【推しの子】 赤坂アカ (著), 横槍メンゴ (著) 集英社

【推しの子】 赤坂アカ (著), 横槍メンゴ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で、産婦人科医として働くゴロー。芸能界とは無縁の日々。一方、彼の“推し”のアイドル・星野アイは、スターダムを上り始めていた。そんな二人が“最悪”の出会いを果たし、運命が動き出す…!? “赤坂アカ×横槍メンゴ”の豪華タッグが全く新しい切り口で“芸能界”を描く衝撃作開幕!!

レビュー

どんな話ですか? あらすじ;主人公の産婦人科医「ゴロー」は、アイドルグループ「B小町」のエースで不動のセンターをはる「星野アイ」の熱烈なファン。そんなゴローの前に、突然星野アイが患者として現れます。そう、アイは16歳ですが子供を身籠ってしまい、事務所スタッフと一緒に診察に来たのです。驚きを隠せないゴロー。それでも彼女と心を通わせながら、ともに出産に向けて準備を進めていきます。出産予定日が近づくにつれ、ゴローはアイが出産を迎える喜びと、アイとの患者と医師としての関わりがなくなることになる寂しさも覚えます。そして、いよいよアイの出産予定日、ゴローは病院からの帰り道、何者かに背後から襲われてしまい、なんと第一話にして死んでしまいます!そんな時、病院ではアイは同時に双子を出産します。なんとゴローはアイの子として転生してしまうのです!
なぜその漫画をオススメしたいですか? 原作者の赤坂アカさんは、映画化され話題となった「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦」の作者でもある実力者です。こじらせた恋愛ストーリーを主軸としつつ、コメディも織り交ぜていくスタイルですが、本作でもその絶妙なバランスがふんだんに盛り込まれています。多くの謎や疑問が残るストーリーですが、伏線を少しずつ回収する謎解きの要素もあり、非常に面白いです。芸能界・アイドルという一見煌びやかな世界だけではなく、裏側にある闇や、ドロドロした裏側も描かれており、非常に陽と陰をうまく描き分けているなと感じました。芸能界x転生という変わったテーマですが、今後の展開に要注目なイチオシ作品だと思います。

彼方から ひかわきょうこ (著) 白泉社

彼方から ひかわきょうこ (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 下校途中に無差別爆弾事件に巻き込まれ、異世界へ飛ばされた女子高生・典子。見知らぬ森の中で怯える典子を救ったのは、渡りの戦士・イザーク。この2人の出会いから、世界は大きく動き始める——。

レビュー①

どんな話ですか? 主人公の女子高生典子が事件に巻き込まれ、突然異世界に飛ばされるところから始まります。見知らぬ世界で初めて会った渡り戦士イザークと成り行きで行動を共にするのですが、一緒に旅をする内に、お互いに惹かれていき愛し合うようになります。実は二人は予言で「目覚め」と「天上鬼」という運命を背負っていて、そのせいで追っ手から狙われ、危ない目に何度も合いながらも、信頼し合い切り抜けていきます。最初はクールだったイザークが、典子の存在なしでは生きていけないほどになる様子は微笑ましいです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ファンタジーと冒険少女漫画が好きな人には、絶対にオススメです。ひたむきな主人公の典子と、強くて優しくて実は心に闇を抱えている戦士のイザークとの恋愛が主軸ですが、助けてくれる人達や精霊など、周囲の人達との関りも素敵です。20年以上前の漫画なので、少し絵柄が古い感じは否めませんが、第35回星雲賞コミック部門を受賞していて、異世界ファンタジーの王道の漫画です。二人で未来を変えようと決意してからは、宿命に負けないでと応援すること間違いないです。

レビュー②

どんな話ですか? のんびりした性格の女の子(典子)が、高校から帰る途中に無差別爆弾事件に巻き込まれ、異世界に飛ばされてしまうファンタジー漫画です。飛ばされた先で、「花虫」と呼ばれる化け物に襲われそうになりますが、間一髪のところで渡り戦士(イザーク)に命を救われます。異世界ファンタジーにありがちな「なぜか言葉が通じる」という設定は一切なく、典子はイザークと身振り手振りでやり取りしながら、何とかその世界で生きていこうとします。ほのぼのとした人間関係の中にも、異世界での国同士の争いなども描かれている奥深い漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私がこの漫画をおすすめする理由は、何といっても主人公が魅力的だからです。典子は他の登場人物のように超能力や武術を使えるわけではありませんが、困難な状況でも常に前向きさを失わないのが一番の魅力です。「何の力もない」という自分を認めたうえで、常に「今の私にできることは何だろう」と考えられる、そんな地の足についた考え方をできる典子は、見ていてとても安心感があります。異世界を舞台にした漫画ですが、現代を生きる私たちにとって、大切なことを教えてくれる漫画だと思います。

極黒のブリュンヒルデ 岡本倫 (著) 集英社

極黒のブリュンヒルデ 岡本倫 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束を果たすべく、天文部に在籍し宇宙人を探していた。ある日、良太のクラスにその幼なじみと瓜二つの美少女・黒羽寧子が転校してくる。どこか浮世離れした彼女の秘密とは一体…!? 純愛ダークファンタジー、衝撃の第1巻!

レビュー

どんな話ですか?  「エルフェンリート」などの独創的な作風で鬼才との呼び声が高い岡崎倫氏の作品です。主人公村上良太は子供の頃片思いをしていた「クロネコ」と呼ばれていた少女を目の前で事故で亡くしてしまう。

高校生となった良太の前に、ある日クロネコと同じ面影を持った少女、黒羽寧子が転校生としてやってくる。謎めいた雰囲気を漂わせる彼女だったが、実は研究施設から逃げ出してきた特殊能力を持つ魔女であることが判明する。魔女は「鎮死剤」と呼ばれる薬を一定時間ずつに打たないと死んでしまうらしい。良太は他の魔女たちとも出会いながら、彼女たちを救うため様々な手立てを尽くすが、、、

なぜその漫画をオススメしたいですか?  エルフェンリートでかなり徹底したエログロと、繊細な心理描写を両立させて独特な世界観を打ち出した岡崎氏ですが、その才能はこの作品でも遺憾なく発揮されています。まず第一に面白いのはやはり基本的な設定の発想です。「鎮死剤」などというアイディアはとても目新しいものですし、「ハーネスト」と魔女の本体の秘密など、思わず息を呑まずには読み進められない生々しさがあります。際どいSF路線を貫きながらも、やはりそれぞれの人物の感情描写も上手く、思わず涙が出てしまう場面も多々あります。

絵柄はやはりそれほど上手くはありませんが、物語づくりに関しては他に並ぶ作家がいないほどに優れています。

BLEACH 久保帯人 (著) 集英社

BLEACH 久保帯人 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。次々と倒れる家族を前に一護は!?

レビュー①

どんな話ですか? 王道のバトル漫画です。

人よりも霊感があり、霊が見えるということ以外普通の学生だった主人公「黒崎一護」が、虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊に襲われ、死神である「朽木ルキア」から虚と戦うために必要である死神の力を与えられることから物語が始まります。

しかし、普通の人に死神の力を与えることは死神の掟を破るものであり、ルキアは死神界に幽閉され、裁判が行われ、処刑される判決が出てしまいます。一護は責任を感じ、仲間とともに死神界にルキアを奪還するために乗り込みます。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 王道のバトル漫画ですが、とにかく随所に作者のこだわりが見えて他の作品にはないオリジナリティを感じるのでお勧めです。

例えば、コマ割りやカット、セリフ、使っているペンも筆で描いたような仕上がりになっていて、ぱっと見ただけでも他の作品との違いがわかります。また、登場キャラクターも豊富ですが、ひとりひとり設定が細かくされていて個性的なキャラクターが多いこともお勧めの理由になります。そのような作品のため、映画化・舞台化・小説化など様々な媒体に変換されています。

レビュー②

どんな話ですか? BLEACHは「死神代行編」「尸魂界(ソウルソサエティ)編」「波面(アランカル)編」「死神代行消失編」「千年決戦編」の五部から成り立つ少年ジャンプ発行の漫画である。主人公黒崎一護は生まれつき霊感が強く幽霊を見ることができ、成仏しながら高校生活を送っている。そんなある日一護の前に朽木ルキアという死神が現れた。死神の仕事は虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊を魂葬(成仏)することである。ルキアは虚の退治にやってきたと一護に告げるが一護は虚の存在を信じなかった。その時虚が一護の家にやってきた。虚の前に家族を襲われた一護は虚を倒そうとするが失敗しルキアが傷ついた。虚を倒すためルキアの死神の力を一護に託し一護が虚を退治する。この時から一護は死神代行としての日々が始まる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ただの高校生がある日家族を守るため死神の力を得る。その中で各小編で助けたい人、守りたい人が現れる。守る対象のためにどんどんと力をつけていき敵に果敢に立ち向かっていく。仲間も最初は敵だったがどんどんと仲間が増えていき、それぞれが助けたいもの、守りたいもののために全力で戦う。個人的には仲間の井上織姫を助けるために敵の本拠地に乗り込み自分がボロボロになり自分の理性がなくなっても戦い続けるシーンがあって、仲間を救出出来たところがおススメしたいポイントです。

レビュー③

どんな話ですか? 幽霊が視える高校生・黒崎一護がある日を境に死神・朽木ルキアと出会い、虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊が姿を現した。虚は一護を狙っていたけど一護の家族が襲われた。それを救ってくれたのはルキアが虚に重傷の傷を負わされ、家族を救うため一護自身も死神になる事になる。そして死神の力を失ったルキアの代わりに死神代行として町に現れる虚を退治することになる。そして他の死神や強い虚とかと戦っていくストーリーです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? BLEACHの漫画を読んでいると世界観にドキドキするし、自分自身もこういう風に強くなりたいなと思うし、ストーリーが気になって発売日とかまだかなと思ったりするほど面白いので読んでほしいと思います。あとキャラクターも魅力のひとつで、私は十番隊隊長・日番谷冬獅郎が一番好きなキャラクターです。他のキャラクターもカッコいい人や可愛い人ととかもいるのでオススメしたいし戦闘シーンも動きがあって迫力があり好きでオススメですね。

レビュー④

どんな話ですか? 主人公の高校生黒崎一護が一人の少女と出会った、その少女は死神だった。

そこから黒崎一護は、現世と死神の世界【ソウルソサエティ】を守るために戦うことになる。

少年漫画界の巨匠久保帯人が描く、渾身のバトル漫画。

圧倒的な画力で表現される【キャラクター】【世界観】がBLEACHの世界へあなたを誘うこと間違いなし。

また、少年漫画なだけあり男心をくすぐる【技】【武器】もこの作品を、私が愛してやまない作品たらしめる理由の一つであることはいうまでもない。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 久保帯人先生の世界観、アイデンティが遺憾無く発揮されているからです。

彼の特筆すべき稀有な才能は、画力のみらずストーリー、デザインなど候補をあげればキリがないが一番はワードセンスである。

彼の言葉に射抜かれた少年、青年はかなり多いのではないだろうか。

彼のワードセンスは一体どれほどの経験を積んだ上に滲んだものなのだろうか。

私のような普通の人間では彼のメッセージを上澄みしか、感じることができないのが悩ましい。

作品内にも彼のワードセンスを存分に練り込んであるので、ぜひ熟読して欲しい。

魔王城でおやすみ 熊之股鍵次 (著) 小学館

魔王城でおやすみ 熊之股鍵次 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 かつて、人と魔が存在していた時代…
魔王は人間の姫をさらい、自らの城に幽閉した。
人々は怒り、勇者は姫を救うために旅立つ!!
そんな中、檻の中で姫は想う…
「寝る以外、する事ない」安眠する方法を探すため、囚われの姫が魔王城で好き勝手!
新感覚、睡眠ファンタジーコメディー!!

レビュー①

どんな話ですか? 魔族と人間が敵対している世界で、魔族の王の魔王タソガレによって眠っている間に魔界に攫われてしまい、人質になってしまった人間の姫のスヤリス。

攫われたスヤリスにはある悩みがありそれは…魔王城の寝具では安眠出来ないことでした。

ないなら作ればいいじゃない、そう思った姫によって数々の問題行動が始まります。

寝具の素材のためなら魔物も倒し、閉じ込められていた牢屋も抜け出す。果てには魔王城の外にまで行ってしまう規格外の姫に振りまわされつつも、姫の事を憎めない魔族たちと仲を深めていくストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく、登場人物が全員可愛くて面白いです。

話はコメディ調の短編が多いですが、魔族と人間の敵対関係の話などのシリアスな場面もあり、ギャグとシリアスの割合がちょうどいいと私は思いました。

実は途中からある魔族が姫に恋心を抱く話があるのですが、その話もとても可愛らしくてぜひみてほしいです。

人間と魔族、異なる種族なので姫と魔族は価値観が違っていたり、常識が違っていたりするのですがそれでも仲がいいのを見ているととてもほっこりするのでぜひ読んでほしいです。

レビュー②

どんな話ですか? ジャンルは近年増えているショートギャグファンタジーです。魔王城で囚われの身となっている姫が、睡眠のために好き勝手に暴走します。最高の睡眠のために命を落とすこともある、本末転倒なぶっ飛んだ姫が主人公です。魔王城にいるモンスターたちは、姫の寝具作りの素材となったりして、人間の姫よりもモンスターに感情移入してしまうとおもいます。

絵柄はかわいく、姫はタレ目のゆるふわのマスコット的なキャラデザイン。モンスターもおどろおどろしいものではなく、あざといかわいいキャラも多数います。

週刊少年サンデー作品なのにも関わらず、作中ではドラクエのパロディが満載で、その他様々な作品のパロディが用いられています。ゲームや漫画に詳しい人ほど笑えるはずです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 大笑いできる漫画ではないですが、クスクスと笑えて、たまに人情話のようなストーリーもあり、和む漫画だからです。2020年現在アニメも放送されており、屈指の人気制作会社「動画工房」が制作していることからクオリティも高く、今後も人気が高まっていくと思うので今のうちに押さえておくべきだと思います。

DEATH NOTE 大場つぐみ (著), 小畑健 (著) 集英社

DEATH NOTE 大場つぐみ (著), 小畑健 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 このノートに名前を書かれた人間は死ぬ…。死神 リュークが人間界に落とした一冊のノート「DEATH NOTE」。ここから、二人の選ばれし者「夜神月」と「L」の壮絶な戦いが始まる!! かつてないスリルとサスペンス!!

レビュー

どんな話ですか? ある日、ノートに名前を書くと書かれた人間を殺すことができる死神のノートを拾った天才高校生夜神月。ノートを使い「キラ」と名乗り、犯罪者などを殺し理想の世界を作り上げようとします。それに対するのは世界一の名探偵、通称「L」。どこの誰とも分からず、その殺害方法なども明らかでない状態で、どのようにして犯人を探し出していくのか。逃げる夜神月と探偵「L」の息詰まる心理戦や頭脳戦が描かれる作品です。ミステリーやサスペンスが好きなひとには特におすすめできる漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 漫画ですが文章が多いのが特徴で、本格的なサスペンスなので、作品内には多数の伏線が散りばめられています。しかもノートにはルールや細かい設定があり、そのギミックの使い方に驚きます。主人公の二人はともに天才ですが、表現だけで天才と言われたりする漫画が多いなか、この二人は作中の行動や考え方でその天才っぷりが伝わってきます。そしてその二人が出会うわけです。証拠を掴みライト追い詰めたいLと、どうにかしてLを始末したいライト。頭脳戦が堪能できること間違いなしです。

また小畑先生の描く絵が素晴らしい。稚拙な表現ですが、そうとしか表現できないくらい素晴らしいです。

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

アマゾン商品紹介 亜国(あこく)の姫でありながら冷遇されている亜姫(あき)。幼いながらも母の世話をしながら、明るく生きる亜姫はある日、金の髪と天の色の眼を持つ奴隷の少年・薄星(はくせい)と出会う。境遇の違いを超えて、強い絆で結ばれる二人だったが、その先に待っていたのは…!?

レビュー①

どんな話ですか? 大国の姫として生まれながらも、冷遇されながら育った少女・亜姫は、正妃である母を第二夫人の策略により失ってしまいます。

そんな彼女を支えるのは、奴隷として差別を受けながらも、まっすぐと生きる少年・薄星。

人質という形で国を出された二人は、身を寄せた国で互いに支え合いながら成長していきます。

しかし、ただひとつの願いを捨てられないために、望まない未来へとどんどん進んでいき、過酷な運命に翻弄されることに・・・。

それでも、何度も何度も傷つけられながらも亜姫と薄星は懸命に立ち向かっていく、感動超大作なお話です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく、圧巻。少女漫画といっていいのかと思うくらいに厚みがすごいと感じる歴史ロマン作品で、読了後はなぜもっと早く出会わなかったのかと惜しく思うくらいです。読み始めたら一気読みしてしまいます。

たくさんの大人の陰謀に巻き込まれ、命を狙われたり、戦いに身を投じたりと息もつけない苛烈な日々の中で、亜姫と薄星の関係が尊くて、愛おしくて堪りません。

古代中国を模した世界は、簡単に人が死に、独裁極まりなさがまかり通る、そんな中で。ただ単純に、大好きな人たちと穏やかに暮らしたいと願った少女の、国盗り合戦に参加せざる終えなかった境遇が苦しくて、辛くて、しんどさがハンパないですが。それ以上に、魅力的な人物たちに心を揺さぶられ、奮闘する少女を彼らと一緒に応援してしまいます。

決して、身近な世界でも題材でもないけれど、共感せずにはいられない場面がたくさんあり、学ばせてくれる作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 亜国の姫として生まれた亜姫とその奴隷として拾われた薄星の物語です。

姫と奴隷、2人は決して結ばれることのない関係性でしたが、長い年月をかけてお互いが誰よりも大切な存在になっていきます。

亜姫は薄星のために、薄星は亜姫のために、それぞれが相手のために生きていました。

それでも2人に残された道は苦しくて切ないものでした。

共に大人に成長した2人を待つのは国をかけた戦争、別れだったのです。

立場を超えて愛を貫いた2人の純愛物語です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく薄星がカッコいいのです!

ブレることなく亜姫が大好きで、立場を考えて行動したり、時に暴走したり…。

どんなに苦しくても亜姫を守り抜いた姿とラストの別れは涙なしには読めないです。

亜国は実際には存在しない国ですが、中国っぽい雰囲気を持っており、恋愛だけではなく、歴史ロマンのような壮大さも兼ね備えています。

登場人物もクセがあるキャラが多く、魅力的です。

この漫画は冒頭から結末が読めるようになっているのですが、そこまでの描き方・構成がとても素晴らしいので、是非最初から最後までどっぷり読んでみて欲しいです。

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 ある日突然、クラスメイト惨殺の容疑で死刑を宣告された五十嵐丸太。送られた先は日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」だった…。大ヒット、監獄サバイバルアクション!

レビュー

どんな話ですか? あらすじ:未曾有の災害「東京大災害」を受け、東京は水没し、多くの住人が都外へ疎開することとなった。

そんな中、長野県へと疎開した中学生・五十嵐丸太。

平凡で平和な学生日常を送る丸太の元に、ある日、謎の装甲を身に纏う「赤い男」が現れ、クラスメイトを残らず惨殺してしまう。

目の前で級友や親友を殺され失意に陥る丸太だが、事件唯一の生き残りであることから殺人の罪に問われ、完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されることとなる。

施設内で出会った不思議な少女・シロとの新たな関係性を築く中で、丸太は大きな陰謀に巻き込まれていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作中世界観で登場する完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」の背景が非常に独創的で面白い。
ツッコミ所にもなりかねない点は否めないが、少年から青年まで様々な罪状で収監されており、登場人物のバックグラウンドにそれぞれの人生の苦悩が感じられ、鬱屈感を覚えるストーリーが好みの方には非常にオススメ。テーマである「冤罪」に沿うような形で描かれている、登場人物を襲う「理不尽」な状況は、同情を誘うものもあれば、非常にサイコで利己的な内容もあるが、丸太を含む他者との触れ合いや衝突の中で、心情や置かれた状況が移り変わる様子も作品の魅力。

登場人物が個性的で入り込みやすいのも魅力のひとつ。

結末に向かっていくにつれ、様々な謎が解明されていくのだが、新たに謎を生む展開も加速感があってアグレッシブな作品といえる。

メタな内容ではあるが、完結済の作品であり、全13巻と一気に読める部数なので、連載待ちに苦しむこともない。

 

荒川アンダーザブリッジ 中村光 (著) スクウェア・エニックス

荒川アンダーザブリッジ 中村光 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 荒川の河川敷に住む不思議な人々と、一人の青年の魂の交流を描く、可笑しくもどこか切ない人間物語。

レビュー

どんな話ですか? 市之宮グループの御曹司で、自身も会社を自力で立ち上げた若き起業家でもある、

市之宮行が主人公。

行は「借りは必ず返さねばならない」という家訓の家に育ち、家訓どころか借りを返すことができないと喘息の発作が起きてしまう特異体質の持ち主である。

そんな行がある日荒川大橋から落ちて溺れかけてしまったところ、ホームレスの少女「ニノ」に命を救われえる。

「命の恩人」という莫大な借りができてしまった行は、借りを返すために橋の下で少女やほかのホームレスと交流をしていくことになる。

基本的には電波系のギャグマンガで時々切なく、恋愛要素もかなり強い。

作者は「聖お兄さん」の人、と言えば、分かりやすいかもしれない。

なぜその漫画をオススメしたいですか? すでに完結していること。

過去に死んだ人がいる描写はあるが、基本的には誰も死んだりしない、悲劇的要素の薄い漫画であること。

電波系とはいえ現代もののほのぼのギャグなので、比較的万人受けしやすいのもおすすめしやすい理由。

作者の代表作は「聖お兄さん」であるが、荒川の方はアニメ化もしたのにいまいち一般の認知が薄いので、

布教したいという気持ちもある。

「聖お兄さん」との最大の違いは作品全体に渡って恋愛色が強いことと、当然だが宗教色が薄いことで、

そのため、「お兄さん」よりもこちらの方をお勧めしたい。

(聖お兄さんはブッダとイエスが主人公のギャグマンガなので)

 

ケロケロちゃいむ 藤田まぐろ (著) フェアベル

ケロケロちゃいむ 藤田まぐろ (著) フェアベル

アマゾン商品紹介 どこか深い森の真ん中にあるかえるの国に、かえる族の姫・ミモリはたくさんのかえるに囲まれ幸せに暮らしていた。ある日、かえるの国に少年のアオイがやってくる。アオイは水にぬれるとかえるになる魔法を、ミモリの兄・マカエルにかけられていた。そんなアオイの魔法をとくためにミモリとアオイは冒険の旅にでかけることに!!アニメにもなった藤田まぐろの大人気作品!

レビュー

どんな話ですか? カエルの国のお姫様の主人公ミモリが、ある日水を被るとカエルになってしまう少年アオイと出会う。

ミモリの兄のミカエルに魔法を掛けられたアオイはミモリが解く方法を知っていると聞き、国を訪れるがミモリは方法を知らなかった。

アオイの魔法を解くために、ミモリは初めて国の外に出て手掛かりを探す冒険を始める。

また、冒険の中で行方不明の両親の手掛かりを掴んだり、天敵の蛇族の姫スーと出会ったり、様々な困難を乗り越えていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? ミモリの能天気だか前向きな言葉に勇気を貰える。口ぐせは「大丈夫だよ」で、当時幼かった私でも何度も優しく勇気づけて貰えた。

敵の蛇族の姫のスーやその兄のシャド、可愛いマスコットキャラの様なイモムシ達。今ではよくある設定に思えるが、どのキャラも魅力的で今似ているキャラ達の元祖と言っても過言ではない。

一番感動したのは作者の伏線の回収方法。これは今の情報社会では難しい、この作品しか出来ない大掛かりな伏線で、最終巻で明らかになる。カエルの文字で暗号化された呪文は、解読する価値ありで今でも思い出すだけで感動できる。是非読んで欲しい。