みちくさ日記 道草晴子 リイド社

みちくさ日記 道草晴子 リイド社

アマゾン商品紹介 13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞し漫画家としてデビューするも、ほどなく精神科病院に入院……

病院から通う学校生活、農作業に盆踊り、ボクシング部入部、デイケアで輪投げの日々、元カレの逮捕・出所・プレハブ暮らし、新しい診断、脱腸、恩師との再会……
著者・道草晴子が歩んできた15年以上にわたる途方もない“人生の道草”と、再び絵筆を執るまでの涙と笑い、そして再生の記録。

「トーチweb」での連載時から、漫画、文学、音楽、現代美術、音楽、医療、福祉、教育の分野でも大きな反響を呼び、多くの現役クリエーターが注目する、ノンフィクション漫画の最前線!!

どんな話ですか? 道草春子は小学生の頃から漫画を描くのが好きで友達に見せたりしていた。中学に入り周りと上手く話せないけど、周りに漫画を見せると喜んでくれるのが嬉しかった。ある日思春期の不安定で漫画がうまく描けなくなり、学校にも行けなくなり、精神科に診察したら、入院する事になった。精神病と関わっていく道草春子の半生を描く。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 精神病院ではどういう生活をして、退院したらどうするかがわかる作品です。精神病で悩んでいる人におススメしたい漫画です。うまくいかない事がなんどもなんどもあってもそれでも人生は続いて、ときたま嬉しい事もあり、どうでもいい事もありそいそれでも続いていく事が救いになる作品です。欠陥だらけで完璧じゃないことはすてきな事だと思ったという文章は私の心に響きました。
どんな人に読んでもらいたいですか? 人生が辛い人、精神科に通っている人
読んだことによるエピソード 何度も辛い事があっても生きていこうという希望になりました。

ヒメゴト~19歳の制服 峰浪りょう (著) 小学館

ヒメゴト~19歳の制服 峰浪りょう (著) 小学館

アマゾン商品紹介 周囲から男っぽく見られている女子大生・由樹(ユキ)。彼女は誰にも言えない秘密の儀式を行っていた――。燻り続ける己の欲望に苦悩する日々を送る由樹。一方、同じ大学に通う佳人(カイト)と未果子(ミカコ)の2人も他人には明かせぬ「秘密」を抱えていて――。「ヒメゴト」を持つ3人の19歳が繰り広げる「ヨクボウ」と「セイフク」の物語――。
どんな話ですか? 周囲から男っぽい扱いをされているために大学では男っぽい振る舞いをしているけれど本当は女の子らしくなりたくて唯一持っている女の子の服「制服」を夜な夜な着ている由樹・
清純な美少女で周囲からはお嬢様と思われているけれど毎夜セーラー服を着て15歳の設定で「援助交際」している未果子・
憧れのイケメン男子扱いされているけれど女装癖があり、また理想の美少女な未果子に憧れてこっそり同じ服装をしている佳人。
それぞれ人には言えない秘密を持ったこの3人の欲望と思惑が絡み合っていく19歳の群像劇。
なぜその漫画をオススメしたいですか? メインキャラクター3人は外見的に他者より恵まれた者でありつつも、
まさに「秘め事」といった性的行動をやめることができないまま悩みながら生きていて、
そういった「こじらせ」は若さゆえというふうにも感じるけれども、誰にでも多少このような「ヒメゴト」はあるのではないかな…と思うからです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 自分の性的な気持ちに悩んでいる人や、
作中キャラクターと年齢が近い高校生~大学生くらいの人
読んだことによるエピソード 特になし

僕の心のヤバイやつ 桜井のりお (著) 秋田書店

僕の心のヤバイやつ 桜井のりお (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 ネットで話題! 陽キャ美少女×陰キャ少年の
ニヤニヤ系青春格差ラブコメディ! !
学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を
妄想してはほくそ笑む、
重度の中二病の陰キャ・市川京太郎。
だが山田を観察する内に、
京太郎が思う
「底辺を見下す陽キャ」とは
全然違うことに徐々に気づいていき…!?陰キャ男子・京太郎の初めて恋、始まる。
コミックスでしか読めない
激レアエピソード
描き下ろし漫画あり!
どんな話ですか? 主人公は中学2年生男子の「市川京太郎」

友達はおらず、いつも1人で本を読んでいる所謂「陰キャ」です。

心根は優しく、クラスメイトのために自ら悪者になったり、見返りを求めない優しさを発揮できる良い奴でもあります。

市川のクラスメイトで、今作のヒロイン「山田杏奈」は学校一の美人。

友達も多く、モデル仕事もしている、市川とは真逆の「陽キャ」

初めは山田のことを「陰キャを見下す嫌な女」と勝手に決めつけて敵視していた市川ですが、彼女の意外な本質を垣間見て恋を自覚。

山田も、市川のさりげない優しさに触れて徐々に惹かれていきます。

陰キャであるが故に積極的になれない市川と、不器用なアタックを仕掛けてくる山田の、甘くて甘い、甘すぎるラブコメです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者は元々ギャグ漫画をメインに描いてきた人なので、ギャグ描写は当然面白いのですが、それ以上に、登場人物の心理描写、表現が巧みです。

この作品は、主人公市川の視点でのみ描かれているので、ヒロインや他の登場人物の内面は描写されません。

そのため読者は、表情や間、セリフのニュアンスで心の内を読み取るわけですが「本当にギャグ漫画家だったのか?」と思うほど、その表現が上手いです。

また、数話前に出てきたさりげない描写が、実は重要な伏線になっていたりなど、読むたびに新しい発見がある素晴らしいラブコメです。

どんな人に読んでもらいたいですか? 作者曰く、ヒロインの山田は「こんな女の子がいたらいいな」というコンセプトで描いているようですので、かわいい女の子に悶えたい男子におすすめたです。

また、ラブコメとして、かつてないほど構成が巧みなので、ラブコメは好きだけど、最近は同じような作品ばかりで飽きたという人にも是非読んで欲しいです。

読んだことによるエピソード 他のラブコメを読むと「浅っ」と思うようになってしまいました。

海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

海街diary 吉田秋生 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 鎌倉に暮らす家族の哀歓を描く超人気作!

男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉(かまくら)を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!

レビュー①

どんな話ですか? 鎌倉で暮らす3人姉妹が、父の葬儀に行った時に
初めて会った主人公すず。
姉妹の父は、すずの母と駆け落ちし、母が他界した後は別の女性と暮らしていた。
そして、すずが最期まで看取った。
姉妹のいちばん上の姉さちは、一緒に暮らそうと声をかけ、同居生活がスタート。
姉さちの職場の不倫相手から、新しい恋の話、すずのサッカーからの仲間のことや、真ん中の姉吉野の話、末の姉ちかのことなどていねいに鎌倉の場所を取り入れながら成長していく話。
読んでいるうちに、はっとさせられることが多く、何気ない日常をていねいに描いています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 鎌倉が舞台なので、最初に読んでから鎌倉をまわるとさらに作品を楽しめます。

この作品は、恋愛もたくさん出てきます。さちの不倫から、同じ職場の人と仲良くなる吉野、主人公すずの仲間の風太。それぞれの立場で、大事な人との絆を書いています。

日常ただ楽しいだけでなく、悩んでいることや困っていることもさらりと書いています。

先輩看護婦の藤井さんは、母が入院しても自分のことを認めてくれない、それでも兄は特別扱いなど辛い扱いを受けていたことも書いています。

親や身内でどうしてもうまくいかない、そんな人の立場にもさり気なく立って励ましています。最初に出会った時のすずも、全く表情がない状態から鎌倉で暮らすようになり、生き生きとしている様子が描かれています。

ありきたりではない、作者が実際に体験したであろうエピソードも盛り込まれており、それでいて絵柄が美しく読んだ後にさわやかな風が吹きます。

ただ日常を描いた漫画とは、一線を引いて群を抜く完成度の高い作品です。

心が疲れたあなたに、ぜひおすすめします。

レビュー②

どんな話ですか? 鎌倉を舞台にした、4姉妹のストーリー。

3姉妹の父親は、幼い頃ある女性と駆け落ちして、病気で亡くなった。その父親の葬式で、腹違いの妹を引き取ることに決め、4姉妹で暮らすことになる。長女は看護師で不倫中。次女は男運がなく、3女は山男と付き合っていて、4女はサッカー部に入るが、姉達に対して遠慮がある。鎌倉に住む人々の優しさに包まれながら、4女がどんどん成長していく。それと共に3人の姉もそれぞれも成長し、素敵な恋愛をする。最後は4女が本当の家族になったと思えるような話。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 父親と駆け落ちした女性との間の妹を引き取ろうと決意する理由が優しい。引き取った後も、きちんと面倒を見るだけではなく、愛情を持って接している。姉妹で喧嘩もするけれど、お互いを大事にしているのも分かる。背景の鎌倉の町、鎌倉に住む人々の優しさにも感動する。季節を大切にしながら生活する生き方もいい。人の優しさや、強さを何度も何度も感じさせられる。本当に大切なものをどう扱ったらいいか。姉妹愛とはどういうものか。いろいろなことを感じながら読んでほしい。

レビュー③

どんな話ですか? 鎌倉の古い一軒家に住む4姉妹とそれを取り巻く人々の人間模様を描いた漫画です。

成人してすでに働いている香田家の3姉妹。父親は10数年前に女性を作って家を出てしまい、母も再婚して家を離れています。3人だけで暮らしていた姉妹は、ある日父が亡くなったという連絡を受けます。葬式に出向いた3人はそこで腹違いの妹に初めて出会います。

心細そうにしていた妹を3人は鎌倉の家に迎え入れます。戸惑いつつも鎌倉での生活になじんでいく末っ子のすずや、3姉妹のそれぞれの恋。すずが参加するサッカーチームの仲間たち、ご近所の食堂のおじさん…などなど様々な人々の人生が味わい深く描かれた漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 一人一人の登場人物の心の動きが、非常に細やかに描かれていて、物語として共感できる部分がたくさんありました。「こういう人っているよね」「こういう悩みがあるよね」と思い当たる部分がたくさんあります。仕事の悩み、恋の悩み、人間関係の悩み、などとてもリアルに描かれています。その描き方がとても温かく、読むとホッとする感じがあります。ダメな部分も、笑える部分も、職業人としての深い志も、全て兼ね備えたのが人間というもの。その複雑さをしみじみと味わえる作品だからです。

レビュー④

どんな話ですか? 鎌倉に住む3姉妹(幸・佳乃・千佳)が、子供のころ出て行ったきり会っていなかった父の訃報を受けて、山間の町へお葬式に行きます。そこで、父のもう1人の娘(すず)の存在を知ります。

頼りなく利己主義な後妻さんと暮らしていくことになる、中学生のすずの将来が心配になった幸は、鎌倉に来て一緒に暮らさない?と誘い、すずも、行きます!と即決。

4姉妹のそれぞれの仕事や学校、友人や恋愛、親族とのあれこれが、面白く書かれていて、複雑な話なのに笑いながら読めてしまいます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 是枝裕和監督でカンヌ国際映画祭にも出展したこのタイトルをご存じの方も多いと思います。

特に、末っ子のすずと同じ名前の女優・広瀬すずが有名になった作品です。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆が出演していることで映画を見た方も多いと思います。

複雑な家庭環境を丁寧に追いながら、それぞれの仕事、学校のことも詳しく書いてあります。長女の病院、次女の銀行、三女のスポーツ用品店、末っ子のサッカー部のことなど。

それに鎌倉の四季の美しさなども教えてくれる読み応えのあるマンガです。

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

アマゾン商品紹介 受験勉強に追われる早坂ユカリは、単調な日々を送っていたが、服飾専門学校「矢澤芸術学院」に通うジョージの学園祭でファッションモデルを務めることになった。夢を追いかける仲間たちとの出会いは、やがて---。 ファッション誌「Zipper」で連載。

レビュー①

どんな話ですか? NANAなどを描いた矢沢あい先生『ご近所物語』の続編作品。

普通とはかけ離れたオシャレすぎる高校生たちが、将来や切ない恋愛に悩む物語です。

容姿端麗な主人公・早坂紫。

親の期待を背負いながらも、進学校での成績が振るわず、進路に悩む落ちこぼれ高校生。

そんな時、謎の高校生・ジョージにファッションショーのモデルをしてほしいとスカウトされます。

服飾学校に通う『ご近所物語』主人公の妹・美和子や、

容姿端麗すぎる謎の高校生・ジョージにより、紫の高校生活は一変!

恋愛模様や友情だけでなく、煌びやかなファッションショーなど見どころいっぱいの作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? なにより、お洒落な世界観!

連載誌がファッション誌だっただけに、とにかく華やか。

前作『ご近所物語』と同じ高校生でありながらも、少し大人な世界観。

煌びやかなファッションショーのシーンは、色あせることがありません。

彼らのブランド「Paradise Kiss」はラグジュアリーでありながらも、繊細なディティールが素晴らしい。

紫は基本的に進学校の制服姿ですが、「矢澤学園」に通うジョージ、実和子、嵐、イザベラなど、私服姿が個性豊か!

夢を追う高校生たちの物語としてはもちろん、ファッションを見ているだけでうっとり。

レビュー②

どんな話ですか? 端正なルックスにモデル体型と容姿に恵まれながらも、母親との関係性から自分に自信がない平凡な女子高生だった主人公・紫(ゆかり)は、ファッションの専門学校である矢澤芸術学院の「パラキス」メンバーと出会い、学園祭のショーのモデルにスカウトされる。受験勉強真っ最中の紫は「あんたたちの遊びに付き合っている暇はない!」と突っぱねるが、パラキスのメンバーたちが真剣に自分の夢と向き合っているということを知りモデルを引き受けることに。次第に”誰のためでもない、自分の人生を歩くって決めたんだから”と葛藤や周りとの衝突を繰り返しながら一人の自立した女性へと成長していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ファッション誌「Zipper」での連載開始から20年以上経った今でも、移り変わりの激しい”ファッション”がテーマの漫画でありながら全く”時代遅れ”を感じさせない作品。

自身が10代の頃にはキラキラしたファッションの世界への憧れや、自分の手で夢のように美しいドレスを作り上げるパラキスメンバーたちに、ただただ「夢」を見せてもらっていた。メインの登場人物たちよりも大人になって久しぶりに読んでみると、煌びやかな世界観だけでなくその表情やセリフの中に今だからわかる思春期特有の揺らめきや繊細さを感じ取ることができ、主人公の紫だけでなく、一人一人の心の動きがものすごく丁寧に描写されていることに気づいて感動した。

主人公の紫とジョージの恋の行方について、2人の選択に10代の頃はどこか腑に落ちないものがあったが、30代の今は「わかるよ」と共感してしまったところに時の流れを感じた。

また今作は、矢沢あい先生の「ご近所物語」のその後の世界と繋がっているためご近所ファンにとっても”あのキャラがこんな大人になったのか!”という懐かしさと発見がとても感慨深かった。

レビュー③

どんな話ですか? 進学校に通う平凡な女子高生、早坂紫が個性豊かな矢沢芸術学園の生徒達と出会い、彼らとの交流を通して自分自身が本当にしたいことは何なのかと疑問に思うようになっていきます。

彼女は親の期待や希望に合わせるようにいい子を演じて過ごしてきました。

学校も無理をして自分のレベルよりも高い学校へ通い、塾にも通いますが成績は良くなく親にもがっかりされます。

紫は自分の存在価値を見失ってしまいます。

そんな彼女にショーのモデルをして欲しいと頼む矢沢芸術学園の生徒の一人嵐。

彼の友人達の熱意も感じモデルをやってみようと決心します。

また、リーダー的存在の譲二は紫とは全く違い、自分の夢や考えを持っていて自信に満ち溢れています。

紫は彼の存在を否定しながらも自分とは全く違う性格の彼に惹かれていき、恋をします。

紫にとって彼女の周りで起きる全てのことが新鮮であり魅力的。

親の反対を押しのけて、自分の人生を歩くと決めたと誓い、葛藤しながらも一生懸命自分の人生と向き合い、成長していこうとするストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私を含め、10代の中高生は将来の進路や夢に行き詰まり、親の言われたとおりに行動し学校へ通う人は多いです。

私自身、自分で決めた進路に進みながらもこれでいいのか、もっと他にやりたいことはないのかと自問自答することが多かったです。

しかし、挑戦することでの失敗を恐れて安全な道を突き進んできました。

誰でもない自分自身の人生なのだから自分が一生懸命考え、行動して失敗もして成長することは自信へも繋がります。

あの頃は戸惑っていた私も今なら分かります。

矢沢あい先生の作品は中高生にとても人気です。

多感な10代の子供たちが学校や恋愛に悩むことが多いけれど、読みやすい漫画の中に参考になる言葉が多く出てきます。

少しでも多くの人の悩みが早く解決できればと思いオススメします。

砂時計 芦原妃名子 (著) 小学館

砂時計 芦原妃名子 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 植草杏、12歳。両親の離婚を機に母親の実家・島根に越してきた。田舎独特の雰囲気をなれなれしくプライバシーが無いと感じた杏。だが、近所に住む大悟と知り合い、徐々に自分の居場所を見つけるのだった。しかし、彼女を支える母親が仕事中に倒れて…!?現在、過去、未来をつなぐ恋の物語、第1巻!!

レビュー①

どんな話ですか? 杏(あん)と大悟という幼なじみの男女が小学、中学、高校と共に過ごす中で互いを異性として意識し合い、大人へと成長していく様子を描いた恋愛漫画です。東京に住んでいた12歳の杏が母親の実家がある島根に引っ越してくるところから物語が始まります。そこで大悟という少年と出会い二人は仲良くなっていきます。思春期特有の甘く切ない恋愛話なのですが、その後の進学や就職等で離ればなれになり、二人の関係はなかなか上手くいきません。しかしどのような困難な状況でも二人の心をしっかりつなぎ止めているのは杏が大切に持っている砂時計でした。

幼なじみ、島根、砂時計という3つのキーワードがこの漫画では大切な要素になっています。人との出会いと別れを繰り返す中で成長していく二人の純愛物語で、少女漫画ではありますが大人が読んでも楽しめる内容になっています。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 最近は奇をてらうような恋愛漫画や恋愛ドラマが多いですが、昔ながらの純愛の物語も面白いということを多くの人に知って欲しいです。そして世間の人にもう少し地方(田舎)にも目を向けて欲しいという思いもあってこの漫画をオススメしたいと思いました。都会がダメというわけではありませんが田舎のゆったりした雰囲気や、田舎の純朴な子ども達の友情もこの漫画の注目ポイントです。泣いたり笑ったりの恋愛漫画ですが読み終わった後には必ずホッとする気分になると思いますので、ぜひ多くの人に読んで欲しいです。

レビュー②

どんな話ですか? 島根を舞台に、幼馴染たちの恋愛模様を描いた作品です。幼馴染をテーマにした作品は数あれど、こちらの作品は恋愛要素以外にも惹き込まれる点がたくさんあります。物語のヒロイン、植草杏は両親が離婚し母親と共に島根に引っ越しますが、しばらくしてその母親が亡くなってしまいます。悲しみに暮れる杏を救ったのが、北村大悟という同級生の男の子です。二人は互いに惹かれ合い、ついに付き合うようになるのですが、幸せいっぱいの二人の前に突然杏の父親が現れ、彼らを取り巻く環境に変化が訪れます。大悟と同じく杏の幼馴染である藤は、地元の名家に生まれたお坊ちゃまですが、自分の出生には何か裏があるのではないかと疑いを持っていました。自分の出生に疑いをもち、思い悩む藤の姿に亡くなる間際の母の面影を感じ、心配になる杏…。それぞれの悩みや暗い過去を抱えながら、それでも前を向いて成長していく彼らの姿が印象的な作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 母親を失った暗い過去を忘れられず苦しむ杏や、自分の出生に疑念を抱き思い悩む藤など、それぞれのキャラクターが異なる悩み・過去を抱えています。その人を取り巻く環境や経験が、どれほどその後の人生に影響を与えるのか、そしてそれを乗り越えることがいかに難しいことであるか痛感させられます。乗り越えたい、強くなりたいという思いを打ち砕くように押し寄せる悲しみや苦しみが随所に表現され、時間をかけて成長していくキャラクターたちの姿に勇気をもらえるためオススメしたい作品です。

レビュー③

どんな話ですか? 両親の離婚を機に、12歳の冬に母・美和子の実家である島根に引っ越してきた主人公・植草杏。
田舎独特の雰囲気に馴染めずにいた杏だったが、近所に住む少年・北村大悟と出会う。
村の地主・月島家との交流もあり杏の笑顔が増える一方で、美和子は生きることに疲れ、突然自殺してしまう。
心の拠り所をなくした杏は悲しみのあまり、葬式の場で美和子と一緒に買った砂時計を遺影に投げつけて壊してしまった。
大悟は全く同じ砂時計を杏に贈り、「ずっと一緒におっちゃるけん」と約束し、成長した二人はやがて恋仲になる。
しかし様々な苦難や変化が訪れ、二人の関係は少しずつ変わってゆく。
少女から大人に成長していく杏の人生を追った、心に迫る少女漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 誰もが経験する初恋や初体験の甘酸っぱい記憶、失恋などを植草杏というひとりの女性に重ね合わせて描くことで、読者側も感情移入して読めるのが魅力的な点です。
少女の頃に読めば自分がいずれ経験するであろう未来を覗き見ることができて、大人になってから読めば懐かしい記憶を思い出しながら感傷に浸ることができます。
読む年齢によって受け取り方が変わるバイブル的な漫画なので、女性には是非一度読んで頂きたいです!


この世界の片隅に こうの史代 (著) 双葉社

この世界の片隅に こうの史代 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 平成の名作・ロングセラー「夕凪の街 桜の国」の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。

レビュー①

どんな話ですか? 1944年の広島で、絵を描くことが好きなすずという女の子がいました。子どもの頃は自分の想像と現実が入り混じった表現があり、初めはファンタジーのようでした。19になって子どもの頃にあったかもしれない男の人とすずは結婚しました。旦那のおねえさんは口は悪いけどすずの服をこしらえる為に家事をやっといてくれる人でした。戦争中ではあるが、お隣さんとの集まりや家族の為にお料理を考えたりする姿など、戦時中であっても日々を生活している姿を描いている作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私が子どもの頃から見ていた戦争の物語はとにかく我慢をしいられ、辛く、重苦しい生活を表現していたように思えます。ですが、この世界の片隅は戦争まっただ中であってもお料理はするし、近所づきあいはするし、憲兵に怒られても笑ってしまったりそんな描写が本当にリアルな戦時中の生活の姿のように思えました。自分の大切なものを失って苦しい想いはすれどそれでも生活は続いていくのが実際の戦争を感じさせました。戦争の物悲しさも、それでも生活していく姿を今の日本人に見てもらいたいと思いました。

レビュー②

どんな話ですか? 太平洋戦争後期の呉市でを舞台に、一人の女性「浦野すず」の、嫁入り先での淡々とした普通の暮らしと、時折やってくる戦争の悲惨さを交えて描いた作品です。
日本における戦争を語る上で外せない原爆と広島からあえて少し外様の人々を中心にしているのが特徴で、戦時下における一般的な生活ぶりを描いた、かぎりなく個人の視点となっています。
各話の題名は日付になっており、絵が得意でそこから想像力を働かせるのが好きな「すずさん」の回顧録か絵日記のように感じる構成になっています。
日常系は日常系でも戦争という非常の只中であるゆえに、単なるほのぼのだけでは済まないやりきれない出来事もまったく突然に起こり、すずさんが当時の特別な存在なわけではなく、きっとあちらこちらに同じような人生があったはずなのだ、と深く考えずにはいられません。
激しい戦闘の描写があるわけでも、英雄が出てくるわけでも、東京や沖縄、原爆ドームが舞台なわけでもありません。それでもこれはまぎれもなく、毎年8月に読みたくなる漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ヒロインのすずさんはかなりほのぼのとした天然キャラで、小さな花のような可憐な女性です。
アニメ化された際には声をのん(能年玲奈)が担当し、あまりの適任ぶりに話題となりました。
大半は食材を無駄なく使うとか、義姉となかなかうまくいかないとか、ごく普通の出来事ですが、すずさんだからこそそれが絵になるのでは。
当時の呉の様子や詳細な生活風景を窺い知るという点でも、歴史史料並に貴重な作品といえます。

WORST 高橋ヒロシ (著) 秋田書店

WORST 高橋ヒロシ (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 悪名高き鈴蘭高校に入学した月島花を待ち受けていたのは、鈴蘭名物“一年戦争”だった!! 不良(ヤンキー)まんがの巨匠が描く新・最強伝説!!
どんな話ですか? 地域最大規模のワル【不良】が集まると言われる鈴蘭男子高校。カラスの学校と言われるその高校は毎年問題がある血気盛んな若者が集まるヤクザ養成学校でもある。未だかつてその高校をまとめた番長と言われる存在がいない中、月島花という田舎育ちの青年が色々なライバルをかき分けながら、鈴蘭のテッペン【番長】を目指す青春不良漫画。前作のクローズから続く話やキャラクター、お馴染みのライバル高校の鳳仙も登場しており、読み応えのある作品となっています
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私自身現在36歳ですが、自分の高校時代を思い返してもここまで熱くなれる事も、はたまたここまで激しい描写の様な事はとてもじゃないけどありませんでした。そして私の青春時代に思春期の男の子には有り余るパワーを発散させてくれる場所や機会は中々無かったです。しかし、 、この漫画は思春期のあのやり場のない思いや何とも言えない怒りを代弁してくれる作品となっています。悶々とした思い、パワーをこの漫画を通じて発散してほしいです!
どんな人に読んでもらいたいですか? 一番は今青春を謳歌している男子中学生、高校生。やり場のない怒りやパワーをこの漫画で発散してほしい。ただ同じ年代の女の子にも読んでほしいです。同年代の男の子がどういう物に憧れて、興味があるのかこの作品を通じて感じてほしい。
読んだことによるエピソード 特にないです

中卒労働者から始める高校生活 佐々木ミノル (著) 日本文芸社

中卒労働者から始める高校生活 佐々木ミノル (著) 日本文芸社

アマゾン商品紹介 工場で働く18歳の片桐真実(かたぎりまこと)は、自分を中卒だと笑い捨てた周囲を見返すべく、高校受験に失敗した妹の真彩(まあや)と共に人種のルツボ“通信制高校”に入学する。そして入学式当日、見目麗しきお嬢様・逢澤莉央(あいざわりお)と劇的な出会いを果たす―――。『ドットインベーダー』の著者、熱描!ムキダシのリアル青春ラブコメ、待望の第1集!!
どんな話ですか? 父親が犯罪者になり、母も病気で亡くし、妹の真彩を育てるべく中学卒業後建設会社で働いている兄の真実が、ひょんなことから真彩と通信制高校に入学することになり、働きながら諦めていた高校生活を始めるという話です。

クラスメイトには70歳過ぎた高齢者、シングルマザーなど様々な事情を抱えた生徒がいて、中でもお金持ちのお嬢様逢坂莉央とは、最初はお互いいい印象ではなく何度もぶつかってしまうのですが、徐々にお互いにとって大事な存在に変わったりして真実はクラスメイトから色々な刺激を受けながらただ卒業の為に勉強するのではなく人間的に成長していく姿が描かれています。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画のクラスメイトや主人公の上司、妹などの考え方がとても好きです。

その人それぞれの経験から来る感情にとても共感してしまうし、こういう考え方もあるんだなと自分を見つめ直して前向きな気持ちになれる漫画だなと感じます。

特に好きなのが主人公が警察に保護された時親代わりとして上司が迎えにきて、それに対し後ろ向きな発言をし突っぱねる主人公に対し「お前な自分を可哀想がるのをやめろ。自分を卑下するのをやめろ、自分が自分を決めつけてんだ。」と言ったシーンが何だか自分に言われたような気がしてとても染みました。

どんな人に読んでもらいたいですか? 私は高卒ですが、大卒と比べると引け目を感じてしまうのと同じで、中卒で尚且つ社会人として働いてきた人が「よし、高校いこう」って気持ちになるのは容易なことではないし、人生諦めることがどこかにあると思います。

でもその中でも主人公がその後ろめたさを感じながらも頑張って高校生活を楽しんでいる姿を見てとても勇気をもらいました。

読んだことによるエピソード とてもマイナス思考で「自分なんか…」って思う毎日だったのですが、この漫画の中の人物はそんな辛いことを乗り越えてがんばって生きている姿に感動して、あまり自分を卑下したり下に見たりすることをしなくなりました。

お~い!竜馬 小山ゆう (著), 武田鉄矢 (著) 小学館

お~い!竜馬 小山ゆう (著), 武田鉄矢 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 弱虫な竜馬は、近所でもいじめっ子の的で、姉の乙女に助けられる毎日。そんな竜馬も7つになり学問は楠山塾、剣道は日根野道場にはいるが、塾でも道場でも落ちこぼれ。とうとう塾を退塾となる。しかし母、幸は病の床でも竜馬を優しく見守ってくれる。そんな幸と花見に出かけた竜馬を見つけたいじめっ子達だが、幸の親切心に心を打たれた彼らは、幸のために捨てられた傘で日傘を作ってくれた。そこに通りかかった上士。土佐では禁止されている郷土の日傘を目撃された竜馬達は…。激動の幕末に一陣の風を送りこみ、炎のように生きた男・坂本竜馬。その英雄の若かりし時代を描く、幕末風雲大作!!
どんな話ですか? 激動の江戸時代末期から明治時代を駆け抜けた坂本龍馬を主人公に据えた歴史マンガです。坂本龍馬が生まれた高知県土佐から始まり、泣き虫龍馬が、日本を代表する武士に成長していく過程が、とても痛快でしあわせな気持ちになります。また、龍馬を取り巻く優しくも厳しい家族や、龍馬とともに日本に革命を起こしていく仲間たちも魅力的です。薩摩藩の西郷隆盛らなどが出てきて、薩長同盟を成功させた話は、今の社会にも通用するような戦略です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 今の時代、みんなあまり目立たないように、周りの目を気にしながら、なんとなく生きてます。周りに合わせて、横並びを重視して、革命とか新しい何かを起こすような人が少ない気がします。そんな人に、新しい何かを起こすような人の人生を見てほしいので、このマンガをおすすめします。また、このマンガは優しい家族愛や、仲間との友情も書かれており、昔より少し冷たくなってきている今の人間関係について、みんなに何かを思ってほしいと思い、おすすめしたいです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 特に若い人に読んで欲しいです。家族愛や友達同士の友情、何か新しいことを始めるには、周りと同じことをやっていては、なにも進歩はないということ、坂本龍馬の破天荒な生き方から、何か刺激をうけ、感じてほしいです。
読んだことによるエピソード 常に新しいことを始めたいと思うようになりました。