわいい海夢を見てもらいたいです。

ケロケロちゃいむ 藤田まぐろ (著) フェアベル

ケロケロちゃいむ 藤田まぐろ (著) フェアベル

アマゾン商品紹介 どこか深い森の真ん中にあるかえるの国に、かえる族の姫・ミモリはたくさんのかえるに囲まれ幸せに暮らしていた。ある日、かえるの国に少年のアオイがやってくる。アオイは水にぬれるとかえるになる魔法を、ミモリの兄・マカエルにかけられていた。そんなアオイの魔法をとくためにミモリとアオイは冒険の旅にでかけることに!!アニメにもなった藤田まぐろの大人気作品!

レビュー

どんな話ですか? カエルの国のお姫様の主人公ミモリが、ある日水を被るとカエルになってしまう少年アオイと出会う。

ミモリの兄のミカエルに魔法を掛けられたアオイはミモリが解く方法を知っていると聞き、国を訪れるがミモリは方法を知らなかった。

アオイの魔法を解くために、ミモリは初めて国の外に出て手掛かりを探す冒険を始める。

また、冒険の中で行方不明の両親の手掛かりを掴んだり、天敵の蛇族の姫スーと出会ったり、様々な困難を乗り越えていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? ミモリの能天気だか前向きな言葉に勇気を貰える。口ぐせは「大丈夫だよ」で、当時幼かった私でも何度も優しく勇気づけて貰えた。

敵の蛇族の姫のスーやその兄のシャド、可愛いマスコットキャラの様なイモムシ達。今ではよくある設定に思えるが、どのキャラも魅力的で今似ているキャラ達の元祖と言っても過言ではない。

一番感動したのは作者の伏線の回収方法。これは今の情報社会では難しい、この作品しか出来ない大掛かりな伏線で、最終巻で明らかになる。カエルの文字で暗号化された呪文は、解読する価値ありで今でも思い出すだけで感動できる。是非読んで欲しい。

 

ぐらんぶる 井上堅二 (著), 吉岡公威 (著) 講談社

ぐらんぶる 井上堅二 (著), 吉岡公威 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 海沿いの街で一人暮らしを始めた北原伊織は衝撃の大学デビューを果たす。出会ったのは美女とダイビング、そして愛すべき野郎ども! バカを描かせたら天下一品の井上堅二と、裸の若者を描く達人・吉岡公威が繰り出す、酒とノリがあふれる最高のキャンパスライフ!!

レビュー①

どんな話ですか? 大学に入学した主人公が、ダイビングサークルに入りダイビングの楽しさに目覚めていく漫画です。主人公は泳げないのですが、ダイビングの楽しさがわかってのめりこんでいきます。

登場人物の男性陣がすぐに裸になり、はちゃめちゃですが、大学サークル独特のノリや楽しさの臨場感があります。

大学生活のテストや講義、恋愛、アルバイトなどの要素も一通り盛り込まれているので、リアル感があります。

特に、工学系の実験や研究室選びで苦労をするところなどのあるある話がリアルすぎます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 自分の大学時代のサークル活動で楽しかった部分を抽出したような漫画なので、読んでて懐かしくなったり楽しかった出来事を思い出したりできるからです。また、ダイビングの素敵でキレイな部分がうまく描写されているので、ダイビング経験者は「そうそう、そうだよね、また潜りに行きたいな」と思いながら読めます。ダイビング未経験者の人も、主人公が泳げない未経験者なので、「自分もダイビング始めてみようかな~」ときっと思えるような漫画だと思います。

レビュー②

どんな話ですか? 大学に入学して、新しい世界が待っていると期待している主人公に待ち受けていたのは、男子校のような、激しい乗りのダイビングサークルとの出会いでした。何度も逃げようとしましたが、主人公の居候先がダイビングサークルの活動場所ということで、逃げることが出来ずに入部しました。そして、泳げない主人公ではありますが、水という苦手を克服して、徐々に海の中の世界に魅力を感じていきます。コメディ要素は多いですが、好きな事に真っ直ぐなキャラが多く、笑えて、心に刺さる漫画となっています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? メッセージ性が意外にも強い漫画だからです。まず、第一巻で、ダイビングサークルに誘われる主人公が、泳げないことを伝えると、やったことも無いことをやらないでは無く、やってみたいかどうかを大切にしていると言われます。そして、主人公はダイビングをやってみることになったわけですが、主人公の周りには、ダイビングが好きな人、アニメが好きなオタクの人など、好きな事を堂々と面にキャラが多いです。中には、周りの方にあまり理解してもらえない趣味だったり、中々、仲間が集まらない趣味を持っている人も多いと思います。それでも、好きな事に必死な人は眩しい存在と伝えている漫画になっている点をオススメしたいです。

カンナさーん! 深谷かほる 集英社

カンナさーん! 深谷かほる 集英社
アマゾン商品紹介 『マリーゴールド』の末っ子カンナが、ママになって再登場!! 愛する家族に囲まれ幸せな毎日を送っていたけど、何やら起きそうな予感が…!? 『これがシアワセ!?』も同時収録。
レビュー
どんな話ですか? 主人公のカンナは決して美人とは言えないが、前向きで明るい性格の持ち主。彼女は夫の礼と、レオという名の息子と3人で暮らしています。

ある日、レオの誕生日に家族で過ごそうと礼を待っていたカンナとレオですが、いくら待っても帰ってきません。結局夜遅くに帰ってきた礼を怪しいと思ったカンナは、後日礼が元恋人と不倫をしていたことに気づいてしまいます。カンナは礼に激しく詰め寄りますが、礼が彼女に遊びではなく本気になっていることを知ってしまいます。

考えた結果カンナは礼と離婚することを決意しますが、まだどこかで礼を気になっている様子。モヤモヤを抱えたままカンナはシングルマザーとしてレオと親子二人の生活をスタートさせます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? おそらくどこにでもいる夫婦のあり方をリアルに描いていて、主人公カンナを始めとする様々な登場人物に共感したりまたはイライラしたり、感情移入しながら読み進めていける魅力があるからです。どんな逆境でも決して否定から入らず、まずはポジティブに受け止めようとするカンナの前向きな性格には、とても敵わないなと思う以上に憧れを抱きます。

こんな人になりたいなと思わせてくれる、読む人を前向きにさせてくれる漫画だと思います。

なんて素敵にジャパネスク 山内直実 白泉社

なんて素敵にジャパネスク 山内直実 白泉社
アマゾン商品紹介 時は平安。生涯独身と心に決めていた大納言家の瑠璃(るり)姫は、ひょんなことから高彬(たかあきら)と婚約とまではよかったが、事件につぐ事件で…!? ぶっとび平安ラブ・コメディ。
レビュー
どんな話ですか? 平安時代の宮廷貴族社会を舞台にしたラブコメ漫画。主人公は16歳となる内大臣家の瑠璃姫(るりひめ)。しかし瑠璃姫は名門貴族の娘でありながら貴族らしい気位の高さや教養もなく、まるで野育ちの里娘のようにおてんばで勇ましい性格。初恋の少年を今でも忘れられず、当時の結婚平均年齢であった13~14歳を過ぎ、世間体を気にする父親にどれほど結婚を勧められても独身主義を通していた。しかしある夜、ついに父親の陰謀によって権少将と無理やり結婚させられそうになる。そこを幼馴染みである高彬(たかあきら)に助けられ、二人は許嫁となるが、いざ結婚しようとするたびに都を揺るがすほどの大事件に巻き込まれていく。本編はそんな大事件の数々を好奇心旺盛で高い推理力を持ち、それでいて情に脆い瑠璃姫が密かに大胆に解決していくお話。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画には、テンポの良い爽快な面白さ、平安時代だからこその悲しい出来事、そして慣れぬ恋愛への初々しさがあります。笑いのポイントを随所に散りばめながらテンポ良く物語が進んでいくため、重いテーマを挟みながらも読んでいて全く疲れません。この漫画全体の雰囲気もコメディ色寄りなんですが、ただのコメディで終わらないのがこの漫画なんです。平安時代ならではの制度や問題がよく描かれていて、現代ものでは決して体験できない悲しみが展開されていきます。当時の知識を持っていなくとも、この漫画は物語とともに徐々にこの世界を知っていき、気付けば複雑な平安の世界に入り込んでいけます。最後にこの漫画、ラブコメ漫画に相応しく恋愛要素を沢山含んでいます。それこそ初々しいものから、暗く悲しいものまで。しかしほかの漫画と違うのは、直接的な恋愛表現が少ない点です。この漫画は言動や仕草の繊細な描写で情緒を変化させて、心で恋を繰り広げていきます。人によっては、それは糖度が低い漫画とも言えるかもしれません。しかし糖度が高い恋愛漫画が苦手な私には、これほど深く読み込める恋愛物はほかにありません。これこそが、私がこの漫画をオススメするポイントです。

みゆき あだち充 小学館

みゆき あだち充 小学館

アマゾン商品紹介 みゆきとみゆき。六年ぶりに再会した妹・みゆきと、同級生のみゆきちゃん。二人はとってもかわいいのです。だから、ぼくの悩みは増すばかり。抱き合って眠れたら……もう死んでもいい!!

レビュー

どんな話ですか? 腹違いである兄の若松真人と妹の若松みゆき、ひょんなことから一緒に住むことになった二人の交流、そして兄と妹以上の存在であると気づくようになるまでを描く作品。そして、真人の恋人である鹿島みゆきをからめて物語は進行していきます。いわゆるラブコメとして位置付けられるのですが、それ以外にも登場する人物も非常に魅力的。特に作品後半に登場するプロサッカー選手で若松みゆきと結婚寸前まで親交を深める沢田優一の存在も大きい。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 今の漫画ではなかなかこうしたシンプルながらも微妙な心の変化を描き上げる作品が少ないこともあり、懐かしい作品ながらも時折読み返したくなる秀作だと感じます。あだち充さんならではのキャラクターの描き方もありますが、特に若松みゆきのさわやかで屈託のない様子、それでいながらいつのまにか義理の兄である若松真人を愛することになる過程は非常にうまく描かれています。若松真人についても同じく、あまりさえない男性ながらも優しいキャラクターが非常に共感を覚えました。

夢みる太陽 高野苺 双葉社

夢みる太陽 高野苺 双葉社
アマゾン商品紹介 『orange』の高野苺が描く、一軒家同居ラブコメ新装版! 全10巻毎月刊行開始! 大量描き直し&おまけページも充実! ! 12月12日(土)1&2巻2冊同時発売! 母親の死と父親の再婚、そして弟が生まれたのをきっかけに、自分の家には居場所がないと感じ始め、家出をした女子高生の亀戸しま奈。公園で出会った着物姿の男から住む所を紹介してやると言われ、即答で入居を決めたしま奈だったが、それには「3つの条件」をクリアしなくてはいけなくて…!?
レビュー
どんな話ですか? 高校生のしま奈は父親が再婚し継母との間に弟が生まれたことを受けて、実家に居場所をなくしていました。そんな毎日に嫌気がさして家出を決意。学校をサボって公園を散歩していたところ、着物の男性を蹴っ飛ばしてしまい、物語が動き出します。その男性は藤原虎・通称「大家さん」。しま奈に住む場所を提供してくれます。大家さんが提示した入居条件は夢を持つこと、そして恋をすること。入居を決めたしま奈ですが、そこは一軒家で、クラスメイトの善と先輩の朝陽、大家さんと4人での共同生活が始まるのでした。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公の前にとにかくたくさん恋の相手となりそうな男性が現れるので、胸キュンの頻度が尋常ではありません。本命の大家さんに関して言えば、年上なんだからちゃんとしてくれよ…と思わずにはいられませんが、同じ作品を読んだ女子同士ならこの大家さんの奥手っぷりで盛り上がること間違いなしです。作者は今でもたまにインスタでこの作品のキャラクターのイラストを投稿したり、ほかの作品キャラとのコラボストーリーを公開したりしているので、読後も楽しめる作品だと思います。

隣のあたし 南波あつこ 講談社

隣のあたし 南波あつこ 講談社
アマゾン商品紹介 中3の仁菜が好きな人は、マンションの隣に住む1コ年上の京介。やさしくてカッコいい京ちゃんの彼女を夢みる仁菜は、ある日彼のキスシーンを目撃してしまい……!?せつない想いがあふれる青春ラブストーリー、第1巻。
レビュー
どんな話ですか? マンションのお隣に住む仁菜と京介。仁菜は京介のことが大好きですが、年上の京介が先に高校生になると、それまでと同じように家を行き来したり一緒に登校したりできなくなっていきます。どんどん大人になってしまう京介との距離を感じる仁菜。仁菜の思いは京介に伝わるのか?年上の幼馴染という完ぺきなまでの少女漫画の王道を行く作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 数々の名作を生み出す南波あつこ先生の作品。この作者の漫画はメディアミックスされ映画やドラマになることが多いので、原作を先に読んでおくと周りから一歩リードできるかもしれません。女の子がかわいい、男の子はかっこいい、そして上手くて綺麗という、絶対的な武器を持ち、少女漫画にはよくある設定を最後まで飽きさせることなく読者を楽しませてくれる点は流石の一言です。たった1歳しか変わらないのに中学生と高校生ではこんなにも住む世界が違うのか、と身に覚えがある方も多いと思います。昔を懐かしみながら読むもよし、登場人物たちと同世代を生きる読者は自分をキャラクターに投影してもよし、どの年代からも愛される作品だと思います。

たいようのいえ タアモ 講談社

たいようのいえ タアモ 講談社
アマゾン商品紹介 「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!

 

どんな話ですか? 幼いころから両親に邪魔にされているような気がして自分の居場所を探していた真魚。高校生になった真魚は、幼馴染が一人で住む家に同居させてもらうことになります。その家はもともと5人家族が住んでいましたが、両親が不慮の事故で亡くなってからは長男の中村基がたった一人で守ってきた家でした。誰かが自分の帰りを待ってくれている喜び、誰かの待つ家に帰れる嬉しさ、真魚と基は2人暮らしを初めてから互いにこのことを実感していきます。中2男子のような女子高生・真魚と、しっかり者のお兄ちゃん・基の関係はどうなっていくのか、恋愛以外の人間関係も盛り込まれている作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 恋愛だけではなく、家族関係や兄弟関係など、身近な人との関わりを考え直すきっかけとなる漫画です。当たり前と思っている家族や親の存在のありがたさはなかなか人から言われるだけでは実感できないこともあるかと思います。しかしこの作品は、漫画というハードルの低いメディアを通じて思春期の読者に身近な存在のありがたみを訴えかけてくれます。現在絶賛思春期の人、思春期を経験した人なら誰でも引き込まれる世界観です。