血の轍 押見修造 (著) 小学館

血の轍 押見修造 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!

母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!

読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

レビュー

どんな話ですか? 簡単に言えばマザコン漫画ですが、明るいマザコン漫画ではなく、どちらかというとダークなマザコン漫画です。

美しい母親の静子は息子の静一を溺愛していますが、明らかに歪んだ愛情で溺愛しており、それが原因で母親は息子の友人を崖から突き落としてしまい大きな事件に発展していきます。

更に静一に彼女ができそうなると母親が妨害をするシーンも多く内容はどちらかというと気持ち悪いですが、続きが気になり不思議な魅力に嵌っていく漫画だと思います。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初はどこにでもいるような平凡な家庭の話ですが、読んでいくうちにジワジワとこの親子の危険な部分が出てきて特に静子の「これは本当に危険な母親なんだな」という部分を見れます。

過激なホラー漫画とは違い独特の迫力もあるので、自分としては是非おススメしたいです。

 

プリンセスお母さん 並庭 マチコ (著) KADOKAWA

プリンセスお母さん 並庭 マチコ (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 「こんなお母さんいてほしい」との声続々!
娘が語る、ちょっと(?)不思議な母と家族の
爆笑実録ギャグコメディ!

レビュー

どんな話ですか? 著者である漫画家さんの家庭の様子を描いた漫画になります。ストーリー漫画ではなく日々の様子を漫画にしているんですが、その様子が普通ではないのです。主人公は漫画家さんの母親になります。このお母さんがとてもいい意味で変わっていて数々の奇行を見せるんです。たとえば一緒に寛いでいる時になんの脈絡もなく「植物人間状態になったら延命してほしい?」などと質問してきたりします。そんな風に変わりすぎているお母さんの挙動を楽しむ漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画を読んでいるととても楽しい気持ちになるからおススメしたいですね。最近はコロナやそれでなくてもストレスフルな毎日を送っている人も多いと思います。私もそうでした。しかしこの漫画を読めばそんな重苦しい空気もどっかに吹き飛んでしまいます。これは本当にそう思いました。気分があっという間に明るくなり人生を肯定的にとらえられるようになりました。主人公であるお母さんはどんなに変わっている自分であれ受け入れて愛しているのです。その姿が胸を打つんだと思います。元気になれるんでぜひともおすすめしたい漫画ですね。

ベビーシッター・ギン! 大和和紀 (著) 講談社

ベビーシッター・ギン! 大和和紀 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 子育てで悩んでいるのは、あなただけじゃない! 世界でいちばんかわいい怪物・コドモの育て方に悩んだら、ギンさんに連絡しよう。ほら、きっと心が軽くなる──。オムツを換えても、おっぱいをあげても赤ちゃんは泣きやまず、パパは育児に無関心、家は散らかり放題。育児に疲れきったママのもとに、メリー・ポピンズのような格好のゴツくて怪しげな人物が現れて……?

 

どんな話ですか? 男性が女装してベビーシッターをする話です。

そのギンさんは、自分が幼い頃出会ったベビーシッターさんに救われたと思い、会いに行くのですが、病気で既に他界していました。でも、その人の妹という人に会って話を聞いたら、女性ではなく男性だということが判明しました。そこで、自分も出来ると思い、親の制止を振り切ってベビーシッターになりました。

ベビーシッターを頼むくらいですから、夫婦関係が上手くいってなかったり、子供に対する親の接し方に悩んでいたりを解消します。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 世間には、奥さんが一人で子供の面倒見て辛くなっている人や、育児について相談できる人が居なかったり、何も考えずにただマンガを楽しむにもとてもうってつけだからです。

このマンガは、今育児を頑張っているお母さんにぜひ読んでもらいたい。なぜなら、あなたはとても頑張っているってことに気づいて欲しいからです。

このマンガは、いろんな家族や親子が出てきます。もしかしたら、今悩んでいる人元気がない人は読むことによって、元気や勇気が湧いてくると思うからです。

二月の勝者 ―絶対合格の教室 高瀬志帆 (著) 小学館

二月の勝者 ―絶対合格の教室 高瀬志帆 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは
生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、
もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を
圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

レビュー

どんな話ですか? 中学受験専門の塾講師とその生徒や家族の受験漫画。大手名門塾の有名講師が、中堅塾に転職してくるところから話が始まる。塾に通う生徒たち、それぞれの生活背景や、中学受験に対する考え方、家族の関わり方などを数回に渡って展開されていくサクセスストーリー。中学受験の道のりや、塾講師の考え方や教え方なども毎回丁寧に描かれている。伏線も張られており、パターン化しそうな展開からも話が深みを増す部分もあり、読み応えがあります。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画では中学受験を通して、勉強に対する気持ち、親との関わりが描かれていますが、漫画の目的が中学受験でなくても、親子関係、勉強する意味、勉強方法などが細かく書かれております。毎回、テーマとなる子供のタイプが違うので、この子はうちの子とよく似ている回があれば、とても参考になります。声の掛け方や、親子の関わり方、また塾の利用方法など。我が子たちは高校受験ですが、中学受験がどのようなものかわかったことで、受験に対する考え方が深まりました。

の、ような。 麻生海 (著) 芳文社

の、ような。 麻生海 (著) 芳文社

 

アマゾン商品紹介 それは人生の劇的変化…。一人暮らしの希夏帆の前に恋人・愁人が連れてきた二人の少年。二人は愁人の親戚で両親を失ったばかりの兄弟だという。希夏帆の家で生真面目な中学2年生の冬真、天真爛漫な5歳の春陽、そして愁人の4人は同居生活をすることに。戸惑う日々の中、彼らの新たな関係が始まる――。

 

どんな話ですか? 一人暮らしの希夏帆の前に恋人・愁人が二人の少年を連れてきます。彼らは愁人の親戚で両親を失ったばかりの兄弟です。

希夏帆の家で生真面目な中学2年生の冬真、天真爛漫な5歳の春陽、そして愁人の4人は同居生活をすることになります。

彼らの新たな生活が始まり、戸惑いながらもお互いの距離を縮めていく生活は家族のカタチをつくっていきます。

日々の家事は勿論、クリスマスや年末年始、幼稚園でのミニ事件をはじめとして、優しさや温かさを感じる物語です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? クリスマスのプレゼントや幼稚園のイベントなど、親がしてくれた様々なことを思い出し、感謝の気持ちが湧き上がるため。

育児の場面でぶつかる様々な困難にも、手探りながらも向き合おうとしていく登場人物に心を打たれ、自分自身も頑張ろうと思う。

特に、希夏帆は不器用ながらも頭の回転が早く、理不尽なことには理路整然と意見を述べ、他人の子どもに対しても真っ当な意見を伝えます。現実世界では中々難しいことではありますが、勇気をもらえます。

ニコイチ 金田一蓮十郎 (著) スクウェア・エニックス

ニコイチ 金田一蓮十郎 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 須田真琴はごく普通のサラリーマン。ところが息子・崇の前では女装して優しいママを演じていた。青春を女装と育児に捧げた男のワケあり二重生活コメディー!

レビュー

どんな話ですか? 主人公は須田真琴という男性。妻と死別して、妻の遺した血のつながらない息子のために女装をして母親のふりをしながら暮らしており、女性の服装で家を出て、出勤途中で男の姿に戻って会社で仕事をして過ごすという毎日を送っていた。ある日、通勤途中でいつも見かけていた可愛い女性が痴漢にあっているところを女性の姿で助けたことから知り合いになり、そのまま女性同士の友達に発展していくが、彼女のことが男性として好きなのでどうすれば…という状況で進んでいくストーリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作者はハレのちグゥでも有名な金田一蓮十郎さんで、この方が描くキャラクターがどれも本当に魅力的です。

まず女の子が可愛い。ヒロイン役で出てくる菜摘さんは顔が可愛くて巨乳で下品ではないいやらしさがあって、女性から見ても本当にかわいいです。あとは子供が可愛い。主人公の息子の崇くんは素直ですれていなくて、性格もやさしくて良い子です。そんな菜摘さんと崇くんと過ごす真琴さんも、ちょっと頼りない感じが魅力的です。そして何より話が面白いです。主人公サイドの話もあれば、崇くんを取り巻く子供の世界の話もあり、どのストーリーもちゃんと後につながっていてどんどん読めます。

「子供を殺してください」という親たち 押川剛, 鈴木マサカズ (著) 新潮社

「子供を殺してください」という親たち 押川剛, 鈴木マサカズ (著) 新潮社

アマゾン商品紹介 家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!! 様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!

レビュー

どんな話ですか? 実在する精神障害者輸送サービス事務所がモデルとなっている漫画で、引きこもりの人や精神疾患を持つ人を無理矢理ではなくしっかりと説得して医療につなげるという話です。

引きこもり本人とその家族が世間体などを気にするあまり、周囲に相談せずに問題を先送りしていたら、家族では手が付けられないほど悪化してしまったので事務所に依頼するところから話がスタートします。

アルコール依存症の人、エリート教育で心を病んでしまった人、お金でなんでも解決しようとしたがる家族、成人した子供を手放したい考えの親など様々な人が登場します。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 「精神障害者」や「引きこもり」という特殊な人間を描いているのではなくて、精神障害があっても一人の人間として、細かい心理描写があるのでただ単に「精神障害者や引きこもりは怖い」という内容で終わらせてしまっているのではなくて、誰でも些細なきっかけで精神障害者や引きこもりになることはあるのだと知ることができます。

実話に基づいたフィクションなので全ての描写にリアリティがあります。

放置して悪化してしまった精神障害者の入院の難しさ、自身や家族が心に異変を感じても世間体などを気にするあまり最初に精神医療に繋がることへの難しさは特に丁寧に描かれています。

LOVE SO LIFE こうち楓 (著) 白泉社

LOVE SO LIFE こうち楓 (著) 白泉社

アマゾン商品紹介 身寄りのない中村詩春(16歳)の、将来の夢は保育士さん! 夢を叶えるため保育園でアルバイト三昧だが、訳あって双子のベビーシッターをすることに。バイト先は爽やかが売りのTVアナウンサー・松永政ニの家だが…!?

レビュー

どんな話ですか? 身寄りのない主人公の女子高生は、施設で暮らしながら将来の夢である保育士になるために、保育所でアルバイト中。アルバイト先で出会った男性保護者に、双子のベビーシッターとして雇われます。双子の保護者は爽やかなイケメン人気アナウンサーで、姿をくらました兄に代わり一人で育児をしていました。外ではキリッとしていても、家では双子に手を焼きヨロヨロになる毎日。そんな彼をベビーシッターとして支える中で、お互いに意識はするのに年齢のこともあり、素直になれない二人。長い時間をかけて信頼と愛を育んでいきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 愛のあふれる内容で、心があたたまるからです。血のつながりがなくても、こんなに人に愛情を注げるのだなと感動します。叔父から甥姪への愛、男性から女性への愛、双子からベビーシッターへの信頼、女子高生の友情と、とにかく人を大切にする登場人物たちにほっこりした気持ちになります。人とのつながりって大切だな、素敵だなと感じました。人間関係が希薄な現代だからこそ、この物語の愛情で心を温めてほしいです。双子の日常も可愛らしくてたまりません。

っポイ! やまざき 貴子 (著) 白泉社

っポイ! やまざき 貴子 (著) 白泉社

どんな話ですか? 主人公は中学3年生の天野 平(あまの たいら)。小さくて可愛らしく女の子っぽい見た目だけど、中身はまっすぐで正義感の強い男の子。多感で複雑なお年頃の平(愛称:へー)の周りは常にトラブルでいっぱい。恋にバスケに友情に受験に…親友の日下 万里(くさか ばんり)とともに、体当たりで挑んでいく学園ドタバタストーリー。エピソード毎にスポットが当たるキャラクターが次々と変わりますが、どれも個性的で魅力的。コミカルな漫画かと思いきや、ぐっとシリアスな話があったりと、メリハリが効いていて引きこまれます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私がこのコミックに出会ったとき、まさに主人公たちと同じ年頃でした。この時期、友人とうまく行かなかったり、勉強がつらかったり、なんとなくもやもやしたり…思春期特有の葛藤がありました。そのなんとも言葉にし難い部分を上手く表現してくれている漫画だと思います。私も当時はこの漫画に共感したり、救われたりした部分もありました。そして、大事なことを考えさせられるエピソードも多いので、大人になってからも読み返したいと思える漫画です。あと、巻数が進むにつれて絵がどんどん洗練されて美しくなっていくのも良いです。

ちいさいひと 青葉児童相談所物語 夾竹桃ジン, 水野光博, 小宮純一 (著) 小学館

ちいさいひと 青葉児童相談所物語 夾竹桃ジン, 水野光博, 小宮純一 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 増え続ける児童虐待。すべての子どもたちの幸せのため、駆け出し児童福祉司の相川健太は今日も奮闘する! サンデーでのシリーズ連載開始以来、大きな反響を呼んだ真剣ドラマシリーズが、ついに単行本化!! その命を救うため、その笑顔を取り戻すため、日々戦う大人たちがここにいる!

レビュー

どんな話ですか? これは児童保護施設の話です。育児放棄や虐待など、社会問題の一つとなっていますが、さまざまなケースに応じて保護士や福祉士がアドバイスしたり実際に子どもを保護する様子が描かれています。

「こども」ではなく、なぜ「ちいさいひと」と呼ぶのか、その理由も出てきます。身の回りから聞こえる泣き声や、怪我のあと、それらは本当にしつけや偶然なのか?

ためらわず、相談してもいいのではないか?

また、子育てに悩んだらアドバイスもくれる場所でもあるそうです。

保護する人、うまく育てられない親の気持ち、被害を受けた児童の感情…色々と考えられる漫画です。

そんなことを考える漫画です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 世の中には色々な境遇の人がいます。

私の友人は最近、結婚しました。

彼女が結婚した最大の理由は「同情」だったそうです。

彼女の旦那さんには娘がいました。

2人の娘の母親はネグレクトでした。

年齢のわりに幼い下の娘と、未だおねしょをしてしまう高校生のお姉さん。

部屋もゴミ屋敷のように汚かく、家事も育児も放棄して飲み歩いていた母親は、子どもに全く興味がなかったそうです。

たしかにそれは凄まじい光景だったと思います。

でも、おそらく、その母親にもなんらかの原因があったと思います。

虐待してしまった親の気持ちを知ることもできるのが、この漫画のオススメポイントです。