パタリロ!   魔夜 峰央 (著)  白泉社

パタリロ!   魔夜 峰央 (著)  白泉社

レビュー

どんな話ですか? 常春の国・マリネラの少年国王パタリロが巻き起こすドタバタを描いたギャグマンガ。基本はギャグで読み切り形式が多いので、途中から読んでも楽しめるが、一部に長編のストーリーやミステリーもの、泣ける話もある。
ロボット工学に精通したマリネラ国王パタリロとお付きの武官であるエリート集団タマネギ部隊、英国MI6の腕利きバンコラン少佐と愛人で元殺し屋のマライヒ、魔界の大魔王アスタロトなど魅力的なキャラクターが多数。
作者であるミーちゃんも登場人物としてよく出てくるのも特徴。
なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかくギャグの量に圧倒される。元ネタがわからなくてもクスリと笑えるものが多いが、初めて読んだ頃はわからなかった元ネタが20年たってわかるようになったりすると感動する。何年たっても古くならないし、何度読み返してもそのたびに新しい発見があるので飽きない。

落語ネタや時事ネタだけでなく、戦前に流行った歌の歌詞なんてものまであったので、語彙力や雑学も自然に覚えてしまう。

江戸時代設定の話もあるため、江戸時代の生活にも詳しくなれる。

ARIA 天野こずえ (著) マッグガーデン

ARIA 天野こずえ (著) マッグガーデン

レビュー

どんな話ですか? 人間が住めるように改造された、火星の都が舞台です。地球にある「ヴェネチア」をモチーフに作られた街で、水の都として知られています。そこではゴンドラに乗って観光案内を行う「ウンディーネ」と呼ばれる仕事が有名で、一人前のウンディーネになるべく、水無灯里という少女が地球からやってきます。

灯里は「アリアカンパニー」に入社し、そこで様々な人との出会いや出来事を経ながら、一人前を目指して少しずつ成長していきます。

癒し系の漫画として知られており、様々な登場人物たちとの心温まる触れ合いが印象的な作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 読んでいると心が温かくなり、リラックスできるため。絵も綺麗だし、複雑なストーリー展開などは無いので、疲れているときでも読みやすくオススメです。

高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 妄想が趣味の地味系女子・平野木絵はニューヨーク支社からやって来た超イケメン社員・高台光正に突然食事に誘われ、驚く。 実は光正には、ある特殊な能力が! それは光正の妹と弟にも── ヒットメーカー森本梢子が放つ不可思議ラブ・コメディ!

レビュー

どんな話ですか? 地味といえるくらいにおとなしいアラサーOL・木絵は、NY支社から転勤してきたイケメン社員・光正に何故か気に入られて付き合うことになってしまいます。どうして、年上で、社内で目だったところもない自分を好きになってくれたのか。全く自信のない木絵にとっては、不安がいっぱい。

しかし、木絵の趣味は、妄想。逞し過ぎるくらいに、奇想天外な妄想で、今まで嫌なこと、不安なことをやり過ごし、地味ながらも前向きに明るく過ごしてきたので。モテモテな光正とのことも乗り越えて、なんとか恋人らしくなり幸せ絶頂までたどり着いたそんな時。

まさかの、光正からの重大発表――自分はテレパスなのだとの告白が!

日々奇抜な妄想を展開していた木絵にとって、頭の中身は絶対に見られたくないもの。なのに、大好きな恋人が、自分の、あんなことやこんなことの妄想を覗いていたなんて・・・!!

さすがの木絵も頭が真っ白になり、光正との関係を考えるのですがーー意外にあっさりと答えが出ます。

その答えに、光正は――

妄想炸裂な木絵と、テレパス光正のラブコメ漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 人の心が読めるテレパス能力ゆえに、他者と一線を引いて無難に過ごすことに努めている、爽やかな外見とはちがい擦れている王子様・光正にとって、他人の心の中など見たくはないものでしかないのですが、木絵だけは特別で。

そんな木絵の頭の中で展開する奇抜な妄想に虜になってしまうのは、読者も同じです。

炸裂する木絵のショートコントのようなのりの妄想に、面白くて笑い転げてしまうと同時に、心底ホッコリします。

この漫画を読んでいると、他人を変えるのは難しいけれど、自分自身ならば少しは変えられるのかもしれないと前向きに思わせてくれます。人間、とらえ方ひとつ、考え方ひとつで、楽にも苦にもなるのだなぁと。

ぜひともたくさんの人に読んでもらいたい、ラブコメの枠を超えた、深くて優しい作品です。

 

アラサーだけど、初恋です。 310 (著) スクウェア・エニックス

アラサーだけど、初恋です。 310 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 「私、井上さんが初めての彼氏…なんです」付き合いたての彼女・山本(28歳)に打ち明けられた井上(32歳)。「俺も恋愛経験多くないし、一緒に頑張りましょう」爽やかな笑顔でそう返した井上だったが内心では…『俺も恋愛経験とか一度もない…けど引かれたくなくて言えない!!』アラサーだけど初々しすぎる男女のラブコメディ! SNSの超話題作が待望の書籍化!!! 本書限定の描き下ろしも収録!!!

レビュー

どんな話ですか? 付き合いたての彼女・山本(28歳)に打ち明けられた井上(32歳)。

だけど井上も付き合った経験はゼロ。けど、なんとしても山本にはバレたくない・・・と、大学時代の後輩や会社の同僚から助けられながら奮闘する、アラサーだけど初々しすぎる男女のラブコメディです。興奮を隠そうとするとバイブレーションのように震える井上やその様子を心配そうに見つめる山本ちゃんがとにかくかわいいです。付き合った経験がゼロとカミングアウトしたあとでもお互いの距離感がわからなくて混乱する二人をみて初々しさを思い出させてくれる作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかくキュンキュンします!好きって気持ちだけで震えてしまう初々しい反応や、初恋同士ならではの葛藤・・・もう読んでいるだけで癒やされます。自分のときはこんなだったかなと比較しながら読むのもいいですし、単純に物語として捉えて癒やされるのもありなアラサー向けの作品だと思います。また井上と山本カップルだけではなく、大学の後輩と会社の同僚カップルにも何やら恋の予感がする、何度読んでも飽きない作品なので、癒やされたいときや現実逃避したいときにピッタリです。

 

鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 鴻池剛 (著) KADOKAWA

鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 鴻池剛 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 ツイッター上で人気に火がつき【第1回次にくるマンガ大賞】でWebマンガ部門 第2位を獲得! 自由きままな猫のぽんたと、振り回されっぱなしの作者・剛が日夜繰り広げる狂騒劇!! コミックでは、書き下ろし「ぽんたがうちに来た日から」「ぽんた、0歳期 前編」「ぽんた、0歳期 後編」を収録☆

レビュー

どんな話ですか? 作者である鴻池剛氏が実際に買っている猫のお話です。

まず、作者の友人から「ぽんた」(もとはのんたという名前)をむりやり押し付けられ?飼うことになったことからはじまります。その後しばらくして、作者がある日の夜、衰弱して目も開かなくなった子ネコをみかけ、放っておけず動物病院へ連れていき、そしてその猫も飼うことになります。その猫は「アルフレッド」と名付けます。

作者と2頭の猫の日常を、様々なアクシデントなどを面白く描かれている作品です。猫を飼っている人なら、あるあると笑ってしまうマンガです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 読むと楽しい気持ちになれるマンガです。

猫を好きではない人でも楽しめると思います、猫好きならなおさら面白いです。猫との日常をここまで面白く描かれているマンガはありません。「ぽんた」は、作者のことを本当に嫌いではないはずですが、いつも引っかかれたり猫パンチをくらっています。飼い主なのに笑えます。猫の尻にしかれている?作者。マンガの中の、猫の表情がとても面白いです。猫は無表情なのに、その場面の雰囲気をよく表していて作者はすごいなと思います。

気分が落ち込んだときなどに読んでも、フッと笑ってしまう、そんなマンガです。そのような理由からオススメしたいです。

 

SPY×FAMILY 遠藤達哉 (著) 集英社

SPY×FAMILY 遠藤達哉 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 名門校潜入のために「家族」を作れと命じられた凄腕スパイの〈黄昏〉。だが、彼が出会った“娘”は心を読む超能力者! “妻”は暗殺者で!? 互いに正体を隠した仮初め家族が、受験と世界の危機に立ち向かう痛快ホームコメディ!!

レビュー

どんな話ですか? 東西冷戦が続くとある国の諜報機関に所属するスパイ≪黄昏≫はどんな任務でも完璧にこなす凄腕スパイ。ある日彼に与えられた任務は冷戦続く敵国に潜入し、敵国の重要人物に接触し極秘情報を入手すること。しかし、その任務を遂行するためには、敵国随一の名門校に子供を送りこみ優秀な成績を収めさせる必要があった。この超困難な任務を遂行させるため仮初の家族をつくることに。仮初の家族が織りなす、ハートフルファミリースパイコメディーとなっています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公黄昏に与えらた任務の内容や世界観の設定などはとてもシビアで戦争が背景にあるのですが、本編中は全くそのような雰囲気を感じさせない、質のいいホームコメディとなっています。主人公の黄昏と仮初の家族となった妻は殺し屋で娘は人の心が読めるエスパーとここもとんでも設定なのですが、娘の人の心が読めるというところがうまく絡み合っていてとてもうまく話しがころがっていき、作品にどんどん引き込まれていきます。また、話のおもしろさだけでなく魅力的なキャラクターがたくさん登場するのでその点もオススメしたいです。

おじさまと猫  桜井海 (著)  スクウェア・エニックス

おじさまと猫 桜井海 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 ペットショップで売れ残っていた一匹の成猫。日に日に値段が下げられ、見向きもされず、諦めていた猫の前に一人の男性が現れる。彼が告げた言葉とは…「私が欲しくなったのです」これは誰かに愛されたかった猫とおじさまの、心温まる日々を紡いだ物語。

レビュー

どんな話ですか? ペットショップで1年間売れ残っていた不細工な猫が、諦めていた時に素敵で紳士なおじさまが「この子をください」とお店にやってくる。

おじさまは奥様を亡くした元有名ピアニスト。

お家にやってきた猫は「ふくまる」と名前をつけてもらう。

おじさまは慣れない猫のお世話を一生懸命頑張り、ふくまるとの絆が生まれていく。

おじさまは奥様を亡くして以来、聴衆の前でピアノを演奏出来ない。

ふくまるや親友の犬好きの小林、音楽教室の若い仲間等に囲まれて、おじさまも少しずつ癒され前に進んでいく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 猫のふくまるは不細工だけれどとても愛らしいので、猫好きの人はもちろん、そうでなくてもいじらしくて可愛い。

おじさまは本当に誠実な紳士で、ふくまるを一生懸命育てている姿が良い。

とにかく悪い人というのが出てこないので、暖かいお話。

ストーリーにも展開があり、周りの登場人物の話も広がっている。

ふくまるが間違って脱走してしまったり、猫飼いあるあるの事件も起こりつつ、おじさまをライバル視しているピアニストを猫仲間にしたり、一人一人にストーリーがある。

テガミバチ 浅田弘幸 (著) 集英社

テガミバチ 浅田弘幸 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 夜が明けることのないAG(アンバーグラウンド)という名の地。首都を照らす人工太陽の光も届かない危険な土地で人々のテガミを届ける仕事があった。命を賭してテガミに託された“こころ”を運ぶ彼らを、人はテガミバチと呼んだ!

 

どんな話ですか? 舞台は夜の明けない地『アンバーグラウンド』。首都を照らす人工太陽はあれど、その光が届かない場所は常に薄暗く危険と隣あわせ。そんな危険地帯を旅する国家公務郵便配達員(通称テガミバチ)は、人々の『こころ』がこもった『テガミ』を命がけで配達していた。

7歳で母親と生き別れた少年、ラグ・シーイングは、ある日テガミとしてテガミバチに運ばれることに。敵に襲われながらも自分を守り、目的地まで送り届けてくれたゴーシュ・スエードに憧れ、テガミバチになることを決意した。5年後、採用試験に合格したラグは、テガミバチとして日々テガミを配達しながら、テガミバチの最高称号「ヘッド・ビー」を目指すのだった。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 読んでいく内、自然と人に優しくなりたいと思えたため。冒険ファンタジーというとアクションがメインに思えますが、テガミバチは『こころ』を中心としたお話なので、人々の心の動きがとても丁寧に描写されています。主人公の真っ直ぐさ、優しさ、登場人物の思いや葛藤。読み終わった時には気付いたら涙が溢れていました。

もちろんアクションもかなり迫力があり、そちらも十分に楽しめます。銃や地雷、時にはバイオリンなど、様々な武器があるので面白いです。世界観が美しくイラストも綺麗なので、絵を眺めているだけでも楽しい。

神風怪盗ジャンヌ 種村有菜 (著) 集英社

神風怪盗ジャンヌ 種村有菜 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 まろんは一見フツーの女の子。でも実は、世間を騒がせている怪盗ジャンヌだった!? 絵画にひそむ悪魔を退治するため、今宵も月明かりの空をとびまわる……。

レビュー

どんな話ですか? 主人公のまろんは高校生の新体操部の女の子。しかし夜になると神の力で変身して、天使と共に神の使いとして絵に潜む悪魔と絵の持ち主の悪の心を盗んで行く。ある日ライバルが現れて、彼に絵を盗まれてしまった。彼のそばには黒い羽根を持つ天使がいた。警戒するまろんだが、その彼がまろんの高校の同じクラスに転校してきた上、ちょっかいをかけに来る。彼はまろんに怪盗をやめさせようと、邪魔をしてくる。彼の昼と夜の顔が違うことにまろんの心は揺れて、彼を信じたい気持ちと使命の間で揺れ動く。
なぜその漫画をオススメしたいですか? とても悲しくて優しい話だから。ストーリーのアップダウンが激しくて予想できず、最初に読んでも繰り返し読んでもとても面白い。また心理描写がすごくて、たくさんのキャラクターにそれぞれの物語や想いがあって、それがとても純粋で美しい。すごく感動して泣ける。少女漫画だから恋愛の要素があるけれど、自立した女の子なのもいい。心の弱さがあるけれど、ライバルに依存するのではなく、ライバルや友人などいろんな人と関わっていく中で自力で克服するのがカッコよくて勇気が出る。少し時代感はある、想像上の女の子!だけれど話がファンタジーなのでキャラが浮かない。(セーラームーンくらいの世代と思われる)あとは作画とテーマやモチーフが個人的に大好き。細かい装飾や絵が綺麗。

坂道のアポロン 小玉ユキ (著) 小学館

坂道のアポロン 小玉ユキ (著) 小学館

アマゾン商品紹介 1966年初夏、横須賀(よこすか)から地方の高校へ転入した薫(かおる)。幼い頃から転校の繰り返しで、薫にとって学校は苦しいだけの場所になっていた。ところが転入初日、とんでもない男と出会い、薫の高校生活が意外な方向へ変わり始め…!?
●収録作品/坂道のアポロン(1)/種男

レビュー

どんな話ですか? 転校が多かった主人公の薫はまた東京から佐世保へ転校。ひょんなことからクラスから恐れられていた千太郎と関わることに。千太郎はジャズでドラムをやっており、薫はクラシックのピアノを。お前にジャズなんかわからん、と言われたことからジャズピアノにのめり込む薫。そこから良くも悪くも仲良くなり、ジャズセッションをする仲になる。千太郎の幼馴染である律子との三角関係にも悩みながらも友情、青春、恋愛の要素が詰まった心温まるストーリーです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初は真逆の性格の千太郎と薫だが、仲良くなる過程や、ジャズ、というあまりないジャンルにとても胸躍らせられます。また、選曲もとてもよく、漫画からは音が伝わらないが、表情や楽しそうに演奏しているシーンから音をも伝わるような気がします。青春、友情、恋愛、全ての要素を詰め込んだとても心温まるストーリーです。また、設定が1966年、というところもグッときます。現代にはない、ほろ苦い恋愛も見ることができます。