Harlem Beat-ハーレムビート- 西山優里子 (著) 講談社

Harlem Beat-ハーレムビート- 西山優里子 (著) 講談社
アマゾン商品紹介 小学校はリトルリーグの万年補欠。中学ではサッカー部でやっぱ補欠。大会はいつも応援席で、試合の主役に拍手を送る役だった。上南高へ入学した俺、成瀬徹が入ったのは今はやりのバスケ部。かっこいいシューズも買ったし、今度こそ、と気合いを入れて臨んだ初日の練習で大失態。でもそこで、先輩のものすごいプレ-を目にした俺は……。ストリートバスケの世界に飛び込んだ徹を待ち受ける運命がいきなり動き出す第1巻!

レビュー

どんな話ですか? 何をやっても長続きしない平凡な高校生の主人公。高校ではバスケット部に入部するも思うようにいかず、また投げ出してしましそうになる。そんな時に小学校からの同級生と偶然再会し3on3のストリートバスケと出会ったことがきっかけで、バスケットボールへの情熱が沸き上がると同時に、己に秘められていた天性の才能が徐々に芽生え始めます。当時のバスケット漫画にしては珍しい3on3を舞台とした描写が多い為、また違った視点で楽しめる漫画となってます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? バスケット漫画と聞くと「スラムダンク」「黒子のバスケ」が王道で高校バスケの描写が主に描かれることが多いですが、Harlem Beatでは珍しく3on3をメインとした描写が描かれています。1チーム3人でプレイするのとハーフコートでプレイをすること以外の基本ルールは通常のバスケットボールに沿ったルールとなってますが、人数が少なく限られたエリア内でのプレイとなる為通常のバスケットボールはまた違ったスリリングな試合展開が描かれます。高校生活の描写よりもどちらかといった社会の組織や人間関係の描写など不快に思う部分の描写もあるので色々と考えさせられます。

極黒のブリュンヒルデ 岡本倫 (著) 集英社

極黒のブリュンヒルデ 岡本倫 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束を果たすべく、天文部に在籍し宇宙人を探していた。ある日、良太のクラスにその幼なじみと瓜二つの美少女・黒羽寧子が転校してくる。どこか浮世離れした彼女の秘密とは一体…!? 純愛ダークファンタジー、衝撃の第1巻!

レビュー

どんな話ですか?  「エルフェンリート」などの独創的な作風で鬼才との呼び声が高い岡崎倫氏の作品です。主人公村上良太は子供の頃片思いをしていた「クロネコ」と呼ばれていた少女を目の前で事故で亡くしてしまう。

高校生となった良太の前に、ある日クロネコと同じ面影を持った少女、黒羽寧子が転校生としてやってくる。謎めいた雰囲気を漂わせる彼女だったが、実は研究施設から逃げ出してきた特殊能力を持つ魔女であることが判明する。魔女は「鎮死剤」と呼ばれる薬を一定時間ずつに打たないと死んでしまうらしい。良太は他の魔女たちとも出会いながら、彼女たちを救うため様々な手立てを尽くすが、、、

なぜその漫画をオススメしたいですか?  エルフェンリートでかなり徹底したエログロと、繊細な心理描写を両立させて独特な世界観を打ち出した岡崎氏ですが、その才能はこの作品でも遺憾なく発揮されています。まず第一に面白いのはやはり基本的な設定の発想です。「鎮死剤」などというアイディアはとても目新しいものですし、「ハーネスト」と魔女の本体の秘密など、思わず息を呑まずには読み進められない生々しさがあります。際どいSF路線を貫きながらも、やはりそれぞれの人物の感情描写も上手く、思わず涙が出てしまう場面も多々あります。

絵柄はやはりそれほど上手くはありませんが、物語づくりに関しては他に並ぶ作家がいないほどに優れています。

テラフォーマーズ 貴家悠 (著), 橘賢一 (著) 集英社

テラフォーマーズ 貴家悠 (著), 橘賢一 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 「全く見た事のないものと出会う時、人間は人間ではいられない。」 西暦2599年──。火星のテラフォーミングが進行し、その地表は一面の苔とある生物で覆われていた。そして、選ばれし15人の若者達は重要任務の遂行を期待され、有人宇宙船『バグズ2号』に搭乗し、火星へと向かう。かの地で彼らを待つ、想定外の進化を遂げた生物の正体とは…!?

レビュー

どんな話ですか? 未来の世界にて。地球から火星への移住を検討している段階で、ある問題がありました。火星の気温が低すぎたのです。科学者たちはこの問題を解決するために、ある生物を火星に送り込みました。それは大量のゴキブリです。ゴキブリの黒い体に太陽光を集めることで火星の気温を上げて人類が住めるようにするという計画でした。しかし、宇宙飛行士たちが実際に火星へ足を踏み入れた際には・・・ゴキブリは異様な進化を遂げていました。人類もそれに対抗するために人体にある実験を施し、これに立ち向かいます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 心を揺さぶられるシーンが多くあります。登場人物のうち、火星に送り込まれる人物たちには不幸な過去があり、そのために使い捨てのように実験され、火星に送り込まれることになります。しかし、そこで脅威に立ち向かい生きるために立ち向かう姿を描いています。ヤングジャンプでの連載期間中には、各話の最後に煽り文句が入っており、それが秀逸でワクワクするような展開に胸を躍らされた読者も多いかと思います。単行本で続けて読んでも加速するワクワク感を与えてくれると思います。

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

アマゾン商品紹介 亜国(あこく)の姫でありながら冷遇されている亜姫(あき)。幼いながらも母の世話をしながら、明るく生きる亜姫はある日、金の髪と天の色の眼を持つ奴隷の少年・薄星(はくせい)と出会う。境遇の違いを超えて、強い絆で結ばれる二人だったが、その先に待っていたのは…!?

レビュー①

どんな話ですか? 大国の姫として生まれながらも、冷遇されながら育った少女・亜姫は、正妃である母を第二夫人の策略により失ってしまいます。

そんな彼女を支えるのは、奴隷として差別を受けながらも、まっすぐと生きる少年・薄星。

人質という形で国を出された二人は、身を寄せた国で互いに支え合いながら成長していきます。

しかし、ただひとつの願いを捨てられないために、望まない未来へとどんどん進んでいき、過酷な運命に翻弄されることに・・・。

それでも、何度も何度も傷つけられながらも亜姫と薄星は懸命に立ち向かっていく、感動超大作なお話です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく、圧巻。少女漫画といっていいのかと思うくらいに厚みがすごいと感じる歴史ロマン作品で、読了後はなぜもっと早く出会わなかったのかと惜しく思うくらいです。読み始めたら一気読みしてしまいます。

たくさんの大人の陰謀に巻き込まれ、命を狙われたり、戦いに身を投じたりと息もつけない苛烈な日々の中で、亜姫と薄星の関係が尊くて、愛おしくて堪りません。

古代中国を模した世界は、簡単に人が死に、独裁極まりなさがまかり通る、そんな中で。ただ単純に、大好きな人たちと穏やかに暮らしたいと願った少女の、国盗り合戦に参加せざる終えなかった境遇が苦しくて、辛くて、しんどさがハンパないですが。それ以上に、魅力的な人物たちに心を揺さぶられ、奮闘する少女を彼らと一緒に応援してしまいます。

決して、身近な世界でも題材でもないけれど、共感せずにはいられない場面がたくさんあり、学ばせてくれる作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 亜国の姫として生まれた亜姫とその奴隷として拾われた薄星の物語です。

姫と奴隷、2人は決して結ばれることのない関係性でしたが、長い年月をかけてお互いが誰よりも大切な存在になっていきます。

亜姫は薄星のために、薄星は亜姫のために、それぞれが相手のために生きていました。

それでも2人に残された道は苦しくて切ないものでした。

共に大人に成長した2人を待つのは国をかけた戦争、別れだったのです。

立場を超えて愛を貫いた2人の純愛物語です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく薄星がカッコいいのです!

ブレることなく亜姫が大好きで、立場を考えて行動したり、時に暴走したり…。

どんなに苦しくても亜姫を守り抜いた姿とラストの別れは涙なしには読めないです。

亜国は実際には存在しない国ですが、中国っぽい雰囲気を持っており、恋愛だけではなく、歴史ロマンのような壮大さも兼ね備えています。

登場人物もクセがあるキャラが多く、魅力的です。

この漫画は冒頭から結末が読めるようになっているのですが、そこまでの描き方・構成がとても素晴らしいので、是非最初から最後までどっぷり読んでみて欲しいです。

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 ある日突然、クラスメイト惨殺の容疑で死刑を宣告された五十嵐丸太。送られた先は日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」だった…。大ヒット、監獄サバイバルアクション!

レビュー

どんな話ですか? あらすじ:未曾有の災害「東京大災害」を受け、東京は水没し、多くの住人が都外へ疎開することとなった。

そんな中、長野県へと疎開した中学生・五十嵐丸太。

平凡で平和な学生日常を送る丸太の元に、ある日、謎の装甲を身に纏う「赤い男」が現れ、クラスメイトを残らず惨殺してしまう。

目の前で級友や親友を殺され失意に陥る丸太だが、事件唯一の生き残りであることから殺人の罪に問われ、完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されることとなる。

施設内で出会った不思議な少女・シロとの新たな関係性を築く中で、丸太は大きな陰謀に巻き込まれていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作中世界観で登場する完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」の背景が非常に独創的で面白い。
ツッコミ所にもなりかねない点は否めないが、少年から青年まで様々な罪状で収監されており、登場人物のバックグラウンドにそれぞれの人生の苦悩が感じられ、鬱屈感を覚えるストーリーが好みの方には非常にオススメ。テーマである「冤罪」に沿うような形で描かれている、登場人物を襲う「理不尽」な状況は、同情を誘うものもあれば、非常にサイコで利己的な内容もあるが、丸太を含む他者との触れ合いや衝突の中で、心情や置かれた状況が移り変わる様子も作品の魅力。

登場人物が個性的で入り込みやすいのも魅力のひとつ。

結末に向かっていくにつれ、様々な謎が解明されていくのだが、新たに謎を生む展開も加速感があってアグレッシブな作品といえる。

メタな内容ではあるが、完結済の作品であり、全13巻と一気に読める部数なので、連載待ちに苦しむこともない。

 

ぐらんぶる 井上堅二 (著), 吉岡公威 (著) 講談社

ぐらんぶる 井上堅二 (著), 吉岡公威 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 海沿いの街で一人暮らしを始めた北原伊織は衝撃の大学デビューを果たす。出会ったのは美女とダイビング、そして愛すべき野郎ども! バカを描かせたら天下一品の井上堅二と、裸の若者を描く達人・吉岡公威が繰り出す、酒とノリがあふれる最高のキャンパスライフ!!

レビュー①

どんな話ですか? 大学に入学した主人公が、ダイビングサークルに入りダイビングの楽しさに目覚めていく漫画です。主人公は泳げないのですが、ダイビングの楽しさがわかってのめりこんでいきます。

登場人物の男性陣がすぐに裸になり、はちゃめちゃですが、大学サークル独特のノリや楽しさの臨場感があります。

大学生活のテストや講義、恋愛、アルバイトなどの要素も一通り盛り込まれているので、リアル感があります。

特に、工学系の実験や研究室選びで苦労をするところなどのあるある話がリアルすぎます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 自分の大学時代のサークル活動で楽しかった部分を抽出したような漫画なので、読んでて懐かしくなったり楽しかった出来事を思い出したりできるからです。また、ダイビングの素敵でキレイな部分がうまく描写されているので、ダイビング経験者は「そうそう、そうだよね、また潜りに行きたいな」と思いながら読めます。ダイビング未経験者の人も、主人公が泳げない未経験者なので、「自分もダイビング始めてみようかな~」ときっと思えるような漫画だと思います。

レビュー②

どんな話ですか? 大学に入学して、新しい世界が待っていると期待している主人公に待ち受けていたのは、男子校のような、激しい乗りのダイビングサークルとの出会いでした。何度も逃げようとしましたが、主人公の居候先がダイビングサークルの活動場所ということで、逃げることが出来ずに入部しました。そして、泳げない主人公ではありますが、水という苦手を克服して、徐々に海の中の世界に魅力を感じていきます。コメディ要素は多いですが、好きな事に真っ直ぐなキャラが多く、笑えて、心に刺さる漫画となっています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? メッセージ性が意外にも強い漫画だからです。まず、第一巻で、ダイビングサークルに誘われる主人公が、泳げないことを伝えると、やったことも無いことをやらないでは無く、やってみたいかどうかを大切にしていると言われます。そして、主人公はダイビングをやってみることになったわけですが、主人公の周りには、ダイビングが好きな人、アニメが好きなオタクの人など、好きな事を堂々と面にキャラが多いです。中には、周りの方にあまり理解してもらえない趣味だったり、中々、仲間が集まらない趣味を持っている人も多いと思います。それでも、好きな事に必死な人は眩しい存在と伝えている漫画になっている点をオススメしたいです。

潔く柔く いくえみ綾 (著) 集英社

潔く柔く いくえみ綾 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 由麻は通学電車で痴漢に悩まされている。同級生のスワは由麻を守るため一緒に通学し、2人は付き合い始めることに。だが、由麻は毎朝同じ電車に乗る生物教師の梶間が妙に気にかかり…。

レビュー

どんな話ですか? いわゆる一般的などこにでもいる高校生の青春物語から始まる。友達との些細な喧嘩、淡い恋心そして大切な人の突然の死。私は誰が好きだったのか想い悩む。

そこからころころ主人公が変わりいろんな人物の物語が進んでいく。内容は様々で仕事で悩む人、友情で悩む人、恋愛で悩む人、過去のつらいトラウマが忘れられない人など、些細な悩みから重く辛いことまでたくさん悩み考えながら生きていく主人公たち。

そして年月が流れ少しずつ物語はつながっていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画は軸になる主人公はいますが、毎回主人公は変わります。この漫画を読んでいくうちにきっと自分と似てる主人公と出会えるはずです。ついさっきまで脇役だった人が次は主人公になり物語が始まり、この世界は誰もが主人公だと思わせてくれます。

なんて素敵にジャパネスク 山内直実 白泉社

なんて素敵にジャパネスク 山内直実 白泉社
アマゾン商品紹介 時は平安。生涯独身と心に決めていた大納言家の瑠璃(るり)姫は、ひょんなことから高彬(たかあきら)と婚約とまではよかったが、事件につぐ事件で…!? ぶっとび平安ラブ・コメディ。
レビュー
どんな話ですか? 平安時代の宮廷貴族社会を舞台にしたラブコメ漫画。主人公は16歳となる内大臣家の瑠璃姫(るりひめ)。しかし瑠璃姫は名門貴族の娘でありながら貴族らしい気位の高さや教養もなく、まるで野育ちの里娘のようにおてんばで勇ましい性格。初恋の少年を今でも忘れられず、当時の結婚平均年齢であった13~14歳を過ぎ、世間体を気にする父親にどれほど結婚を勧められても独身主義を通していた。しかしある夜、ついに父親の陰謀によって権少将と無理やり結婚させられそうになる。そこを幼馴染みである高彬(たかあきら)に助けられ、二人は許嫁となるが、いざ結婚しようとするたびに都を揺るがすほどの大事件に巻き込まれていく。本編はそんな大事件の数々を好奇心旺盛で高い推理力を持ち、それでいて情に脆い瑠璃姫が密かに大胆に解決していくお話。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画には、テンポの良い爽快な面白さ、平安時代だからこその悲しい出来事、そして慣れぬ恋愛への初々しさがあります。笑いのポイントを随所に散りばめながらテンポ良く物語が進んでいくため、重いテーマを挟みながらも読んでいて全く疲れません。この漫画全体の雰囲気もコメディ色寄りなんですが、ただのコメディで終わらないのがこの漫画なんです。平安時代ならではの制度や問題がよく描かれていて、現代ものでは決して体験できない悲しみが展開されていきます。当時の知識を持っていなくとも、この漫画は物語とともに徐々にこの世界を知っていき、気付けば複雑な平安の世界に入り込んでいけます。最後にこの漫画、ラブコメ漫画に相応しく恋愛要素を沢山含んでいます。それこそ初々しいものから、暗く悲しいものまで。しかしほかの漫画と違うのは、直接的な恋愛表現が少ない点です。この漫画は言動や仕草の繊細な描写で情緒を変化させて、心で恋を繰り広げていきます。人によっては、それは糖度が低い漫画とも言えるかもしれません。しかし糖度が高い恋愛漫画が苦手な私には、これほど深く読み込める恋愛物はほかにありません。これこそが、私がこの漫画をオススメするポイントです。

みゆき あだち充 小学館

みゆき あだち充 小学館

アマゾン商品紹介 みゆきとみゆき。六年ぶりに再会した妹・みゆきと、同級生のみゆきちゃん。二人はとってもかわいいのです。だから、ぼくの悩みは増すばかり。抱き合って眠れたら……もう死んでもいい!!

レビュー

どんな話ですか? 腹違いである兄の若松真人と妹の若松みゆき、ひょんなことから一緒に住むことになった二人の交流、そして兄と妹以上の存在であると気づくようになるまでを描く作品。そして、真人の恋人である鹿島みゆきをからめて物語は進行していきます。いわゆるラブコメとして位置付けられるのですが、それ以外にも登場する人物も非常に魅力的。特に作品後半に登場するプロサッカー選手で若松みゆきと結婚寸前まで親交を深める沢田優一の存在も大きい。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 今の漫画ではなかなかこうしたシンプルながらも微妙な心の変化を描き上げる作品が少ないこともあり、懐かしい作品ながらも時折読み返したくなる秀作だと感じます。あだち充さんならではのキャラクターの描き方もありますが、特に若松みゆきのさわやかで屈託のない様子、それでいながらいつのまにか義理の兄である若松真人を愛することになる過程は非常にうまく描かれています。若松真人についても同じく、あまりさえない男性ながらも優しいキャラクターが非常に共感を覚えました。

恋する1/4 田島みみ 集英社

恋する1/4 田島みみ 集英社
アマゾン商品紹介 吉田実明(みあけ)のニックネームはミケ。高校の合格発表の日、ミケは長身で無口な男に出会う。新学期、同じクラスにその男・立川那智はいた。ミケがつけたあだ名はナスくん。さらに幼なじみでご近所さんの染谷祐太と、美人で大人っぽい浅見樹も同クラス。ミケを中心に、恋する4人の青春が展開する。
レビュー
どんな話ですか? 超王道の高校生ラブストーリー!ちょっと天然な主人公・ミケと無口で背の高いナスくんとの恋物語です。ミケ&ナスくんカップルとミケの幼馴染・祐太、クラスの高嶺の花・樹の4人はいわゆるイツメン。いつも仲良く遊んでいましたが、男女グループの運命なのか、グループ内でそれぞれの恋が動き出します。一体誰と誰がくっつくのか、みんなはもとの仲良し4人組に戻れるのか、ドキドキしながら読み進められるドストレートな少女漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 王道な少女漫画を楽しみたい!と思ったときはこの作品に限ります。基本的に登場人物も増えないので、内容がわかりやすくどんどん読み進められます。少女漫画に期待する胸キュンシーンや思わずニヤニヤしてしまうセリフもたくさんあります。少女漫画の教科書みたいな作品なので、一度は読んでみてほしいです。