第3のギデオン 乃木坂太郎 (著) 小学館

第3のギデオン 乃木坂太郎 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 舞台はフランス革命前夜。三部会の議員となり、貧困にあえぐ国を合法的に救いたい平民のギデオン。目的のためなら残酷でも最短の道を進もうとする、貴族のジョルジュ。国を変えたい二人の男が、共にその足を踏み出した。正義と悪と愛と憎悪の共同作業がむかうのは、血の地獄か、理想の未来か。
どんな話ですか? 貴族の圧政による貧困から間引きや略奪が横行するフランス。反政府活動に参加し、政府批判のポルノを書く平民ギデオン・エーメは、竹馬の友である貴族ジョルジュ・ド・ロワールと運命的な再会を果たす。
ギデオンはジョルジュの援助を得て三部会の議員となり、誰もが平等に暮らせる真の平和を実現する為、ペンで戦うことを宣誓する。
しかしジョルジュはある事情から貴族を憎み、階級制度を崩壊させるために裏で暗躍を続けていた。
ギデオンは親友の暴走を止める事ができるのか?
ルイ16世やマリー・アントワネット、ロベスピエールやサン・ジュストなど、フランス革命を彩る偉人たちの生き様が交錯する歴史ドラマ。
なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく画力が圧倒的で、美男美女ぞろいのキャラクターたちが繰り広げる劇的なドラマに魅了されます。目的の為なら罪を犯すのも厭わず殺人や拷問を行い、女装すらこなす美青年ジョルジュのカリスマ性には夢中になります。そんなジョルジュを止めようと奔走するギデオンの誠実さや正義感も素敵でした。サン・ジュストやロベスピエールなど、歴史上の偉人も多数登場しますが、中でも一際異彩を放っているのが悲劇の王妃マリー・アントワネットです。本作では大変コケティッシュでチャーミングな女性として描かれており、子供たちを守る強く逞しい母として、夫を支えるしたたかな妻としての一面が強調されます。他では類を見ない、全く新しいマリー・アントワネット像の構築に成功しました。マリー・アントワネットとルイ16世の夫婦愛も感動的で、彼らのすれ違いから和解に至る流れには涙が止まりませんでした。フランス革命に繋がる時代考証と愛憎渦巻く人間ドラマを見事に両立させており、エンターテイメントとしての完成度は保証済みです。
どんな人に読んでもらいたいですか? フランス革命に興味がある人
全く新しいマリー・アントワネットが見たい人
夫婦愛に涙したい人
親子愛に感動したい人
魔性の美青年が好きな人
読んだことによるエピソード 特になし

辺獄のシュヴェスタ 竹良実 (著) 小学館

辺獄のシュヴェスタ 竹良実 (著) 小学館

レビュー①

アマゾン商品紹介 驚驚異の新人作家! サバイバル歴史大作!
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。
激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!
どんな話ですか? 16世紀、魔女狩りの嵐が吹き荒れるドイツが舞台。
親に見捨てられた少女・エラは、薬師の義母・アンゲーリカの庇護のもと幸せな日々を過ごしていたが、ある日アンゲーリカが魔女の冤罪をかけられ残酷な拷問の末に処刑される。
最愛の義母の復讐を誓ったエラは、魔女狩りを主導する元凶が牛耳る修道院に潜入し、同じく孤児のヒルデやジプシーのカーヤら仲間を集めて刃を研ぎ澄ませる。
はたしてエラは復讐の悲願を遂げることができるのか?
陰謀渦巻く修道院にて、少女の過酷な戦いを描く骨太な歴史もの。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 魔女狩り遺族の少女たちを集めた修道院が舞台の復讐もの、という設定からして類を見ずドキドキします。
なんといっても主人公のエラがタフでしたたかでかっこいい。
無愛想でほぼ表情は変わりませんが、仲間想いで正義感が強く、義母の復讐を果たす為なら手段を選ばない苛烈さ、泥臭いまでの生き汚さに痺れます。
エラの仲間となる気弱で泣き虫だけど心優しいヒルデ、飄々として賢いカーヤも、それぞれ魅力的です。
基本的にハードな描写とシリアスな展開が続きますが、3人の少女たちがじゃれあっているシーンはほっと一息吐ける微笑ましさで、物語運びの緩急が絶妙です。
体罰や拷問が横行する修道院で、いかに知恵を絞り生き抜くか、サバイバル能力が試される展開は手に汗握るスリリングさ。
16世紀ドイツの歴史背景を踏まえた風俗描写も非常に見ごたえあり、エラの復讐の標的である修道院長の、カリスマ的なミステリアスさが際立っています。
誰も信用せず孤独だった少女が、かけがえのない仲間と得、数々の試練を経て強く優しく成長していく姿は感動。
ひたすらひたむきにかっこいいエラと、そんな彼女を支える仲間たちを応援したくなります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 鬱展開に耐性ある人
かっこいい女主人公が好きな人
女の子の友情に弱い人
サバイバル展開やハードな描写が読みたい人
16世紀ドイツの歴史に興味がある人
魔女狩りに興味がある人
読んだことによるエピソード とくになし。

 

レビュー②

アマゾン商品紹介 驚驚異の新人作家! サバイバル歴史大作!
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。
激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!
どんな話ですか? 16世紀、強制的な修道院で暮らす少女の復讐までの物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 主人公の、少女でありながら力強く生きて行く姿がとても美しいです。主人公と過酷な境遇を共にする少女たちの友情にも感動します。読んでいると元気や勇気を貰えるのでオススメです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 日常に刺激が欲しい人、生きることに迷いがある人、スカッとしたい人にオススメです。
読んだことによるエピソード 特になし

 

ARAGO 新井 隆広 (著) 小学館

ARAGO 新井 隆広 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 幼い頃、怪物パッチマンに両親を殺された双子の兄弟ユアンとアラゴ。
優等生の兄ユアンはスコットランドヤードの刑事となり、
弟のアラゴは1人でパッチマンへの復讐を誓っていた……
双子の軌跡が交わる時、魔都ロンドンに血の雨が降る……
『ダレン・シャン』の新井隆広が挑む新境地!
ロンドンを舞台にした超感覚ポリスサスペンス、ここに始動!!

レビュー

どんな話ですか? 子供の頃に遭遇したツギハギの怪物、通称パッチマンに両親を惨殺された双子の兄弟ユアンとアラゴ。
時を経て兄ユアンはエリート捜査官になるが、片割れのアラゴはパッチマンへの復讐を誓い1人で戦っていた。
数年ぶりに再会した二人の前に、パッチマンの魔の手が迫る。
アラゴは奮闘の結果パッチマンを倒すも代償として最愛の兄を失い、右腕に不思議な力「ブリューナク」を宿すことになる。
やがて亡き兄の跡を継いで不良刑事となったアラゴは、パッチマンから奪い取った力を使い、ロンドンを脅かす怪異を駆逐していく。
魔都ロンドンを舞台に神秘とスリルが交錯する新感覚ポリスストーリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? グレムリンや狼男など、イギリスの伝承でお馴染みの妖精や怪物がたくさん登場するので、神話やオカルト系のエピソード好きにはたまりません。
一方で刑事ものの定石を踏まえたバディものとしても読みごたえあります。
主人公のアラゴは喧嘩っ早く向こう見ずな性格ですが、やんちゃな所が可愛いです。
彼とバディを組むベテラン刑事も、青臭い若者を見守る導き手として渋い存在感を放っており、中年と青年の凸凹コンビに萌えて燃えます。
ダイナミックなアクションシーンも少年漫画らしい迫力があります。
主人公アラゴをはじめ、敵味方がそれぞれ固有の能力を持っているため、異能バトルとして絵的な派手さに訴える演出が見ものです。
ユアンとアラゴの泣ける兄弟愛、ライバル・セスとアラゴの関係性など、女性読者の心をぐっと掴むエピソードも多いです。