ちいさいひと 青葉児童相談所物語 夾竹桃ジン, 水野光博, 小宮純一 (著) 小学館

ちいさいひと 青葉児童相談所物語 夾竹桃ジン, 水野光博, 小宮純一 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 増え続ける児童虐待。すべての子どもたちの幸せのため、駆け出し児童福祉司の相川健太は今日も奮闘する! サンデーでのシリーズ連載開始以来、大きな反響を呼んだ真剣ドラマシリーズが、ついに単行本化!! その命を救うため、その笑顔を取り戻すため、日々戦う大人たちがここにいる!

レビュー

どんな話ですか? これは児童保護施設の話です。育児放棄や虐待など、社会問題の一つとなっていますが、さまざまなケースに応じて保護士や福祉士がアドバイスしたり実際に子どもを保護する様子が描かれています。

「こども」ではなく、なぜ「ちいさいひと」と呼ぶのか、その理由も出てきます。身の回りから聞こえる泣き声や、怪我のあと、それらは本当にしつけや偶然なのか?

ためらわず、相談してもいいのではないか?

また、子育てに悩んだらアドバイスもくれる場所でもあるそうです。

保護する人、うまく育てられない親の気持ち、被害を受けた児童の感情…色々と考えられる漫画です。

そんなことを考える漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 世の中には色々な境遇の人がいます。

私の友人は最近、結婚しました。

彼女が結婚した最大の理由は「同情」だったそうです。

彼女の旦那さんには娘がいました。

2人の娘の母親はネグレクトでした。

年齢のわりに幼い下の娘と、未だおねしょをしてしまう高校生のお姉さん。

部屋もゴミ屋敷のように汚かく、家事も育児も放棄して飲み歩いていた母親は、子どもに全く興味がなかったそうです。

たしかにそれは凄まじい光景だったと思います。

でも、おそらく、その母親にもなんらかの原因があったと思います。

虐待してしまった親の気持ちを知ることもできるのが、この漫画のオススメポイントです。

キャットストリート 神尾葉子 (著) 集英社

キャットストリート 神尾葉子 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 16歳の恵都は、かつて有名な子役だった。だが9歳の時、ミュージカル「サニーデイズ」の舞台上で恵都は大観衆の前で何もしゃべれず立ち尽くしてしまい芸能界を引退。全てを失い不登校&ひきこもりの生活を送る恵都の前に、ある日1人の男が現れフリースクールへ誘われて…!?

レビュー

どんな話ですか? 主人公の青山恵都は、天才子役として有名でしたが、園田奈子とダブル主演で演じた、【サニーデイズ】の初日舞台で友達だと思っていた、奈子に裏切られてしまいます。その出来事があって7年間、人間不信となってしまいます。その後は芸能界を引退して、小学校も不登校になってしまいました。そんな生活をしていたある日、フリースクールの学長に出会います。ずっと不登校、引きこもりだったので、漢字の読み書きもできず悩むこともありましたが、通って行くうちに出会った、同級生と再会やフリースクールでの仲間のおかげで前に進んでいく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 神尾葉子先生(代表作:花より男子)の作品はすべて好きなのですが、数多くある漫画の中で一番好きな作品は【キャットストリート】です。

)この作品は、主人公が友情、恋愛、学園と様々なことに取り組んでいきます。引きこもりで不登校だったのに、出会いのきっかけで変わっていくところが大好きで

何度も見ています。友人や職場で嫌なことがあったときに、読むと元気になれます。神尾葉子先生の作品では、【キャットストリート】は名前はあまり知られてませんが、私は1番見てほしい作品です。

鼻下長紳士回顧録 安野モヨコ (著) コルク

鼻下長紳士回顧録 安野モヨコ (著) コルク

アマゾン商品紹介 20世紀初頭、フランス・パリ。
売春宿で働くコレットは、訪れる“変態”的な欲望を抱えた紳士たちを相手に、出口の見えない生活を送っていた。
彼女の唯一の幸せは、どうしようもなく惹かれてしまうヒモ男、レオンとの逢瀬の時間。
…たとえ、彼がコレット以外の女のもとへ通っているとしても――…。「変態とは、目を閉じて花びんの形を両手で確かめるように、自分の欲望の輪郭をなぞり、その正確な形をつきとめた人達のことである……」
絢爛なる花の都の夜に息づく、安野モヨコの描く“変態”たちとは一体――?

8年ぶりの、安野モヨコ新作ストーリー!
「さくらん」「バッファロー5人娘」につづく、力強く生きる“娼婦たち”の物語。電子版では、雑誌収録時のカラーをすべて収録!!

レビュー

どんな話ですか? 20世紀初頭のフランス。

パリの娼館で働く娼婦コレットは、毎夜入れ替わり立ち替わりやってくる変態紳士たちを相手しつつ、時には彼らと交流を深めながら日々過ごしている。人には言えないような欲望を秘めた紳士たちは、娼館では剥き出しの欲望を発散すべく様々なプレイを娼婦たちに求めていた。

主人公コレットをはじめ、娼館で働く娼婦たちは外の世界に飛び出すことが許されない。閉ざされた世界の中で彼女たちが希望を見出すのは自分のヒモ男の存在であった。

娼婦でありながら学のあるコレットは、とある東洋人の紳士から美しいノートを渡され、日々起こった出来事を日記として書き綴る。店に訪れる客たちのこと、同僚の娼婦や店のマダムのこと、そして滅多にやってこない自分のヒモのこと…

なぜその漫画をオススメしたいですか? 女なら誰しもが登場人物の誰かしらに共感できる部分があると思います。本心では自分を愛しているかも分からない男への想いを抱く主人公、食欲・性欲・金銭欲の思いのままに生きる親友、同性への叶わぬ気持ちを秘めた男嫌いの友人など、誰も彼もがひりつく瘡蓋のような想いや欲望を抱えて生きている。生々しい女たちの生き様が何処か滑稽で、逞しくて、清々しくも感じます。彼女たちの懸命に生き抜く姿を、女であれば一度は見届けて欲しいです。

火の鳥 手塚治虫 (著) 講談社

火の鳥 手塚治虫 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」シリーズがついにはじまる! 第1巻には「騎馬民族渡来説」を取り入れ、独自の解釈による日本神話を描いた「黎明編」に加え、手塚治虫エッセイ集より抜粋した「『火の鳥』のロマン」を掲載。<手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』黎明編(手塚治虫漫画全集MT201~202『火の鳥』第1~2巻収録) ・『「火の鳥」のロマン』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』黎明編 1967年1月号~11月号 COM連載 ・『「火の鳥」のロマン』1983年1月号 「旅」掲載

レビュー

どんな話ですか? この漫画は手塚治虫の古い漫画です。私がこの漫画と出会ったのは40年以上前なんですが、当時小学生だった私が友人宅の本棚で見つけました。友人に借りることはしなかったので読破してなかったためにずっと読みたくて、自分で買って読破しました。内容は地球の古代から未来までの人類のいろいろなドラマが詰め込まれているんですが、いつの時代も火の鳥が見守っているようなイメージの漫画です。歴史にもなぞらえているところもあり、また実際にこの数十年の間に漫画の内容が現実になっていたりするのもみどころです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 古い漫画なのですが名作です。私は何回も繰り返して読んでしまいました。家族も年代を越えて楽しんで読んでくれました。家族の会話にも時々登場します、話が面白いだけでなく、いろんな考え方もとても人生の参考になりそうなきがします。たくさんの人がすでに読んでいることと思いますが若い世代の人にも是非読んでもらいたいですね。そしていろんな人とこの漫画について語り合いたいなあと思います。この漫画にはまだまだ先の未来も描かれていますがこれからの世の中がどうなるかなあと思います。

ドラゴンヘッド 望月峯太郎 (著) 講談社

ドラゴンヘッド 望月峯太郎 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 20世紀最後に放たれた、恐怖の大巨編「世紀末サバイバル」!! 修学旅行帰りの新幹線は、突然のトンネル落盤事故によってすべての光を失った……!! 闇につつまれ、血みどろになった凄惨な“墓所”。生存者はテル、アコ、ノブオ、3名のみ。ほか全員、即死……。酸素も食料も出口すらも断たれた少年たちは、次第に壊れゆく「心」と闘いながら、動きはじめる。たったひとつの“希望”――「東京に、家族のもとに帰ること」を、生き延びるための支えとして……!!!!

レビュー①

どんな話ですか? 修学旅行の帰宅途中に突然発生した巨大地震にあい主人公の青木輝達は新幹線に乗車しており浜松市付近のトンネルに閉じ込められる。新幹線は脱線し出入口は塞がれてしまい外界との連絡もたたれてしまう、トンネル内の生存者テル、アコ、ノブオは決死に救助の可能性を模索する。しかし死と隣り合わせの状態で少年たちの苦悩とそれにともなう「暴力」「狂気」、富士山の大噴火による大災害、荒廃していく世界を人間の「本質」「資質」を試される青年漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 近年では南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など震災や巨大噴火の話題が出てきています。南海トラフ巨大地震に至っては30年以内に発生する確率が70%~80%となっており高確率です。その時に人間として「どうあるべきか?」「どうありたいか?」を存分に考えさせてもらえる作品だからです。作中には必ず自分に近いキャラクターがいると思います。その中で「なりたい自分」「本来の自分」「ならなくてはならない自分」が場面ごとに求められるとをもいます。その参考にでもなれば…

レビュー②

どんな話ですか? ディザスター/サバイバルものに大別出来る漫画です。主人公の青木輝たちは、新幹線にて修学旅行の帰途に着いていましたが、突如発生した大地震により、新幹線は彼らを乗車させたまま浜松付近のトンネル内で、脱線事故を起こしてしまいます。この事故で、多くの学友が不幸にも亡くなってしまいますが、輝と瀬戸亜子、高橋ノブオの3人だけは奇跡的に生き残ることが出来ました。そこで3人は瓦礫によって封鎖されてしまったトンネルから脱出を試みますが…。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 一見すると、単純なディザスター/サバイバル漫画と思われがちですが、生き残ることを賭けて骨肉の争いを繰り広げる派手なサバイバル漫画ではなく、見知らぬ土地で突然大災害に見舞われてしまい、特別仲が良いとは言えない同級生と知恵を出し合いながら外界を目指すという、長い時間の中で静かに追い込まれていく主人公たちの精神の描写が大変素晴らしい作品だと思ったからです。また、当然のことながらトンネルから脱出した後の日本列島は、災害前とは様変わりしており、人間のエゴの部分や「得体の知れない何か」と対峙しながらも、それでも尚、生きなければならない「辛さ」という10代の主人公たちにとっては過酷極まりない「現実」を重々しく陰惨に描いている部分が興味深いと思ったので、お勧めしたいと思いました。

水は海に向かって流れる 田島列島 (著) 講談社

水は海に向かって流れる 田島列島 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 「あの人、本当は怒りたいんじゃないの?」高校への進学を機に、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、ヒゲメガネの大学教授、どこか影のある25歳OLと、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。少年が家族の元を離れて初めて知る、家族の「罪」。自分もその被害者なのかもしれないが、加害者でもあるような気がする。割り切れないモヤモヤした思いを抱きながら、少年は少しずつ家族を知り、大人の階段を上っていく。前作から4年の沈黙を破った田島列島が、ユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、家族の元を離れて始まる、家族の物語。家族の元を離れて始まる、家族の物語。高1春、曲者揃いの住人たちと男女5人の共同生活を始めた直達。彼が淡い想いを寄せる25歳OLの榊さんとの間には、思いも寄らぬ因縁が……。「別冊マガジン」連載時より作家、著名人、漫画読みから絶賛の声が続々!宝島社「このマンガがすごい!2015」オトコ編第3位、マンガ大賞2015第2位など各漫画賞を総ナメにした名作『子供はわかってあげない』の田島列島、待望の最新作!

レビュー

どんな話ですか? 高校への進学を機におじさんの家へ居候することになった直達と、その家のルームメイトであるOLの榊さん。そのほか個性豊かな同居人たちとの共同生活を送るなか、直達は自分の父親がかつて榊さんの母親とW不倫の関係にあったことを知ります。大好きだった母親の愚行に10年間怒りを持ち続けている榊さんと向き合うべく、直達は榊さんを連れて彼女の母親のもとを訪ねに行きます。互いの罪悪感や怒りを共有し、最後には自分たちの幸せに向き合う2人の物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 互いの両親が不倫関係にあった相手との共同生活という、あらすじだけを見るととても複雑な物語のように思えますが、その関係性が学校の同級生や他のルームメイトたちとの生活といった日常のなかで淡々と、かつギャグもふんだんに交えながら進んでいくのでするすると読めてしまいます。そんななかでも2人の心の機微やその交流はとても深く丁寧に描かれていて、物語の後半に2人がする「約束」には、読み手である自分にもその約束をしてもらえたような、何かが救われたような気持ちになりました。多くの人に読んでもらいたい作品です。

ひとりでしにたい カレー沢薫 , ドネリー美咲 (著) 講談社

ひとりでしにたい カレー沢薫 , ドネリー美咲 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 バリバリのキャリアウーマンで生涯独身だった伯母が孤独死。黒いシミのような状態で発見された。衝撃を受けた山口鳴海(35歳独身)は婚活より終活にシフト。誰にも迷惑をかけず、ひとりでよりよく死ぬためにはよりよく生きるしかないと決意。愛と死をひたむきに見つめるフォービューティフルヒューマンライフストーリーの決定版誕生

レビュー

どんな話ですか? 35歳の独身女性、山口鳴海が主人公。結婚せずキャリアウーマンだったおばが孤独死し浴槽で見つかるという出来事が、彼女の死生観を揺さぶった。おそらく自分は結婚しないだろうと思う鳴海は、ではどうすれば死後すみやかに発見され、「きれいなまま」で埋葬してもらえるかということを考え始める。「実家が太い」ため、あまりお金のことで悩まずに育ってきた彼女に、職場の年若いエリートの同僚、那須田はさまざまな問題点を指摘してくるが、それは少しピントのずれたアプローチだったりする。

色々と調べつつもまだまだ手探り、鳴海の「終活」は迷走しながら続く。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 自分がどうやって死ぬか、それは理想はあっても思い通りにはならない。そして結婚をしていれば安心かといえば、自分が最後に死ぬことになったら「お一人様」と変わらない。子供がいればというのも確実ではない。独身であればなおさらだ。

どんな人でも死ぬときは一人になるのかもしれない。そのとき、できれば周りに迷惑をかけたくはない。死後見つかるのが遅れれば家屋に汚損をもたらし、生きている親族に多大な損害が出る。

作者もそういった動機から調べ始め、この作品を描いているのだそうだ。お金があればなんとかなるというわけでもない。必要なのはコミュニケーション、人との繋がりだが、必ずしも頼れる友人がいる人ばかりではない。そういう人の対策としては、行政のサービスに詳しくなっておくことだ。

友人に不自由してない人なら心配は少ないかもしれないが、この漫画でどういった手段があるのかを学習しておいても損はないと思う。

大奥 よしながふみ (著) 白泉社

大奥 よしながふみ (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 男子のみを襲う謎の疫病が国中に流行り、男子の数が激減。男女の立場が逆転した世界に生まれた貧乏旗本の水野は、大奥へ奉公することを決意する。女性の将軍に仕える美男三千人が集められた女人禁制の場所・大奥で巻き起こる事件とは…!?

レビュー

どんな話ですか? 「赤面疱瘡」という病気の蔓延によって、男子の生存率と人口が極端に下がった架空の世界。

政治や経済、世の中を動かす表舞台に立つのはほとんどが女性という、男女が逆転した世の中となっています。

その中で、実際の江戸時代の幕府、大奥などの登場人物(史実とは男女逆転)を主人公に、歴史を描いたSF作品です。

大奥制度を開始した三代将軍家光から、最後の将軍慶喜まで、すべての徳川幕府将軍について描いており、

時代の流れは続いておりますが、主人公は時代によって移り変わり、オムニバス形式のように楽しめます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 史実に沿って描かれている部分が多い為、詳しい方は歴史の復習のような感覚で面白いです。

もちろん男女逆転の架空世界の為、完全に史実通りに描くことは無理なのですが、逆に「その事件をそのように解釈したのか」

「そう解釈することで後の展開に無理なく繋がるのか」と作者の描き方の上手さに感激します。

また、歴史物として捉えなくても、次々と変わる主人公や登場人物の様々な人間模様は読み応えがあります。

テーマも男女の恋愛、家族愛、友情、政治上の駆け引き、仕事への使命感と、多様で飽きさせることがありません。

絵も大変美しく、オススメの作品です。

彼氏彼女の事情 津田雅美 (著) 白泉社

彼氏彼女の事情 津田雅美 (著) 白泉社
アマゾン商品紹介 頭・顔・性格と、3拍子そろった宮沢雪野。しかし本当は、人からよく見られたいばかりに不断の努力を続ける“見栄王”で…!?

レビュー

どんな話ですか? 頭脳明晰な高校生・雪野と、同じく頭脳明晰な同級生の有馬。二人は出会ってから最初はライバル視していたが、段々とお互いを意識し惹かれ合う。

晴れて付き合うことになる二人だが、徐々に有馬の過去の闇に気付く雪野。有馬は過去を話したいがトラウマによりなかなか言えず、二人はすれ違う日々を送る。

共通の友人・浅場だけは彼の闇にいち早く気付き、彼を精神的に支える。雪野はだんだんと有馬の心を開き、すべてを受け止め、本当に分かり合うことができる。高校卒業寸前に妊娠がわかり、卒業後すぐに結婚。有馬は警察官になり、雪野は娘を育てつつ、社会人になることを待ち望みながら幸せな生活を送る。

なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、漫画の中の言葉ひとつがとても綺麗なのに、ギャグも盛り込まれており、とても読み応えがあります。当時高校生の頭脳明晰とは程遠かった私には、こんな世界もあるのかと衝撃的でした。まわりの友人たちもとても素敵で、こんな学生生活を遅れたら幸せだろうなと何度も思いました。と同時に、少しでもこんな風になりたいとおもい、自分を奮い立たせることができました。恋愛模様も何パターンかあるのですが、どれも当時の自分には心を打たれるものでした。

OZ 樹なつみ 白泉社

OZ 樹なつみ 白泉社
アマゾン商品紹介 2021年、第三次大戦後の荒廃した世界。だが、「戦いも飢えも無い」という伝説の都・OZを目指す一行がいた…。ジェッツコミックス版原稿に大幅加筆、雑誌掲載時のカラーイラストを完全収録!さらに2・3・4巻にはコミックス未収録の番外編3作品を収録!! 近未来SFアドベンチャーの金字塔的作品が完全版でついに登場!

レビュー

どんな話ですか? 大戦で核ミサイルが爆発して世界と人類が壊滅状態となってから数十年後の世界。食糧不足や環境破壊、あちこちで争いが起こっているのが日常茶飯事の中、図太く軽快に生き抜く傭兵・ムトー。ムトーはひょんなことから、自分とは正反対の経歴を持つ、生体工学を専門とする天才少女・フィリシアと行動をともにすることに。大戦前に科学者達が作ったといわれる飢えも戦争もない最先端の科学都市「OZ」を目指して、ムトー、フィリシア、サイバノイドの1019の3人は、それぞれの思いを胸に、OZという理想郷を目指していくのだが…。
サイバノイド(人工ロボット)が闊歩する、壮大な近未来SFストーリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 一見、SF要素が強めのストーリーに感じるのですが、実はその裏に隠された「自分にとっての理想郷とは?」「ロボットに心は宿るのか?」「絶望の中での希望とは?」といったテーマが隠されている作品です。また主人公のムトーがとても魅力的な人物で、フィリシアをはじめ沢山の登場人物がムトーに惹かれていくのですが、読み進めている自分もどんどんムトーの魅力にハマっていきます。SFとヒューマンドラマのかけ合わせが好きな人にオススメしたいです。