宇宙兄弟 小山宙哉 (著) 講談社

宇宙兄弟 小山宙哉 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 2025年、NASAは日本人宇宙飛行士・南波ヒビトを含む、第1次月面長期滞在クルーのメンバーを発表。時を同じくして日本では、自動車の設計をしていた南波ムッタが会社をクビに。大きく異なった運命を歩んでいたふたりの兄弟。しかしそれぞれの未来が、幼少時代に交したある約束によって、動き出そうとしていた。

幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄・六太と弟・日々人。2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。弟からの1通のメールで、兄は再び宇宙を目指しはじめる。

レビュー①

どんな話ですか? 主人公の南波六太が、子供のころからの夢であった宇宙飛行士への夢を一度は挫折したのの、叶えていく物語。 物語のはじめでは弟の日々人は既に宇宙飛行士候補生。月でのミッションを日本人初として迎えるところから始まります。一方、兄の六太は、自動車メーカーのサラリーマン。人気車種を世にリリースする有能な設計の仕事をしていたが、上司と喧嘩をして退社してしまいます。
弟は日本中が注目する宇宙飛行士。兄の六太は、仕事も失ったプータロー。
しかし、彼らが兄弟が子供のころから夢見ていたのは宇宙飛行士でした。
夢を叶えることが目前の弟、人生の絶望を歩いている兄。
そんな兄の六太が、弟、日々人の背中を見て、子供の頃の夢であった宇宙飛行士のことを思い出し、日々人に追いつくことを目標に宇宙飛行士になることを挑戦するストーリーです
なぜその漫画をオススメしたいですか? 子供のころからの夢をあきらめてはいけない勇気を与えてもらえます。大人になると、現実を突きつけられ、「どうせ俺はできないよ」、「夢は夢のままで終わりだよ」、「現実はそんなに甘くないよ」

いつしか、夢を追いかけることをやめて、打算的な人生を歩んでしまいがちです

夢を掲げ、目標を決めて、それに向かって日々努力を重ねることで、夢は一歩一歩近づいてくるのだ。

という事を強く感じさせてくれる作品だからです。

夢は見るものではなく、叶えるものなのだ

そのためには、ちょっとの勇気と日々の努力がとても大切なことを教えてくれます

レビュー②

どんな話ですか? 幼いころから宇宙に憧れる仲良し兄弟の兄ムッタと弟ヒビトが、宇宙飛行士になる夢を追いかけるストーリー。

宇宙飛行士になるという夢を実現させて一躍有名になった弟ヒビトと比べて、兄ムッタは上司に頭突きをして会社をクビになってしまう。そんなムッタが、幼いころのヒビトとの‟約束”を果たすために、宇宙飛行士を目指す。周りの人たちに支えられながら、宇宙飛行士への訓練に必死に取り組むムッタと、兄を信じて待つヒビト。誰よりも何よりも宇宙が大好きなムッタが、宇宙飛行士になれる日はくるのか? 笑いと感動を楽しめます!

なぜその漫画をオススメしたいですか? 読み始めてすぐに、引き込まれてしまいました。主人公のムッタは、容姿が良いわけでも何か際立ったものを持っているわけでもないのですが、そんなネガティブ主人公が所々で発する心に響く‟名言”があって良いです。家族や友人や周りの人たちを気遣う優しさも描かれていて、あたたかい気持ちにもなれます。

幼いころに経験した出来事や出会った大切な人たちが、ずっと大人になってからも影響している事が素敵に描かれていると思います。

レビュー③

どんな話ですか? 兄弟で宇宙飛行士になり、宇宙を目指す物語
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画に出会った当時、私は複数の進路に悩んでいました。
その時の私の考え方は「どれが正解か」ということでした。
なかなか満足のいく答えが見つからないまま時間だけが過ぎていってしまっていました。
そんなとき、登場人物の1人、シャロンという人の「迷ったときは、どっちが正しいかではなく、どっちが楽しいかで決めなさい」という言葉でハッとし、複数あった選択肢の中から、自分が一番ドキドキするものを選びました。
今でもあの時の選択は間違っていなかったと思っています。

レビュー④

どんな話ですか? 幼い頃にUFOを目撃したことをきっかけに兄・南波六太(なんば むった)と弟・日々人(ひびと)が宇宙を目指すマンガです。

大人になり夢を叶えた弟が宇宙飛行士としてNASAで宇宙に行くための訓練をしているのに対し、兄の六太はどこかで自信をなくして別な仕事を選んでいました。その仕事も弟のことをバカにした上司に手を上げてしまったことで退職、実家へと帰ることになる。

職探しをする中で、日々人から昔録音したUFOに目撃した日のテープを聞くようにメールを受け取り、その中で「二人で宇宙飛行士になるぞ」という約束を交わしたことを思い出す。そして図ったように届いたJAXAからの新規宇宙飛行士選抜試験の書類選考通過の通知を受け取ることで、忘れたフリをし続けていた兄の夢の続きが動き始めるのであった。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公である六太のどこにでもいそうな平民的な考え方をしている中で、どうしても譲れないものや情熱をかけているものに対しての発言がとても胸に響きます。他にもまっすぐに宇宙飛行士になろうとする同志とも呼べる仲間たちと切磋琢磨する過程に思わず応援したくなると思います。自分のために頑張ると同時に、誰かのために自分を高める主人公と仲間たちは本当にすてきです。

夢に向かう途中で出会った様々な人たちとのつながりから生まれるエピソードの多くが胸にくるのでオススメです。

レビュー⑤

どんな話ですか? 兄は優秀だが自分の能力を信じられず、ネガティブ思考に陥りがちな青年・ムッタ。

ムッタは失業という挫折のさなか、幼い頃に弟と誓い合った夢を取り戻し、

「宇宙飛行士になる」という夢をすでに叶えていた弟・ヒビトの後を追い始める。

弟の背を追う形で、数々の困難を乗り越えて、宇宙飛行士になったムッタ。

ヒビトは日本人初のムーンウォーカーになるも、宇宙飛行士になってからはじめての大きな挫折を経験し兄をはじめとする周囲の人に支えられて、必死に乗り越える。

「俺らは生きて、二人で月面に立とうぜ」

兄は先に行く弟に導かれ、弟が立ち止まった時には兄が優しく背中を押し、二人は「夢の続き」に向かって走り続ける。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 小さい頃の夢をずっと追いかけている人はとても少ないと思います。

誰もが年を重なるごとに「特別じゃないとなれない」「そんなのなれるはずがない」と思い始め、

結局小さい頃の夢をあきらめる人がとても多いと思います。

宇宙兄弟には、小さい頃からの夢を叶えた弟と夢を諦めた兄の両方を描いています。

小さい頃からの夢を一度は諦めた兄ですが、またその夢に向かって頑張っていく姿を見て、

自分自身、一度諦めた夢をもう一度叶えてみようかと思える漫画なのでみんなにも読んでほしいと思います。

レビュー⑥

どんな話ですか? 幼い頃から宇宙が大好きだった兄・六太と弟・日々人は、いつか2人で宇宙飛行士になる約束をする。月日は流れ、日々人はその夢を叶えることが出来た一方、六太は自分の力を信じられず、夢を諦めてしまった。六太は弟を引っ張っていけるような兄になることを理想としていたが、日々人に先を越され、劣等感に苛まれてしまう。そんな時に、六太にもう一度宇宙へ行くチャンスが訪れる。読めば自分も夢に向かって進んでみたくなる作品だ。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 夢を見ること、夢を追いかけることを忘れてしまった大人の心に刺さると思い、この漫画をオススメしました。自分や家族、仲間を信じることの素晴らしさを教えてくれます。名言や名シーンも多く、自分が幼い頃に抱いていた夢、目標を思い出し、自分を奮起させることが出来るのではないでしょうか。また、宇宙飛行士になるまでの過程や、宇宙飛行士が行う訓練、施設なども詳細に記されていて、宇宙や月面開発に関する知識を得ることも出来ます。

レビュー⑦

どんな話ですか? 幼い頃に宇宙飛行士になることを夢見て、二人で宇宙へ行くと誓った兄弟。まっすぐな弟はブレることなく一途に夢を追い続け宇宙飛行士に。自分を信じることができなかった兄は自分を誤魔化し、一度は夢を諦める‥しかし、会社をクビになったことで再び宇宙を目指すことを決意する。幼いときに誓った「いつか二人で宇宙に行く」ということを信じて、それぞれがいろんな壁にぶつかりながらも少しづつ夢に向かって前に進んでいく、というお話です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ・主人公(兄)が完璧じゃない。

夢に向かって頑張っているが、ダメなところや前向きになれないところがより共感できる。

・兄弟の関係がよい。

普段から仲良く絡んでいるわけではないが、お互い思いやっているところがとてもいい。

・悪い人がほとんど出てこない。

嫌なやつだと思っても、その人にもストーリーがあり、結果、嫌なやつではなくなる。

・宇宙に関することがよく描かれている。

宇宙が好きな人も、宇宙に関心がない人にも、宇宙に関して興味が持てる。

・登場人物の名言。

登場人物の様々な名言があり、心に響く。

レビュー⑧

どんな話ですか? 30歳を超えてから「宇宙飛行士になりたい」という壮大な夢に挑戦する兄・ムッタと、ムッタよりも先に夢を実現して月面に降り立つ弟・ヒビト。そんな子供の頃から宇宙が大好きな二人の兄弟を中心に、宇宙を目指す仲間たちやそれを支える関係者たちが織り成す熱い人間ドラマが描かれている。宇宙飛行士になるまでの選抜試験の様子や、宇宙飛行士になってから実際に宇宙でのミッションを遂行するまでの様子も具体的に描かれており、魅力的なストーリーとなっている。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 登場人物が全員なにかしらの夢を持っていて、その夢を実現するために困難とも向き合って、懸命に生き抜く姿が胸を熱くさせてくれる。中には失敗したり、目標を見失ってしまうこともあるけれど、お互いに助け合って困難な壁を乗り越えて再チャレンジをしていく姿が魅力的で勇気とやる気をもらうことができる。また、キャッチーな名言がたくさん散りばめられていて、自分の人生が行き詰ったときに前向きな気持ちになれるような影響を与えてくれる漫画。

レビュー⑨

どんな話ですか? 対照的な性格の南波兄弟(兄ムッタ・弟ヒビト)が、選抜試験や訓練を経て子供の頃からの夢だった宇宙飛行士になり活躍する物語です。幼い時に抱いた夢にむかって真っすぐに歩き続けて宇宙飛行士になったヒビト。それに対して、自分に自信の持てないムッタは大人になるにつれ、夢をあきらめてしまいます。しかし、弟の姿を見て子供の頃に抱いた気持ちを思い出した彼は。宇宙飛行士になる夢に向かって歩き出します。数々の試練を乗り越えて宇宙飛行士になったムッタ、順調な歩みを見せていたが大きな挫折を味わうヒビト、兄弟それぞれのストーリーが広大な宇宙空間で交差したその先にあるものとは?。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 宇宙飛行士というと、ある種超人的な強さを持った人間たちのようなイメージを抱く人が多いと思います。しかし、実際は私たちと同じ人間そのもの。いろいろなことに悩み、苦しみ、そんな中で前に向かって前進しているのです。宇宙兄弟の中にはそんなストーリがたくさん詰め込まれています。何かで悩んでいる人にはきっとヒントになる言葉があるはずです。また、登場人物たちの絆の強さを感じて胸がぐっと熱くなるのもこのマンガの特徴です。主役の南波兄弟の絆をはじめ、親子・友達・同僚などの絆の物語は、現実世界を生きる私たちにとって生きるヒントになるでしょう。

レビュー⑩

どんな話ですか? 兄弟で昔から目指していた宇宙飛行士になるため、奮闘していく漫画です。

兄ムッタが夢を諦めて会社員として働き、弟ヒビトは兄より早く宇宙飛行士になることができました。

しかし、兄ムッタが会社を辞めることになり、そこから弟を追うように宇宙飛行士を目指します。

家族や人間の絆や、人の心情が丁寧に描かれています。

主人公であるムッタの少し変わった行動や思考は見ていて面白いです。

宇宙の機関に関しては現実にもあるJAXAやNASAの名前が出てきて、宇宙の勉強にもなると思います。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私が宇宙兄弟の漫画をすすめる理由は二つあります。

まず一つ目は、洋画の見ているような海外の雰囲気をもった唯一の漫画だからです。

実際に宇宙機関のJAXAやNASAが出てくることにより、キャラクターも日本人だけでなく海外の方もおおいです。

日本より人間関係やコミュニケーションがオープンなので、キャラクターの感情面がわかりやすいです。

二つ目は小ネタの面白さです。

擬音語をそのまま商品名にしたり(牛乳を飲む音がギュニュ)、飛行機で隣の人が寄っ掛かった後に体が曲がったままの絵になっていたり

細かい笑いのタネが多く楽しく読み進めることができます。

orange 高野苺 (著) 双葉社

orange 高野苺 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 現役高校生でデビューを果たし、10年間女子中高生から絶大な人気を得続けている高野苺の本格SFストーリー。
少女漫画ファンのみならず幅広い男性・女性漫画読みからも絶賛の声多数!!
第一巻は、集英社版1巻に加え、単行本未収録の読み切り作品が1話掲載される。
高校二年生の菜穂に届いた未来からの手紙。そこには未来の自分の後悔がつづられていた。
はたして菜穂は手紙を読み「後悔しない未来」を作ることができるのか?切ない思いが交錯するタイムパラドックスラブストーリー。
どんな話ですか? 都会から田舎の学校に転校してきた高校生の男の子が自殺してしまい、後悔した同級生が、成人してからパラレルワールドの高校生の自分に願いを託すために、バミューダトライアングルにボトル入りの手紙を流す。
その手紙が届いたところから物語が始まる。当初は誰かのいたずらだと思い気にしていなかったが、手紙に書かれた通りのできごとが起こるため、次第に信用していく。
同級生たちは転校生を自殺させないために行動を起こす物語。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公と両思いの女の子、そしてその女の子を好きな同級生との甘酸っぱい恋愛模様が描かれていて、主人公の命を救うために同級生が片想いの恋を諦めるシーンなどは特に切ない気持ちになりますが、自分を犠牲にしてでも仲間を思う気持ちがかっこよく、泣ける話なのでおすすめします。

また、タイムカプセルに10年後への自分へのメッセージを入れるシーンでは、自殺する予定だった少年が「10年後の自分は幸せですか?笑っていますか?」と将来への希望を書いているシーンも泣けるのでぜひ読んでもらいたいです。

どんな人に読んでもらいたいですか? 主人公や仲間が一致団結して自殺を防ぐストーリーで、改めて命の大切さに気づくことができるので、人生でしんどい時期にぜひとも読んでもらいたいです。

また、恋愛に疲れた時にも恋する気持ちを思い出せる本としておすすめしたいです。

読んだことによるエピソード 特になし。

この世界の片隅に こうの史代 (著) 双葉社

この世界の片隅に こうの史代 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 平成の名作・ロングセラー「夕凪の街 桜の国」の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。

レビュー①

どんな話ですか? 1944年の広島で、絵を描くことが好きなすずという女の子がいました。子どもの頃は自分の想像と現実が入り混じった表現があり、初めはファンタジーのようでした。19になって子どもの頃にあったかもしれない男の人とすずは結婚しました。旦那のおねえさんは口は悪いけどすずの服をこしらえる為に家事をやっといてくれる人でした。戦争中ではあるが、お隣さんとの集まりや家族の為にお料理を考えたりする姿など、戦時中であっても日々を生活している姿を描いている作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私が子どもの頃から見ていた戦争の物語はとにかく我慢をしいられ、辛く、重苦しい生活を表現していたように思えます。ですが、この世界の片隅は戦争まっただ中であってもお料理はするし、近所づきあいはするし、憲兵に怒られても笑ってしまったりそんな描写が本当にリアルな戦時中の生活の姿のように思えました。自分の大切なものを失って苦しい想いはすれどそれでも生活は続いていくのが実際の戦争を感じさせました。戦争の物悲しさも、それでも生活していく姿を今の日本人に見てもらいたいと思いました。

レビュー②

どんな話ですか? 太平洋戦争後期の呉市でを舞台に、一人の女性「浦野すず」の、嫁入り先での淡々とした普通の暮らしと、時折やってくる戦争の悲惨さを交えて描いた作品です。
日本における戦争を語る上で外せない原爆と広島からあえて少し外様の人々を中心にしているのが特徴で、戦時下における一般的な生活ぶりを描いた、かぎりなく個人の視点となっています。
各話の題名は日付になっており、絵が得意でそこから想像力を働かせるのが好きな「すずさん」の回顧録か絵日記のように感じる構成になっています。
日常系は日常系でも戦争という非常の只中であるゆえに、単なるほのぼのだけでは済まないやりきれない出来事もまったく突然に起こり、すずさんが当時の特別な存在なわけではなく、きっとあちらこちらに同じような人生があったはずなのだ、と深く考えずにはいられません。
激しい戦闘の描写があるわけでも、英雄が出てくるわけでも、東京や沖縄、原爆ドームが舞台なわけでもありません。それでもこれはまぎれもなく、毎年8月に読みたくなる漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ヒロインのすずさんはかなりほのぼのとした天然キャラで、小さな花のような可憐な女性です。
アニメ化された際には声をのん(能年玲奈)が担当し、あまりの適任ぶりに話題となりました。
大半は食材を無駄なく使うとか、義姉となかなかうまくいかないとか、ごく普通の出来事ですが、すずさんだからこそそれが絵になるのでは。
当時の呉の様子や詳細な生活風景を窺い知るという点でも、歴史史料並に貴重な作品といえます。

わたしの日々 水木しげる (著) 小学館

わたしの日々 水木しげる (著) 小学館

アマゾン商品紹介 愛する家族との静かな暮らし、少年の頃から描き続けてきた様々な画、目をつぶると思い出す戦時中の光景… 誰もが知るコミック界の長老が、その数奇な人生で脳裏に焼き付けた数々のエピソードを語るカラーコミック。静かな鳥取・境港の幼少時代、灼熱の南方戦線での恐怖と焦燥の日々、長年住み続けた東京・調布での日課である散歩の道行き…… そのすべてが、豊かな色彩感覚でオールカラーのショートコミック連作に結実しました。
どんな話ですか? 作者の日常や過去の戦争体験を題材とした漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? まったりとした日常が綴られていたり、時には戦争のエピソードが描かれていたり、随所に作者の人生哲学もちりばめられており、面白いです。さらっと描かれているので作者の言葉がすっと頭に入ってくるところが魅力的です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 漫画家の日常を知りたい人、水木先生の人柄を知りたい人など。ゆるい癒しを求めている人へもオススメです。
読んだことによるエピソード 水木先生の遺作となります。最後までカラー作品を連載されていたことが大変素晴らしいことだと思います。

 

トモちゃんはすごいブス 森下裕美 (著) 双葉社

トモちゃんはすごいブス 森下裕美 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 天涯孤独になってしまった日…、チコはトモという謎の女に出会う。一度見たら忘れられないとんでもないブス、トモ…。この日を境に、生命力ゼロだったチコは、徐々に大切なものを獲得してゆく。ディープな大阪を舞台に繰り広げられる抱腹絶倒、しかも切ない森下ワールド全開!!
どんな話ですか? 若くして唯一の肉親である父を亡くした引きこもり少女チコのもとに突然現れた「トモちゃん」。いろいろな意味で「すごい」ブスなトモちゃんとの生活によって変わっていくチコとトモちゃん、その周りの人々の物語。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 生きること、死ぬこと、働くこと、愛することなど様々なメッセージが込められている作品なのでぜひ一度は読んでほしい。
どんな人に読んでもらいたいですか? 自分には何もできないと思っている人や自分に自信がない人、人生に悩んでいる人、風俗をする人ってどんな人なのかちょっと知りたい人。
読んだことによるエピソード トモちゃんみたいなかっこいい人間になりたいと思いました。

蟲師 漆原友紀 (著) 講談社

蟲師 漆原友紀 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。アフタヌーン・シーズン増刊から生まれ、アフタヌーン本誌の大人気作ともなった作品、待望の単行本第1集。

レビュー①

どんな話ですか? 蟲と呼ばれる生き物が居る。人より鳥より虫よりも遠く、生命の原成体に近い物。人の目には映らないそれらは、時に人に影響を与え、時に自然と融合しながら、ただただそこに在り続ける。
これは蟲が見える体質”蟲師”のギンコが数多の蟲達と対峙していく物語。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 子供の頃読んで貰った昔話には、大体何かしらの教訓が含まれておりました。驕り高ぶるべからず、欲をかくべからず、因果応報等など。初めて聞く物語への好奇心と共に、お話の裏に隠された教訓に一抹の恐怖を覚えたものです。
蟲師はまさに現代版昔話ともいえます。蟲にまつわる数々のお話の裏には教訓であったり、戒めであったり、自然への無力感が伏在しています。これらは一生を通して忘れてはならない訓戒だと考えます。
全ての大人に読んでほしい作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 動物でも植物でもない、微生物や菌類とも違う、もっと命の原生体に近いモノ達、それらを総じて「蟲」と呼ぶ。それらは形や存在が曖昧で、存在を知るものは限られた人のみである。蟲が引き起こすあらゆる事象を取り扱う、蟲専門の医者、研究者「蟲師」を生業とする主人公「ギンコ」が、旅の途中で様々な人々と、それに関わる蟲に出会い、現象を解決していく物語。ストーリーは基本一話完結で、ギンコが旅の中で訪れた土地が物語の舞台となる。そのため毎回異なるキャラクターが中心となって話が展開していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 昔話や民話、伝承、民俗学、生物学、医学、現代社会に存在する諸問題などを題材としたものも多く、それらを「蟲」の仕業として描かれているため、知らず知らずのうちに色々な話題に触れることができるのでとてもお勧めしたいです。また、2005年にアニメも制作されているので比較的触れやすいのではないかと思います。

Gunslinger Girl 相田 裕 (著) KADOKAWA

Gunslinger Girl 相田 裕 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 イタリアを舞台に、「身体を改造した少女の殺し屋」を運用する対テロ機関「社会福祉公社」と、犯罪やテロによってイタリアを恐怖に陥れるテロリスト集団「五共和国派」との戦いを軸にしたガンアクション漫画(wikipediaより)

レビュー①

どんな話ですか? 病気、トラウマ、事故、障害。様々な理由から身体に不自由を抱えていた少女達は、機械の体と引き換えにつかの間の自由を得ました。政府のための汚れた仕事を請け負い、投薬により寿命を削られながらも彼女たちは懸命に生き続けます。・・・誰のために? 何のために?
遠くない将来に待ち構える死を見据えながら各々の希望を探す少女達と、彼女たちを支える大人の苦悩と戦いの物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? レビューを書いているだけで涙腺が緩んでくる漫画はこの作品ぐらいです。哀しく辛い境遇から、洗脳と短い寿命という条件と引き換えに自由な体を手に入れた少女達。しかし誰一人後ろ向きになる事はなく、各々の幸せを求めて毎日を懸命に生き続けます。
そんな世界に少女達を引き込んだ自責と葛藤に苦しむ大人達。全編において苦悩、後悔、自省が満ちた漫画ですが、それゆえに最終話が輝く作品です。感動的な漫画を読みたい方は是非読んでみてください。

レビュー②

どんな話ですか? 架空のイタリアが舞台の漫画で、国内に地域間対立や思想対立を抱えそれを解決すべく

イタリア政府が社会福祉公社を設立。

その実態は対テロ機関として運用しており、

身体に障害を持った少女たちを集め、身体の改造と洗脳を行い、

反政府組織に対する暗殺をはじめとした超法規的活動を行わせる組織。

危険すら顧みられることなく銃を手に戦う少女たちは、改造前の記憶を洗脳により

消失しているが日々の激しい戦闘のなか、

改造前の記憶を断片的に取り戻すこともあり、苦しみ戸惑い悲しみながらも

任務を遂行していく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 現代のイタリアが抱える社会問題を取り混ぜ

フィクションでありながらも深く扱い非常にリアルな世界観です。

人工の肉体 義体を与えられた少女たちはそのほとんどが暴行事件や殺人事件など凄惨な事件の被害者であり

読んでいると涙が溢れてくる過去をもっています。

義体に改造された際に洗脳によりその記憶を消されていますが、

万能なものではなく日々の激しい戦闘の中思い出すことも度々。

義体としての新しい生活 記憶を持ちながら断片的に思い出す過去の記憶

少女たちの悲しみ 新しい生活での歩みの記録 戸惑い苦しむこともあれど

生死の境を乗り越え少女らしく恋をし、新しい体で楽しむことも少なからずある

そんな少女たち一人一人の物語を見るたび 心を打ちます。

レビュー③

どんな話ですか? 現代のイタリアを舞台に、サイボーグ化された少女たちが反政府組織などの殺しを行うガンアクション漫画。サイボーグ化された少女たちは主に身体障害などを抱えていた少女たちであり、サイボーグ化以降はそれ以前の記憶を失わされ、また洗脳じみた行為により「担当官」よばれる政府組織の人間を盲信している。物語が進むと、「五共和国派」と呼ばれるテロリスト集団と戦うことになる。また、現代のイタリアが抱える社会問題などを織り交ぜながら進行するので、ストーリーに奥深さを出している。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画が連載された「電撃大王」という雑誌は、いわゆる萌え系の雑誌で、また初期の連載の頃こそ美少女たちが戦うというテンプレじみたストーリーだったが、連載が進むに連れストーリーに奥深さが現れるようになった。サイボーグ化された彼女たちは、単なる「戦闘美少女」ではなく、サイボーグ化以前の過去のことなど、色々な感情を抱えながら任務にあたっているその人間模様が興味深い。また、現代のイタリアの社会問題などが絡んでくるので、それがこの漫画のストーリーを奥深いものにしている。

銀河の死なない子供たちへ 施川 ユウキ (著) KADOKAWA

銀河の死なない子供たちへ 施川 ユウキ (著) KADOKAWA

 

アマゾン商品紹介 とうに人類が滅亡した星で、ラップを口ずさむのが大好きな天真爛漫な姉・πと、いつも読書をしている内向的な弟・マッキは、永遠の命による終わらない日々を過ごしていた。そんなある日、愛すべきものの終わりに直面した二人は……。「手塚治虫文化賞」受賞作家が挑む、不死の子供たちの果てしない日常と、途方もない探求の旅――。
どんな話ですか? 人類が滅亡した遥か未来の地球を生きる3人の母子。
へんてこなラップを愛するπと冷静沈着なマッキ、そんな二人を見守るミステリアスな母親。
不老不死の身であり、永遠を生きる3人の日々は、ある日宇宙から身重の女性が不時着し、女の赤ん坊ミラが生まれた事で終止符が打たれた。
ミラを試行錯誤育てる中で、次第に親としての愛情に目覚めていくπとマッキ。
しかしミラの身体は放射能に蝕まれ、長生きできない宿命だった。
πとマッキは余命短いミラの夢を叶える為、懸命に献身するのだが。
人間の生と死、命とは何か。哲学的な命題を孕むSF。
なぜその漫画をオススメしたいですか? のっけから壮大なスケールの世界観に圧倒されます。
文明崩壊後の地球にたった3人で生きるミステリアスな親子。彼らが一体何者なのか、終盤になるまで明かされません。
数千年、あるいは数万年単位で生き死にを繰り返す彼らの死生観は、私たちとは大きく異なっています。
そんなある意味人間離れした存在だったπとマッキが、女の赤ん坊ミラと出会い、彼女をいちから育てるうちに愛情に目覚め、失われた人間らしさを取り戻していく過程が感動的です。
愛する人間に先立たれる痛みや哀しさ、どうしようもない喪失を体験したπとマッキが選んだ未来も、非常に考えさせられるものでした。親となる現実が人の精神にもたらす影響、個人に促す成長に胸を打たれます。
母親とπとマッキ、πとマッキとミラ、異なる二組の親子の関係をじっくり掘り下げる事で、両者の愛情がしみじみ伝わってくる構成が憎いです。
哲学的な深みと広がりを持った、多くの人に読んでもらいたい漫画です。
どんな人に読んでもらいたいですか? SF好きな人
親子愛に感動したい人
哲学的な命題を持った漫画が好きな人
とにかくスケールの大きな話が読みたい人
読んだことによるエピソード とくになし。

ブラックジャック 手塚治虫 講談社

ブラックジャック 手塚治虫 講談社

アマゾン商品紹介 謎の天才外科医B・Jが、その鋭いメスで人間の心の奥の本性をえぐる不朽のヒューマン大作!!

レビュー①

どんな話ですか? 全身傷だらけ、無免許の天才外科医ブラック・ジャックが活躍する漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 今では考えられないような治療も一部載っているけど、現代社会でも変わらぬ医学において大事なことが詰まっている作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 無免許だが天才的な腕の外科医であるブラックジャックの「医療と生命」をテーマにした話。毎回一話完結の話なのだが全てが訴えるべき内容のある素晴らしいにつきる作品。また医師免許を持っている手塚治虫先生でなければ描けないであろう専門知識に特化した作品でもある。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 巨匠「手塚治虫」の代表作の一つ。トレードマークである黒人の皮膚を使用して手術したエピソードによる人種差別の問題や、安楽死を生業にするドクターキリコの話等、命や種々の社会問題に関して深く考えさせられる。

レビュー③

どんな話ですか? 間黒男という少年が、幼いころに爆弾に巻き込まれて死の淵を彷徨った末に

名医に助けられ、一緒にいて死亡した母親から皮膚の移植手術を受け一命を

取り留める。

それをきっかけに外科医となり、多くの医者が出来ないと匙を投げるかなり

難しい手術をこなし、世界的にも注目される。

しかし、彼は実は医師免許を持たない無免許医師。また、法外な額を患者に請求

する。だが法外な額を請求する事は彼なりの正義の元に行っている事であり、

冷たい医者に見えて実は人命救助への思いはとても熱い医者である。

彼がどうして法外な額を請求し無免許なのか彼の人生が描かれている。

なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、だれもが知る日本を代表する漫画家である手塚治虫先生の漫画であること。

アトムは有名だが、医師免許を持っていた手塚先生ならではの細かい描写が秀逸

で目を伏せたくなる場面もあるが、こんな医師が実際いたら面白いと思える漫画。

冷たそうに見えるが、実は熱い思いを抱えていて、自分を救ってくれた医師の為

にはアフリカなどにも行くフットワークの軽さや、面白い症例の手術のためには

無料で引き受けるなど、彼の性格がとても魅力的。

見どころは、天井に鏡をつけて自らを手術するシーンは圧巻!!!

手塚先生はどうやってこれを描けたのか、この時のブラックジャックのセリフなど

は神の手を持つ彼でさえ自分を手術することは本当に大変なのだとわかり、震える。