かんかん橋をわたって 草野誼 (著) ぶんか社

かんかん橋をわたって 草野誼 (著) ぶんか社

アマゾン商品紹介 住み慣れた「川南(かーなみ)」から、橋ひとつ向こうの「川東(かわっと)」に嫁いだ萌(もえ)は、
上品で優しい姑・不二子(ふじこ)に引き目を感じながらも嫁としてなじもうとしていた。
ところが萌の時だけ米がうまく炊けないなど、日々に違和感を感じるうちに、恐ろしいことがわかってくる。
町の人が耳打ちした「気をつけたほうがいいわよ。あの人は『おこんじょう』だから」とは?
恐ろしさに身震いが止まらない! 嫁と姑の千日戦争!
どんな話ですか? 町の中心を流れる川に隔てられた「川南」地域から「川東」地域に嫁いできた萌は家事の失敗続きで同居する夫の家族に小言を言われながらも、夫の母・不二子の厳しくも優しい様子を尊敬して明るく頑張っていた。
しかし萌はあるとき自分の失敗が不二子による嫌がらせだったこと、不二子は「川東いちのおこんじょう(意地悪)」と呼ばれていること、
さらには川東には「嫁姑番付」が存在し、自分はその4位であることを知っていく。
姑との関係に悩みながらも、持ち前の明るさ・根性で川東の嫁たちをまとめ上げていく萌。
明かされていく嫁姑番付の謎。そして真に川東を支配している「ご新造様」の存在とは…。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初のうちは普通の嫁姑問題なレディコミ…という印象の作品なのですが、「嫁姑番付」なる謎の番付が出てきたあたりからこれはちょっとおかしいぞ?という感じになってきて、最終的には川東を圧政で支配する「ご新造様」VSクーデターを起こした川東の嫁や住民たちの物理的な対決…という、最初からは想像もできない流れに。
荒唐無稽な展開ゆえに嫁たちはどうなってしまうの!?と先が気になって読み進めてしまいます。
表面的には嫁たちの蜂起という様相を描きながら、まさに少年漫画のような友情・努力・勝利!のストーリーで新鮮な味わいのある作品です。
どんな人に読んでもらいたいですか? 漫画ジャンルのカテゴリに囚われない一風変わった作品を読んでみたい人、友情・努力・勝利!が好きな人、女同士の熱い友情が見たい人
読んだことによるエピソード 特になし。

覚悟のススメ 山口貴由 (著) 秋田書店

覚悟のススメ 山口貴由 (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 3年に及んだ地殻変動は多くの生命と秩序を破壊した! 絶望の底から希望を紡ぎ、新東京の民は強く生きようとする! だがその芽を摘み蹂躙する化物どもが跳梁跋扈! 窮地に立たされた人々の前に現れしは黒鉄のヒーロー!! 瞬着! 覚悟完了!! 人類の剣となれ葉隠覚悟!!
どんな話ですか? 山口貴由先生により、週刊少年チャンピオンで連載されていた少年漫画。

環境汚染や核戦争により汚染された21世紀初頭の日本が舞台。

過酷な環境でも逞しく生きていうこうとする人間達、それを喰らおうとする戦術鬼と呼ばれる謎の怪人達。

主人公の葉隠 覚悟は最強の戦闘技術である零式格闘術と、零という強化外骨格を用いて、戦術鬼達から学友達を守るために戦う。

ザックリまとめると、マッド・マックスや北斗の拳やFalloutの様なディストピアを舞台に、アイアンマンのスーツみたいなものを着た主人公が、北斗神拳の様な技で敵と戦っていくお話。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初こそぶっ飛んだ戦術鬼のデザインやグロテスクさにヒいてしまうが、その癖の強さが病みつきになる。

物語が進めば進むほど熱さと面白さが加速度的に増していくのでドンドン読み進めたくなる。

話数も本編は全100話、単行本にして全11巻、文庫版で全5巻とコンパクトに纏まっていて読みやすい。

ディストピアが舞台ではあるが、だからこそ生きていこうとする登場人物達の全員がエネルギーに満ちていて魅力がある。

そして何より

「怒りを胸に沈めてはならぬ 怒りは両足に込めて己を支える礎とせよ」

「正道を進む者が頭を下げることはその時点で、敗北を意味する!正道を進む者は、誇り高く顔を上げて闘わねばならぬ」

等の名言(迷言も)が随所にあふれているのが一番の魅力。

どんな人に読んでもらいたいですか? ひたすら加速度的に燃えていくので、キルラキル、機動武闘伝Gガンダム、トップをねらえ!等が好きな人にお勧めしたい。

作風こそ違うものの、主人公がひたすらに弱者の味方であろうとし続けるので、金色のガッシュのガッシュと清麿なんかが好きな人もハマるかもしれない。

読んだことによるエピソード 飽き性かつ忍耐の無い人間だったのですが、この漫画等の影響で愚直に努力していくことが出来る様になりました。

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

ホーリーランド 森恒二 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 学校にも家庭にも身の置き所がなく、自分の存在が確認できない高校生・神代ユウ。ボクシングのワン・ツーを覚えた彼は“ヤンキー狩り”をするハメになり、夜の街の戦いに巻き込まれていくが…!?

レビュー①

どんな話ですか? 引きこもりの高校生「神代ユウ」が、路上のカリスマと呼ばれるストリートファイトの達人「井沢マサキ」と出会い、あらゆる格闘技の猛者たちを倒していくアクション漫画です。

主人公の神代ユウは最初我流のボクシングをベースとして街の強敵たちと闘いを繰り広げますが、もう一人の主人公と呼べる井沢マサキに、路上で通じるオフェンスやディフェンスを教わり、圧倒的に強くなっていきます。

作者である森恒二さんが格闘技経験者であり、実際にストリートファイト経験者のため非常にリアリティのあるバトルシーンが秀逸な作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私はボクシングを通算6年以上経験しており、実際に若い頃ストリートファイトをしたことがあります。ですからこの作品は本当に「リアルな喧嘩」を上手く再現していると感じました。実際に格闘技経験者同士がノールールで戦った場合にどのようなリスクがあるのかがよく分かります。喧嘩を勧めているわけではなく、逆に格闘技をたしなんでいる人間が素人相手に手を出すとどうなるか、または異種格闘技のようなものをリング外で行うと悲惨な結末が待っているというのが理解できるはずです。若いうちは血気盛んで自分の力を試したいという人が多いですが、この漫画を読んで実際の喧嘩の危険さを知ってほしいと願います。

レビュー②

どんな話ですか? 学校ではいじめられ、家庭内では家族からの憐れみの目に苦しみ、どこにも居場所がないと絶望していた主人公が、喧嘩を通じて夜の街に居場所を見出し、さまざまな登場人物との喧嘩や友情を通して人間的に逞しく成長していく、といったお話です。もちろん主人公は最初から喧嘩が強かったわけではありません。不登校の生活の中、本で知った知識をもとにボクシングの練習を室内で始め、そこで知ったワン・ツーの素振りだけを毎日5000回などと続けていくうちに、いつしか喧嘩に必要な瞬発力や判断力を身に付けていき、そこから夜の街を舞台とした人間成長劇へと発展していきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 喧嘩の描写が単に暴力的であるような漫画とは違って、パンチひとつにしても力の込め方から拳の軌道など、かなりテクニカルで踏み込んだ内容の説明が読めることです。どんな分野でも素晴らしい技術にはそれを裏打ちする原理や鍛錬の仕方があるのだなあといったことが納得させられます。また、主人公の、がむしゃらな反復練習的努力だけでなく常に考え続け、技術を自分なりのものとして完成させようと真剣になるさまにも感動させられます。また、ひとりだけの力だけで強くなることは不可能であることを数々のストリートファイトで得た師や友人から学んでいく姿も非常に教訓的でした。

史記 横山光輝 (著) 小学館

史記 横山光輝 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 あ らすじ/幼少時から天才の誉れ高かった司馬遷。その才能は誰もが認めるものであっ たが、漢の官僚となってからは、長く不遇の時代が続いた。しかも彼の才覚がようや く認められつつあった頃、その身に悲劇が起こる。武帝の逆鱗に触れ、男根を切り取 られるという屈辱的な刑罰”宮刑”に処せられてしまったのだ。だが”過去の歴史を 後世に残さなければならない”という、尊敬する父の遺志を継ぐべく、司馬遷は発 奮。武帝も刑は与えたものの、彼の才能を高く評価していたので、司馬遷のために 「中書令」という新しい役職を作る。司馬遷は、宮廷の書を自由に見ることのできる この役職をフルに利用し、歴史書の執筆に取り組み、約10年の歳月ののち、全130巻 にも及ぶ歴史書を書き上げた。彼が命を懸けて記した一大歴史書『史記』は、こうし て完成したのである…(第1話)。●本巻の特徴/中国、前漢の歴史家・司馬遷は、 波瀾の半生を経たのち、父・司馬談の遺志を継いで『史記』を完成させた。壮大な物 語は、この第1巻から始まる。「司馬遷」、「名宰相・管仲」ほか、全5話を収録。 ●その他の登場人物/司馬談、武帝、李陵(第1話)、鮑叔、桓公(第2話)、献公 (第3話)、恵公[夷吾](第4話)、平王、孫武(第5話)●本巻に登場する故事 成語・諺・歴史用語など/封禅の儀式、陰暦、宮刑(第1話)、管鮑の交わり(第2 話)、覇者(第4話)、日暮れて遠し、屍に鞭打つ(第5話)
どんな話ですか? 古代中国前漢時代、司波遷が記した歴史書“史記”を元に故横山光輝先生が漫画化した作品です。

舞台は古代中国で、紀元前の戦国春秋時代から前漢過ぎぐらいまでの時代を描いています。

ストーリーを一本の線で繋いでいるのではなく、当時活躍した人を掘り下げて紹介するという形で描かれています。

例えばある章では孫臏が主人公となり、撤退時に竈の数を減らして敵将・龐涓を深入りさせて勝利したり。

ある章では呉越同舟の語源となった呉と越の戦いを描いたり。

今でも普通に使われる言葉の語源となった故事を紹介してくれたりしています。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 普段私達が日常的に使っている言葉の元となった故事を知ることが出来るのでオススメしたいです。

例えば”一攫千金”という言葉があり、これは今でも使われています。

最近出来た言葉のように思うでしょうが、実は今から2000年以上昔の故事が元になっているのです。

また麻雀では役満、つまり最高の役である”国士無双”。

こちらも古代中国がルーツとなっています。

漢の大元帥・韓信が国に二人といない人物だ!と評価された時に用いられた言葉なんですよね。

ではどうやってその評価を得たか?という事も史記を読めばわかります。

過去の偉人達の生き様を参考にして役立ててもらえればと思います。

どんな人に読んでもらいたいですか? 歴史漫画ですので、歴史に興味のある人にオススメしたいです。

特に三国志好きには強くオススメしたいですね。

というのも三国志の諸葛孔明は北伐で撤退戦を行う際、竈を増やしながら軍を退きました。

敵である司馬懿は竈の数が増えている=敵兵が増えていると考えました。

追撃は有利とはいえ、大軍相手ならこちらも相応の被害を被る・・と考えて司馬懿は追撃をやめたんですよね。

諸葛孔明は孫濱が龐涓に勝利した故事を応用し、不利な撤退戦を無傷で成し遂げました。

史記の内容を知っていると、諸葛孔明はこれを参考にしたのか!等がわかってより面白く感じられると思います。

ですので三国志好きには強くオススメしたいです。

読んだことによるエピソード 鶏鳴狗盗のエピソードが参考になりました。

一見どうでもよい能力に感じても、場を与えれば輝くと気づけました。

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

アマゾン商品紹介 受験勉強に追われる早坂ユカリは、単調な日々を送っていたが、服飾専門学校「矢澤芸術学院」に通うジョージの学園祭でファッションモデルを務めることになった。夢を追いかける仲間たちとの出会いは、やがて---。 ファッション誌「Zipper」で連載。

レビュー①

どんな話ですか? NANAなどを描いた矢沢あい先生『ご近所物語』の続編作品。

普通とはかけ離れたオシャレすぎる高校生たちが、将来や切ない恋愛に悩む物語です。

容姿端麗な主人公・早坂紫。

親の期待を背負いながらも、進学校での成績が振るわず、進路に悩む落ちこぼれ高校生。

そんな時、謎の高校生・ジョージにファッションショーのモデルをしてほしいとスカウトされます。

服飾学校に通う『ご近所物語』主人公の妹・美和子や、

容姿端麗すぎる謎の高校生・ジョージにより、紫の高校生活は一変!

恋愛模様や友情だけでなく、煌びやかなファッションショーなど見どころいっぱいの作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? なにより、お洒落な世界観!

連載誌がファッション誌だっただけに、とにかく華やか。

前作『ご近所物語』と同じ高校生でありながらも、少し大人な世界観。

煌びやかなファッションショーのシーンは、色あせることがありません。

彼らのブランド「Paradise Kiss」はラグジュアリーでありながらも、繊細なディティールが素晴らしい。

紫は基本的に進学校の制服姿ですが、「矢澤学園」に通うジョージ、実和子、嵐、イザベラなど、私服姿が個性豊か!

夢を追う高校生たちの物語としてはもちろん、ファッションを見ているだけでうっとり。

レビュー②

どんな話ですか? 端正なルックスにモデル体型と容姿に恵まれながらも、母親との関係性から自分に自信がない平凡な女子高生だった主人公・紫(ゆかり)は、ファッションの専門学校である矢澤芸術学院の「パラキス」メンバーと出会い、学園祭のショーのモデルにスカウトされる。受験勉強真っ最中の紫は「あんたたちの遊びに付き合っている暇はない!」と突っぱねるが、パラキスのメンバーたちが真剣に自分の夢と向き合っているということを知りモデルを引き受けることに。次第に”誰のためでもない、自分の人生を歩くって決めたんだから”と葛藤や周りとの衝突を繰り返しながら一人の自立した女性へと成長していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ファッション誌「Zipper」での連載開始から20年以上経った今でも、移り変わりの激しい”ファッション”がテーマの漫画でありながら全く”時代遅れ”を感じさせない作品。

自身が10代の頃にはキラキラしたファッションの世界への憧れや、自分の手で夢のように美しいドレスを作り上げるパラキスメンバーたちに、ただただ「夢」を見せてもらっていた。メインの登場人物たちよりも大人になって久しぶりに読んでみると、煌びやかな世界観だけでなくその表情やセリフの中に今だからわかる思春期特有の揺らめきや繊細さを感じ取ることができ、主人公の紫だけでなく、一人一人の心の動きがものすごく丁寧に描写されていることに気づいて感動した。

主人公の紫とジョージの恋の行方について、2人の選択に10代の頃はどこか腑に落ちないものがあったが、30代の今は「わかるよ」と共感してしまったところに時の流れを感じた。

また今作は、矢沢あい先生の「ご近所物語」のその後の世界と繋がっているためご近所ファンにとっても”あのキャラがこんな大人になったのか!”という懐かしさと発見がとても感慨深かった。

レビュー③

どんな話ですか? 進学校に通う平凡な女子高生、早坂紫が個性豊かな矢沢芸術学園の生徒達と出会い、彼らとの交流を通して自分自身が本当にしたいことは何なのかと疑問に思うようになっていきます。

彼女は親の期待や希望に合わせるようにいい子を演じて過ごしてきました。

学校も無理をして自分のレベルよりも高い学校へ通い、塾にも通いますが成績は良くなく親にもがっかりされます。

紫は自分の存在価値を見失ってしまいます。

そんな彼女にショーのモデルをして欲しいと頼む矢沢芸術学園の生徒の一人嵐。

彼の友人達の熱意も感じモデルをやってみようと決心します。

また、リーダー的存在の譲二は紫とは全く違い、自分の夢や考えを持っていて自信に満ち溢れています。

紫は彼の存在を否定しながらも自分とは全く違う性格の彼に惹かれていき、恋をします。

紫にとって彼女の周りで起きる全てのことが新鮮であり魅力的。

親の反対を押しのけて、自分の人生を歩くと決めたと誓い、葛藤しながらも一生懸命自分の人生と向き合い、成長していこうとするストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私を含め、10代の中高生は将来の進路や夢に行き詰まり、親の言われたとおりに行動し学校へ通う人は多いです。

私自身、自分で決めた進路に進みながらもこれでいいのか、もっと他にやりたいことはないのかと自問自答することが多かったです。

しかし、挑戦することでの失敗を恐れて安全な道を突き進んできました。

誰でもない自分自身の人生なのだから自分が一生懸命考え、行動して失敗もして成長することは自信へも繋がります。

あの頃は戸惑っていた私も今なら分かります。

矢沢あい先生の作品は中高生にとても人気です。

多感な10代の子供たちが学校や恋愛に悩むことが多いけれど、読みやすい漫画の中に参考になる言葉が多く出てきます。

少しでも多くの人の悩みが早く解決できればと思いオススメします。

双亡亭壊すべし 藤田和日郎 (著) 小学館

双亡亭壊すべし 藤田和日郎 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 震撼のスペクタクル・モダン・ホラー!!

大正時代より、東京・沼半井町に
傲然とそびえ立つ奇怪な屋敷、
名を「双亡亭」。
立ち入った先で闇と出会ってしまったら、
もはや己は己でなくなるだろう。
遺恨を辿る者達はその門戸へと
導かれ、集い、挑む。
おぞましき屋敷を破壊する為に…!!

どんな話ですか? 不気味な噂の絶えない屋敷、双亡亭はミサイルや空爆でも壊すことができない。その双亡亭を壊すために人々が団結して立ち向かう物語。双亡亭に父親を殺された少年、双亡亭を壊すと強く誓う少年、他にも双亡亭に強い因縁を持つ者たちが過去も未来も織り交ぜて終結する。主人公で売れない画家の凧葉務(たこはつとむ)は、近所の少年立木緑朗(たちきろくろう)が事件に巻き込まれたことをきっかけに、双亡亭討伐隊のチームの一人となり双亡亭に忍び込む。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 怪奇小説風のタッチで描かれるこの少年漫画には、少し古臭いと思ってしまうほど純粋で熱い教訓が秘められている。

昭和の名作ドラマのようで、他の漫画では味わえない感情が味わえる漫画。

全体が群像劇のようになっており次に何が出るか分からない。設定と展開が斬新。一つ一つの物語が濃厚であり、登場人物たちの思惑が絡み合っている。一人一人の登場人物が善悪どちらか一辺ではくくり切れない魅力がある。老人や嫌な奴にも出番と見せ場が用意されている。

どんな人に読んでもらいたいですか? 感情的な物語に触れたい方、いわゆるクサさに抵抗がない方。オカルト・怪奇系の物語が好きな方。能力者物の少年漫画が好きな方。イケメン・美少女でないキャラクターに力を入れた漫画が読みたい方。残酷さに抵抗のない方。
読んだことによるエピソード 読んでいる最中は続きが気になった

ドリフターズ 平野耕太 (著) 少年画報社

ドリフターズ 平野耕太 (著) 少年画報社

アマゾン商品紹介 A.D.1600天下分け目の関ヶ原・・・敵陣突破の撤退戦”島津の退き口””捨てがまり”で敵将の首を狙うは島津豊久!生死の狭間で開いた異世界への扉・・・

レビュー①

どんな話ですか? 主人公は関ヶ原の戦いで主君を逃がすために戦死したとされる島津豊久。瀕死の状態で歩いている島津は気づくとわけのわからない場所に飛ばされ、主人公の仲間になる織田信長など年号の違うものも同じ異世界へ飛ばされる。そこはエルフなどがいる異世界。島津、織田などは漂流者(ドリフターズ)と呼ばれ、その世界の黒の国王軍と戦うことになる。黒の国王軍にも島津同様異世界へ飛ばされたものもいて黒の国王軍にいる異世界から来た悪しきものを廃棄物(エンズ)と呼ぶ。本来は戦うことのなかった時代の違う者たちドリフターズ達とエンズ達の戦い。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 戦国武将やみんなが知っている歴史上の人物や有名な偉人などが出てきて、本来であれば出会うことのなかった人物たちの戦いや交流が見れるのでとても面白いと思います。バトルシーンは大迫力で、本来は戦うことはなかったためどちらが勝つのか想像するだけで楽しく、見ていて引き込まれてしまいます。バトルシーン以外でも見どころはたくさんあってそれぞれの特徴や性格、戦う際の作戦などもとてもよく考えられており、この漫画の面白さを際立たせてくれます。

レビュー②

どんな話ですか? 最近よく見るようになってきた異世界転生ものなのですが、このドリフターズでは関ヶ原の戦の最中に主人公である島津豊久がファンタジー世界に飛ばされるという物語から始まります。同様に異世界に飛ばされたのは世界でも有名な織田信長、那須与一、ハンニバル、菅野直、安倍晴明、土方歳三、ジャンヌダルク、ラスプーチン、明智光秀など濃いメンバーがそれぞれ漂流物と廃棄物サイドで戦争を行っていくアクション歴史ファンタジー漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者の平野耕太さんは前作ヘルシングでも迫力のある画風と派手なアクションを描いており、今作品のドリフターズでもその魅力的なキャラが派手なアクションと策略を巡らした戦いをしているので本当に読んでいてい楽しいんです。ファンタジー世界らしい設定も活かしながら、異世界から来た人物の知識を用いて斬新な策略を編み出すのは本当に驚きます。今作品では織田信長が悪魔らしい策略を巡らせて大活躍するのも凄く好きですし、主人公の島津豊久の刀を使ったアクションも迫力満点なのでおすすめです。

オンライン The Comic  雨蛙ミドリ (原作), キョカツカサ (作画)  小学館クリエイティブ

オンライン The Comic  雨蛙ミドリ (原作), キョカツカサ (作画)  小学館クリエイティブ

アマゾン商品紹介 どこにでもいるごく普通のOL・八城舞、22歳。ある日、彼女の家の郵便ポストに1台のゲーム機が届いた。本人の意志に関係なく強制的に参加させられたゲーム「ナイトメア」──、それは大切な人の命と自分自身の肉体をかけた命がけのゲームだった!!

ゲームを途中で放棄すれば大切な人が死ぬ。ゲーム内の戦いに負けると自分の肉体の一部(腕や足、声など)が奪われ機能しなくなってしまう。
心臓が奪われれば待っているのはもちろん、死だ。

いきなり自分が放り込まれた恐怖の世界に戸惑いながらも、舞は戦い続けるしかないと決意し、ゲームの中で次つぎと立ちはだかる敵に敢然と戦いを挑んでゆく。

原作小説『オンライン』は「モバゲー」「E★エブリスタ」で閲覧者総数4000万超を記録した人気携帯小説であり、ゲームの世界を舞台とした仮想世界バトル小説の先駆ともいえる作品。『サバンナゲーム』などその後の多くの携帯小説・スマホ小説に多大な影響を与え、いまだに多くの読者の支持を得ている。

今回、その人気小説をコミカライズしているのは圧倒的な画力と表現力で注目の俊英キョカツカサ。スマートフォン用コミックアプリ『少年エッジスタ』の連載では、公開以来、他の作品を圧倒して常に第1位の人気を保ち続けている。

ゲーム世界を生き抜かなければならない舞の恐怖、共に戦う仲間たちとの友情、舞に思いを寄せる男性の正体は……!?
謎が謎を呼ぶ展開はまるで先が読めず、読み始めたらもう止まらない!

原作小説『オンライン』は「モバゲー」「E★エブリスタ」で閲覧者総数4000万超を記録した人気作。
また同作は角川つばさ文庫より『オンライン! 』というタイトルで現在第4巻まで刊行中
(主人公の設定を社会人から高校生に変更し原作者がリライトした作品)。

レビュー

どんな話ですか? ある日突然送られてきたゲーム「ナイトメア」。ゲームが送られてきたプレイヤーは、必ずそのゲームをやらなければ死んでしまいます。また、プレイしたとしても、毎日ある特定のスコアに到達しなければペナルティとして身体の一部の機能を制限されます。身体の機能は右手や右足、左手左足、目、耳、鼻、心臓など多岐に渡り、そのペナルティをハンデとして背負いながらも決められたスコアをクリアしない場合、ゲームオーバーとなり、現実世界でもプレイヤーは死に至ります。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画の面白いところは、不気味なゲームのナイトメアを可愛いOLの主人公の舞が、所属する会社で立ち上げられたナイトメア対策組織のチームで一丸となり、協力してナイトメアをクリアしながら謎を解いていくことにあります。現実世界と仮想空間のナイトメアの世界が入り交じる様子が不気味で、死の恐怖に囚われながらも立ち向かっていくプレイヤー達の逞しさに読んでいて胸を突き動かされます。続きが気になり読み進めてしまうこと間違いなしの漫画です。

WORST 高橋ヒロシ (著) 秋田書店

WORST 高橋ヒロシ (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 悪名高き鈴蘭高校に入学した月島花を待ち受けていたのは、鈴蘭名物“一年戦争”だった!! 不良(ヤンキー)まんがの巨匠が描く新・最強伝説!!
どんな話ですか? 地域最大規模のワル【不良】が集まると言われる鈴蘭男子高校。カラスの学校と言われるその高校は毎年問題がある血気盛んな若者が集まるヤクザ養成学校でもある。未だかつてその高校をまとめた番長と言われる存在がいない中、月島花という田舎育ちの青年が色々なライバルをかき分けながら、鈴蘭のテッペン【番長】を目指す青春不良漫画。前作のクローズから続く話やキャラクター、お馴染みのライバル高校の鳳仙も登場しており、読み応えのある作品となっています
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私自身現在36歳ですが、自分の高校時代を思い返してもここまで熱くなれる事も、はたまたここまで激しい描写の様な事はとてもじゃないけどありませんでした。そして私の青春時代に思春期の男の子には有り余るパワーを発散させてくれる場所や機会は中々無かったです。しかし、 、この漫画は思春期のあのやり場のない思いや何とも言えない怒りを代弁してくれる作品となっています。悶々とした思い、パワーをこの漫画を通じて発散してほしいです!
どんな人に読んでもらいたいですか? 一番は今青春を謳歌している男子中学生、高校生。やり場のない怒りやパワーをこの漫画で発散してほしい。ただ同じ年代の女の子にも読んでほしいです。同年代の男の子がどういう物に憧れて、興味があるのかこの作品を通じて感じてほしい。
読んだことによるエピソード 特にないです

シグルイ 山口貴由 (著), 南條範夫 (著) 秋田書店

シグルイ 山口貴由 (著), 南條範夫 (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 江戸時代初頭、天下の法に反して駿河城内で挙行された真剣御前試合で対峙したのは、片腕の若武者と盲目の天才剣士だった!! 残酷無惨時代劇!!
どんな話ですか? 江戸時代の初頭、美しい駿河城内では真剣を用いた御前試合が行われました。その第一試合に登場したのは二人の剣士。しかし両名ともその体はとても死闘に耐えられるようには見えません。一方は左腕を失っており、一方は片足が不自由、更に盲目だったのです。隻腕の剣士に骨を断つことはできず、盲目の剣士には皮を切ることすらできない。そう評され危ぶまれた試合でした。しかし剣士にはお互いに斬らねばならない理由と強い思いがあります。それを形作った壮絶な過去が15巻に渡って明かされる作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 封建社会に囚われる登場人物たちの狂気に触れられます。どんなに努力しても覆すことのできない身分の差。突然訪れる死はあまりにあっけなく、恐怖は大きい。特に主人公である藤木源之助の宿敵、伊良子清玄の存在が強烈です。彼の母は貧民集落で性を売り、客をとっていました。しかし野心を持っていた伊良子はその出自を偽り、士となって天下すら夢見るのです。が、身分を、士を憎む相反した気持ちを持ちながら歪んだコンプレックスに翻弄される姿は、江戸の社会で唯一現代的な思考を持っているようにも見え、深い共感が生まれます。
どんな人に読んでもらいたいですか? 血にまみれた死闘が好きな方、封建社会や武士の制度に興味のある方には是非お勧めします。残酷方面を突き詰めた作風は血なまぐさくも美しいので、ただのグロテスクではないストーリー性の強い作品を読まれたい方は特に。
読んだことによるエピソード 特になし。