海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 鎌倉に暮らす家族の哀歓を描く超人気作!

男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉(かまくら)を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!

レビュー①

どんな話ですか? 鎌倉で暮らす3人姉妹が、父の葬儀に行った時に
初めて会った主人公すず。
姉妹の父は、すずの母と駆け落ちし、母が他界した後は別の女性と暮らしていた。
そして、すずが最期まで看取った。
姉妹のいちばん上の姉さちは、一緒に暮らそうと声をかけ、同居生活がスタート。
姉さちの職場の不倫相手から、新しい恋の話、すずのサッカーからの仲間のことや、真ん中の姉吉野の話、末の姉ちかのことなどていねいに鎌倉の場所を取り入れながら成長していく話。
読んでいるうちに、はっとさせられることが多く、何気ない日常をていねいに描いています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 鎌倉が舞台なので、最初に読んでから鎌倉をまわるとさらに作品を楽しめます。

この作品は、恋愛もたくさん出てきます。さちの不倫から、同じ職場の人と仲良くなる吉野、主人公すずの仲間の風太。それぞれの立場で、大事な人との絆を書いています。

日常ただ楽しいだけでなく、悩んでいることや困っていることもさらりと書いています。

先輩看護婦の藤井さんは、母が入院しても自分のことを認めてくれない、それでも兄は特別扱いなど辛い扱いを受けていたことも書いています。

親や身内でどうしてもうまくいかない、そんな人の立場にもさり気なく立って励ましています。最初に出会った時のすずも、全く表情がない状態から鎌倉で暮らすようになり、生き生きとしている様子が描かれています。

ありきたりではない、作者が実際に体験したであろうエピソードも盛り込まれており、それでいて絵柄が美しく読んだ後にさわやかな風が吹きます。

ただ日常を描いた漫画とは、一線を引いて群を抜く完成度の高い作品です。

心が疲れたあなたに、ぜひおすすめします。

レビュー②

どんな話ですか? 鎌倉を舞台にした、4姉妹のストーリー。

3姉妹の父親は、幼い頃ある女性と駆け落ちして、病気で亡くなった。その父親の葬式で、腹違いの妹を引き取ることに決め、4姉妹で暮らすことになる。長女は看護師で不倫中。次女は男運がなく、3女は山男と付き合っていて、4女はサッカー部に入るが、姉達に対して遠慮がある。鎌倉に住む人々の優しさに包まれながら、4女がどんどん成長していく。それと共に3人の姉もそれぞれも成長し、素敵な恋愛をする。最後は4女が本当の家族になったと思えるような話。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 父親と駆け落ちした女性との間の妹を引き取ろうと決意する理由が優しい。引き取った後も、きちんと面倒を見るだけではなく、愛情を持って接している。姉妹で喧嘩もするけれど、お互いを大事にしているのも分かる。背景の鎌倉の町、鎌倉に住む人々の優しさにも感動する。季節を大切にしながら生活する生き方もいい。人の優しさや、強さを何度も何度も感じさせられる。本当に大切なものをどう扱ったらいいか。姉妹愛とはどういうものか。いろいろなことを感じながら読んでほしい。

レビュー③

どんな話ですか? 鎌倉の古い一軒家に住む4姉妹とそれを取り巻く人々の人間模様を描いた漫画です。

成人してすでに働いている香田家の3姉妹。父親は10数年前に女性を作って家を出てしまい、母も再婚して家を離れています。3人だけで暮らしていた姉妹は、ある日父が亡くなったという連絡を受けます。葬式に出向いた3人はそこで腹違いの妹に初めて出会います。

心細そうにしていた妹を3人は鎌倉の家に迎え入れます。戸惑いつつも鎌倉での生活になじんでいく末っ子のすずや、3姉妹のそれぞれの恋。すずが参加するサッカーチームの仲間たち、ご近所の食堂のおじさん…などなど様々な人々の人生が味わい深く描かれた漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 一人一人の登場人物の心の動きが、非常に細やかに描かれていて、物語として共感できる部分がたくさんありました。「こういう人っているよね」「こういう悩みがあるよね」と思い当たる部分がたくさんあります。仕事の悩み、恋の悩み、人間関係の悩み、などとてもリアルに描かれています。その描き方がとても温かく、読むとホッとする感じがあります。ダメな部分も、笑える部分も、職業人としての深い志も、全て兼ね備えたのが人間というもの。その複雑さをしみじみと味わえる作品だからです。

レビュー④

どんな話ですか? 鎌倉に住む3姉妹(幸・佳乃・千佳)が、子供のころ出て行ったきり会っていなかった父の訃報を受けて、山間の町へお葬式に行きます。そこで、父のもう1人の娘(すず)の存在を知ります。

頼りなく利己主義な後妻さんと暮らしていくことになる、中学生のすずの将来が心配になった幸は、鎌倉に来て一緒に暮らさない?と誘い、すずも、行きます!と即決。

4姉妹のそれぞれの仕事や学校、友人や恋愛、親族とのあれこれが、面白く書かれていて、複雑な話なのに笑いながら読めてしまいます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 是枝裕和監督でカンヌ国際映画祭にも出展したこのタイトルをご存じの方も多いと思います。

特に、末っ子のすずと同じ名前の女優・広瀬すずが有名になった作品です。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆が出演していることで映画を見た方も多いと思います。

複雑な家庭環境を丁寧に追いながら、それぞれの仕事、学校のことも詳しく書いてあります。長女の病院、次女の銀行、三女のスポーツ用品店、末っ子のサッカー部のことなど。

それに鎌倉の四季の美しさなども教えてくれる読み応えのあるマンガです。