ライドンキング 馬場康誌 (著) 講談社

ライドンキング 馬場康誌 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 武術・格闘技の達人であり、強い男を尊ぶプルジア国民から絶大な支持を受けている男、プルジア共和国終身大統領アレクサンドル・プルチノフ。ある日、愛虎アスランにまたがり政務に向かう途中、テロリストの襲撃を受ける。テロリストは難なく返り討ちにした大統領だったが、この襲撃で起きたあることをきっかけに気を失ってしまう。目覚めた大統領の目の前に広がる光景、それは人間とモンスターが共生する異世界だった!

レビュー

どんな話ですか? 内戦を終結させた英雄である某国の大統領、アレクサンドル・プルチノフ。
人望篤く格闘技の達人な彼は大の騎乗マニアでもあり、虎に跨り登庁する豪快な一面を持ち合わせていた。
ある時事故に巻き込まれたプルチノフは異世界に転移する。
そこはドラゴンをはじめとするモンスター、半人半馬のケンタウロスなどの異種族と人間が暮らす剣と魔法のファンタジー世界だった。
地上の生き物はあらかた乗りこなしてしまったと思っていたプルチノフは、新しい騎乗の可能性が開拓され目を輝かせる。
途中で落第魔法使いや生贄にされかけたエルフの少女と出会いパーティーを結成、プルチノフの冒険の幕が開く。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公のプルチノフがとにかくかっこいいです。内戦を終結させた英雄であり一国の大統領、格闘技の達人で温厚篤実な紳士、しかも愛妻家。騎乗フェチなのが玉に瑕ですが、読み進めていくとそれさえ愛嬌に変わります。「子供を質にとる賊などテロリスト扱いでよかろう」の決め台詞がかっこよすぎて痺れました。

一見イロモノ異世界トリップと見せかけながら、世界観が骨太で王道なのも好感触です。現実世界から転移したプルチノフが現地の言葉を喋れる理由も、言葉を司る神の加護を得たからと注釈があり、しかもそれが後の伏線に繋がる構成が見事です。

様々な異種族やモンスターが暮らす世界だからこその設定を細部まで構築しており、リアリティを持たせているのを評価しました。

陸奥圓明流外伝 修羅の刻 川原正敏 (著) 講談社

陸奥圓明流外伝 修羅の刻 川原正敏 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 各時代に生きた“陸奥”を描く「修羅の刻」シリーズ始動!--関ヶ原の合戦から十年余。この時代にも、修羅の業(わざ)をつかう男がいた。その名は--陸奥八雲(むつ・やくも)!宮本武蔵(みやもと・むさし)が吼え、剣が唸り、血しぶきが舞い、稲妻が走る!陸奥圓明流(むつえんめいりゅう)外伝、時代劇となって、見参!

レビュー

どんな話ですか? 修羅の門の主人公である陸奥九十九の先祖が陸奥圓明流の使い手として、歴史上の登場人物と交差する歴史ロマンがあふれる作品です。また、歴史のエピソードに沿っているので、はじめて読んでも違和感がありません。日本の歴史を振り返りながら読めるので、修羅の門ファンでなくても歴史好きや武将好きはハマるかな?と思います。修羅の門とは違って、戦闘シーンよりもストーリー重視だと思います。そのため、単純な格闘系マンガではありません。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 色んな時代を動かしてきた実在の人物の生き様と陸奥の名を背負った主人公の生き様がぶつかり合うシーンは、修羅の門シリーズファンでなくても熱くなること間違いなです。単なる闘いをするストーリーではなく、人と人とのつながりを重視するストーリーなので、マンガではなく小説のような作品です。読めばタイトルの「刻」の意味が分かると思います。また、先が読めないストーリーなので、最後までドキドキしながら読むことができます。

あしたのジョー 高森朝雄 (著), ちばてつや (著) 講談社

あしたのジョー 高森朝雄 (著), ちばてつや (著) 講談社

アマゾン商品紹介 「ひじを左わき下から離さない心構えで……やや内角をねらい、えぐりこむようにして打つべし!」――漫画史にその名を刻んだ、永遠の名作! 東京・浅草のドヤ街に、ふらりと現れた一人の少年。矢吹丈(やぶき・じょう)と名乗るその少年に一方的に叩きのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、その動きに天性のボクシングセンスを見出し、一流のボクサーに仕立てあげんと奮闘するが……。

レビュー

どんな話ですか? ベテラン漫画家ちばてつやの代表作で、原作が書かれた年代は1960年代後半から1970年代初めごろの話ですので、今からざっと50年ぐらい前の話になります。テレビでも放映された、なつかしの名作とも言えます。

まだ、日本中貧しい層もかなり広範にあり、その貧しい街の出身の若者ジョーは、ふるさとの街に帰ってきます。まだ若いが少しひねくれもののジョーは、少し不良で、やぐされものです。まだ若いエネルギーをどこに持っていけばよいのか、わからないジョーは、ボクシングと出会い、ボクシングを通じて、生きていくことに希望を見つけ出していきます。その希望は、貧しい街の希望ともなり、街の子どもたちのヒーローともなっていきます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 若いエネルギーは、若者にはどの時代でもいつもあるものですが、それをどのようにどの道に発揮していいかわからない若者たちは、今もたくさんいると思います。

その道をみつけたジョーの生き方を見て、深く共鳴する人は多いと思います。

ボクシングのライバルや、指導者(コーチ)、仲間にも恵まれ、ひたすらボクシングにのめり込んでいくジョーは、完全に燃え尽きるまでその生を、輝かせます。

最後の場面は、今でも、かなり高齢となった私にも強い印象を残しています。

新ジャングルの王者ターちゃん 徳弘正也 (著) 集英社

新ジャングルの王者ターちゃん 徳弘正也 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【次々襲い来る暗殺者相手に大暴れ!!】ジャングルに暮らす英雄・ターちゃんは、今日も動物たちの平和を守るため、密猟者、暗殺者たちと戦う日々を送っていた。しかし、ターちゃん宛にある日、異種格闘技オープントーナメントへの招待状が送られてきて…!? ちょっとエッチな伝説のギャグ格闘漫画、待望の続編第1巻!!

レビュー

どんな話ですか? アフリカのジャングルに捨てられ男の赤ちゃんが、チンパンジーに育てられて立派な男性に成長しました。強靭な肉体を持つ主人公は、ジャングルの多くの動物のために、密猟者やハンターたちと戦う毎日でした。そんな主人公に格闘技の達人である仲間達が出来て、アメリカでの異種格闘技オープントーナメントに仲間と一緒に参加することになりました。そのトーナメントには、悪人の邪悪な野望が絡んでおり、主人公が勝ち続けることで、それを阻止できるのでした。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 格闘技ファンには、とてもワクワクできる漫画です。登場人物が個性豊かで大変魅力的です。主人公はジャングル育ちの野性味たっぷりの強靭な肉体を持っていますし、薬物で肉体を強化した戦士に、中国の気功武術を操る拳士もいます。部族の掟により敗北は死とされているアフリカ人たちによる異種格闘技トーナメントでの迫力のある試合の様子が見事に描写されています。ストーリーの中で、人間の持つ醜さや愚かさを読者に諭す感じも感動的です。

 

はじめの一歩 森川 ジョージ (著) 講談社

はじめの一歩 森川 ジョージ (著) 講談社

アマゾン商品紹介 いじめられっ子だった幕之内一歩はひょんなことからボクシングに出会い、熱中していく。一歩は『強いってどういうことだろう?』という素朴な疑問を抱えながら、持ち前の頑張りで過酷な練習に耐え抜き、強くなっていく。数多の強敵との死闘を勝ち抜き、国内屈指のハードパンチを持つ日本王者となった一歩。その次なる目標は遥かなる世界王者への道! 限りなく熱く純粋な一歩のさらなる挑戦が始まった!!

ひたむき少年、幕之内一歩登場!!“強い”ってどんなんだろう!?ボクも強くなりたい!!ドジでいじめられっ子の高校生幕之内一歩。ボクサー、鷹村との出会いは、一歩の拳にひそむダイナマイトパンチを呼び起こした!!プロボクサーへの夢を抱いた一歩は、鴨川ジムの入門テストに挑戦(チャレンジ)するが!?

レビュー①

どんな話ですか? いつもいじめられる少年が、この日もイジメにあっていました。顔、体、学生服はぼろぼろ、、、耐える少年の横をトレーニングランで通過するプロボクサーの男。耐える少年に「お前、それでいいのか」と発します。悔しくて涙ぐむ少年に、男は「木からおちる沢山の枯れ葉をシャドウで鷲つかみ」します。少年一歩は、この男のボクサースタイルに驚嘆感銘し、「自分もやりたい」と心が揺らぎます。憎いやつを倒す目的でなく、自らが「やりたいと思えたもの」がそこにはありました。この漫画は、少年一歩が純粋にボクシングを愛し、努力によって、成長していくシナリオがえががれています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 怖いスポーツであると思われるボクシングが「ピュア」なスポーツにみえるほか、なにか自分にとってめざすべき、試してみるべきものが、あったさいは、チャレンジすべきことを教えてくれます。そして、すきになり、更なる目標ができたとき人は強くなれることも教えてくれます。純粋に目標をめざすには、「努力」も犠牲にすることもまなべます。この漫画の意図するものは、「努力、純粋」の文字があてはまりますし、たくさんの勇気をもらえます。

レビュー②

どんな話ですか? いじめられっ子の幕ノ内一歩がボクシングと出会い、成長していく物語です。常に自信がなく自問自答する毎日でも、先輩や指導してくれるジムの会長に厳しくも優しく支えられ「強い」とは何かを模索しチャンピオンへと進んでいきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 何をやっても上手くいかない、自分はダメだと思う人に努力をし真面目に突き進めば光明は見えるし、解決していくんだという事を薦めたいです。

セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん うすた京介 (著) 集英社

セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん うすた京介 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 わかめ高校2年生の花中島マサル。彼が部長を務める謎の格闘技部「セクシーコマンドー」部の部員はフーミン・真茶彦・キャシャリン・スーザンの4名。ちょっとおかしな部活が、今日も展開され!?

レビュー

どんな話ですか? セクシーコマンドーという意味不明な格闘技をマスターした、奇想天外な高校生の花中島マサルと個性豊かなキャラクターが登場するギャグマンガ。

突拍子もないボケ、シュールなネタの後に描かれる適当な挿絵とツッコミが斬新な作風となっている。

藤山起目粒(ふじやまおこめつぶ)は友達100人を目指し転校してきた男の子、校門を通る際に県立わかめ高校という文字を見るや

「あやしい」といきなり不安に駆られる。しかしクラスはいたって普通の雰囲気でここなら馴染めそうだと感じるが、担任から座席を案内されるや

いなや状況が一変する。クラスメイトに不穏な空気が流れ、机の落書きを見て驚愕するのだった。

落書きの主、その男の名は花中島マサル。この出会いからマサルを中心に波瀾万丈の学園生活物語が始まる。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 全7巻と非常に短い物語で構成されており登場人物もさほど多くないことから、一人一人のキャラクターに焦点を当てやすい。

特に主人公の花中島マサルについては謎が多く、彼の髪型、言動、セクシーコマンドーとはなんなのか?など彼を追っていくだけでも

十分に楽しめる内容になっている。また、キャラ設定も秀逸でイケメン、美少女、謎のかわいい生き物、正義のヒーロー、作中には芸能人の

パロディなども用いてマサル以外のキャラからも笑いが生まれてくる。

らんま1/2 高橋 留美子 (著) 小学館

らんま1/2 高橋 留美子 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 格闘ラブコメディー、参上!

3姉妹の許婚として
天道家にやってきた早乙女乱馬!

厳しい中国の修行で、格闘技の達人となった乱馬。
でも、水をかぶるとなんと―――女の子に変身!?

武闘派な登場人物達が繰り広げる
格闘ラブコメディーが
B6版大型判型で再来!!!!!

レビュー①

どんな話ですか? 主人公のらんまは無差別級格闘家の早乙女乱馬は中国の呪泉郷で父と修行中に泉に落ちたことで女になってしまう。父はパンダになってしまう。そんな不思議な体質になってしまった二人は日本に帰り父達の勝手な取り決めのため、許嫁の天堂茜の住む天堂道場に居候になることに。そんな許嫁同士のらんまとあかねが喧嘩しながらも次第にひかれあっていくラブコメディー。らんまを筆頭に水をかけたら子豚になってしまう響良牙や猫になってしまうシャンプーなど登場人物達とらんまやあかねの掛け合いが愉快で楽しいクスッと笑えるストーリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 子供の頃から見ていた高橋留美子の漫画はどれも疲れた心を癒してくれる、ホッとさせてくれる一面がある。コメディーや格闘シーンなども入っており男女問わず見たくなる内容だ。男ならその戦いのシーンに引き込まれ、女なら一途に「好き」と伝えられない、お互いに好きなのにもどかしい。そんな恋心につい二人を応援したくなる。

変わった性格の登場人物が次々と新しく出てくるたびに笑ったり泣いたり出来る点はとても楽しく、子供から大人までみんなに見てもらいたいおすすめの作品。

レビュー②

どんな話ですか? 水をかぶるだけで女性に変わってしまう高校生の格闘家・早乙女乱馬と、その許婚になってしまった気の強い女子高生・天道あかねの家族や友人をも巻き込んだドタバタ格闘ラブコメディです。無差別格闘流の修業に励む高校生の乱馬は、父親の早乙女玄馬と共に中国へ行きます。しかし、呪泉郷で修業中に泉に落ちてしまい、乱馬は水をかぶると女性に、玄馬はパンダに変わってしまうようになります。修業の後、日本に戻ると乱馬は父親の友人である天道早雲の娘と許婚であることを聞かされます。成り行きから、早雲の三女・あかねが乱馬の許婚になります。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 水をかぶるだけで性別が変わってしまう変身体質の乱馬と、男嫌いで気の強いあかねとの奇妙な関係性がとても面白いのでおすすめします。成り行きから、2人は親の勧めで許婚になってしまいますが、それほどお互いを悪く思っていないので、2人は次第に距離を縮めていくストーリー展開が良かったからです。また、その2人の周囲にも負けず劣らずの個性的な家族や友人たちのキャラクターも登場して、それぞれのコメディ要素の強いやり取りも笑えます。

レビュー③

どんな話ですか? ある雨の日。天道道場の長女かすみ、次女なびき、そして三女のあかねは父親から衝撃の事実を教えられます。それは、許嫁の存在でした。三人の内の誰かが、その許嫁と結婚して道場を継いでほしいと言われ戸惑う娘達。

ですが、現れたのは巨大なパンダとおさげで小柄な女の子でした。ですが、その後。あかねがお風呂に入ろうとすると、そこにはおさげの男の子が入ってました。

実は、おさげの女の子と男の子は、同一人物だったのです。

早乙女乱馬は、中国での修行中に誤って、娘溺泉(ニャン・ニーチュアン)に落ちてしまいました。そのため、水を被ると女の子に、お湯を被ると元の男の子に戻るというふざけた体質になってしまったのです。

更に、父親の玄馬は熊猫溺泉(シャンマオ・ニーチュアン)で溺れてしまい、水を被るとパンダになってしまうのでした。

乱馬とあかねは、反発しながらも次第に惹かれあっていくのですが、魅力的な2人の周囲には、恋のライバルがいっぱい現れるのでした。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく主人公である早乙女乱馬が魅力的なんです。男のときの乱馬は、どこか優柔不断だったり、意外と傷つきやすかったりして、思春期の男の子らしい1面を持っているのですが、いざ水を被って女らんまになると、どこかズルくて計算高いところがあって、周囲の男性をメロメロにすることもあるんです。

でも、乱馬もらんまも、あかねを守るときには、ものスッゴクかっこいいんです。傷だらけになっても、あかねだけは傷つけないようにする姿に、胸がキュンとなります。

少年漫画とも、少女漫画とも違う乱馬の特別なキャラクター性を見てほしいです。

餓狼伝 板垣恵介 秋田書店

餓狼伝 板垣恵介 秋田書店
アマゾン商品紹介 実践の中から、純粋な強さのみを追い求める格闘家・丹波文七。数々の道場破りを行なう中で、プロレスに仕掛けるのだったが・・・!?

レビュー

どんな話ですか? 夢枕獏の小説を男の肉体と格闘マンガの第一人者板垣恵介がコミック化した作品です。
若き空手家丹波文七をはじめ松尾象山など魅力的な格闘家が多数登場し、単純な試合にとどまらない「シンプルな強さ」の追求が大きなテーマとなっています。
作中で開催された大きなトーナメントに参加した選手の関係から、空手とプロレスが特にクローズアップされていますが、古流武術、アマレス等々一人ひとりが持つ矜持をじゅうぶんに堪能することができます。
2020年現在、板垣版は完結していないものの、10年近くブランクがあることから作品は一応「未完」として区切りがついていると考えてよいようです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 登場する格闘家の強さだけでなく、したたかな面も垣間見ることができ、これはプロレス選手の活躍に多くのページが割かれているせいもあるかも知れません。
ややリアルよりとはいえ度肝を抜く必殺技などもあり、それが炸裂する丹波-堤戦は特に必見の名勝負です。
また作中で最強の二人、松尾象山とグレート巽の、双方の実力者を率いた団体戦での直接対決が決まっています。
しかしその前に連載が中断してしまい、象山-巽の試合だけでも見たいと願うファンは今でも多いかと思います。
もし実現すればそれこそプラチナカードとして、現実の格闘技イベントのように盛り上がることでしょう。

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 学校にも家庭にも身の置き所がなく、自分の存在が確認できない高校生・神代ユウ。ボクシングのワン・ツーを覚えた彼は“ヤンキー狩り”をするハメになり、夜の街の戦いに巻き込まれていくが…!?

レビュー①

どんな話ですか? 引きこもりの高校生「神代ユウ」が、路上のカリスマと呼ばれるストリートファイトの達人「井沢マサキ」と出会い、あらゆる格闘技の猛者たちを倒していくアクション漫画です。

主人公の神代ユウは最初我流のボクシングをベースとして街の強敵たちと闘いを繰り広げますが、もう一人の主人公と呼べる井沢マサキに、路上で通じるオフェンスやディフェンスを教わり、圧倒的に強くなっていきます。

作者である森恒二さんが格闘技経験者であり、実際にストリートファイト経験者のため非常にリアリティのあるバトルシーンが秀逸な作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私はボクシングを通算6年以上経験しており、実際に若い頃ストリートファイトをしたことがあります。ですからこの作品は本当に「リアルな喧嘩」を上手く再現していると感じました。実際に格闘技経験者同士がノールールで戦った場合にどのようなリスクがあるのかがよく分かります。喧嘩を勧めているわけではなく、逆に格闘技をたしなんでいる人間が素人相手に手を出すとどうなるか、または異種格闘技のようなものをリング外で行うと悲惨な結末が待っているというのが理解できるはずです。若いうちは血気盛んで自分の力を試したいという人が多いですが、この漫画を読んで実際の喧嘩の危険さを知ってほしいと願います。

レビュー②

どんな話ですか? 学校ではいじめられ、家庭内では家族からの憐れみの目に苦しみ、どこにも居場所がないと絶望していた主人公が、喧嘩を通じて夜の街に居場所を見出し、さまざまな登場人物との喧嘩や友情を通して人間的に逞しく成長していく、といったお話です。もちろん主人公は最初から喧嘩が強かったわけではありません。不登校の生活の中、本で知った知識をもとにボクシングの練習を室内で始め、そこで知ったワン・ツーの素振りだけを毎日5000回などと続けていくうちに、いつしか喧嘩に必要な瞬発力や判断力を身に付けていき、そこから夜の街を舞台とした人間成長劇へと発展していきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 喧嘩の描写が単に暴力的であるような漫画とは違って、パンチひとつにしても力の込め方から拳の軌道など、かなりテクニカルで踏み込んだ内容の説明が読めることです。どんな分野でも素晴らしい技術にはそれを裏打ちする原理や鍛錬の仕方があるのだなあといったことが納得させられます。また、主人公の、がむしゃらな反復練習的努力だけでなく常に考え続け、技術を自分なりのものとして完成させようと真剣になるさまにも感動させられます。また、ひとりだけの力だけで強くなることは不可能であることを数々のストリートファイトで得た師や友人から学んでいく姿も非常に教訓的でした。

オールラウンダー廻 遠藤 浩輝 (著) 講談社

オールラウンダー廻 遠藤 浩輝 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 総合格闘技『修斗(しゅうと)』に打ち込む高校生の廻(メグル)は、小学時代の友人である喬(タカシ)と、リングの上で7年ぶりの再会を果たす。しかし、昔は気の合う仲だった2人だが、育った環境の違いからタカシはメグルを敵視する。再会の喜びを交わすことなく、旧友同士の試合が始まってしまうのだった――。
どんな話ですか? 総合格闘技修斗を始めた主人公・廻。初めは情熱もなかったが、ライバルや仲間に触発されながら次第に真剣に取り組み、成長してゆく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ・派手な必殺技などはなく、堅実にじっくりと格闘技を描いて行く漫画です。・画力が高くコマ割りも巧みなので、格闘シーンの立ち位置や動作がよくわかり、実際の試合を見ているような面白さです。空手、柔道、ボクシングなど、いろいろな格闘スタイルの選手が登場します。・それぞれの登場人物の悩みや事情なども描かれており、人間ドラマも見どころの一つです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 本格的な格闘漫画を読みたい人
読んだことによるエピソード この作品を読んだ友人は、その後格闘技を始めました。