ベルサイユのばら 池田 理代子 (著) 集英社
アマゾン商品紹介 | 『ベルサイユのばら』は1972年に週刊マーガレットで連載開始以来、40年余にわたって愛読されるロングセラー。フランス革命を背景に展開される人間ドラマは、マリー・アントワネット、オスカル、フェルゼンの出会いから始まった! |
レビュー①
どんな話ですか? | フランス革命にもまれる激動の時代を生きたマリー・アントワネットとその周りで起きたドラマを描いた作品。マリー・アントワネットの臣下である男装の麗人、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェが主に物語の中心となって、フランスの貴族社会のきらびやかさと閉塞や、中流・下流社会との格差など様々な視点からのフランス革命にいたるまでの歴史とドラマを描いている。宝塚歌劇団によって舞台化などもされ、不朽の名作として知られている。 |
なぜその漫画をオススメしたいですか? | まず、いかにも少女漫画らしい華やかさときらびやかな線と絵が素晴らしい。肌のつやまで感じるようなかわいらしいマリー・アントワネットと断頭間近の疲れ切ったマリー・アントワネットの差がこの少女漫画絵で表現されるのはすごいことだと思う。また、内容もフランス革命にむけてくすぶっていく下流社会の闇や上流社会の選民意識からくる傲慢さ、その中での一人ひとりの考えや感情が歴史を動かしていく壮大さなど、スケールが大きくしかもそれが濃密にコンパクトに語られている。フランス革命の歴史入門書にしても良いくらいに感じる。 |
レビュー②
どんな話ですか? | フランス革命が起こる前からフランスが変わっていく様子が描かれています。実在の王家や政治家や事件が登場するだけでなく、架空の人物とうまく絡み合わせて、恋愛模様、貴族の内部事情等が面白く表現されています。40年以上前の漫画だというのに、「内容は知らないけど、オスカルやマリー・アントワネットというメインキャラクターが化粧品のイメージキャラクターなのは知ってる」等、いまだに話題に出る漫画です。それだけ、登場人物の魅力がそれぞれ溢れているのです。 |
なぜその漫画をオススメしたいですか? | そこそこボリュームのある漫画ですが、あまりの内容の濃さに、自分がその時代を経験した気分になりました。最初から最後まで話のまとめ方が巧く、当時24歳だったという池田理代子先生の才能に驚愕します。フランスの歴史や実在の人物の特徴を印象的にしているだけでなく、架空の人物の物語も、「本当にこの人達は実在していたのでは?」と思わせるほど見事に自然に歴史に絡み合っています。単に歴史モノというより、思うようにいかない恋愛や人間関係等もあり、次々亡くなるキャラクター達。何度読んでも涙が止まらない作品です。 |
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