ヨルムンガンド 高橋慶太郎 (著) 小学館

ヨルムンガンド 高橋慶太郎 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 両親を殺した武器を憎みながらも、武器商人ココの私設軍隊に加わることとなった少年ヨナ。ココはある国の軍と武器の取引をしていたが、それを防ごうとする勢力に狙われる。しかし、ココに同行していたヨナが、自らが憎むその武器でそのピンチを乗り切ろうと応戦して…

レビュー①

どんな話ですか? 若い女性の武器商人、ココ・ヘクマティアルとその護衛をする私設部隊の一行に、武器を憎む元少年兵のヨナが加わるところから始まるお話です。世界中で武器を売ってまわるココの一行と、それを妨害しようとする様々な勢力とのスリルと爽快感に満ちた戦闘や駆け引きを通して私設部隊のメンバーの過去やココの大いなる計画が次第に明らかになっていきます。武器を憎むヨナと武器商人のココの間にはずっとわだかまりがあったのですが、一時の離別を経て最後にはヨナとココは分かり合い、世界を作り変えるような大業を成し遂げます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 迫力満点のかっこいいバトルシーンが何より魅力です。銃や戦闘機は緻密に描き込まれ、名前や特徴などもサラサラと語られるため、銃や戦闘機、ミリタリーが好きな方なら「おっ」となるシーンも多いのでしょう。国同士の関係性や軍にも詳しければさらに楽しめるでしょう。私はそういったジャンルに興味こそあれど全く詳しくはありません。それでもキャラクターの経験や強みが生かされている描写やセリフ回し、格闘シーンのスピード感など、詳しくなくとも十分に楽しめる要素がたくさんあります。日常シーンの描写も、少しシュールで思わず笑ってしまいます。そんなところがオススメです。

レビュー②

どんな話ですか? 戦争で両親を失い兵器や武器に関わるものをすべて憎む元少年兵があることがきっかけで武器商人ココ・ヘクマティアルの兄キャスパーの私兵たちに確保されてしまいココの分隊に護衛として入隊することになります。そんな時、ある軍と武器の提供について商談していたココだったがそれを妨げようとする勢力に命を狙われてしまいます。そこで少年兵は疑問を持ちます。「なぜココたちは武器を売る?」その問いに対しココは「世界平和のために」と答えここから物語は始まっていきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ガンアクションの金字塔とも言われているこの作品。ガンアクションで戦闘がとても多いのはもちろん若干のギャグ要素や仲間との別れがあったりとシリアス展開もありながらしっかり物語の本筋のなぜ武器を売って戦争を止めようとしているのかを主人公は仲間とともに理解していきます。この作品は戦争観がとてもよく描かれており 人はいつ争いを始めいつやめるのか などとてもテーマが深い作品になっているのでぜひ一度は読んでほしい作品です。

俺たちのフィールド 村枝賢一 (著) 小学館

俺たちのフィールド 村枝賢一 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 サッカー大好き少年・高杉和也は小学5年生。サッカー選手の父・貫一を目標に、練習に明け暮れる毎日。そんな和也の前に、サッカーの超ウマイ転校生・騎場拓馬が出現。しかも、父親の事でプライドを傷つけられ、和也は大激怒。しかし、いがみあいながらも、なせがお互いが気になりはじめる。

レビュー

どんな話ですか? 幼少期にサッカーを大好きだった主人公が、ある出来事を機にサッカーから離れる。しかし高校になって再びサッカーをプレイする事を決意し、やがて海外、Jリーグ、W杯と世界で活躍していく様子を描いた作品。発刊されたのがJリーグ発足から日本のW杯初出場の時期とちょうど重なっており、当時の様子を知る人はより楽しめる漫画でもある。様々な名作を発表している作者 村枝賢一氏の個性がまんべんなく詰め込まれているのもポイント。
なぜその漫画をオススメしたいですか? サッカーにおける絶技やスター性を尊重するのではなく、登場人物のドラマを色濃く描いている漫画。もちろん話の主軸はサッカーなのだが、サッカーを通じて描かれる物語、という表現が似合う作品。主人公を始め主要人物の葛藤がリアルに伝わってくるため、試合中も試合以外の展開も目が離せず、作品に心地よく夢中になれるのが気持ちいい。最後の最後が出来過ぎな気もしなくもないが、その時点で既にこの漫画の虜になっているため許せてしまう(笑)

ぼくらの17-ON! アキヤマ香 双葉社

ぼくらの17-ON! アキヤマ香 双葉社
アマゾン商品紹介 「アスコーマーチ! 」、「僕のおとうさん」の作者・アキヤマ香が贈る俳句青春グラフィティ。
日々をただ「なんとなく」生きて、怠惰な生活を送っていた高校生・久保田莉央。
彼は片想いの錦織彩ちゃんが俳句好きだから、という不純な理由で俳句愛好会に入部する。
部長の山本春樹と切磋琢磨しながら、やがて莉央は“俳句甲子園”出場を目指す!
レビュー
どんな話ですか? なんとなく生きてきた高校生の莉央が、主人公の漫画です。莉央は、恋心を抱いた相手に近づきたいという不純な動機で俳句愛好会に入部しますが、俳句甲子園をめざすことに燃えていきます。俳句の何たるかを全く知らなかった莉央が、あたたかい友情やライバルへの悔しい思いを積み重ね、めきめきと力をつけ、とうとう俳句甲子園に出場することになるという青春漫画です。アイドルを思わせる俳句チームも出場してきて、彩りを添えています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 俳句に対して何の知識もなかった主人公が、友人やライバルに刺激され、自分の感性をひきだしていくストーリーにひきこまれるからです。すぐに成功への道をたどるのではなく、挫折を幾度か経験していて、何度かやめようと思うこともあるのですが、その度に、その挫折で大切なものを学び取っている姿が、自分のこれまでの経験とも重ね合わされて、「あの時の決断はあれでよかったな」と、自分で自分を励ますことができる漫画です。俳句甲子園出身の俳人の佐藤文香さんが協力しているので、掲載されている一句も、読み応えがあります。

生者の行進 みつちよ丸 集英社

生者の行進 みつちよ丸 集英社
アマゾン商品紹介 絶対に『それ』と関わってはいけない。
死を乗り越える──。それは生者にのみ許される試練。少年は死へ導く恐ろしい霊に憑かれた幼馴染の女の子を救いたいと願うが!? 生死をかけた究極のホラーサスペンス!!
レビュー
どんな話ですか? 弟が死んでから霊が見えるようになった主人公の泪。霊は常に見えているので恐怖心を抱くこともありませんでしたが、その日バイト先に現れた女子高生に憑いていた霊は今までに見たことないくらい不気味で異臭までするほど気持ち悪い。翌日、その女子高生が殺害されたニュースを知る泪でしたが、今度はその霊が幼馴染のまどかに憑いていました。霊は何か言葉を発しているように聞こえ、耳を澄ますと何かの数字――それは死までのカウントダウンでした。幼馴染を救うため、警察官や霊媒師と手を組みながら見えない敵と戦っていくホラーサスペンスです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 物語が展開するテンポ感がよく、スラスラ読めてしまいます。また、伏線やオチがしっかり描かれているので、こういったストーリーにありがちなもやっとした終わり方をしないのもポイントです。真犯人を知ったとき、思わず「お前だったのかー!」と言ってしまうこと間違いなしです。ヒロイン・まどかに憑いている霊がとにかく気持ち悪いので、そういったテイストの漫画が好きな方にはぴったりだと思います。

新世紀エヴァンゲリオン 貞本 義行 KADOKAWA

新世紀エヴァンゲリオン 貞本 義行 KADOKAWA
アマゾン商品紹介 西暦2000年、南極に隕石が落下。かくして有史以来の大カタストロフィー「セカンド・インパクト」が起こった。それから15年、新たな危機が人類を襲う。「使徒」襲来である。使徒に対抗すべく、人類は汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」を開発。そして、パイロットに選ばれた「3人の少年少女」たちの戦いが、今、始まる――。
レビュー
どんな話ですか? アニメ版エヴァではない。これは貞本エヴァだ。
西暦2015年。幼い頃から離れて暮らしていた父からの手紙を受け取り、第3新東京市にやってきた14歳の少年、碇シンジ。彼が辿り着いた街は、今まさに『使徒』と呼ばれる巨大な化け物からの攻撃を受けていた。シンジは父の所属する特務機関NERVへと招かれ、巨大な人型の兵器『エヴァンゲリオン』に搭乗し使徒と戦うように指示される。
アニメ版・新劇場版とは違う解釈によって進んでいくストーリー。全く違う終着点。貞本エヴァを読まなきゃ「エヴァを知ってる」なんて言えない。
なぜその漫画をオススメしたいですか? みんなが知っているエヴァとは少しづつ違う『貞本エヴァ』をぜひもっと多くの人に読んでもらいたい。シンジくんもレイもアスカも、描いてる人が違うから少しづつ性格も違う。その少しづつのズレが物語を別の結末に導いていく。なのに別の作品にはならないってすごくないですか?みなさんご存知やや重たい物語ながらも、しっかり読めるのはさっぱりした上に正確な作画の成せる技。アニメ版エヴァしか・新劇場版エヴァしか知らないという人にはもう是非読んでほしい。いや読んでくださいお願いします。

ロマンス  高見まこ eBookJapan Plus

ロマンス  高見まこ eBookJapan Plus

アマゾン商品紹介 明治17年岡山県にある造り酒屋の一人息子として生を受けた吾郎は、幼い頃から絵の世界に魅かれる。16歳の時、父親の不始末により一家は夜逃げに追い込まれ、吾郎は一人東京へ発つ。華やかな都会で愛に迷い、自由を求め、芸術を模索する…激動の芸術ロマン伝説!!

レビュー

どんな話ですか? 岡山で酒屋の一人息子として生まれた少年、澤田吾郎は幼い頃より鋭い感性を持ち、絵画に興味を持っていた。 16歳の時に、父親の女性問題が原因で一家夜逃げに追い込まれ、画家を目指すため単身で東京へ飛び出す。華やかな都会で出会った女性との愛に溺れ、自由を求め、画家としての才能を開花させていく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 芸術家と呼ばれる人は芸の肥やしが必要というが、美しい絵画が生まれる為にも知られざる愛憎があったのかと思わせる作品です。繊細な主人公が愛欲のために大胆な行動を繰り返すのが呼んでいて見ごたえがある。

山田太郎ものがたり 森永あい 講談社

山田太郎ものがたり 森永あい 講談社

アマゾン商品紹介 山田太郎、高一。成績優秀、眉目秀麗、スポーツ万能。唯一の欠点は貧乏なこと。そんな彼に渡された白い粉とは? 待望の第一巻!!

レビュー①

どんな話ですか? 容姿端麗・頭脳明晰の完璧な主人公だが、実は超貧乏だった。爆笑必至の貧乏コメディです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 貧乏な主人公の日常生活がとっても笑えるし、コメディ中心なので楽しく読めます。

レビュー②

どんな話ですか? 容姿端麗・頭脳明晰・スポーツ万能といったどこをとっても完璧な主人公・山田太郎。私立のお金持ち名門高校に通う学生だが、彼の家は超貧乏だった。母親はお嬢様育ちで金銭感覚がおかしく、父親は各地を放浪する画家なので全く頼りにならない。そのうえ、家には幼い弟と妹が6人もいるので(作中で9人に増える)、彼は毎日学校で内職をしたり、放課後にアルバイトをしたりと、堅実に家計を支えている。しかし、見た目は王子様のような太郎なので毎日女子生徒からお弁当をもらったり、またお金持ちの親友からお中元のおすそ分けをもらったり、意外と学校生活を満喫している太郎。彼の貧乏生活が面白おかしく描かれた、超爆笑コメディ。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 貧乏な家庭で家族を一生懸命支える男子高校生のお話なのでちょっとシリアスなお話なのかなと思いきや、全くそんなことはなく、面白おかしく描かれている。例えば、お金には超敏感な太郎。数十メートル先の小銭が落ちる音を聞けたり、小銭が落ちる音には敏感に反応したりと、ところどころ笑えるシーンが多くて元気になれる。また、バイト先のスーパーで残り物をウキウキで受け取ったり、家庭教師をしている家で出されるおやつやごはんを内心とっても楽しみにしていたり、食べ物に対する太郎の執着心も凄すぎて面白い。基本、一話完結のお話なのでどのお話から読んでもOKで、読みやすい。時には、家族愛も描かれていてほっとするシーンもあり、ほっこりする。読んでいて元気になれる、気持ちが明るくなれる、時にはほっこりできるので、おススメ。

鬼滅の刃  吾峠呼世晴 集英社

鬼滅の刃  吾峠呼世晴 集英社

レビュー①

アマゾン商品紹介 時は大正時代。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変する。唯一生き残ったものの、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため、炭治郎と禰豆子は旅立つ!! 血風剣戟冒険譚、開幕!!
どんな話ですか? 舞台は人を食う「鬼」が暗躍する、大正時代の日本。炭売りの少年・竈門炭治郎(かまど たんじろう)は裕福ではないものの、母ときょうだいたちと幸せな毎日を過ごしていた。
しかし炭治郎が家を空けた際に、妹の禰豆子(ねずこ)を残して家族が鬼に惨殺されてしまい、禰豆子も鬼の血を傷口に浴びたことで鬼化してしまう。
そこに鬼を倒す組織である鬼殺隊の柱・富岡義勇が現れ、禰豆子を鬼と認めて始末しようとするが、禰豆子も富岡を敵視して炭治郎を庇うような仕草をする。
「禰豆子は普通の鬼とは違う」と感じた富岡は剣を収め、炭治郎に鱗滝左近次(うろこだき  さこんじ)という育手の元に向かうように指示し、炭治郎は鱗滝の元で修行を積んで鬼殺隊に入隊する。
鬼と戦いながら、炭治郎が禰豆子を人間に戻すべく奮闘するダークファンタジー・アクション漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 人間同士でなくなってしまっても、決して切れることのない炭治郎と禰豆子の強い絆に胸を打たれます。
鬼殺隊の隊士はもちろん、敵である鬼側ですら悲しい過去を背負った者が多く、それぞれ深くエピソードが掘り下げられています。
アクション漫画としてもダークファンタジーとしても楽しめるため、非常におすすめの漫画となっています!

レビュー②

どんな話ですか? 主人公の鬼になった妹を人間に戻す為に旅を続けるお話です。鬼を滅する鬼殺隊に入った主人公が色んな仲間に出会い修行して戦っていく物語です。この漫画は家族愛や友情、仲間などをすごく大事にしていてとても感動する所もまた見所です。切っても切っても死なない鬼と生身の人間との戦いは白熱で柱と言われる最強の剣士も怒涛の戦いを見せます。また鬼になった鬼も元は人間なので鬼たちの過去もとても感動の内容となっています。鬼の始祖との戦いは多くの剣士が亡くなっていく中、悲しみを乗り越えて意思を繋いでいく内容は感動物です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 剣士同士の強い絆がとても良い内容だったり、鬼の過去や鬼になった理由なども書かれているのがとても興味深いし作者が時代に沿って描いている絵や文字、花や表紙などがすごく深い意味になっているのがすごいと思いました。読んでいても考察出来るし友情の大切さがとても感じられる漫画だと思います。それぞれのキャラクターの過去も悲しいのが多いですがその悲しい過去があるからこそ今があってこうして強くなって亡くなった方々の意思を繋いでいるのがとても感動的で見どころだなと感じたからです。

レビュー③

どんな話ですか? 鬼滅の刃は、人間と人食い鬼が存在する世界で、主人公の竈門炭治郎は家族と普通の暮らしをしていた。ある日、炭治郎が炭を売りに町に出ることになり、家に帰るのが遅くなってしまった。次の日、炭治郎は家に帰ると、家族全員が鬼に殺されていた。だが、妹の竈門禰豆子は微かに体に温もりを感じ、炭治郎は医者に診てもらおうと禰豆子を担いで家を出た。病院へ行く道中に禰豆子は目を覚まし、立ち上がったが、なんと妹の禰豆子が鬼になっていた。炭治郎は禰豆子に襲われそうになるが、間一髪のところで鬼殺隊と呼ばれる鬼を退治してくれる剣士が炭治郎の前に現れた。鬼殺隊の剣士は、禰豆子を退治しようとするが、炭治郎は妹の禰豆子を人間に戻したいという気持ちがあり、禰豆子をどうにかして人間に戻せないかと鬼殺隊に聞くと、鬼になってしまったらもう人間に戻らないと言われる。そんな絶望の中、炭治郎は禰豆子を人間に戻す方法を探しに鬼殺隊になることを決意するところから物語は始まります。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 人間と人食い鬼が存在する中で、主人公の炭治郎は妹を鬼に変えられてしまうという強烈な始まり方が目に留まりました。鬼はとても強く、ケガや傷もすぐに治りますが、人間はそうではなく、強くならなければ鬼に勝てないという状況も、緊迫感があり、面白いなと思いました。とにかくキャラクターそれぞれの設定が凝っており、ストーリー構成もとても面白く、敵キャラにも人間だったころのエピソードもあり、漫画を読みながら泣くことは普通にありました。心動かすような漫画だなと思ったのでオススメしたいです。

プリティ フェイス  叶恭弘 集英社

プリティ フェイス  叶恭弘 集英社

アマゾン商品紹介 高3の乱堂政は、空手大会の帰りに事故に遭う。それから一年後意識を取り戻すと、何と自分の顔が大好きな娘・栗見理奈の顔になっていた!! 更にその後、理奈の双子の姉・由奈と間違われ、もう大混乱……!!

レビュー①

どんな話ですか? 主人公の乱藤は、ある出来事をきっかけに、密かに片思いしていた栗見里奈の双子の姉、由奈と入れ変わってしまいます。
入れ替わるといっても、体も中身も本人(男)のままで、顔だけ由奈(女)になってしまったのです。
由奈はちょうど行方不明中であったため、里奈は乱藤の顔を見て、由奈が帰ってきたと大喜びして乱藤を連れて帰ってしまいます。
由奈ではなかったと知ることで里奈が悲しむ顔を見たくない乱藤は、里奈の前では由奈を演じつつ、本物の由奈を探すことになります。
基本ギャグマンガですが、最後は乱藤が本物の由奈との遭遇を果たし、少しシリアスなやり取りが展開されます。
最終的に本物の姿に戻った乱藤は、堂々と里奈に告白して終わるという、すっきりする気持ちの良い話です。
事故で二目ともつかない姿になった乱藤が、整形手術だけで由奈の顔そっくりになってしまうとか、本物の乱藤の家族はどうしてるのかとか、
突っ込みどころが多い設定もある意味ギャグ要素。
物語の主要な展開は普通に笑えて面白いし、最後は結構感動します。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 終始ギャグで展開される作品ですが、コミカルなギャグで、ちょっとした下ネタはあるものの人が不快になる要素がなく、軽やかでライトな物語です。
見ていて気持ちがよく、最後にはちゃんと感動させてくれる点も嬉しいです。
リアリティがあり、作りこみが素晴らしい作品はたくさんありますが、ライトでハッピーな青春ラブコメも見ていて気持ちがよいものです。
全6巻と比較的短いため、手軽に読める点もいいところです。

レビュー②

どんな話ですか? 乱堂政という不良の生徒がバス事故にあい、全身火傷の大怪我を負ってしまう。病院でたまたま持っていた片思いの相手栗見理奈の写真を本人の写真と思われてしまい、栗見理奈と全く同じ顔に整形されてしまう。

その後、栗見理奈と遭遇したときに行方不明の姉の栗見由奈と勘違いされ、そのまま姉として生活することになってしまう。

身体と心は乱堂だが、顔だけは栗見由奈。これからの生活はどうなってしまうのか。王道じゃない不思議なラブコメディ。

なぜその漫画をオススメしたいですか? ラブコメディとしての完成度の高さは勿論のこと、主人公の乱堂政が片思いの相手栗見理奈と姉妹愛を育んでいく様子が感動的です。

片思いの相手としてではなく、家族として人間としての愛情が育っていき、栗見理奈を姉として守ろうと乱堂が日々を過ごす姿は素敵だなと思います。

最後まで相手のことを心から大事にしようとする態度を貫いているのがカッコ良く、心に響くのが不思議な感覚でぜひとも今読んでみて欲しい漫画だなと思います。

自殺島   森恒二 白泉社

自殺島   森恒二 白泉社

アマゾン商品紹介 「自殺島」─それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、その島へと辿り着いた。果たして、セイ達の運命は!? 極限サバイバルドラマ待望の第1巻リリース!!
どんな話ですか? 自殺未遂者数十人が強制的に集められ、法律のない島「自殺島」で生活することを余儀なくされる、自殺島での人々の生活を描いた作品です。
自殺島には彼ら以外に人がいないため、山や海で狩りをし、農耕をして、自分たちの生活を支えなければいけません。
主人公のセイを初めとした元自殺志願者たちは、みな心に大きな傷を負っていますが、自殺島での生活の中で次第に生きる気力を取り戻し、過酷な環境で協力して生きていきます。
自殺島には法律がないため、略奪やレイプや殺しも自由。
無法者たちによって集団が荒らされますが、ルールを作ったりときには暴力で統制したり、何とか危機を克服して、集団で生きていく術を模索していきます。
物語の後半は、二つに分かれた集団の抗争がメインに描かれます。
人間の醜い欲望がとてもうまく表現されており、自分の中にも本質的に備わった醜い性質を見せ付けられる思いです。
自殺島での様々な出来事の中で、大きく成長する主人公セイの葛藤も見どころです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 自殺島での生活は、人間が自然で生きていくありのままの姿です。
無法状態で何の技術力もない環境は、現代の人が原初に戻ったリアルな姿のように思います。
物質に満たされているのが当たり前の世の中で、忘れられている人間ド同士の密な関係を教えてくれます。
見ていて辛く悲しいシーンも多いですが、最後には上手く話が終息します。
ご都合主義でもなく、過剰にネガティブに偏るでもない、良い話だと思います。