BAMBi カネコ アツシ (著) KADOKAWA

BAMBi カネコ アツシ (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 5億円の賞金をかけられたピンク色の髪と銃を持つバンビ。誘拐した少年と共に旅を続ける彼女に次々に襲い掛かる追っ手。ふたりの旅路の果てに待つものとは……? ピンク色の髪とピンク色の銃を持つ殺戮処女・バンビを巡るロードコミック第1巻!

レビュー

どんな話ですか? 子どもを依頼者(老人3人組)の元まで届ける若い女の子(ピンクの髪でピンクの髪銃を所持している)と、その子どもを誘拐したいが為に追い回すギャングチームやロックスターなど悪党たちのロードムービー。

女の子はかわいい見た目なのにすごく強く、どんな悪党たちも容赦なく殺していく。

またターゲットとなっている子どもは子どもらしさが無く、追い回されても全く怖がる様子もなく、子どもの素性があかされていくにつれ物語が深くなる。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 筆ペンで描かれた絵が全てとてもかっこよく、どのシーンも音楽CDのジャケットになりそうで素敵。

人が殺されるシーンがバンバン出てくるが、気持ち悪さよりも何故か爽快感すら感じるスピード感がとても心地いい。

物語の内容も謎が少しずつあかされるのが歯がゆいようで気持ちよく、続きをすぐに読みたくなり、気づいたら全て読み終わっている。

出てくる登場人物が全て濃く、全員キャラが立っているのも読んでいて飽きなくて楽しい。

ザ・ワールド・イズ・マイン 新井 英樹 (著) CoMax

ザ・ワールド・イズ・マイン 新井 英樹 (著) CoMax

アマゾン商品紹介 人並みの倫理観も道徳観も持たない狂気の男・モン、彼に畏敬の念を抱く小心者の爆弾マニア・トシ。 東京都内各所に消火器型爆弾を仕掛けた二人は北上を開始。 同じ頃、東北各地で家畜や人間が惨殺される。犯人は北海道から本州に上陸した超巨大な熊、ヒグマドンと推測される。 大きな“チカラ”を持った両者は、それぞれに動き始めた――。 ▼目次 01 ばくだん 02 パワーボム 03 羆 04 そこのけ そこのけ 05 石コロ 06 オニ 07 王様とマリア 08 天と地

レビュー

どんな話ですか? 人を殺すのになんのためらいもなく、そして理由もなく殺す野獣のようなモンちゃんという男、彼に出会い怒涛の殺人テロ旅行に巻き込まれ運命を大きく狂わされていくトシ。そして圧倒的なパワーで人々を虐殺し、建物を破壊しながら日本列島を南下していく謎の巨大生物ヒグマドンの脅威。この三つが絡み合う重厚なストーリー。人を無差別に惨殺するという点で共通しているモンちゃんとヒグマドンの邂逅で起きる化学反応。かなりバイオレンスなセカイ系。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 初めて読んだ新井英樹作品で、それこそモンちゃんに脳天を叩き割られたような衝撃がありました。一切ごまかされずストレートに描写される殺人描写、人間の基準でまったく測ることのできない「モンちゃん」という生物の恐ろしさや魅力、暴力描写はかなりグロテスクなので耐性がないときついかもしれませんが、ただ読者に衝撃を与えることを狙って演出されているエンタメ的な過激さではなく、命ってなんなんだろうと考えさせられるようなものでした。重厚なテーマも感じますがけして説教臭くはなく、単純にアクション漫画としてもめちゃくちゃ面白いです。初見は先が気になって仕方なかったです。精神力を試されるようなシーンの向こうに人生が変わるような世界が待っていると思います。今でも何度も読み返しています。

ミュージアム 巴亮介 (著)  講談社

ミュージアム 巴亮介 (著)  講談社
アマゾン商品紹介 悪魔の蛙男、“私刑”執行。“ドッグフードの刑”“母の痛みを知りましょうの刑”“均等の愛の刑”“針千本のーますの刑”“ずっと美しくの刑”――。すべては、ある1つの裁判から始まった。超戦慄連続猟奇サスペンスホラー、絶望大解禁!!!

レビュー

どんな話ですか? 主人公は警察官で、家庭を置き去りにして仕事に没頭している沢村久志。

刑事事件が発生し、獣に惨殺されるという事件を担当することとなる。
犯人は、おもちゃのカエルの仮面をかぶって、雨の日に犯行を行う「カエル男」と呼ばれる男だった。
そして「カエル男」は、次々と恐ろしい犯行を繰り返してしまう。
主人公はすべての被害者がある事件の裁判員制度にのっとった裁判員であることに気づく。

犯人は、その事件の被告の関係者による復讐だと当初は思われたが・・・。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この物語の本当に面白いところは、これを考えた作者の漫画家としての才能だと思います。

表現力、構成力が最高で、話の細部まで事細かに作り込まれています。

作者の隠されたメッセージがところどころ散りばめられていて(最後の名刺のところなど)、

結末まで読むと背筋ゾクゾクしました。

話としてはハッピーエンディングなのですが、主人公と奥さんのことを考えると一概には喜べませんでした。

犯人の残酷さや不気味さが普通じゃないある意味異常な物語でした。

野望の王国 雁屋哲 , 由起賢ニ (著)  日本文芸社

野望の王国 雁屋哲 , 由起賢ニ (著)  日本文芸社
アマゾン商品紹介 東大法学部の学生にして、神奈川県最大の暴力組織・橘組の組長・橘征蔵の妾腹の子である橘征五郎は、暴力による日本制覇という恐るべき野望を抱いていた。その思想に深く共鳴した片岡仁とともに、野望実現のために動き出した彼らの前には、征五郎が敬愛する兄であり、最大の敵となる橘征二郎がいた。野望に身を焦がす男たちの壮絶な死闘が幕を開ける!!

レビュー

どんな話ですか? 東大法学部の学生である橘征五郎と片岡仁。この二人は日本を暴力で支配しようという野望を持っていた。

実は橘征五郎は神奈川県下最大の暴力団・橘組の組長の息子だった。征五郎は父親の死をきっかけにして片岡や幼なじみのトクとともに行動を起こす。

だが征五郎たちの前には橘組を継いだ兄・征二郎や東大法学部の先輩である川崎中央署署長・柿崎憲たちが立ちはだかることに。さらには日本の黒幕をも敵に回してしまう。征五郎たちの野望は実現するのか-

なぜその漫画をオススメしたいですか? まず絵柄が濃いということ。内容がものすごいのにも関わらず濃すぎる劇画のお陰で全く違和感なく読めるということ。ときたま見せる顔芸は必見です。

そして内容が荒唐無稽ということ。とにかくたくさん人が殺されます。何十台の戦車を道路の真下に埋めるということもありました。なので100人単位で殺されるのは当たり前です。そして爆破シーンもあり舞台の川崎市は大事故で破壊もされました。

とにかくそのむちゃくちゃぶりが魅力(?)の劇画です。

殺し屋1 山本英夫 電書バト

殺し屋1 山本英夫 電書バト
アマゾン商品紹介 元いじめられっ子の殺し屋・イチ VS ドMヤクザ・垣原。壮絶な殺し合いが幕を開ける!!気弱な青年イチは、心の内に強烈なドS性を秘めている。一方、命を狙われる事に悦びを覚えるドMヤクザ・垣原。宿命の二人が出会った時、新宿の街が血に染まる!!

「ホムンクルス」「新のぞき屋」の山本英夫が贈る伝説的バイオレンス・エンターテイメント第1巻!!

 レビュー
どんな話ですか? 新宿歌舞伎町を舞台とした、クライムサスペンス漫画になります。主人公のイチは、殺し屋として、とあるグループに雇われています。もちろん役割は、殺人。武器は、靴に仕込んだ刃物(アイススケート靴のような形状)で、超人的な脚力と、瞬発力でもって、ターゲットをあっという間に仕留めます。物語は、主人公イチと、彼を雇っているグループと、暴力団との抗争とを中心に進んでいくことになります。物語の中では、イチの内面の闇みたいなものも詳細に描かれていて、非常に読みごたえがあります。
なぜその漫画をオススメしたいですか? はっきり言って、かなりグロいです。グロさにもいろんなタイプのものがありますが、本作品は、非常に生々しいグロさになります。こういう話、普通にあってもおかしくないというか・・。ほかのホラー漫画とか、ダークファンタジー系の漫画って、グロいのもあるけど、はっきりとフィクションとわかるものばかりですよね。かなり割り切って読み進めることができますが、殺し屋イチは、尾を引く不気味さと、グロさと、残虐さが入り混じっています。

親愛なる僕へ殺意をこめて 井龍一 (著), 伊藤翔太 (著) 講談社

親愛なる僕へ殺意をこめて 井龍一 (著), 伊藤翔太 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 「人生は楽しんだもん勝ち」がモットーの大学生・浦島エイジ。だが彼は、人には言えない“過酷な運命”を背負っていた。その現実と向き合った時、彼は惨劇に巻き込まれていく―――。

レビュー

どんな話ですか? 大学生である浦島エイジはひょんなことから、自身が二重人格であることに気付きます。

その後、エイジの周辺にてある殺人事件が発生するのですが、その事件は過去に起きた有名な殺人事件と状況が酷似していたのです。

過去に起きた殺人事件の犯人はこのエイジの父親ということになっており、その事実をエイジは周囲に隠しながら生きていました。

でも、エイジは過去の殺人事件について自身の父親は無実だと考えていたのです。

そのうえで、今回発生した殺人事件が過去に父親が犯したとされる事件に関係があると考えられたため、過去と現在で起きた2つの事件について、エイジは同じ大学に通う真明寺麗とともに調べていきます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この「親愛なる僕へ殺意をこめて」は主人公のエイジが二重人格という点が重要です。

というのも、エイジとしての人格ではない、もう1人の人格になるときがあり、そのときの記憶はエイジにはありません。

そして、あるときからエイジは今回発生した殺人事件の犯人がもしかしたら自分なんじゃないか?と思うようになります。

つまり、自分の記憶がないとき、もう1人の人格になっているときに、自身で殺したのではないか?と考えたのです。

殺人事件の犯人はもしかしたら自分かもしれない、そんななかなか見ることができないストーリーは非常に面白いのでオススメです。

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 ある日突然、クラスメイト惨殺の容疑で死刑を宣告された五十嵐丸太。送られた先は日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」だった…。大ヒット、監獄サバイバルアクション!

レビュー

どんな話ですか? あらすじ:未曾有の災害「東京大災害」を受け、東京は水没し、多くの住人が都外へ疎開することとなった。

そんな中、長野県へと疎開した中学生・五十嵐丸太。

平凡で平和な学生日常を送る丸太の元に、ある日、謎の装甲を身に纏う「赤い男」が現れ、クラスメイトを残らず惨殺してしまう。

目の前で級友や親友を殺され失意に陥る丸太だが、事件唯一の生き残りであることから殺人の罪に問われ、完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されることとなる。

施設内で出会った不思議な少女・シロとの新たな関係性を築く中で、丸太は大きな陰謀に巻き込まれていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作中世界観で登場する完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」の背景が非常に独創的で面白い。
ツッコミ所にもなりかねない点は否めないが、少年から青年まで様々な罪状で収監されており、登場人物のバックグラウンドにそれぞれの人生の苦悩が感じられ、鬱屈感を覚えるストーリーが好みの方には非常にオススメ。テーマである「冤罪」に沿うような形で描かれている、登場人物を襲う「理不尽」な状況は、同情を誘うものもあれば、非常にサイコで利己的な内容もあるが、丸太を含む他者との触れ合いや衝突の中で、心情や置かれた状況が移り変わる様子も作品の魅力。

登場人物が個性的で入り込みやすいのも魅力のひとつ。

結末に向かっていくにつれ、様々な謎が解明されていくのだが、新たに謎を生む展開も加速感があってアグレッシブな作品といえる。

メタな内容ではあるが、完結済の作品であり、全13巻と一気に読める部数なので、連載待ちに苦しむこともない。

 

闇金ウシジマくん 真鍋昌平 (著) 小学館

闇金ウシジマくん 真鍋昌平 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 丑嶋のもとを毎朝9時に訪れる「奴隷くん」と呼ばれる人々。それはパチンコ依存症の主婦たちのことで、丑嶋は彼女らに3万円の現金と引き換えに5万円の借用書にサインさせる。あらかじめ金利・手数料2万円を引いた上、1日3割もの暴利を課しているにも拘わらず、今日も彼の会社には哀れな訪問者が引きも切らない。

レビュー

どんな話ですか? 貸金融業者『カウカウファイナンス』の経営者である丑嶋馨を中心に、お金を借りに来るお客およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。金利は10日5割(トゴ)という暴利であり、当然ながら闇金融である。第一巻では、毎朝9時に丑嶋の元を訪れるパチンコ依存症の主婦たちからストーリが始まり、回が進むにつれて、カウカウファイナンスの従業員の日常や訪れる客およびその関係者の様々な人物の視点で物語が語られる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 非常に暴力的であり、社会の闇を描いた作品であり、私の様に女性が読む漫画ではないが、今までごく普通のOLだった女性が、ちょっとしたはずみで借金まみれになってソープに沈んでいくケースや、ほんの少し欲を出しただけなのに命に関わるような結末が待っている事態に陥るなど、自身もいつでもあっち側に転落する可能性があって、身につまされる漫画である。どうしてそうなってしまったのか、どこで間違ったのか、自身ならどうしたか、深く考えさせられる。

銀と金 福本 伸行 (著) フクモトプロ

銀と金 福本 伸行 (著) フクモトプロ

アマゾン商品紹介 裏社会で頭脳と心理戦を駆使して巨万の富を得ていく男達の活躍を描いた賭博コミック。競馬でスッカラカンになってしまった森田鉄雄(もりた・てつお)は、平井銀二(ひらい・ぎんじ)に声をかけられ、日当10万円の仕事を持ちかけられる。そして翌日、みかん箱10箱を運んだ森田は、その箱の中には不正融資で得た10億円が入っていると平井から知らされて……!?「カイジ」「アカギ」と並び称される福本伸行の代表作の一つ。

レビュー①

どんな話ですか? 裏社会を生きる男達の壮絶なバトルを描いた作品です。単なる力のバトルではなく、智謀や人間心理、戦略を題材にしています。悪魔じみた思考で弱者や悪党から金を搾り取り、その金でさらなる巨悪を征していきます。銀さんの相棒である森田鉄雄の人間的な成長が見れるところも面白いです。平井銀二に接ることによって、眠っていた能力が次々と覚醒していきます。また、対戦相手も悪魔のような人物なので、ドキドキしながら楽しめます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 裏社会を生きる男達の壮絶なバトルを題材にしていますが、そのバトルが奥が深くて思考しながら読むことができます。個人的にはバトル漫画と言うよりもサスペンス要素の方が強いかな?と思います。推理やトリック系の作品が好きな人はハマると思います。また、そのバトルのゲームやルールが独創的で面白いです。まったく先が読めないストーリー構成なので、最後までハラハラドキドキしながら読むことができます。とくに理論に基づいた独自の戦略は見ごたえがあります。

レビュー②

どんな話ですか? 主人公は裏社会で銀王と称される平井銀二。通称は”銀さん”。

銀さんは仲間と裏仕事をこなしていましたが、ある日競馬場でチェックしていた森田鉄雄を勧誘して仕事仲間へと引き入れます。

最初は素人だった森田も、銀さんと共に仕事をしているうちに裏稼業の仕事に慣れていきます。

ギャンブルや殺人鬼との対決で森田は成長し、タネになりそうな仕事を見つけては森田が自ら仕掛けるように。

こうして一人前になりそうに思われた森田でしたが、心中に思う所があり・・。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 銀と金は色々な要素の詰まった漫画であり、とっつきやすいと思います。

基本的にギャンブル系が多いのですが、心理戦メインにしているのでギャンブルに詳しくなくてもハマれます。

例えばギャンブル系だとポーカーや麻雀といった有名どころのツールを使った勝負が作品では描かれています。

しかしどちらも独自のルールがあり、それで普通のポーカーや麻雀とは違う面白さに。

またギャンブル以外でも殺人鬼と死闘を演じるといった白熱のバトルシーンも。

こちらもただ殴り合うだけでなく、相手の心理を読んだバトルで面白いです。

レビュー③

どんな話ですか? ギャンブル中毒だった無一文の主人公、森田鉄雄は競馬場で裏社会のドン・平井銀二に出会う。銀二の才覚・カリスマ性に感化された鉄雄は、悪党が暗躍する裏社会で生きていく決意をする。銀二は裏社会での様々な駆け引きや死闘を通して成長していく森田鉄雄を後継者にするべく期待と信頼を抱くも、ある出来事をきっかけに二人は別々の道を歩む。

勝敗に関わる駆け引きがストーリー随所に現れる本作。例えば最初に銀二が森田を相棒として相応しいか確かめる為に森田に課した問いがあります。「5000万円で人を殺してほしい」。性悪説を肯定するかのような銀二の誘いを森田は最終的に断るのですが、このような心理的描写が複数現れます。のちの画商・中条との戦いでは絵画の目利き勝負を挑み、札束で「金の橋」を作る名場面ですが、この回でも巧みな作戦で中条の目を欺きました。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 緊迫の心理戦の面白さに定評があり、現在でも福本作品の中でも名作と言われています。例えば主人公・森田初の大仕事は株の「仕手戦」なのですが、本作の代表回と言っても過言ではないでしょう。森田らは日本旭の株をめぐる仕手戦に参戦することになりました。そんな中、銀二たちは仕手戦の最中、暴力団により拉致されてしまいます。逃げおおせた森田は銀二たちの救出を画策。伊沢と面会・交渉の末、銀二らは解放されました。しかし実際は銀二の説得により協働で日本旭を「喰う」体制を築くことに成功したことによるもので、森田の救出作戦は徒労に終わったと思われたが、伊沢に渡したはずの密会テープはカセットデッキを二台使った森田のトリックにより手元に残していました。株で得た金の他に、大物政治家の弱みにつながる物証を手元に残すという大成功のもと仕手戦は幕を閉じました。

ゴールデンカムイ 野田サトル (著) 集英社

ゴールデンカムイ 野田サトル (著) 集英社

アマゾン商品紹介 『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!

レビュー①

どんな話ですか? 日露戦争後の北海道が舞台。

網走刑務所から脱獄した受刑者の刺青を集めて、隠された黄金を探す話。

アイヌの少女アシリパさんと、不死身の杉本がメインキャラクター。

アイヌ民族の文化が真面目に語られています。

キャラクターのひとりひとりが、とても魅力的です。

重い過去を抱えていたり、サイコパスだったり、精神を病んでいたりしますが、全員好きです。

暗い話ばかりではなく、ギャグも織り混ぜてあり、笑いも絶えません。

ただ、エロとグロが多すぎて、友だちに勧めづらいです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? アシリパさんのかわいさとたくましさ。

ひとりで、道具をつくり、狩りをして、動物を捌いて、料理をし、寝るところをつくってしまいます。しかも動物ごとに方法が全て違います。

杉本のかっこよさと哀愁。

強くて不死身で、かっこいいです。そして細かいところで優しい。めちゃくちゃ人殺しているのに。

辛い過去を背負っているので、時折見せる寂しい顔も本当に好きです。

ギャグが面白い。

暗い展開の中でも、笑えます。女の人の裸より、男の裸が多いです。ムキムキです。

レビュー②

どんな話ですか? 日露戦争直後、砂金のゴールド・ラッシュと開拓にわく北海道。アイヌが残したと言われる莫大な金塊をめぐり、荒くれ探求者たちの争奪戦が始まる!

「不死身の帰還兵」こと主人公の杉元、「アイヌの愛娘」狩人アシ(リ)パさんはじめ、金塊の暗号たる刺青を入れられた網走監獄の脱獄囚、情報将校率いる第七師団、元新選組まで…、入り乱れる敵方・味方のキャラクターの悲喜劇も濃く、何通りもの楽しみ方ができる、非常にゴージャスな冒険活劇の傑作です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 何気なく読んでみたら、本当に止まらなくなりました。かなり刺激の強い表現があるので、小心な自分は「ヒエ―」と指の間から見ていたのですが、ひと段落するとどうしても読み返さずにいられなくなるのです。隠された埋蔵金を探す…という話の大筋について、とても巧みにストーリーが仕込んであるので、どれもこれも伏線に見えて、自分なりの推理をあれこれ考えられる、という知的要素がひとつ。また、「狩猟」「北海道グルメ」という要素もありますし、金塊探しの合間に差し込まれるサバイバル豆知識や歴史コラム的な部分も見どころです。そして極めつけが、魅力的すぎるキャラクター造形でしょう。脇役なんて本当にいないんじゃないか、と思えるくらいに一人一人ががっつり生きているストーリーで、もう呑み込まれたら最後…という気がします。野田先生の画力が半端なく、どこを見ても手抜きなしに、1世紀前の北海道の美麗な世界が広がっている事にも、心を打たれます。

レビュー③

どんな話ですか? 北海道にあるという金塊を巡るストーリー。主人公の杉元は、幼馴染で親友の奥さんに恋心を抱いており、その人の目の病気を治したいとお金を早急に欲しています。だから砂金目当てに北海道まで出てきました。そんな時クマに襲われたのですが、助けてくれたのがアイヌの少女、アシリパ。北海道には金塊が眠るという噂をたどり旅する二人と、彼らを取り巻く軍人や囚人の物語です。アイヌ文化がたくさん出てくるのでそれらに詳しくなれます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく引き込まれるような作りになっているからですね。読んでいたら全く興味のなかったアイヌにも興味を持つようになりましたし、何事にも関心を示さないこの私がハマりました。絵も男性が書いている割にキレイで、漫画から入っても大丈夫です。少々グロいシーンもありますがそれがスリルを誘います。金塊を巡って杉元とアシリパのコンビ以外に、ユニークな囚人や軍人が出てくるのでそれぞれのキャラの魅力もすごいです。推しが見つかるマンガですね。