高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

高台家の人々 森本梢子 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 妄想が趣味の地味系女子・平野木絵はニューヨーク支社からやって来た超イケメン社員・高台光正に突然食事に誘われ、驚く。 実は光正には、ある特殊な能力が! それは光正の妹と弟にも── ヒットメーカー森本梢子が放つ不可思議ラブ・コメディ!

レビュー

どんな話ですか? 地味といえるくらいにおとなしいアラサーOL・木絵は、NY支社から転勤してきたイケメン社員・光正に何故か気に入られて付き合うことになってしまいます。どうして、年上で、社内で目だったところもない自分を好きになってくれたのか。全く自信のない木絵にとっては、不安がいっぱい。

しかし、木絵の趣味は、妄想。逞し過ぎるくらいに、奇想天外な妄想で、今まで嫌なこと、不安なことをやり過ごし、地味ながらも前向きに明るく過ごしてきたので。モテモテな光正とのことも乗り越えて、なんとか恋人らしくなり幸せ絶頂までたどり着いたそんな時。

まさかの、光正からの重大発表――自分はテレパスなのだとの告白が!

日々奇抜な妄想を展開していた木絵にとって、頭の中身は絶対に見られたくないもの。なのに、大好きな恋人が、自分の、あんなことやこんなことの妄想を覗いていたなんて・・・!!

さすがの木絵も頭が真っ白になり、光正との関係を考えるのですがーー意外にあっさりと答えが出ます。

その答えに、光正は――

妄想炸裂な木絵と、テレパス光正のラブコメ漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 人の心が読めるテレパス能力ゆえに、他者と一線を引いて無難に過ごすことに努めている、爽やかな外見とはちがい擦れている王子様・光正にとって、他人の心の中など見たくはないものでしかないのですが、木絵だけは特別で。

そんな木絵の頭の中で展開する奇抜な妄想に虜になってしまうのは、読者も同じです。

炸裂する木絵のショートコントのようなのりの妄想に、面白くて笑い転げてしまうと同時に、心底ホッコリします。

この漫画を読んでいると、他人を変えるのは難しいけれど、自分自身ならば少しは変えられるのかもしれないと前向きに思わせてくれます。人間、とらえ方ひとつ、考え方ひとつで、楽にも苦にもなるのだなぁと。

ぜひともたくさんの人に読んでもらいたい、ラブコメの枠を超えた、深くて優しい作品です。

 

花さか天使テンテンくん 小栗かずまた (著) 集英社

花さか天使テンテンくん 小栗かずまた (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【ひらけ! キミの才能!】何をやっても才能なしの少年・桜くんの前に、天使のテンテンくんが現れた。テンテンくんは人間が神様から授かる才能の種「サイダネ」を与え、桜くんがもらうはずだった才能を探すために天の国から来たのだが…。やることなすこと失敗ばかり! 果たして本当の才能は見つかるのか!? 才能発掘ギャグマンガ、第1巻!

レビュー

どんな話ですか? 何の才能もない小学生の桜ヒデユキと、天使のテンテンが主なキャラクターの、児童向けギャグ漫画です。人間は現世に生を受ける時に、天界において“サイダネ”と呼ばれる各種の才能の種を一粒ずつ手渡される仕組みになっていましたが、実はいたずら天使のテンテンくんが口からはね飛ばした梅干のタネが、ヒデユキに渡されるはずのサイダネと入れ替わってしまったのです。ヒデユキの本当の才能を見つけるため、神様はテンテンくんを地上へと送りました。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 天使のテンテンくんと桜ヒデユキの絡みがとても笑えるのでこの漫画をオススメしたいです。登場キャラクターもたくさんいて楽しいです。桜ヒデユキがピンチの時、テンテンくんがヒデユキの才能を一時的に開花させ、そのピンチを乗り越えていくというストーリーにとても勇気付けられます。

 

リアル 井上雄彦 (著) 集英社

リアル 井上雄彦 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 バスケを辞めてから何もかも上手くいかなくなった男・野宮朋美。街でナンパした山下夏美をバイクに乗せ事故り、ケガを負わせてしまう。高校も辞めた野宮は、ある日、古ぼけた体育館で車いすの男・戸川清春と出会い1on1のバスケ勝負を挑む。体育館でのバスケ勝負から繋がった野宮と戸川。ひょんなことから西高バスケ部キャプテン高橋と賭けバスケ対決をすることに。結果、賭けに勝ち西高体育館の鍵をゲットする。その高橋がある日、トラックに轢かれてしまい…。 【デジタル版では紙版未収録のカラーイラストを特別収録】

レビュー

どんな話ですか? 車椅子バスケが題材の漫画です。3人の主人公が軸となりストーリーが展開していくのですが、病気や障害を持った人達、障害を負わせてしまった人、仲間や家族との在り方などテーマとしてはかなり重い内容です。しかし障害を持っている、持っていないに関係なくその人がその人自身として生きることに悩み苦しみもがきながら進んでいく。決して全てがハッピーエンドで終わっていくような夢物語ではなく、現実と日々向き合っていくという内容になっています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 生きるという難しくなかなか答えの出ない事柄がテーマの漫画ですが、それぞれのキャラクターがどのように思い行動し葛藤しているのか。それを目で追うだけでも価値があります。名言集なのかと思うくらい心に響く言葉がたくさんあり、読むと前をむいていかなくちゃ!と思わせてもらえます。また、作者の遊び心で他の作品を思いださせるような言い回しが出てきたりするので井上先生の他の作品は読んだことがある方は絶対に楽しめると思います。もちもん暗い内容も多いですが、要所要所にクスっと笑えるような話も多く読めば読むほどハマっていってしまいます。

冒険王ビィト 三条陸 (著), 稲田浩司 (著) 集英社

冒険王ビィト 三条陸 (著), 稲田浩司 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 暗黒の世紀。それは、魔物を操る強大な魔人が、人々を苦しめる時代。その魔人を退治する職業“ヴァンデルバスター”に憧れる少年・ビィトは、ついにバスターになる烙印を…。冒険王伝説の扉が今、開かれる!!

レビュー

どんな話ですか? 人間世界に突如現れた魔人(ヴァンデル)と戦いを繰り広げるお話です。ヴァンデルは人間を苦しめることを業としており、より多くの人間を苦しめたヴァンデル程高位の位を与えられるのです。人はヴァンデルに苦しめられる日々のことを暗黒の世紀と呼んでいました。主人公の少年ビィトは暗黒の世紀を終わらせるために強大な力を持つヴァンデル達を一人残らず倒し、平和の世界を取り戻すためにヴァンデルを倒すことを業とするヴァンデルバスターになりました。ビィト達とヴァンデル達の殺し合いを描いた冒険譚です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 少年の頃の熱い気持ちを思い出させてくれるからです。強大な力を持つヴァンデル達に怯まずに立ち向かっていくビィト達の姿に勇気をもらえます。また、敵であるヴァンデルたちも個性豊かな性格をしていて憎めない存在の敵が多いことが面白いからです。

吼えろペン 島本和彦 (著) 小学館

吼えろペン 島本和彦 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 東京近郊のレンタルビデオ・CD店の2階にある、(株)炎プロダクション。そこでは一人の熱血マンガ家が、日夜命がけで原稿と格闘していた。その男の名は、炎尾燃。彼はこれまで、締切りに間に合わないという弱音を吐いたことは一度もなかった。たとえ締切りにあと1日しかなく、24ページの原稿が真っ白のまま残っていたとしてもだ。だが、今回ばかりはさすがの燃も難しいかもしれないと思い始めた。お盆前の厳しい進行スケジュールに、いよいよ精神的についていけなくなってしまったのだ。そこで燃は、以前講師をしたことがある代々木アートデザイナー養成学院のコミック科に、アシスタントの助っ人を頼む。2時間後。燃に負けず劣らずの熱血ぶりを見せる学生・前杉英雄が、代々木から郊外の炎プロまで、自転車をかっ飛ばして、フラフラになりながらやって来るが…!?
『燃えよペン』でおなじみの、嵐を呼ぶマンガ家・炎尾燃が帰ってきた!燃とアシスタントの仲間たちが巻き起こす、大熱血、なのに爆笑の怪作。たかがマンガと侮るなかれ。彼らにとってのマンガは、自分の命の全てをかけたものなのだ。絵から、セリフからほとばしる魂の叫びを聞け!彼らのメッセージを受け止めろ!!なお各回のタイトルは、かの熱血刑事ドラマ『太陽にほえろ!』の第1話から第4話のサブタイトルのもじりになっている。そんな細かいところまで熱いのだ!!

レビュー

どんな話ですか? 漫画家が主人公の熱血ものというか、

漫画家や出版業界の裏話やどうしようもないエピソードを、

熱血ギャグ風に仕上げている作品。

強烈な名(迷)セリフがあまりにも多い。

「とにかく話を合わせて連載を始めてしまえばこっちのもの!」など。

続編に「新・吼えろペン」もある。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 完結している、

絵柄が人を選ぶが内容は比較的万人受けする、

という人に勧める際の個人的に気にする要素がクリアされている。

内容面ではとにかく色んなセリフが印象に残っており、

「印象に残った漫画」と言われたときにとっさに出てきたのがこれだった。

謎の勢いで全てが押し進められていくのでストレスがたまらず、

読んだ後何かをやり遂げたかのような謎の達成感を得られる。

 

湾岸MIDNIGHT 楠みちはる (著) 講談社

湾岸MIDNIGHT 楠みちはる (著) 講談社

アマゾン商品紹介 解体所でスクラップ寸前の「フェアレディS30Z」――。アキオが出会ったバキバキチューンのこの魔物は、かつて3人ものオーナーを飲み込んできたという伝説を持つ、その名も“悪魔のZ”だった――。“Z”の魔性に導かれていくアキオは、超速のポルシェ「ブラックバード」を駆る“湾岸の帝王”と対決することに。そして……新たなる伝説(レジェンド)へ……。熱き想いが、路面を焦がして疾走する。鉄の四輪に魅入(みい)られた、男たちの闘い。それは……、湾岸ストーリー!

レビュー

どんな話ですか? 主人公の高校生、朝倉アキオが解体屋で「悪魔のZ」と呼ばれる「S30 フェアレディZ」を手に入れたことによって様々なライバルたちと「公道バトル」を行うカーレース漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画はとにかく内容が濃い事と、キャラクター達のセリフが印象深いことが特徴です。

おそらくクルマ好きではない人がこの漫画を読むと退屈なだけとも思ってしまうほど、クルマのメカニズムの部分の描写に力を入れています。
車名を型式で呼ぶことはもちろん、エンジン型式、タービン型式、馬力、トルク、ボディ剛性強化の際のスポットの打ち方ひとつまで、とにかく細かい点まで描写しています。
クルマに興味がある方ならば専門書の様な噛んでも噛んでも味が出るような漫画だと思います。
一度読みだすと食いついて離れないような魅力があります。

もう一つ、キャラクターたちが吐くセリフがなんとも貫禄があるというか、哀愁深いというかそんな気分にさせてくれます。
基本的にこういったセリフを言うのは主人公、朝倉アキオを取り囲むチューナーの大人たちです。
そういった「人生の酸いも甘いも噛み分けた」風な大人たちがクルマのチューニングに対して、走ることに対して、果てまでは人生論までを印象的な言葉で語ってくれます。
こちら側としては主人公の朝倉アキオになったような気分でご指導ご鞭撻のほどを受けたような気持になります。

この2つの要素が魅力的であり、オススメできる点です。

 

君に届け 椎名軽穂 (著) 集英社

君に届け 椎名軽穂 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】陰気な見た目のせいで怖がられたり謝られたりしちゃう爽子。爽子に分けへだてなく接してくれる風早に憧れている。風早の言葉をきっかけに変わっていけるみたい…。夏休み前、爽子は肝試しでお化け役をやることに!?

レビュー①

どんな話ですか? 北幌高校に入学した黒沼爽子は性格は良いが、見た目が暗く、長い黒髪のせいで周囲からは「貞子」と呼ばれて恐れられ、クラスに全く馴染めないでいました。しかし、自身とは対照的な、爽やかで、学年で男女問わず人気者で、噂を全く気にしないクラスメイトの風早翔太と親しくなった事をきっかけに、友情・恋愛・進路などを通して爽子は成長していく物語です。そんな爽子を中心とした登場人物それぞれの高校生活3年間の青春模様が描かれています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? クラスに馴染めずにいた貞子が成長していく姿や、爽やかでかっこいい風早くんにキュンキュンするからです。

レビュー②

どんな話ですか? 高校1年生の女の子が、目付きが悪いという容姿から、同級生に怖がられたり、避けられたりするけれども、メゲずに努力し、自分が自分でいられる場所を見つけ出していくというお話から、高校3年間の愛と友情の物語。

一人の男の子が彼女に勇気を与えてくれました。彼のお陰で、喜びや悲しみを一緒に出来る友人を見つけ出すことができました。

どんな時も彼が、彼女のそばにいて、支えてくれるところが、胸キュンです。

青春の高校3年間を描いた作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 後から考えると、人生で一番輝いている時期高校3年間。友情や愛情を育てながら、将来の夢を探し、夢に向かって努力していく描写が、とても心に染み込んでいきます。何度読んでも、泣けて、胸がキュンキュンするので、オススメです。

 

ガラスの仮面 美内すずえ (著) プロダクションベルスタジオ

ガラスの仮面 美内すずえ (著) プロダクションベルスタジオ

 

アマゾン商品紹介 演劇界に小さな巨人誕生!演劇への熱く激しい想いをもつ北島マヤ。
その小さな小舟が、演劇界幻の名作「紅天女」というゴールに向かい、今荒波の大海に漕ぎ出す。そこでマヤを待ち受ける数々の怪物たち。はたしてマヤはどう戦っていくのだろうか?

レビュー

どんな話ですか? ドジでみそっかすで何のとりえもないマヤは、病弱な母親と中華料理屋に住み込んで働く中学生。

ですが、一度見た芝居の台詞や役者の動作を完璧に覚え、演じさせれば役を深く理解し表現する事が出来るという非凡な能力を見出され、伝説の女優月影千草の弟子になります。そして平凡な自分でも夢中になり、成長出来る事を実感、何より芝居の面白さにのめり込み、芝居を重ねる度に急成長していくマヤ。

父は映画監督、母は大女優という演劇界のサラブレット、姫川亜弓とライバル関係になり、伝説の演劇「紅天女」の主演を競う程にまで成長していきます。果たして紅天女を演じるのはどちらになるのか?

なぜその漫画をオススメしたいですか? 少女漫画のジャンルですが、内容は昔のスポーツ漫画そのものです。

困難に対し、自らの気付きや周囲の助言、そして目標達成に向けてひたすら稽古や訓練を行い

どんどん芝居を成功させていくマヤの姿は、「努力により強敵を倒し、どんどん強くなっていく主人公」そのもので

芝居の話であるにも関わらず爽快感すら感じさせてくれます。

ライバルの亜弓との関係性やサラブレット故の苦悩、大都芸能の速水真澄との絡み

貧乏なマヤをいつも助けてくれる謎の紫のバラの人等

続きが気になったりやきもきするような人間ドラマも魅力です。

 

ご近所物語 矢沢あい (著) 集英社

ご近所物語 矢沢あい (著) 集英社

アマゾン商品紹介 実果子はヤザガクに通う高校生で、ツトムという幼なじみがいる。バディ子と付き合い始めたツトムだが、勇介が実果子を狙おうとしたことで自分の本当の気持ちに気づくのだった。 スーパーハッピー・ラブパワー第一弾!

レビュー①

どんな話ですか? 主人公のミカコが幼馴染のツトムと一緒に服飾系の高校に通い、服飾の勉強を頑張りながらも学校生活や恋愛を楽しむストーリー。主人公が留学や友情、恋愛などで悩みながらも成長していく姿が描かれている。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 矢沢あい先生の漫画は日常生活の中での感情の揺れが丁寧に描かれているので共感できるし、絵がファッショナブルで見ていて楽しいから。

レビュー②

どんな話ですか? 1995年から矢沢あい先生が雑誌「りぼん」に連載していた漫画です。

主人公実果子は矢澤芸術学園(通称ヤザガク)に通い、日々ァッションの勉強に励んでいる高校1年生です。いつか自分のブランドを持ちたいという夢を持っています。

幼馴染で隣の家に住むツトム(同じ高校)。幼馴染の実果子にはその魅力がわかりませんでしたが、ルックスの良さと気さくなキャラクターからモテモテに。ストーリーが進むにつれ、だんだんお互いを意識するようになっていく恋愛模様も見所の一つです。個性豊なヤザガクの友人達との交流も楽しめる、笑いあり涙ありの青春バラエティー漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 若い実果子や友人達が挫折や失敗をしながらも前に進み、自分の道を見つけていく姿を見て欲しいからです。

小学生の時に読んでいましたが、大人になって読み直すと、実果子のように夢に向かって頑張り続ける事は簡単なことではないと気がつきました。自分の考え方が、変わるような感銘を受けた漫画です。実果子とツトムの恋愛模様も見ていてもどかしかったり、ほっこり温かい気持ちになったりするので、キュンキュンしたい人にもオススメです。

レビュー③

どんな話ですか? 服飾デザイン科に通う実果子を主人公に同じマンションに住む同級生の幼馴染のツトムや専門学校の個性豊かな仲間の物語です。夢を追いかける仲間と共に本気で製作したものを売るフリーマーケットを始めたり、実果子の家族やツトムとの恋愛、同級生の恋など盛りだくさんに話が展開されていきます。それぞれの登場人物たちが抱える悩みや葛藤なども描かれていて現実味のある漫画です。また、服飾学校が舞台のため、可愛いファッションが沢山出てきて、見ているだけでも楽しいです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 素直になれない実果子や、実果子に想いをはせるツトム、実らない恋でも好きな人の幸せを願ったり、不器用だけれど本音をいつもぶつける真っ直ぐさなど漫画と思えないくらい感情が丁寧に描かれていて共感できるところが沢山あるからです。嫉妬や妬みなど醜いところも描かれていて、そこも現実味があります。また、ファッションが本当にかわいくて、20年前に発売された漫画とは思えないくらい魅力が詰まっています。読み応えもあり、何度読んでも、大人になった今読んでも心に刺さるフレーズが沢山あります。私のバイブル本といってもいいくらいの漫画だからです。

 

おおきく振りかぶって ひぐちアサ (著) 講談社

おおきく振りかぶって ひぐちアサ (著) 講談社

アマゾン商品紹介 県外の高校に進学した卑屈で弱気なピッチャー・三橋廉(みはし・れん)。見学するだけと訪れたものの強引に入部させられたのは、全員1年生(くせ者揃い)に女監督(コワイ)という創設まもない野球部だった! オレらのエースは暗くて卑屈。勝つために、弱気なエースのために。行け、オレら! 読むとためになり、しかも血沸き肉躍り涙する。絶対に面白い本格高校野球漫画!

レビュー

どんな話ですか? 臆病でおどおどした主人公の三橋が高校に入学し野球部の仲間と甲子園を目指して奮闘するスポーツ漫画です。三橋がこのような性格になったのは中学時代の部活で部員に無視され続けていたからです。それは、三橋が学園の理事長の孫息子であったため、贔屓でエースになったと部員が思っているからです。それでも三橋はマウンドを譲りませんでした。それほどピッチャーが好きだったのです。仲間に無視され続けてまでマウンドに立ち続けた三橋は壮絶ないじめを受けていました。これが三橋のトラウマになりおどおどとした性格を形成してしまいました。そんな三橋が逃げるようにし他県の高校に進学しました。一度はあきらめた野球でしたが、仲間と監督に恵まれ野球部に入部することを決意。しかし臆病な性格が災いしチームに馴染めない三橋を本物のエースにするために監督が下した決断は、中学生時代のチームメイトが多く在籍する三星学園との練習試合でした。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ベースになるのはもちろん野球なのですが、注目してほしいのが、主人公三橋が、チームメイト特にバッテリーを組む阿部との絆を築いていく様です。そこには高校生ならではのリアルがあります。最初はすれ違いが多くコミュニケーションもまともに取れませんでしたが、同じ時を過ごすうちにお互いを信頼することで本物のバッテリーに成長していくのです。この漫画はただ練習して上手になって試合に勝つ、だけでなく、人と人との繋がりの大切さ、温かさを教えてくれます。心が温かくなる漫画です。なお、野球漫画としてももちろん面白いです。試合の描写も投げた打ったの応酬だけでなく選手一人ひとりの心理描写が丁寧に描かれていてとても面白いです。