珈琲いかがでしょう コナリミサト (著) マッグガーデン

珈琲いかがでしょう コナリミサト (著) マッグガーデン

アマゾン商品紹介 あなたの為の珈琲を…。幸せを運ぶ移動珈琲物語! いい香りに誘われて向かったその先に待っていたのは、素敵な移動珈琲屋さん。店主が淹れる珈琲は、一杯一杯、丁寧に、誠実に、心を込めて淹れられ、なんだか気持ちがほんのりほぐれるような、そんな味。そのお店はあなたの街にもやってくるかも…?幸せを運ぶ移動珈琲物語第1巻!

レビュー①

どんな話ですか? ちょっとワケありな店主の移動販売コーヒー店を舞台にした作品。コーヒーのおかげで人生が変わるお話。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ちょっとしたことでも人は変われるし、それが生きる糧になるということを教えてくれる漫画なので。

レビュー②

どんな話ですか? タコのマークが目印の移動コーヒー販売車を営む青山一(あおやまはじめ)。彼が一杯一杯丁寧にいれるコーヒーは非常においしく、人々の心を癒していた。
仕事が遅い、人生がつまらない、いじめに加担したくない……様々な悩みを持つ人たちが青山のコーヒーを飲むことで気づきを得て、それぞれの問題を解決していく。
しかし実は青山には、誰も想像できないような過去があった。そして、そんな青山の過去を知る男が彼を探しているという。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 「凪のお暇」で知られるコナリミサトさんの過去作品です。
前半の一杯のコーヒーで他人の人生が変えられるというお話も素敵ですし、後半の主人公の過去にまつわる展開も非常におもしろく読めます。
あるひとつの出来事が、別の側面からみるとまったく違う意味を持っていたという仕組みのお話が多く、最後にあっと言わせられて新鮮な感動を味わえるので、読んでみてほしいです。

Gunslinger Girl 相田 裕 (著) KADOKAWA

Gunslinger Girl 相田 裕 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 イタリアを舞台に、「身体を改造した少女の殺し屋」を運用する対テロ機関「社会福祉公社」と、犯罪やテロによってイタリアを恐怖に陥れるテロリスト集団「五共和国派」との戦いを軸にしたガンアクション漫画(wikipediaより)

レビュー①

どんな話ですか? 病気、トラウマ、事故、障害。様々な理由から身体に不自由を抱えていた少女達は、機械の体と引き換えにつかの間の自由を得ました。政府のための汚れた仕事を請け負い、投薬により寿命を削られながらも彼女たちは懸命に生き続けます。・・・誰のために? 何のために?
遠くない将来に待ち構える死を見据えながら各々の希望を探す少女達と、彼女たちを支える大人の苦悩と戦いの物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? レビューを書いているだけで涙腺が緩んでくる漫画はこの作品ぐらいです。哀しく辛い境遇から、洗脳と短い寿命という条件と引き換えに自由な体を手に入れた少女達。しかし誰一人後ろ向きになる事はなく、各々の幸せを求めて毎日を懸命に生き続けます。
そんな世界に少女達を引き込んだ自責と葛藤に苦しむ大人達。全編において苦悩、後悔、自省が満ちた漫画ですが、それゆえに最終話が輝く作品です。感動的な漫画を読みたい方は是非読んでみてください。

レビュー②

どんな話ですか? 架空のイタリアが舞台の漫画で、国内に地域間対立や思想対立を抱えそれを解決すべく

イタリア政府が社会福祉公社を設立。

その実態は対テロ機関として運用しており、

身体に障害を持った少女たちを集め、身体の改造と洗脳を行い、

反政府組織に対する暗殺をはじめとした超法規的活動を行わせる組織。

危険すら顧みられることなく銃を手に戦う少女たちは、改造前の記憶を洗脳により

消失しているが日々の激しい戦闘のなか、

改造前の記憶を断片的に取り戻すこともあり、苦しみ戸惑い悲しみながらも

任務を遂行していく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 現代のイタリアが抱える社会問題を取り混ぜ

フィクションでありながらも深く扱い非常にリアルな世界観です。

人工の肉体 義体を与えられた少女たちはそのほとんどが暴行事件や殺人事件など凄惨な事件の被害者であり

読んでいると涙が溢れてくる過去をもっています。

義体に改造された際に洗脳によりその記憶を消されていますが、

万能なものではなく日々の激しい戦闘の中思い出すことも度々。

義体としての新しい生活 記憶を持ちながら断片的に思い出す過去の記憶

少女たちの悲しみ 新しい生活での歩みの記録 戸惑い苦しむこともあれど

生死の境を乗り越え少女らしく恋をし、新しい体で楽しむことも少なからずある

そんな少女たち一人一人の物語を見るたび 心を打ちます。

レビュー③

どんな話ですか? 現代のイタリアを舞台に、サイボーグ化された少女たちが反政府組織などの殺しを行うガンアクション漫画。サイボーグ化された少女たちは主に身体障害などを抱えていた少女たちであり、サイボーグ化以降はそれ以前の記憶を失わされ、また洗脳じみた行為により「担当官」よばれる政府組織の人間を盲信している。物語が進むと、「五共和国派」と呼ばれるテロリスト集団と戦うことになる。また、現代のイタリアが抱える社会問題などを織り交ぜながら進行するので、ストーリーに奥深さを出している。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画が連載された「電撃大王」という雑誌は、いわゆる萌え系の雑誌で、また初期の連載の頃こそ美少女たちが戦うというテンプレじみたストーリーだったが、連載が進むに連れストーリーに奥深さが現れるようになった。サイボーグ化された彼女たちは、単なる「戦闘美少女」ではなく、サイボーグ化以前の過去のことなど、色々な感情を抱えながら任務にあたっているその人間模様が興味深い。また、現代のイタリアの社会問題などが絡んでくるので、それがこの漫画のストーリーを奥深いものにしている。

羣青 中村珍 (著) 小学館

羣青 中村珍 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 殺した女。殺させた女。“共犯者”となった二人の女が、逃避行の中で遭遇する出会いと別れ。愛と憎しみ。喜びと悲しみ。無垢と汚辱。生と死。―2010年、すべての人間ドラマはこのひとつの物語に結晶する。
どんな話ですか? 夫から激しいDVを受け続けた人妻は、獣医となった高校時代の級友に再会し、レズビアンの彼女と寝る代わりに夫殺しを依頼する。級友は現在恋人と同棲していたが、人妻への未練がぶり返して依頼を引き受ける。
共謀しDV夫を葬ったものの、殺害現場に証拠を残していたのが発覚し、追い詰められた挙句逃避行にでた二人。
殺した女と殺しを頼んだ女、究極の共依存のはてに待ち受ける過酷な運命とは。
魂の慟哭が響くシリアスなヒューマンドラマ。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 幼い頃から父親に暴力を受け続け、成人後もDVクズ夫と結婚してしまった女。そんな女に不毛な片想いをする女。男に依存して身の破滅を招いた人妻と、人妻に依存してせっかく順調にいっていた幸せを壊してしまったレズビアンの逃避行がやるせないです。ですがただ重苦しいだけでなく、二人が出会い別れる人々のドラマが複雑に交錯する事でかすかな救済と希望の光が仄見えます。二人はいずれも不器用な生き方しかできず、相手を道連れにしてしまった負い目を抱いていました。友情とも愛情とも言い難い、殺人を犯す事で運命共同体にならざるえなかった関係性には終始閉塞感が漂っています。レズビアンに捨てられたと思い込んだ恋人が辿る末路など、ショッキングな展開が多くて心にずしんときました。絵柄はリアルタッチで、痣や傷の表現が生々しく痛みすら覚えます。クライマックス、二人がみっともない本音をさらけだして絶叫する場面では激しく感情を揺さぶられました。
どんな人に読んでもらいたいですか? 大人の女同士の愛憎劇が読みたい人
心にずしんとくる話が読みたい人
逃避行にでたい人
不毛な片想いをしている人
読んだことによるエピソード 特になし

残響 高橋ツトム (著) 小学館

残響 高橋ツトム (著) 小学館

 

 

アマゾン商品紹介 とある工場町で、漫然と日々を過ごす智(さとる)。彼が暮らす安アパートの隣室には、元ヤクザの老人、瀬川が住んでいた。ある日、瀬川は智に「500万渡すから、自分を殺してくれ」という依頼を受ける。躊躇する智だったが、瀬川から、智の中に巣喰う狂気を見抜かれ、彼自身の心にも変化があらわれはじめ…!?人間の心の闇と、生き方を問う、超実力派作家、高橋ツトムが挑む新境地、青春逃走物語!!
どんな話ですか? とある貧しい工場街の安アパートで孤独に暮らす少年・智は、臨終間際の隣室の老人に拳銃を託される。
老人の伝言を受けた智は彼の元仲間のヤクザに会いに行くのだが、そこで待ち受けていたのは暴力と陰謀渦巻く裏社会の洗礼だった。
ヤクザの情婦にされていた美少年・大悟、大悟の姉の忘れ形見でまだ幼い魅也の3人で逃避行をくりひろげる中で、天涯孤独の智は疑似家族の安らぎを見出していくのだが……。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 生きる目的を持たず、人生に何ら意味を見出さずにいた無気力な智が、守るべき対象を得てしたたかに変化していく姿に感動しました。
ヤクザの愛人にされていた女装少年・大悟とその甥・魅也。二人との出会いが頑なな智の心を溶かしていく過程が素晴らしいです。
ヤクザや犯罪者など暴力を生業とする裏社会の人々が多く登場し、智も否応なく彼らの陰謀に巻き込まれていくのですが、殺人や暴力含むハードな描写もピリピリした緊張感で読ませてくれます。
演出に派手さはないですが、粗削りな線が逆に切迫したピード感を出していて、人物の表情に壮絶な生き様が表れています。
弱者を食いものにする人間の醜悪で卑劣な面を容赦なく暴き立てる一方、血の繋がらない他者の間に芽生えた無償の愛も描き、善悪の彼岸を考えさせられます。
智・大悟・魅也、逃避行をくり広げる三人の境遇が極限に追い込まれていくほどに、疑似家族めいた微笑ましいやりとりがじんわり沁みます。
何も持たず人を愛し愛されることすら知らなかった孤独な少年が、かけがえのないものを手に入れ、それを守る為に疾走する。
刹那的で破滅的な智の一生が心に焼き付く、ハードボイルド漫画の隠れた傑作です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 骨太なハードボイルドが読みたい人
裏社会に興味がある人
疑似家族に弱い人
少年の女装に萌える人
読んだことによるエピソード とくになし。

辺獄のシュヴェスタ 竹良実 (著) 小学館

辺獄のシュヴェスタ 竹良実 (著) 小学館

レビュー①

アマゾン商品紹介 驚驚異の新人作家! サバイバル歴史大作!
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。
激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!
どんな話ですか? 16世紀、魔女狩りの嵐が吹き荒れるドイツが舞台。
親に見捨てられた少女・エラは、薬師の義母・アンゲーリカの庇護のもと幸せな日々を過ごしていたが、ある日アンゲーリカが魔女の冤罪をかけられ残酷な拷問の末に処刑される。
最愛の義母の復讐を誓ったエラは、魔女狩りを主導する元凶が牛耳る修道院に潜入し、同じく孤児のヒルデやジプシーのカーヤら仲間を集めて刃を研ぎ澄ませる。
はたしてエラは復讐の悲願を遂げることができるのか?
陰謀渦巻く修道院にて、少女の過酷な戦いを描く骨太な歴史もの。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 魔女狩り遺族の少女たちを集めた修道院が舞台の復讐もの、という設定からして類を見ずドキドキします。
なんといっても主人公のエラがタフでしたたかでかっこいい。
無愛想でほぼ表情は変わりませんが、仲間想いで正義感が強く、義母の復讐を果たす為なら手段を選ばない苛烈さ、泥臭いまでの生き汚さに痺れます。
エラの仲間となる気弱で泣き虫だけど心優しいヒルデ、飄々として賢いカーヤも、それぞれ魅力的です。
基本的にハードな描写とシリアスな展開が続きますが、3人の少女たちがじゃれあっているシーンはほっと一息吐ける微笑ましさで、物語運びの緩急が絶妙です。
体罰や拷問が横行する修道院で、いかに知恵を絞り生き抜くか、サバイバル能力が試される展開は手に汗握るスリリングさ。
16世紀ドイツの歴史背景を踏まえた風俗描写も非常に見ごたえあり、エラの復讐の標的である修道院長の、カリスマ的なミステリアスさが際立っています。
誰も信用せず孤独だった少女が、かけがえのない仲間と得、数々の試練を経て強く優しく成長していく姿は感動。
ひたすらひたむきにかっこいいエラと、そんな彼女を支える仲間たちを応援したくなります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 鬱展開に耐性ある人
かっこいい女主人公が好きな人
女の子の友情に弱い人
サバイバル展開やハードな描写が読みたい人
16世紀ドイツの歴史に興味がある人
魔女狩りに興味がある人
読んだことによるエピソード とくになし。

 

レビュー②

アマゾン商品紹介 驚驚異の新人作家! サバイバル歴史大作!
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。
激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!
どんな話ですか? 16世紀、強制的な修道院で暮らす少女の復讐までの物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公の、少女でありながら力強く生きて行く姿がとても美しいです。主人公と過酷な境遇を共にする少女たちの友情にも感動します。読んでいると元気や勇気を貰えるのでオススメです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 日常に刺激が欲しい人、生きることに迷いがある人、スカッとしたい人にオススメです。
読んだことによるエピソード 特になし

 

ブラッドハーレーの馬車 沙村 広明 (著) 太田出版

ブラッドハーレーの馬車 沙村 広明 (著) 太田出版

出典:ブラッドハーレーの馬車

 

アマゾン商品紹介 資産家・ブラッドハレー家の養女になることが、孤児院の少女たちの憧れだった。ブラッドハーレー聖公女歌劇団で華々しく活躍する……そんな期待に胸を膨らませた少女たちがたどり着いた先は、暗い暗い塀の中。恐ろしく壮絶な悪夢が始まる――。
どんな話ですか? 歌劇団を主催する大富豪・ブラッドハーレー家は、毎年豪華な馬車を孤児院にさしむけて、身寄りのない少女たちを養子に迎え入れていた。
舞台での活躍を夢見、希望にあふれて馬車に乗り込んだ薄幸の少女たちを待ち受けていたのはしかし、高い塀が聳える監獄。
実は富豪の養女というのは建前にすぎず、少女たちは野蛮な囚人たちの性欲の鬱憤の捌け口として、慰み者にされる宿命だった。
何も知らずブラッドハーレーの馬車に乗り込んだ少女たちそれぞれが辿る、あまりに残酷すぎる運命とは。
トラウマになること必死の衝撃作。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 夢と希望にあふれた無垢な少女たちが辿る、残酷すぎる運命に衝撃を受けます。
読んだら鬱になる事必至、絶望しかもたらさない名作。
どん底の底が抜けるほどとことんまで落ち込みたい、鬱好き読者にはおすすめです。
また、美少女たちが鬼畜に凌辱されるシーンが描かれるので、嗜虐欲を満たしたい人にもおすすめ。
ただ残酷で外道なだけではなく、作者持ち前の画力の高さによって、一種の残虐美ともいえるような芸術表現に昇華されているのもポイントです。
ただのエログロにあらず、少女たちが突き落とされた地獄で見出す一筋の希望もちゃんと描かれるため、群像の悲喜劇が交錯する人間ドラマの趣があります。
時代や場所は明言されていませんが、作者は「赤毛のアン」に触発されて描いたと言及しており、少女たちが着る華やかなドレスの描写や欧州風の馬車や建物の描写も見ごたえあります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 鬱展開に耐性のある人
どんでん返しに驚きたい人
エログロが好きな人
読んだことによるエピソード とくになし。

 

東京喰種 石田スイ (著) 集英社

東京喰種 石田スイ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 人を喰らう怪人”喰種(グール)”が跋扈する東京。
日常に隠れて生きる、正体が謎に包まれた”喰種”の脅威に、人々は恐れを感じ始めていた。読書好きの平凡な大学生・カネキは、通い詰める喫茶店「あんていく」にて、自分と同じく高槻泉を愛読する少女・リゼと出会う。
自分の運命を大きく変えることになるとは知らずに…。

人間の命を奪い、喰い生き永らえる怪人の存在に疑問と葛藤を抱きつつ、あるべき世界のあり方を模索する青年の未来は――!?

“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、人はそれを「喰種」と呼ぶ。青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!

レビュー①

どんな話ですか? 普通の人間として生きていた金木研は、ある日突然喰種の身体になってしまいます。

喰種は身体能力において、通常の人間よりも長けているものの、人間または喰種しか食べることができない特殊な存在でした。

いきなり喰種として生きることを強いられた金木は、他の喰種らと仲間になりながら、東京の地で逞しく過ごしていくのです。

ただ、喰種は人を食べないといけないため、作中の社会においては悪と見なされており、その喰種を抹殺するためのCCG(喰種対策局)という組織が存在していました。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 東京喰種という作品は、いわゆる正義と悪の戦いを描いた作品ではありません。
というか、何が正義か?何が悪か?が分からなくなるような、そういう描き方をしています。
主人公ら喰種は人を殺さないと生きられないわけですから、人殺しという扱いになるため、通常では悪になりそうです。
しかし、主人公らは人間が生きるために動物を殺す行為は普通なのに、なぜ喰種が生きるために人間を殺してはいけないのか?とCCGの人間に問います。
人間を含めて、生物は他の生物を殺しながら生きるのが普通であり、そこには善も悪もないという感覚になりやすいです。
だからこそ、登場人物の誰が正義で、誰が悪かという部分はほぼ存在しない、そこが他の漫画とは違う部分であり、おすすめできるポイントです。

レビュー②

どんな話ですか? 舞台は東京。

「喰種」(グール)と呼ばれる、人の姿をしているが人を食べ物にする生き物と人とが生活する世界。

主人公は「金木研」(かねきけん)で物語開始時は18歳の男の子。事故により(物語が進むうちに事故ではないことが明かされるが)臓器移植がなされる。しかし、臓器提供してくれた人が実はグールであり、人として生まれた彼だが臓器移植をしてからは半分人間・半分グールとなってしまう。人間VSグールという世界でどちらの側でもある金木が出会いと別れ、愛について葛藤する物語である。

なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、今までにない世界観でその世界にのめり込んでしまった。

よくある「正義VS悪」という単純な構成ではなく、主人公がどちらの側にも立っている存在であるため、作中も人間側、グール側の視点での描写があり単純に物語の深さがあった。バトルシーンも多数あったのだが、作者の画力が非常に高いためすべてのコマが「かっこいい」「キレイ」であった。また、人物もかなり細かく設定がされているため登場キャラクターは多いのだが、それぞれのキャラが個性的で、推しキャラもひとそれぞれいるのではないかと思う。

レビュー③

どんな話ですか? 平凡な大学生、金木研(カネキ)はある日、鉄骨事故に巻き込まれます。事故後の手術で強力なグール・リゼの臓器を移植されたカネキは、いやおうなく半グールの身となってしまいます。グールのコミュニティ「あんていく」という喫茶店に身を寄せたカネキは、はじめはグールのことを嫌っていましたが、しだいに彼らにも感情があり、人と同じなのだということを理解していきます。人間とグールとの共存を目指し、カネキが奮闘する様子が描かれた群像劇です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初はグールのことを化け物だと思っていた主人公・カネキが、自分もグールと同じ立場に置かれたことで、人間的に成長していく様子が見事に描かれています。普通の大学生がカネキと同じ立場に置かれたら、とても怖いし、絶望から立ち直ることは難しいと思いますが、カネキは自分のことだけでなく、周囲のことを思いやれるやさしさを持っていたので、より強くなれたのだと思います。読んでいておそろしい展開もありますが、感動するのでオススメです。