かんかん橋をわたって 草野誼 (著) ぶんか社

かんかん橋をわたって 草野誼 (著) ぶんか社

アマゾン商品紹介 住み慣れた「川南(かーなみ)」から、橋ひとつ向こうの「川東(かわっと)」に嫁いだ萌(もえ)は、
上品で優しい姑・不二子(ふじこ)に引き目を感じながらも嫁としてなじもうとしていた。
ところが萌の時だけ米がうまく炊けないなど、日々に違和感を感じるうちに、恐ろしいことがわかってくる。
町の人が耳打ちした「気をつけたほうがいいわよ。あの人は『おこんじょう』だから」とは?
恐ろしさに身震いが止まらない! 嫁と姑の千日戦争!
どんな話ですか? 町の中心を流れる川に隔てられた「川南」地域から「川東」地域に嫁いできた萌は家事の失敗続きで同居する夫の家族に小言を言われながらも、夫の母・不二子の厳しくも優しい様子を尊敬して明るく頑張っていた。
しかし萌はあるとき自分の失敗が不二子による嫌がらせだったこと、不二子は「川東いちのおこんじょう(意地悪)」と呼ばれていること、
さらには川東には「嫁姑番付」が存在し、自分はその4位であることを知っていく。
姑との関係に悩みながらも、持ち前の明るさ・根性で川東の嫁たちをまとめ上げていく萌。
明かされていく嫁姑番付の謎。そして真に川東を支配している「ご新造様」の存在とは…。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初のうちは普通の嫁姑問題なレディコミ…という印象の作品なのですが、「嫁姑番付」なる謎の番付が出てきたあたりからこれはちょっとおかしいぞ?という感じになってきて、最終的には川東を圧政で支配する「ご新造様」VSクーデターを起こした川東の嫁や住民たちの物理的な対決…という、最初からは想像もできない流れに。
荒唐無稽な展開ゆえに嫁たちはどうなってしまうの!?と先が気になって読み進めてしまいます。
表面的には嫁たちの蜂起という様相を描きながら、まさに少年漫画のような友情・努力・勝利!のストーリーで新鮮な味わいのある作品です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 漫画ジャンルのカテゴリに囚われない一風変わった作品を読んでみたい人、友情・努力・勝利!が好きな人、女同士の熱い友情が見たい人
読んだことによるエピソード 特になし。

専門学校JK ほっけ様 (著) KADOKAWA

専門学校JK ほっけ様 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 アニメ系専門学校生のザンネンなゲンジツをせきららに描く問題作、登場!

これ以上ない徹底取材をもとに、アニメ系専門学校で学ぶJKたちの超ザンネンな実態を描き抜く、業界震撼のキケンな4コマ! 夢追う少女たちによる自由すぎる、おもしろ専門学校ライフがここに!!

代々木アニメーション学院の完全協力により、アニメ系専門学校で学ぶ女子たちの、ちょっとズレた実情がおもしろおかしく描かれていく日常4コマ。コミックのなかで、専門学校生の“真の実態”が語られている箇所には【本当】の印鑑が押されており、とても信じられないような笑えるネタの多くが、正真正銘の“真実”であることも証明している! これまでに描かれたことのない、アニメ系専門学校生の超ザンネンなゲンジツが初めて暴かれる、まったく新しいテーマのスクールライフコミック!

どんな話ですか? 実在のアニメ系専門学校・代々木アニメーション学院の高等部を舞台とした、
オタクで残念な「専門学校のJK」の実態を描いたあるある系ギャグ漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 代々木アニメーション学院の取材協力のもと描かれている作品とのことで、
実際の授業内容やスケジュール、
どういう生徒が多いかなどの専門学校の実態がわかる点や、
他にも学生ではなくてもオタクあるあるなエピソードがたくさんで面白いです。
どんな人に読んでもらいたいですか? アニメ系の学校進学を考えている人、
アニメ・漫画・ゲーム系などのクリエイター系オタク、
美少女系ほのぼのギャグ漫画が好きな人
読んだことによるエピソード 実際に入学する段階までは行ってはないのですが、高等部の内容以外に社会人生徒なども通う夜間コースの紹介エピソードもあって興味を持ちました。

ヒメゴト~19歳の制服 峰浪りょう (著) 小学館

ヒメゴト~19歳の制服 峰浪りょう (著) 小学館

アマゾン商品紹介 周囲から男っぽく見られている女子大生・由樹(ユキ)。彼女は誰にも言えない秘密の儀式を行っていた――。燻り続ける己の欲望に苦悩する日々を送る由樹。一方、同じ大学に通う佳人(カイト)と未果子(ミカコ)の2人も他人には明かせぬ「秘密」を抱えていて――。「ヒメゴト」を持つ3人の19歳が繰り広げる「ヨクボウ」と「セイフク」の物語――。
どんな話ですか? 周囲から男っぽい扱いをされているために大学では男っぽい振る舞いをしているけれど本当は女の子らしくなりたくて唯一持っている女の子の服「制服」を夜な夜な着ている由樹・
清純な美少女で周囲からはお嬢様と思われているけれど毎夜セーラー服を着て15歳の設定で「援助交際」している未果子・
憧れのイケメン男子扱いされているけれど女装癖があり、また理想の美少女な未果子に憧れてこっそり同じ服装をしている佳人。
それぞれ人には言えない秘密を持ったこの3人の欲望と思惑が絡み合っていく19歳の群像劇。
なぜその漫画をオススメしたいですか? メインキャラクター3人は外見的に他者より恵まれた者でありつつも、
まさに「秘め事」といった性的行動をやめることができないまま悩みながら生きていて、
そういった「こじらせ」は若さゆえというふうにも感じるけれども、誰にでも多少このような「ヒメゴト」はあるのではないかな…と思うからです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 自分の性的な気持ちに悩んでいる人や、
作中キャラクターと年齢が近い高校生~大学生くらいの人
読んだことによるエピソード 特になし

僕の心のヤバイやつ 桜井のりお (著) 秋田書店

僕の心のヤバイやつ 桜井のりお (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 ネットで話題! 陽キャ美少女×陰キャ少年の
ニヤニヤ系青春格差ラブコメディ! !
学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を
妄想してはほくそ笑む、
重度の中二病の陰キャ・市川京太郎。
だが山田を観察する内に、
京太郎が思う
「底辺を見下す陽キャ」とは
全然違うことに徐々に気づいていき…!?陰キャ男子・京太郎の初めて恋、始まる。
コミックスでしか読めない
激レアエピソード
描き下ろし漫画あり!
どんな話ですか? 主人公は中学2年生男子の「市川京太郎」

友達はおらず、いつも1人で本を読んでいる所謂「陰キャ」です。

心根は優しく、クラスメイトのために自ら悪者になったり、見返りを求めない優しさを発揮できる良い奴でもあります。

市川のクラスメイトで、今作のヒロイン「山田杏奈」は学校一の美人。

友達も多く、モデル仕事もしている、市川とは真逆の「陽キャ」

初めは山田のことを「陰キャを見下す嫌な女」と勝手に決めつけて敵視していた市川ですが、彼女の意外な本質を垣間見て恋を自覚。

山田も、市川のさりげない優しさに触れて徐々に惹かれていきます。

陰キャであるが故に積極的になれない市川と、不器用なアタックを仕掛けてくる山田の、甘くて甘い、甘すぎるラブコメです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者は元々ギャグ漫画をメインに描いてきた人なので、ギャグ描写は当然面白いのですが、それ以上に、登場人物の心理描写、表現が巧みです。

この作品は、主人公市川の視点でのみ描かれているので、ヒロインや他の登場人物の内面は描写されません。

そのため読者は、表情や間、セリフのニュアンスで心の内を読み取るわけですが「本当にギャグ漫画家だったのか?」と思うほど、その表現が上手いです。

また、数話前に出てきたさりげない描写が、実は重要な伏線になっていたりなど、読むたびに新しい発見がある素晴らしいラブコメです。

どんな人に読んでもらいたいですか? 作者曰く、ヒロインの山田は「こんな女の子がいたらいいな」というコンセプトで描いているようですので、かわいい女の子に悶えたい男子におすすめたです。

また、ラブコメとして、かつてないほど構成が巧みなので、ラブコメは好きだけど、最近は同じような作品ばかりで飽きたという人にも是非読んで欲しいです。

読んだことによるエピソード 他のラブコメを読むと「浅っ」と思うようになってしまいました。

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 学校にも家庭にも身の置き所がなく、自分の存在が確認できない高校生・神代ユウ。ボクシングのワン・ツーを覚えた彼は“ヤンキー狩り”をするハメになり、夜の街の戦いに巻き込まれていくが…!?

レビュー①

どんな話ですか? 引きこもりの高校生「神代ユウ」が、路上のカリスマと呼ばれるストリートファイトの達人「井沢マサキ」と出会い、あらゆる格闘技の猛者たちを倒していくアクション漫画です。

主人公の神代ユウは最初我流のボクシングをベースとして街の強敵たちと闘いを繰り広げますが、もう一人の主人公と呼べる井沢マサキに、路上で通じるオフェンスやディフェンスを教わり、圧倒的に強くなっていきます。

作者である森恒二さんが格闘技経験者であり、実際にストリートファイト経験者のため非常にリアリティのあるバトルシーンが秀逸な作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私はボクシングを通算6年以上経験しており、実際に若い頃ストリートファイトをしたことがあります。ですからこの作品は本当に「リアルな喧嘩」を上手く再現していると感じました。実際に格闘技経験者同士がノールールで戦った場合にどのようなリスクがあるのかがよく分かります。喧嘩を勧めているわけではなく、逆に格闘技をたしなんでいる人間が素人相手に手を出すとどうなるか、または異種格闘技のようなものをリング外で行うと悲惨な結末が待っているというのが理解できるはずです。若いうちは血気盛んで自分の力を試したいという人が多いですが、この漫画を読んで実際の喧嘩の危険さを知ってほしいと願います。

レビュー②

どんな話ですか? 学校ではいじめられ、家庭内では家族からの憐れみの目に苦しみ、どこにも居場所がないと絶望していた主人公が、喧嘩を通じて夜の街に居場所を見出し、さまざまな登場人物との喧嘩や友情を通して人間的に逞しく成長していく、といったお話です。もちろん主人公は最初から喧嘩が強かったわけではありません。不登校の生活の中、本で知った知識をもとにボクシングの練習を室内で始め、そこで知ったワン・ツーの素振りだけを毎日5000回などと続けていくうちに、いつしか喧嘩に必要な瞬発力や判断力を身に付けていき、そこから夜の街を舞台とした人間成長劇へと発展していきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 喧嘩の描写が単に暴力的であるような漫画とは違って、パンチひとつにしても力の込め方から拳の軌道など、かなりテクニカルで踏み込んだ内容の説明が読めることです。どんな分野でも素晴らしい技術にはそれを裏打ちする原理や鍛錬の仕方があるのだなあといったことが納得させられます。また、主人公の、がむしゃらな反復練習的努力だけでなく常に考え続け、技術を自分なりのものとして完成させようと真剣になるさまにも感動させられます。また、ひとりだけの力だけで強くなることは不可能であることを数々のストリートファイトで得た師や友人から学んでいく姿も非常に教訓的でした。

婚活マーチ ふじいまさこ, Chisato (著) マッグガーデン

婚活マーチ ふじいまさこ, Chisato (著) マッグガーデン

アマゾン商品紹介 結婚相談所カウンセラーが見た舞台ウラ♪ E★エブリスタの大人気作をコミックエッセイ化!! 元結婚相談所カウンセラーの著者だから語れる婚活者たちの人生もよう! リアル婚活エピソードが満載です。
どんな話ですか? 約10年間結婚相談所に勤めていた女性が、実際に相談員として見た婚活の舞台裏を実話コミックエッセイとして書いたものです。実際に相談所に訪れた男女のエピソードを書いているので現実味があってとても面白い漫画です。

ある一人のハイスペックでイケメンな男性が入会したところから物語がスタートします。この男性の相談者を中心にして、そこに申し込む女性たちの個性的なエピソードが、沢山盛り込まれていて、実際にこんな人が相談に来るんだなと、知ることができる漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 自分は早くに結婚したので、婚活というものをしませんでしたし、その様な制度は今ほど一般的ではなかったと思います。

しかし、現在は堂々と婚活できる時代となり、友達で未婚の40代がいるので、彼女もこんな風に婚活をしているのかな、と覗き見をしている感じで読み始めました。この漫画の中では、ハイスペック男性に群がる女性たちが面白く書かれていて、実際の婚活ってこういうものなのかと、自分で婚活を体験している気分になれます。他人事ですが、面白い世界を見ることができるからです。

どんな人に読んでもらいたいですか? 婚活をしようかなと思っている人に現実の世界を知るために読んだら面白いのではないかと思います。

また、娘や息子が結婚しないと焦っている親御さんにも、現実の婚活はこんなに厳しいというのがわかるので、読むのをお勧めしたいです。

読んだことによるエピソード 特に変わったことはないです。

海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 鎌倉に暮らす家族の哀歓を描く超人気作!

男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉(かまくら)を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!

レビュー①

どんな話ですか? 鎌倉で暮らす3人姉妹が、父の葬儀に行った時に
初めて会った主人公すず。
姉妹の父は、すずの母と駆け落ちし、母が他界した後は別の女性と暮らしていた。
そして、すずが最期まで看取った。
姉妹のいちばん上の姉さちは、一緒に暮らそうと声をかけ、同居生活がスタート。
姉さちの職場の不倫相手から、新しい恋の話、すずのサッカーからの仲間のことや、真ん中の姉吉野の話、末の姉ちかのことなどていねいに鎌倉の場所を取り入れながら成長していく話。
読んでいるうちに、はっとさせられることが多く、何気ない日常をていねいに描いています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 鎌倉が舞台なので、最初に読んでから鎌倉をまわるとさらに作品を楽しめます。

この作品は、恋愛もたくさん出てきます。さちの不倫から、同じ職場の人と仲良くなる吉野、主人公すずの仲間の風太。それぞれの立場で、大事な人との絆を書いています。

日常ただ楽しいだけでなく、悩んでいることや困っていることもさらりと書いています。

先輩看護婦の藤井さんは、母が入院しても自分のことを認めてくれない、それでも兄は特別扱いなど辛い扱いを受けていたことも書いています。

親や身内でどうしてもうまくいかない、そんな人の立場にもさり気なく立って励ましています。最初に出会った時のすずも、全く表情がない状態から鎌倉で暮らすようになり、生き生きとしている様子が描かれています。

ありきたりではない、作者が実際に体験したであろうエピソードも盛り込まれており、それでいて絵柄が美しく読んだ後にさわやかな風が吹きます。

ただ日常を描いた漫画とは、一線を引いて群を抜く完成度の高い作品です。

心が疲れたあなたに、ぜひおすすめします。

レビュー②

どんな話ですか? 鎌倉を舞台にした、4姉妹のストーリー。

3姉妹の父親は、幼い頃ある女性と駆け落ちして、病気で亡くなった。その父親の葬式で、腹違いの妹を引き取ることに決め、4姉妹で暮らすことになる。長女は看護師で不倫中。次女は男運がなく、3女は山男と付き合っていて、4女はサッカー部に入るが、姉達に対して遠慮がある。鎌倉に住む人々の優しさに包まれながら、4女がどんどん成長していく。それと共に3人の姉もそれぞれも成長し、素敵な恋愛をする。最後は4女が本当の家族になったと思えるような話。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 父親と駆け落ちした女性との間の妹を引き取ろうと決意する理由が優しい。引き取った後も、きちんと面倒を見るだけではなく、愛情を持って接している。姉妹で喧嘩もするけれど、お互いを大事にしているのも分かる。背景の鎌倉の町、鎌倉に住む人々の優しさにも感動する。季節を大切にしながら生活する生き方もいい。人の優しさや、強さを何度も何度も感じさせられる。本当に大切なものをどう扱ったらいいか。姉妹愛とはどういうものか。いろいろなことを感じながら読んでほしい。

レビュー③

どんな話ですか? 鎌倉の古い一軒家に住む4姉妹とそれを取り巻く人々の人間模様を描いた漫画です。

成人してすでに働いている香田家の3姉妹。父親は10数年前に女性を作って家を出てしまい、母も再婚して家を離れています。3人だけで暮らしていた姉妹は、ある日父が亡くなったという連絡を受けます。葬式に出向いた3人はそこで腹違いの妹に初めて出会います。

心細そうにしていた妹を3人は鎌倉の家に迎え入れます。戸惑いつつも鎌倉での生活になじんでいく末っ子のすずや、3姉妹のそれぞれの恋。すずが参加するサッカーチームの仲間たち、ご近所の食堂のおじさん…などなど様々な人々の人生が味わい深く描かれた漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 一人一人の登場人物の心の動きが、非常に細やかに描かれていて、物語として共感できる部分がたくさんありました。「こういう人っているよね」「こういう悩みがあるよね」と思い当たる部分がたくさんあります。仕事の悩み、恋の悩み、人間関係の悩み、などとてもリアルに描かれています。その描き方がとても温かく、読むとホッとする感じがあります。ダメな部分も、笑える部分も、職業人としての深い志も、全て兼ね備えたのが人間というもの。その複雑さをしみじみと味わえる作品だからです。

レビュー④

どんな話ですか? 鎌倉に住む3姉妹(幸・佳乃・千佳)が、子供のころ出て行ったきり会っていなかった父の訃報を受けて、山間の町へお葬式に行きます。そこで、父のもう1人の娘(すず)の存在を知ります。

頼りなく利己主義な後妻さんと暮らしていくことになる、中学生のすずの将来が心配になった幸は、鎌倉に来て一緒に暮らさない?と誘い、すずも、行きます!と即決。

4姉妹のそれぞれの仕事や学校、友人や恋愛、親族とのあれこれが、面白く書かれていて、複雑な話なのに笑いながら読めてしまいます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 是枝裕和監督でカンヌ国際映画祭にも出展したこのタイトルをご存じの方も多いと思います。

特に、末っ子のすずと同じ名前の女優・広瀬すずが有名になった作品です。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆が出演していることで映画を見た方も多いと思います。

複雑な家庭環境を丁寧に追いながら、それぞれの仕事、学校のことも詳しく書いてあります。長女の病院、次女の銀行、三女のスポーツ用品店、末っ子のサッカー部のことなど。

それに鎌倉の四季の美しさなども教えてくれる読み応えのあるマンガです。

フランスはとにっき 藤田里奈 (著) 徳間書店

フランスはとにっき 藤田里奈 (著) 徳間書店

アマゾン商品紹介 30歳を目前に、無職で独身。ヒマな時間をもてあましていた藤田里奈(作者)はワーキングホリデーで海外に1年住む事を決意!海外に行って戻ってきたら就職するから、最後の記念に趣味の漫画を描き上げて、出張編集部に持ち込みをしてみようと思いコミックリュウ編集部へ。そこで出会った編集者の目に止まり、漫画の連載が決まった!え、私1年ほどフランスに行くつもりなんですけど!?
ハマる人続出中!コミックリュウHP内で連載中!
どんな話ですか? 無職で結婚の予定も何もないアラサーの女性が、思いつきで急に、ワーホリビザでフランスに1年間滞在することになったエッセイ漫画です。フランス滞在が決まると同時に、漫画の連載も決まり、無事に現地で働かなくても良くなったのですが、フランス語も全然話せないままドタバタで出発。1年間の滞在中に起こったあらゆることを、作者独自の視線でユーモアいっぱいに綴られています。海外滞在のアレコレや、思ったことと違った的なエピソードはもはや珍しい話ではないですが、それでも彼女独特の視点が面白くて一気に読めてしまいます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 普通はフランスに行くとなれば語学をマスターするとか、何か目的を持って行くと思うのですが、漫画家としての仕事があるせいか、作者の生まれ持っての素質なのか、全然ガツガツしたところがなく、現地の人と恋愛エピソードに発展することもなく1年後に無事帰国。途中色々なトラブルもありつつ、読んでいてストレスに感じることもなく気楽に読める。フランス人のおかしいだろう、という感想も正直に書いているのですが、全然嫌味がなく自分がフランス人だったとしても面白く読めるのでは、と思います。
どんな人に読んでもらいたいですか? 人生に血迷ってる若い方や、ある程度歳を重ねて落ち着いて来た旅好き女性など。また、フランスやパリ、旅行に興味がないけど単純に笑える漫画が読みたい人。あまり重すぎるテーマのものはしんどい、サクッと読んで単純にリフレッシュしたい、という人にもオススメしたいです。
読んだことによるエピソード 自分は海外旅行に行くときは、事前に下調べして、しっかり予定を組んでテキパキ動いてしまうタイプで、この漫画の作者さんとはちょっと逆かもしれません。もう少し緩くてもいいのだなぁと思いました。(色々な意味で)

ぼくは麻理のなか 押見修造 (著) 双葉社

ぼくは麻理のなか 押見修造 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 友達が一人もいない大学生の≪ぼく≫の唯一の楽しみは、コンビニで見かけた名も知らぬ女子高生を定期的に尾行すること。
いつものようにその娘を尾行していたら突然記憶が飛び、≪ぼく≫はその娘のベッドで寝ていて、≪ぼく≫はその娘になっていた。
その娘は≪麻理≫という名だった――。『惡の華』『漂流ネットカフェ』で話題の押見修造最新作。「漫画アクション」にて連載中。
どんな話ですか? 新海誠監督の「君の名は」が大ヒットしましたが、この作品も同じく男女入れ替わりを題材として取り扱った作品です。学校にも行かず、バイトもせず、ただ家に引きこもってゲームばかりしていた大学生の小森功は、深夜に訪れたコンビニで毎日出会う美しい女子高生と出会うのが唯一の心の救いでした。しかしある日、コンビニでいつもどおり女子高生に見とれていた功は急に意識を失います。気がついたとき彼は、鏡に写った自分がその女子高生になっていることに気が付きます。彼はクラスメイトで同じくまりを信奉していた柿口依とともに、もとに戻る方法を画策し始めます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 「君の名は」は男女入れ替わりものとして、とても爽やかな青春ラブストーリーとしてまとまっていましたが、この作品は「惡の華」で有名な押見修造さんによるもので、とても現実的な一癖も二癖もある展開になっています。一コマ一コマが写真ででもあるかのような超絶的な画力もさることながら、人物たちの心理描写が非常に秀逸。人間の汚い部分に真っ向から向き合った物語の展開が、ただのラブストーリーでは面白くない人もきっと満足できると思います。物語を読み進めていくことで、実はただの入れ替わりものではない、人間の心理の深い部分を主題とした作品であることも明かされていきます。
どんな人に読んでもらいたいですか? 表面的な恋愛や正義や夢などの、子供向けの作品では満足できない方におすすめです。より現実的で人間の根本を見据えた、純文学作品のような深い人間ドラマが味わえます。また、作者本人が言っている通り、随所にかなり過激な変態的描写もあるので、そちらの方に興味がある人も読んでみると面白いと思います。
読んだことによるエピソード 押見修造と言う漫画家の才能を初めて実感した作品です。この作品で彼のファンとなり、現在出版されている作品にはすべて目を通しました。

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

アマゾン商品紹介 受験勉強に追われる早坂ユカリは、単調な日々を送っていたが、服飾専門学校「矢澤芸術学院」に通うジョージの学園祭でファッションモデルを務めることになった。夢を追いかける仲間たちとの出会いは、やがて---。 ファッション誌「Zipper」で連載。

レビュー①

どんな話ですか? NANAなどを描いた矢沢あい先生『ご近所物語』の続編作品。

普通とはかけ離れたオシャレすぎる高校生たちが、将来や切ない恋愛に悩む物語です。

容姿端麗な主人公・早坂紫。

親の期待を背負いながらも、進学校での成績が振るわず、進路に悩む落ちこぼれ高校生。

そんな時、謎の高校生・ジョージにファッションショーのモデルをしてほしいとスカウトされます。

服飾学校に通う『ご近所物語』主人公の妹・美和子や、

容姿端麗すぎる謎の高校生・ジョージにより、紫の高校生活は一変!

恋愛模様や友情だけでなく、煌びやかなファッションショーなど見どころいっぱいの作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? なにより、お洒落な世界観!

連載誌がファッション誌だっただけに、とにかく華やか。

前作『ご近所物語』と同じ高校生でありながらも、少し大人な世界観。

煌びやかなファッションショーのシーンは、色あせることがありません。

彼らのブランド「Paradise Kiss」はラグジュアリーでありながらも、繊細なディティールが素晴らしい。

紫は基本的に進学校の制服姿ですが、「矢澤学園」に通うジョージ、実和子、嵐、イザベラなど、私服姿が個性豊か!

夢を追う高校生たちの物語としてはもちろん、ファッションを見ているだけでうっとり。

レビュー②

どんな話ですか? 端正なルックスにモデル体型と容姿に恵まれながらも、母親との関係性から自分に自信がない平凡な女子高生だった主人公・紫(ゆかり)は、ファッションの専門学校である矢澤芸術学院の「パラキス」メンバーと出会い、学園祭のショーのモデルにスカウトされる。受験勉強真っ最中の紫は「あんたたちの遊びに付き合っている暇はない!」と突っぱねるが、パラキスのメンバーたちが真剣に自分の夢と向き合っているということを知りモデルを引き受けることに。次第に”誰のためでもない、自分の人生を歩くって決めたんだから”と葛藤や周りとの衝突を繰り返しながら一人の自立した女性へと成長していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ファッション誌「Zipper」での連載開始から20年以上経った今でも、移り変わりの激しい”ファッション”がテーマの漫画でありながら全く”時代遅れ”を感じさせない作品。

自身が10代の頃にはキラキラしたファッションの世界への憧れや、自分の手で夢のように美しいドレスを作り上げるパラキスメンバーたちに、ただただ「夢」を見せてもらっていた。メインの登場人物たちよりも大人になって久しぶりに読んでみると、煌びやかな世界観だけでなくその表情やセリフの中に今だからわかる思春期特有の揺らめきや繊細さを感じ取ることができ、主人公の紫だけでなく、一人一人の心の動きがものすごく丁寧に描写されていることに気づいて感動した。

主人公の紫とジョージの恋の行方について、2人の選択に10代の頃はどこか腑に落ちないものがあったが、30代の今は「わかるよ」と共感してしまったところに時の流れを感じた。

また今作は、矢沢あい先生の「ご近所物語」のその後の世界と繋がっているためご近所ファンにとっても”あのキャラがこんな大人になったのか!”という懐かしさと発見がとても感慨深かった。

レビュー③

どんな話ですか? 進学校に通う平凡な女子高生、早坂紫が個性豊かな矢沢芸術学園の生徒達と出会い、彼らとの交流を通して自分自身が本当にしたいことは何なのかと疑問に思うようになっていきます。

彼女は親の期待や希望に合わせるようにいい子を演じて過ごしてきました。

学校も無理をして自分のレベルよりも高い学校へ通い、塾にも通いますが成績は良くなく親にもがっかりされます。

紫は自分の存在価値を見失ってしまいます。

そんな彼女にショーのモデルをして欲しいと頼む矢沢芸術学園の生徒の一人嵐。

彼の友人達の熱意も感じモデルをやってみようと決心します。

また、リーダー的存在の譲二は紫とは全く違い、自分の夢や考えを持っていて自信に満ち溢れています。

紫は彼の存在を否定しながらも自分とは全く違う性格の彼に惹かれていき、恋をします。

紫にとって彼女の周りで起きる全てのことが新鮮であり魅力的。

親の反対を押しのけて、自分の人生を歩くと決めたと誓い、葛藤しながらも一生懸命自分の人生と向き合い、成長していこうとするストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私を含め、10代の中高生は将来の進路や夢に行き詰まり、親の言われたとおりに行動し学校へ通う人は多いです。

私自身、自分で決めた進路に進みながらもこれでいいのか、もっと他にやりたいことはないのかと自問自答することが多かったです。

しかし、挑戦することでの失敗を恐れて安全な道を突き進んできました。

誰でもない自分自身の人生なのだから自分が一生懸命考え、行動して失敗もして成長することは自信へも繋がります。

あの頃は戸惑っていた私も今なら分かります。

矢沢あい先生の作品は中高生にとても人気です。

多感な10代の子供たちが学校や恋愛に悩むことが多いけれど、読みやすい漫画の中に参考になる言葉が多く出てきます。

少しでも多くの人の悩みが早く解決できればと思いオススメします。