さよなら絶望先生 久米田康治 (著) 講談社

さよなら絶望先生 久米田康治 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 桜咲く4月。希望に胸を膨らませた登校途中の少女が、桜並木で出会ったのは、新クラスの担任の先生だった……。そこまでは良い話。その先生の名は糸色望。学校から飛び下りたり、すぐ不登校になったり、超迷惑なネガティブ教師だった!通称「絶望先生」が引っかき回すクラスでは、予想不能な事件が毎回毎回起きるのです!
どんな話ですか? 物事を何でもネガティブにしかとれない男と、物事を何でもポジティブにしかとれない少女。出会ってはいけない二人が出会ってしまった時、この物語は始まりました。
現代の矛盾、時事ネタ、お約束・・・どんなネタでも(偉い人に怒られない程度に)切り込みます!
なぜその漫画をオススメしたいですか? いつの頃からか、昔は無地だった箇所にネタを仕込んでくる漫画が増えてきました。例えば裏表紙だったり、カバー裏だったり、柱だったり、はたまたページの地部分であったり。
さよなら絶望先生は本編ギャグももちろん楽しめますが、裏表紙やカバーのそで、ページ背景、巻末などなど、ありとあらゆるところにネタが仕込まれているびっくり箱です。装丁も凝っていますのでぜひ紙媒体をお薦めしたい本です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 意外性のある漫画を読みたい人、あるあるネタが好きな人、ツッコミ気質の人
読んだことによるエピソード とくになし。

蟲師 漆原友紀 (著) 講談社

蟲師 漆原友紀 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。アフタヌーン・シーズン増刊から生まれ、アフタヌーン本誌の大人気作ともなった作品、待望の単行本第1集。

レビュー①

どんな話ですか? 蟲と呼ばれる生き物が居る。人より鳥より虫よりも遠く、生命の原成体に近い物。人の目には映らないそれらは、時に人に影響を与え、時に自然と融合しながら、ただただそこに在り続ける。
これは蟲が見える体質”蟲師”のギンコが数多の蟲達と対峙していく物語。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 子供の頃読んで貰った昔話には、大体何かしらの教訓が含まれておりました。驕り高ぶるべからず、欲をかくべからず、因果応報等など。初めて聞く物語への好奇心と共に、お話の裏に隠された教訓に一抹の恐怖を覚えたものです。
蟲師はまさに現代版昔話ともいえます。蟲にまつわる数々のお話の裏には教訓であったり、戒めであったり、自然への無力感が伏在しています。これらは一生を通して忘れてはならない訓戒だと考えます。
全ての大人に読んでほしい作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 動物でも植物でもない、微生物や菌類とも違う、もっと命の原生体に近いモノ達、それらを総じて「蟲」と呼ぶ。それらは形や存在が曖昧で、存在を知るものは限られた人のみである。蟲が引き起こすあらゆる事象を取り扱う、蟲専門の医者、研究者「蟲師」を生業とする主人公「ギンコ」が、旅の途中で様々な人々と、それに関わる蟲に出会い、現象を解決していく物語。ストーリーは基本一話完結で、ギンコが旅の中で訪れた土地が物語の舞台となる。そのため毎回異なるキャラクターが中心となって話が展開していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 昔話や民話、伝承、民俗学、生物学、医学、現代社会に存在する諸問題などを題材としたものも多く、それらを「蟲」の仕業として描かれているため、知らず知らずのうちに色々な話題に触れることができるのでとてもお勧めしたいです。また、2005年にアニメも制作されているので比較的触れやすいのではないかと思います。

ちょっと江戸まで 津田雅美 (著) 白泉社

ちょっと江戸まで 津田雅美 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 ここは、江戸開府405年後の江戸時代――。大身旗本にして江戸町奉行の貴晄は、父の今際の言葉からもう一人の弟妹の存在を知る。腹心・正成を使いに出し、出会った子供・そうびは幼少の貴晄そっくり!! 正成の誘いで江戸へやってきたそうびは一体どうなる!?
どんな話ですか? もしも日本の鎖国がずっと続いていたらどうなっていたか?
この漫画は2000年過ぎまで江戸時代が続いていたらと仮定した、パラレル歴史物です。旗本の御落胤として生まれ山の中で育った主人公が江戸の街に出てきて、様々な文化や人に触れ成長していくお話です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? パラレルストーリーですが、江戸時代の制度や文化についてはしっかり史実が引き継がれており、歴史の勉強にも役立ちます。またありがちなお話展開ではないため、王道漫画以外を読みたくなった時にもお薦めです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 江戸時代に興味がある人、漫画を読みながら勉強したい人、意外性のある漫画を読みたい人
読んだことによるエピソード 特になし

眠れる森のカロン 茂木清香 (著) 講談社

眠れる森のカロン 茂木清香 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 予測不能のスリルライド・ファンタジー、開演!!!!記憶をなくした“ぼく”が迷い込んだ大きな屋敷。そこに現れたのが、かろんと名乗る小さな女の子。仲良くなった“ぼく”とかろんは一緒に暮らし始めるが、その屋敷は謎だらけ。身の回りで起こる奇怪な事件に違和感を覚え、記憶を取り戻そうとする“ぼく”。そして、ある恐ろしい真実に辿り着く‥‥。
どんな話ですか? 「この門をくぐるものは一切の希望を捨てよ」と書かれた門をくぐると、少年の身体は影だけになっていた。
さらに逃げ続けた先に佇んでいたのは、薔薇に埋もれた不思議な洋館。
洋館で待っていたのはフリフリのドレスを着た愛くるしくミステリアスな少女、その名もカロン。
カロンは少年を王子様と呼んで歓迎するのだが、彼はすべての記憶を失い、自分が誰かもわからなくなっていた。
はたしてここはどこで自分は誰なのか?
不気味な屋敷を徘徊したはてに、王子様を待ち受ける衝撃的な真実とは。
メルヘンタッチなホラー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? メルヘンタッチの可愛らしい絵柄とダークな内容が融合した、大人のための残酷童話とも呼ぶべき作品です。謎に包まれた不気味な館、徘徊するモンスターたち、地下室に閉じ込められたバケモノなど、序盤から掴みはばっちりで引き込まれます。話が進むと次第に明かされていく王子様の正体や、カロンの狂気に背筋が冷えます。フリーホラーゲームの「Ib」や「魔女の家」など、ゴシックホラーな雰囲気が好きな層に刺さりそうです。
前半は逃げ回る一方で弱々しかった王子様が、邪悪な本性を剥き出してからが物語の真骨頂です。カロンすら怖気付く勢いで反撃に転じるのですが、攻防がめまぐるしく入れ替わるスリリングな展開に手に汗握ります。また、カロンと王子様の人格が歪んでしまった根底には家族との確執や虐待が挙げられるのですが、この回想パートの陰湿さもぞくぞくします。
カロンの意外な正体がわかった瞬間世界の見え方ががらりと変わるのも快感です。
どんな人に読んでもらいたいですか? ダークメルヘンが好きな人
ゴシックホラーが好きな人
「Ib」「魔女の家」「クロエのレクイエム」が好きな人
シリアルキラーに興味がある人
読んだことによるエピソード 特になし

虹色とうがらし あだち充 (著) 小学館

虹色とうがらし あだち充 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 遠くて近い未来の地球と似た星の江戸の町。そこで暮らす七人の異母兄弟にまつわる愛と夢の物語。謎あり恋あり涙ありの時代劇!!
どんな話ですか? 作中では未来と表記されていますが、江戸時代パラレルファンタジーが一番近いようです。そんな時代に母親が亡くなり江戸に集まって一緒に暮らすことになった7人の異母兄弟達。(一人だけ女の子も混じっています)でもその中に一人だけ、血が繋がっていない者がいるらしい?! それは果たして誰なのか、そして兄弟7人で全国を回る墓参りの道中に命を狙ってくる奴らの目的は?
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者は有名なあだちみつるさんです。スポーツ漫画家として名を知られた方かと思いますが、私としてはこの唯一の時代劇(?)漫画「虹色とうがらし」が是非お勧めしたい作品です。割と見かけるような展開で始まりますが、丁寧に描かれたエピソードから徐々に仲を深めていく兄弟達の様子に、心が温まります。そしてほっこりしたエピソードの裏では着々と陰謀が進んでおり、最後には大事件に発展します。ほのぼのとハラハラ、両方が一度に楽しめる漫画です。
どんな人に読んでもらいたいですか? ドキドキハラハラの展開を楽しみたい人、仲睦まじい家族が見たい人、アクションを楽しみたい人
読んだことによるエピソード とくになし。

わたしの幸せな結婚 顎木あくみ(富士見L文庫/KADOKAWA刊) (著), 高坂りと (著), 月岡月穂 (著)  スクウェア・エニックス

わたしの幸せな結婚 顎木あくみ(富士見L文庫/KADOKAWA刊) (著), 高坂りと (著), 月岡月穂 (著)  スクウェア・エニックス

 

アマゾン商品紹介 願うのは、ほんのわずかな“幸せ”…。

異能の家系に生まれながら、その能力を受け継がなかった娘、斎森美世。
能力を開花させた異母妹に使用人のように扱われていた。
親にも愛されず、誰にも必要とされない娘。
唯一の味方だった幼馴染も異母妹と結婚し家を継ぐことに。
邪魔者になった美世は冷酷無慈悲と噂される久堂家に嫁ぐことに…。
「小説家になろう」発! 和風ファンタジー×嫁入り。
結婚から始まる恋愛の物語。
※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。

どんな話ですか? 異能を継ぐ名家に生まれながら、その才がなく、継母や異母妹、さらには実の父親にまで虐げられて育った主人公・美世。使用人以下の扱いを受け、名家の子女らしい教育も受けてこなかったため、自己肯定感がとにかく低い少女です。もう可哀想なくらいマイナス思考なのです。しかし、ある時、教養もなく異能の才もない美世と、異能力も財力も美貌も申し分ない久堂家当主・清霞との結婚が決まります。うまくいかないことが分かり切った嫌がらせのような結婚なのですが、美世の控えめな雰囲気と健気さが次第に清霞の心を打ち、清霞は美世を愛するようになってゆきます。そんな、結婚から始まるもどかしい恋のお話です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 健気な少女が困難に負けず頑張る話はみんな大好きですよね。本作はまさにそれです。とにかく主人公・美世に同情し、応援したくなる朝ドラみたいなストーリーで、読んだ後は心がじんわり温かくなります。そんな名作なので多くの人にオススメしたい!そして、美世のお相手、清霞の非の打ち所のない王子様っぷりも素敵。美世を虐げていた家族に対する報復も、美世の知らないところで密かにやっちゃうスマートさがかっこいい。清霞と美世がうまくいくまでのムズムズする感じもとても良いですが、うまくいった後の清霞の溺愛っぷりもキュンキュンします。オススメです。
どんな人に読んでもらいたいですか? キュンキュンドキドキする少女漫画が好きな人や完璧な王子様が現れるシンデレラストーリーが好きな人は絶対にハマります。また、主人公を虐げていた人たちに報復が訪れるので、スカッとしたい人にもオススメ。他にも、妖怪や異能力などのファンタジーが好きな人、和風なテイストが読みたい人にもオススメです。
読んだことによるエピソード なし