アシュラ ジョージ秋山 (著) ゴマブックス株式会社

アシュラ ジョージ秋山 (著) ゴマブックス株式会社

アマゾン商品紹介 今の時代からは想像もつかない“大飢饉”。舞台は中世、農村の時代。日照りが続き干上がった土地では、食べるものは何もなくなる。飢饉で追いつめられた人間のすることとは・・・!?不幸な生まれ方をしたアシュラは、その逞しい本能により壮絶な生き方を繰り広げる。人間性の本質と欲望をギリギリのところまで描いた“衝撃の問題作”!!ジョージ秋山の代表的傑作!

レビュー

どんな話ですか? 室町時代の京都。相次ぐ洪水や飢きんにより京の都は荒廃し人々は飢え苦しんでいた。こんな時代に生まれたアシュラは生まれてすぐに親に捨てられ人肉をも食らうケダモノとして生き抜いていく。ある時、地頭の息子を殺してしまったアシュラは追われる身となるが、美しい少女・若狭と出会いかくまわれる。若狭の優しさや愛に触れ、次第に人間性を備えていくアシュラだったが…。
飢餓に追いつめられた極限状態の人間の心理に迫る異色の作品。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 描写が過激すぎて社会問題化して連載中止となった『アシュラ』だが、それだけ作品の与えるインパクトは大きく一度読めば忘れられない作品となる。連載が中断されなければアシュラは最後は仏門に入り「命」と命名されていたという。
作者のジョージ秋山は息子に「命」と命名し、父の作品を読み込んだ息子は名前に込められた真意『命がけで生きろ』に気づく。
人の世の不条理への絶望を提示しながら「命がけで生きろ」と説いた稀有な才能に恵まれた作家にしか作れない作品。

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

女王の花 和泉かねよし (著) 小学館

アマゾン商品紹介 亜国(あこく)の姫でありながら冷遇されている亜姫(あき)。幼いながらも母の世話をしながら、明るく生きる亜姫はある日、金の髪と天の色の眼を持つ奴隷の少年・薄星(はくせい)と出会う。境遇の違いを超えて、強い絆で結ばれる二人だったが、その先に待っていたのは…!?

レビュー①

どんな話ですか? 大国の姫として生まれながらも、冷遇されながら育った少女・亜姫は、正妃である母を第二夫人の策略により失ってしまいます。

そんな彼女を支えるのは、奴隷として差別を受けながらも、まっすぐと生きる少年・薄星。

人質という形で国を出された二人は、身を寄せた国で互いに支え合いながら成長していきます。

しかし、ただひとつの願いを捨てられないために、望まない未来へとどんどん進んでいき、過酷な運命に翻弄されることに・・・。

それでも、何度も何度も傷つけられながらも亜姫と薄星は懸命に立ち向かっていく、感動超大作なお話です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく、圧巻。少女漫画といっていいのかと思うくらいに厚みがすごいと感じる歴史ロマン作品で、読了後はなぜもっと早く出会わなかったのかと惜しく思うくらいです。読み始めたら一気読みしてしまいます。

たくさんの大人の陰謀に巻き込まれ、命を狙われたり、戦いに身を投じたりと息もつけない苛烈な日々の中で、亜姫と薄星の関係が尊くて、愛おしくて堪りません。

古代中国を模した世界は、簡単に人が死に、独裁極まりなさがまかり通る、そんな中で。ただ単純に、大好きな人たちと穏やかに暮らしたいと願った少女の、国盗り合戦に参加せざる終えなかった境遇が苦しくて、辛くて、しんどさがハンパないですが。それ以上に、魅力的な人物たちに心を揺さぶられ、奮闘する少女を彼らと一緒に応援してしまいます。

決して、身近な世界でも題材でもないけれど、共感せずにはいられない場面がたくさんあり、学ばせてくれる作品です。

レビュー②

どんな話ですか? 亜国の姫として生まれた亜姫とその奴隷として拾われた薄星の物語です。

姫と奴隷、2人は決して結ばれることのない関係性でしたが、長い年月をかけてお互いが誰よりも大切な存在になっていきます。

亜姫は薄星のために、薄星は亜姫のために、それぞれが相手のために生きていました。

それでも2人に残された道は苦しくて切ないものでした。

共に大人に成長した2人を待つのは国をかけた戦争、別れだったのです。

立場を超えて愛を貫いた2人の純愛物語です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかく薄星がカッコいいのです!

ブレることなく亜姫が大好きで、立場を考えて行動したり、時に暴走したり…。

どんなに苦しくても亜姫を守り抜いた姿とラストの別れは涙なしには読めないです。

亜国は実際には存在しない国ですが、中国っぽい雰囲気を持っており、恋愛だけではなく、歴史ロマンのような壮大さも兼ね備えています。

登場人物もクセがあるキャラが多く、魅力的です。

この漫画は冒頭から結末が読めるようになっているのですが、そこまでの描き方・構成がとても素晴らしいので、是非最初から最後までどっぷり読んでみて欲しいです。

絶愛-1989- 尾崎南 (著) 集英社

絶愛-1989- 尾崎南 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【鋭い瞳に魅せられた究極の愛】南條晃司は、小5の時に出会った鋭い瞳の少女が忘れられないでいた。時が経ち、人気歌手となった晃司は、高熱のために路上で倒れていたところを、サッカー少年・泉拓人に拾われる。その拓人こそ、晃司が想っていたあの少女(実は男)だった! 衝撃の愛の物語が始まる! 【同時収録】Ballad―バラード―

レビュー

どんな話ですか? 人気歌手の南條晃司は、ある雨の日に酔って寝ているところを、高校生の泉拓人に拾われます。風邪で声が出なくなった晃司は、そのまま泉の家に居候することになります。

泉はサッカー一筋で、晃司のことは何も知りませんでした。

ある日。泉が強烈なシュートを決めた瞬間。晃司は気がついてしまったのです。泉は、自分がかつて心を寄せた初恋の相手だということに。

勘違いで女の子だと思っていた晃司は、泉が男だとわかり落胆します。ですが、なぜか泉から離れることができないのです。

駄目だとわかっていながら、激しく拓人に惹かれていく晃司。そして、晃司の気持ちを知って最初は拒絶していた泉ですが、次第に心を開いていきました。ですが、それは決して恋愛感情ではありませんでした。

ですが、自分に恋焦がれ苦しむ晃司の姿に、拓人は身を任せることを決めるのです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 人が人を愛するということはどういうことなのかを教えてくれる作品です。

晃司は、たった1度だけ見かけた、まるで野生動物のような眼差しをした少女に恋をしていました。

再会したときに、実は泉が男だとわかっても、晃司の気持ちは変わりませんでした。晃司にとって、泉が男でも女でも関係なかったのです。泉がいてくれるということが重要だったのです。

こんなに深い愛を表現した作品を、私は読んだことはありませんでした。男性同士の恋愛を描いた作品ですが、男女問わず知って欲しいと思いました。

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

デッドマン・ワンダーランド 片岡 人生 (著), 近藤 一馬 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 ある日突然、クラスメイト惨殺の容疑で死刑を宣告された五十嵐丸太。送られた先は日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」だった…。大ヒット、監獄サバイバルアクション!

レビュー

どんな話ですか? あらすじ:未曾有の災害「東京大災害」を受け、東京は水没し、多くの住人が都外へ疎開することとなった。

そんな中、長野県へと疎開した中学生・五十嵐丸太。

平凡で平和な学生日常を送る丸太の元に、ある日、謎の装甲を身に纏う「赤い男」が現れ、クラスメイトを残らず惨殺してしまう。

目の前で級友や親友を殺され失意に陥る丸太だが、事件唯一の生き残りであることから殺人の罪に問われ、完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されることとなる。

施設内で出会った不思議な少女・シロとの新たな関係性を築く中で、丸太は大きな陰謀に巻き込まれていく。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 作中世界観で登場する完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」の背景が非常に独創的で面白い。
ツッコミ所にもなりかねない点は否めないが、少年から青年まで様々な罪状で収監されており、登場人物のバックグラウンドにそれぞれの人生の苦悩が感じられ、鬱屈感を覚えるストーリーが好みの方には非常にオススメ。テーマである「冤罪」に沿うような形で描かれている、登場人物を襲う「理不尽」な状況は、同情を誘うものもあれば、非常にサイコで利己的な内容もあるが、丸太を含む他者との触れ合いや衝突の中で、心情や置かれた状況が移り変わる様子も作品の魅力。

登場人物が個性的で入り込みやすいのも魅力のひとつ。

結末に向かっていくにつれ、様々な謎が解明されていくのだが、新たに謎を生む展開も加速感があってアグレッシブな作品といえる。

メタな内容ではあるが、完結済の作品であり、全13巻と一気に読める部数なので、連載待ちに苦しむこともない。

 

学園アリス 樋口橘 (著) 白泉社

学園アリス 樋口橘 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 田舎町で育った蜜柑と蛍は大の親友。なのに蛍は突然都会の学校に転校してしまう…。蛍を追って“アリス学園”に辿り着いた蜜柑。そこは、特別な天才しか入れない超エリート校だった!? 不思議いっぱい☆schoolコメディ登場!

レビュー

どんな話ですか? 学園ものの漫画です。ただ、普通の学園ではなく、選ばれた人しか入れない学園で、入りたいと思って入れる学園ではありません。選ばれた人というのはタイトルの通りアリスという能力を持った人です。

この能力は突然現れることも、突然なくなることも、生まれ持っているものもあります。

外の世界とは違って天才たちが集まり学ぶアリス学園は、ただ学ぶ場ではなくアリスを持つ者たちの間で複雑な問題が起こっており、その問題に立ち向かっていくコメディです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 学園ものはあまり好きではなく、あらすじを読んでも面白そうとも思いませんでした。ただ読み始めると、止まりませんでした。読めば読むほどストーリーに引き込まれていきます。コメディということで面白可笑しい場面が多く出てきますが、時には感動したり、辛くなったり、ハラハラドキドキしました。ただの普通の女の子に見えた主人公が本当は…(ネタバレ)。学園ものだけど恋愛要素もあったり、ホラーだったり、万人受けすると思う漫画なのでおすすめしたいです。

愛と呪い ふみふみこ 新潮社

愛と呪い ふみふみこ 新潮社

アマゾン商品紹介 物心ついた頃には始まっていた父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。愛子は自分も、自分が生きるこの世界も、誰かに殺して欲しかった。阪神淡路大震災、オウム真理教、酒鬼薔薇事件……時代は終末の予感に満ちてもいた。「ここではないどこか」を想像できず、暴力的な生きにくさと一人で向き合うしかなかった地方の町で、少女はどう生き延びたのか。『ぼくらのへんたい』の著者が綴る、半自伝的90年代クロニクル。

 

どんな話ですか? 物心付いた頃から父親に性的虐待、母親には肉体的虐待を受け続けてきた中学生・愛子。新興宗教を信仰する一家の長女として生まれた彼女は、父親の虐待がもたらした認識の歪みのせいで学校でも孤立を余儀なくされる。やがて愛子は援助交際に走り、自分を汚す事で救いを求めるのだが、大人になった彼女を待っていたのはさらに過酷な魂の地獄だった。阪神大震災やオウム真理教、酒鬼薔薇事件が彩った平成を舞台に、出口のない思春期に心を殺されていく1人の少女の姿を生々しく描いた衝撃の自伝漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者の自伝的漫画ということもあって描写が非常にリアルで生々しいです。
阪神大震災やオウム真理教、酒鬼薔薇事件など、当時世間を騒がした時事問題や事件が背景に描かれているので、愛子と同じ平成前半に思春期を過ごした読者は痛みすら感じます。
また虐待・援助交際・ひきこもりなどの問題も扱っており、愛子と同じ体験を経た読者は、トラウマの核を容赦なく抉られるような共感を余儀なくされます。
1巻では漫画的なデフォルメタッチだったのが、愛子が成人する3巻においてはリアルめの描写となり、それが主人公の内面の変化に対応している見事さに唸らされます。
虐待の当事者である両親を一面的な悪者として断罪せず、父親の行為を傍観せざるえなかった母親の苦悩と贖罪にも切り込んでおり、単なる毒親ものにとどまならない、母娘関係の深みにも言及しています。
過ぎ去りし90年代へのレクイエムとして、愛子と同じ平坦な戦場を生き抜いた読者は無視できない作品です。

幸色のワンルーム はくり スクウェア・エニックス

幸色のワンルーム はくり スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 薄幸な少女は誘拐されて“幸せ”を初めて知る。

その日、少女は誘拐された。
しかし、それは少女にとって一縷の希望にかけた生活の始まりだった。
少女は誘拐犯に結婚を誓い、誘拐犯は少女にたくさんの“幸せ”を捧ぐ。
被害者と誘拐犯の関係なのに―――どうしてこんなに温かいの?
pixiv&Twitterの超話題作が待望の書籍化!!!
半分以上が本書限定の描き下ろしエピソードを収録!!!

 

レビュー

どんな話ですか? 親から虐待され学校ではいじめられ、一人ぼっちだった少女が誘拐犯と生活を共にすることで人間味を取り戻していく物語。誘拐は犯罪のはずなのに、誘拐犯である「お兄さん」の方が世界の誰よりも少女「幸」に優しく、幸自身もお兄さんと一緒に行動することを望んでいるという、複雑なストーリーです。なぜお兄さんは幸を誘拐したのか、お兄さんの素顔はどうなっているのか、誘拐犯とその被害者という2人はその後どのような運命をたどるのか、最後まで目が離せない話題作です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? あらすじを読み、幸とお兄さんのシリアスな設定に一気に引き込まれました。読んでいると「正義とは何か」を問いかけられているように感じます。自分自身、正解が何なのか、自分ならどうするか、といった答えが出せていません。難しいなあと頭を悩ませてしまう問題からも目を背けずに向き合うきっかけになる作品だと思うので、1人でも多くの人に知ってほしいと思いました。複雑なストーリー設定とは裏腹に絵がとてもきれいで見やすいです。そのギャップにも引き込まれてしまう秘密があるかもしれません。

隣のあたし 南波あつこ 講談社

隣のあたし 南波あつこ 講談社
アマゾン商品紹介 中3の仁菜が好きな人は、マンションの隣に住む1コ年上の京介。やさしくてカッコいい京ちゃんの彼女を夢みる仁菜は、ある日彼のキスシーンを目撃してしまい……!?せつない想いがあふれる青春ラブストーリー、第1巻。
レビュー
どんな話ですか? マンションのお隣に住む仁菜と京介。仁菜は京介のことが大好きですが、年上の京介が先に高校生になると、それまでと同じように家を行き来したり一緒に登校したりできなくなっていきます。どんどん大人になってしまう京介との距離を感じる仁菜。仁菜の思いは京介に伝わるのか?年上の幼馴染という完ぺきなまでの少女漫画の王道を行く作品です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 数々の名作を生み出す南波あつこ先生の作品。この作者の漫画はメディアミックスされ映画やドラマになることが多いので、原作を先に読んでおくと周りから一歩リードできるかもしれません。女の子がかわいい、男の子はかっこいい、そして上手くて綺麗という、絶対的な武器を持ち、少女漫画にはよくある設定を最後まで飽きさせることなく読者を楽しませてくれる点は流石の一言です。たった1歳しか変わらないのに中学生と高校生ではこんなにも住む世界が違うのか、と身に覚えがある方も多いと思います。昔を懐かしみながら読むもよし、登場人物たちと同世代を生きる読者は自分をキャラクターに投影してもよし、どの年代からも愛される作品だと思います。

新世紀エヴァンゲリオン 貞本 義行 KADOKAWA

新世紀エヴァンゲリオン 貞本 義行 KADOKAWA
アマゾン商品紹介 西暦2000年、南極に隕石が落下。かくして有史以来の大カタストロフィー「セカンド・インパクト」が起こった。それから15年、新たな危機が人類を襲う。「使徒」襲来である。使徒に対抗すべく、人類は汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」を開発。そして、パイロットに選ばれた「3人の少年少女」たちの戦いが、今、始まる――。
レビュー
どんな話ですか? アニメ版エヴァではない。これは貞本エヴァだ。
西暦2015年。幼い頃から離れて暮らしていた父からの手紙を受け取り、第3新東京市にやってきた14歳の少年、碇シンジ。彼が辿り着いた街は、今まさに『使徒』と呼ばれる巨大な化け物からの攻撃を受けていた。シンジは父の所属する特務機関NERVへと招かれ、巨大な人型の兵器『エヴァンゲリオン』に搭乗し使徒と戦うように指示される。
アニメ版・新劇場版とは違う解釈によって進んでいくストーリー。全く違う終着点。貞本エヴァを読まなきゃ「エヴァを知ってる」なんて言えない。
なぜその漫画をオススメしたいですか? みんなが知っているエヴァとは少しづつ違う『貞本エヴァ』をぜひもっと多くの人に読んでもらいたい。シンジくんもレイもアスカも、描いてる人が違うから少しづつ性格も違う。その少しづつのズレが物語を別の結末に導いていく。なのに別の作品にはならないってすごくないですか?みなさんご存知やや重たい物語ながらも、しっかり読めるのはさっぱりした上に正確な作画の成せる技。アニメ版エヴァしか・新劇場版エヴァしか知らないという人にはもう是非読んでほしい。いや読んでくださいお願いします。

残酷な神が支配する 萩尾望都 小学館

残酷な神が支配する 萩尾望都 小学館
アマゾン商品紹介 友達に恵まれ、ボランティアと勉強に励む幸せな生活を送っていたジェルミの日常は、ある男との出会いで一変する。母・サンドラの婚約者で大金持ちの英国紳士・グレッグ。ジェルミの苦痛に満ちた地獄の日々が始まった
レビュー
どんな話ですか? 友達に恵まれ、ボランティアと勉強に励む幸せな生活をボストンで送っていた少年・ジェルミ。シングルマザーの母親・サンドラが、英国紳士のグレッグと出会い再婚することに。2人の再婚を喜ぶジェルミだったが、グレッグから性虐待を受けてしまう。1度の過ちを盾にグレッグから脅迫されたジェルミは、その後も幾度となくグレッグから虐待され続けてしまう。母親への愛とグレッグへの憎しみのはざまで、心身が徐々に壊れていくジェルミは、ついにグレッグの殺人を計画してしまう。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 性虐待や親子関係のひずみを描いている作品なので、かなりずっしりと重い読後感ですが、人間心理の微妙な動きやサスペンスが好きな人には是非読んでほしい作品です。ジェルミとサンドラのいびつな親子関係、グレッグからの歪んだ愛情など、人間関係って健全なものだけではないことに気付かされます。