下弦の月 矢沢あい (著) 集英社

下弦の月 矢沢あい (著) 集英社

アマゾン商品紹介 美月は、ギターでせつない旋律を奏でるアダムと運命的な出会いをする。居心地の悪い家を飛び出し、アダムと暮らし始めた美月だが…。ミステリアス・ラヴァーソウル。
どんな話ですか? 下弦の月の夜二人の人間が交通事故に遭う。

女子高生の美月。

不仲な家族と、彼氏が親友と浮気したことを知り、居場所を失っていた。

そんな中街を彷徨っていると路上で歌うアダムと出会う。

アダムの寂しさに触れ、ある洋館で同棲するようになった美月。

美月はアダムの元恋人の存在を知りつつも、彼について行くと決心。しかし待ち合わせ場所の前の交差点でトラックに引かれてしまう。

小学生の白石蛍。

飼い猫のルルを探すうちに車にはねられる。昏睡した蛍の夢の中で美月と出会う。昏睡から目覚め退院した蛍は、ピアノの音に引き寄せられ、ある廃墟に侵入する。そこには夢で出会った美月がいた。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 下弦の月はりぼんで連載していました。小学生の時読みましたが当時は理解不能でした。今までの矢沢あい作品にはないミステリアスなシリアスな描写は、今読むと新鮮で面白く、物語も深みがあります。

美月やアダムだけではなく、登場人物の複雑な気持ちが入り混じっている漫画です。子どもの頃に読んで理解できなかった登場人物の気持ちは、今大人になってそれなりに経験してきたのでよく分かります。大人に読んでもらいたい、哀しく切ないストーリーです。

どんな人に読んでもらいたいですか? ミステリアスな漫画が好きな方。

悲しい恋愛要素があったりもしますが、一つ一つ記憶の謎を解いて行くシーンが一番印象的であるので、読者も考えながら読む事ができます。伏線は回収されながらストーリーは進みますが、最後まで曖昧さを残していて、読者も自分なりの解釈をしながら読む事ができます。

読んだことによるエピソード 特にありません。

よつばと! あずま きよひこ (著) KADOKAWA

よつばと! あずま きよひこ (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 夏休みの前日、とある町に強烈に元気な女の子「よつば」と、「とーちゃん」親子が引っ越してきた。遠い海の向こうの島から来た不思議な女の子。 「よつば」(6歳)に振り回される周りの人達の日常を描いたハートフル? コメディー。

レビュー①

どんな話ですか? とある町に一組の親子が引っ越してくる。まだ幼い「よつば」は見るもの全てを不思議がり、自由奔放な言動と持ち前の明るさで、お隣に住む三姉妹やその友達、ご近所さんと仲良くなっていく。大きな事件は起こらないが、元気いっぱいなよつばと、そんな彼女を見守り、伸び伸びと育てる「とうちゃん」やその仲間たち、よつばを暖かく見守るご近所さんとの何気ない毎日がとても心を暖めてくれる作品です。

また「とうちゃん」とその友人である「ジャンボ」や後輩「ヤンダ」とのかけあいも、男子特有のような大人気ないやり取りが多くて、くすっと笑える作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 最近の漫画作品は、残酷な描写が多かったり、ショッキングな展開になる物がけっこう多いと感じていました。

もちろんそんな作品もはらはらドキドキさせてくれて、読んでて楽しい物ですが、ここ最近の世の中はコロナが蔓延し、普通の、何気ないご近所づきあいや友達付き合い、離れて暮らす家族同士の交流がとても難しくなってきてますよね。気づかないうちに少しづつそんなピリピリした空気に疲れてる方は多いと思います。そんな人には、「よつばと!」に流れるおおらかな空気を感じながら、何気なく友人と遊んだり、ほのぼのできた以前の日常を思い出して和んで欲しいと思ったので、この作品をおすすめします!

レビュー②

どんな話ですか? 主人公の女の子・よつばをめぐるほのぼのとした小さな大冒険系日常生活のお話です。日常生活の1場面に焦点をあて、生活の中で幼児が考え行動することを、大人の視点を交えて独特なテンポでストーリーが進んでいきます。日常生活を舞台に話が進んでいくのでとりたてて大きなストーリーはないのですが、主人公よつばの成長や自分が幼少期に体験した懐かしい思い出を感じることができ、おもわず「あるある!」と頷いてクスッと笑える漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 成長して大人になるにつれて忘れかけていた懐かしい感覚を思い出させてくれるからです。例えば、親から離れて迷子になりそうな不安な気持ち・初めてホットケーキを一人で焼いて上手にひっくり返せたときの達成感・牧場で思いっきり遊んでいるときの解放感・自分のエネルギーがゼロになるまで遊び疲れて帰りの電車で寝ている時の充足感など、幼少期に体験したことを思い出します。また、主人公の親や周りの大人の対応が素晴らしく、育児って・幼児の相手ってこんなに楽しいんだなと思わせてくれます。

レビュー③

どんな話ですか? 元気な5歳の女の子よつばちゃんと、とーちゃんの日常の物語です。隣には綾瀬家がすんでおり、よつばちゃんは3人のお姉ちゃんたちと仲良しです。

また、そのお姉ちゃんたちの友達、とーちゃんの友達、ばーちゃんやとーちゃんの妹、お店の店員さんとも心温まるエピソードがたくさん描かれています。

時には大笑い、時にはほろほろっと泣ける、よつばちゃんの子どもならではのジェットコースターのような感情が体験できるマンガです。

よつばちゃんの日常生活に密着です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? この漫画の特徴は、とにかく日常の描写が細かくとても丁寧に描かれています。

故に少し読むだけですぐにこの物語の中に入ることが出来ます。

中でもよつばちゃんの、この年齢の子特有の視点であったり行動であったり考え方が、そのままとても素直に描かれていて可愛らしいです。

周りの大人はどうしてもこのよつばちゃんに振り回されることになるのですが、例えばコップに並々ついだ牛乳をこぼしたとしても、誰も叱りません。頻繁にお隣に遊びに行ってもそこの家族は誰も迷惑に思っていません。

子ども故の行動を皆が深く理解し、温かく見守っている、そんな感じのマンガです。

子どもの行動は時には大人である我々をイライラさせるものですが、こちらの視点を少し変えるだけで、とても温かい日常になるのだとこの漫画は教えてくれているような気がします。

またその穏やかな日常へのヒントがたくさん詰まった作品だと思います。

子どもとの繋がりだけでなく、人と人との繋がり、そしてそこで生まれるエピソードを是非読んで感じてもらいたいと思います。

レビュー④

どんな話ですか? 4歳の女の子「よつば」とそのパパとの日常のお話。よつばは天真爛漫な女の子だけど、実はお父さんとは血がつながっていない。田舎から都会の一軒家に引っ越したところから物語は始まる。おとなりの小学生、高校生、大学生の3姉妹と引っ越した直後にすぐ仲良しになる。パパは自宅で翻訳の仕事をしているので、すぐ隣の家に遊びに行くが、3姉妹が不在の時は、3姉妹のママと遊んでもらう。4歳の純真なよつばの毎日の新しい発見と好奇心にあふれる日常の物語です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 4歳のよつばが、色々なことに興味を持ち、日々勉強をしていく様子が楽しい。もう忘れている子供のころの新しい発見や好奇心が新鮮で面白い。発想も奇想天外だが、日々新しい視点でものごとをみることに気づかされる。感動することも大人の何倍も感動していて、日常の些細なことに感動できるところがかわいい。近くの普通の公園のドングリや神社のセミも大発見で、近所の散歩も大冒険になっている。特に大きな事件が起きるわけでもないが、ほっこりするハートフルな漫画です。

レビュー⑤

どんな話ですか? 元気いっぱいの女の子よつばととーちゃんが引っ越してきた!

初めてのことや楽しいことに感動する純粋でかわいいけどちょっと変わった女の子。隣に住んでいる綾瀬家とも仲良くなり周りを巻き込んだどたばたの日常を繰り広げる。

動物園に行って象の大きさに驚いたり、ドングリを拾ってとーちゃんとお揃いのネックレスを作ったり楽しい毎日。

時々ペンキで落書きしっちゃたり嘘をついたのをごまかしっちゃたりして怒られることもあるけれど周りの温かい人たちに見守られ元気に今日も遊びに行きます!

なぜその漫画をオススメしたいですか? とにかくよつばちゃんが微笑ましくて可愛らしい。

新しいものをみたときの目をキラキラさせた表情や、クマのぬいぐるみ(ジュラルミン)を買ってもらってうれしそうな表情が読者にも伝染します。また怒られた時の子供らしいごまかしや、悲しい時に大声で泣く姿は昔を思い出しなんとなく苦くも微笑ましい記憶を蘇らせてくれることも。

周りにいる人々も魅力的で温かい人達で溢れており、よつばちゃんとのやりとりもとてもコミカルでクスッと笑える部分も沢山あるのでほっこりしたいときにぴったりです。

何度読み返しても癒される名作だと思います。

日常 あらゐ けいいち (著) KADOKAWA

日常 あらゐ けいいち (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 妄想がふくらみがちな夢見る女子高生・ゆっこの回りにはロボやらヤギやら謎なものがいっぱい。今日も微妙にシュールな日常が始まります。
どんな話ですか? 京都アニメーションによりアニメ化もされたあらゐけいいち氏による、月刊少年エースで連載されたギャグ漫画です。
うすた京介氏が連載した伝説のギャグ漫画、セクシーコマンドー外伝すごいよ!マサルさん を始めとする、いわゆる「シュールギャグ」に分類されます。
高校に通う3人の女子と1ロボを主にその友達や先生などを巻き込んだシュールなギャグを展開していきます。
漫画の一コマの「ぬかしおる」を始め、ネット上に有名画像としていくつかのコマが残っているので、話をしらなくても漫画の一コマで知っている人も多いでしょう。
なぜその漫画をオススメしたいですか? なんといってもs「シュールなギャグ」です。

アニメ化もさることながら、漫画においても4コマで完結する話と通常の漫画方式で完結するパターンがあり、1話完結型の読みやすい作品になっています。

3人と一人のロボの女子高生達は全員とてもBL好き婦女子、バカ、寡黙だが口を開けばボケる、ゼンマイが背中についたロボの4人でそれが元になって話が展開されていきます。

普通にキャラクターは可愛い見た目をしていてキャラクターだけみれば日常系漫画なのですが、その内容はぶっ飛んでいてギャグ漫画好きには是非おススメです。

どんな人に読んでもらいたいですか? うすた京介、増田こうすけを始めとした、シュールギャグと呼ばれる不条理なギャグが展開するギャグ漫画好きには是非おススメしたいです。

なぜこの場面でそのセリフを言うんだ?なんでこの場面でそのキャラクターが出てくる?といった意味がわからないけど面白いでも、思い出すと笑えてしまうと言った方に是非おススメします

読んだことによるエピソード セリフが一切登場しない回が存在するのですが、絵柄とリアクションのみで笑える漫画を始めて見て驚愕しました。

ぼくは麻理のなか 押見修造 (著) 双葉社

ぼくは麻理のなか 押見修造 (著) 双葉社

アマゾン商品紹介 友達が一人もいない大学生の≪ぼく≫の唯一の楽しみは、コンビニで見かけた名も知らぬ女子高生を定期的に尾行すること。
いつものようにその娘を尾行していたら突然記憶が飛び、≪ぼく≫はその娘のベッドで寝ていて、≪ぼく≫はその娘になっていた。
その娘は≪麻理≫という名だった――。『惡の華』『漂流ネットカフェ』で話題の押見修造最新作。「漫画アクション」にて連載中。
どんな話ですか? 新海誠監督の「君の名は」が大ヒットしましたが、この作品も同じく男女入れ替わりを題材として取り扱った作品です。学校にも行かず、バイトもせず、ただ家に引きこもってゲームばかりしていた大学生の小森功は、深夜に訪れたコンビニで毎日出会う美しい女子高生と出会うのが唯一の心の救いでした。しかしある日、コンビニでいつもどおり女子高生に見とれていた功は急に意識を失います。気がついたとき彼は、鏡に写った自分がその女子高生になっていることに気が付きます。彼はクラスメイトで同じくまりを信奉していた柿口依とともに、もとに戻る方法を画策し始めます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 「君の名は」は男女入れ替わりものとして、とても爽やかな青春ラブストーリーとしてまとまっていましたが、この作品は「惡の華」で有名な押見修造さんによるもので、とても現実的な一癖も二癖もある展開になっています。一コマ一コマが写真ででもあるかのような超絶的な画力もさることながら、人物たちの心理描写が非常に秀逸。人間の汚い部分に真っ向から向き合った物語の展開が、ただのラブストーリーでは面白くない人もきっと満足できると思います。物語を読み進めていくことで、実はただの入れ替わりものではない、人間の心理の深い部分を主題とした作品であることも明かされていきます。
どんな人に読んでもらいたいですか? 表面的な恋愛や正義や夢などの、子供向けの作品では満足できない方におすすめです。より現実的で人間の根本を見据えた、純文学作品のような深い人間ドラマが味わえます。また、作者本人が言っている通り、随所にかなり過激な変態的描写もあるので、そちらの方に興味がある人も読んでみると面白いと思います。
読んだことによるエピソード 押見修造と言う漫画家の才能を初めて実感した作品です。この作品で彼のファンとなり、現在出版されている作品にはすべて目を通しました。

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

Paradise Kiss 矢沢あい (著) 祥伝社

アマゾン商品紹介 受験勉強に追われる早坂ユカリは、単調な日々を送っていたが、服飾専門学校「矢澤芸術学院」に通うジョージの学園祭でファッションモデルを務めることになった。夢を追いかける仲間たちとの出会いは、やがて---。 ファッション誌「Zipper」で連載。

レビュー①

どんな話ですか? NANAなどを描いた矢沢あい先生『ご近所物語』の続編作品。

普通とはかけ離れたオシャレすぎる高校生たちが、将来や切ない恋愛に悩む物語です。

容姿端麗な主人公・早坂紫。

親の期待を背負いながらも、進学校での成績が振るわず、進路に悩む落ちこぼれ高校生。

そんな時、謎の高校生・ジョージにファッションショーのモデルをしてほしいとスカウトされます。

服飾学校に通う『ご近所物語』主人公の妹・美和子や、

容姿端麗すぎる謎の高校生・ジョージにより、紫の高校生活は一変!

恋愛模様や友情だけでなく、煌びやかなファッションショーなど見どころいっぱいの作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? なにより、お洒落な世界観!

連載誌がファッション誌だっただけに、とにかく華やか。

前作『ご近所物語』と同じ高校生でありながらも、少し大人な世界観。

煌びやかなファッションショーのシーンは、色あせることがありません。

彼らのブランド「Paradise Kiss」はラグジュアリーでありながらも、繊細なディティールが素晴らしい。

紫は基本的に進学校の制服姿ですが、「矢澤学園」に通うジョージ、実和子、嵐、イザベラなど、私服姿が個性豊か!

夢を追う高校生たちの物語としてはもちろん、ファッションを見ているだけでうっとり。

レビュー②

どんな話ですか? 端正なルックスにモデル体型と容姿に恵まれながらも、母親との関係性から自分に自信がない平凡な女子高生だった主人公・紫(ゆかり)は、ファッションの専門学校である矢澤芸術学院の「パラキス」メンバーと出会い、学園祭のショーのモデルにスカウトされる。受験勉強真っ最中の紫は「あんたたちの遊びに付き合っている暇はない!」と突っぱねるが、パラキスのメンバーたちが真剣に自分の夢と向き合っているということを知りモデルを引き受けることに。次第に”誰のためでもない、自分の人生を歩くって決めたんだから”と葛藤や周りとの衝突を繰り返しながら一人の自立した女性へと成長していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ファッション誌「Zipper」での連載開始から20年以上経った今でも、移り変わりの激しい”ファッション”がテーマの漫画でありながら全く”時代遅れ”を感じさせない作品。

自身が10代の頃にはキラキラしたファッションの世界への憧れや、自分の手で夢のように美しいドレスを作り上げるパラキスメンバーたちに、ただただ「夢」を見せてもらっていた。メインの登場人物たちよりも大人になって久しぶりに読んでみると、煌びやかな世界観だけでなくその表情やセリフの中に今だからわかる思春期特有の揺らめきや繊細さを感じ取ることができ、主人公の紫だけでなく、一人一人の心の動きがものすごく丁寧に描写されていることに気づいて感動した。

主人公の紫とジョージの恋の行方について、2人の選択に10代の頃はどこか腑に落ちないものがあったが、30代の今は「わかるよ」と共感してしまったところに時の流れを感じた。

また今作は、矢沢あい先生の「ご近所物語」のその後の世界と繋がっているためご近所ファンにとっても”あのキャラがこんな大人になったのか!”という懐かしさと発見がとても感慨深かった。

レビュー③

どんな話ですか? 進学校に通う平凡な女子高生、早坂紫が個性豊かな矢沢芸術学園の生徒達と出会い、彼らとの交流を通して自分自身が本当にしたいことは何なのかと疑問に思うようになっていきます。

彼女は親の期待や希望に合わせるようにいい子を演じて過ごしてきました。

学校も無理をして自分のレベルよりも高い学校へ通い、塾にも通いますが成績は良くなく親にもがっかりされます。

紫は自分の存在価値を見失ってしまいます。

そんな彼女にショーのモデルをして欲しいと頼む矢沢芸術学園の生徒の一人嵐。

彼の友人達の熱意も感じモデルをやってみようと決心します。

また、リーダー的存在の譲二は紫とは全く違い、自分の夢や考えを持っていて自信に満ち溢れています。

紫は彼の存在を否定しながらも自分とは全く違う性格の彼に惹かれていき、恋をします。

紫にとって彼女の周りで起きる全てのことが新鮮であり魅力的。

親の反対を押しのけて、自分の人生を歩くと決めたと誓い、葛藤しながらも一生懸命自分の人生と向き合い、成長していこうとするストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 私を含め、10代の中高生は将来の進路や夢に行き詰まり、親の言われたとおりに行動し学校へ通う人は多いです。

私自身、自分で決めた進路に進みながらもこれでいいのか、もっと他にやりたいことはないのかと自問自答することが多かったです。

しかし、挑戦することでの失敗を恐れて安全な道を突き進んできました。

誰でもない自分自身の人生なのだから自分が一生懸命考え、行動して失敗もして成長することは自信へも繋がります。

あの頃は戸惑っていた私も今なら分かります。

矢沢あい先生の作品は中高生にとても人気です。

多感な10代の子供たちが学校や恋愛に悩むことが多いけれど、読みやすい漫画の中に参考になる言葉が多く出てきます。

少しでも多くの人の悩みが早く解決できればと思いオススメします。

國崎出雲の事情 ひらかわあや (著) 小学館

國崎出雲の事情 ひらかわあや (著) 小学館

アマゾン商品紹介 歌舞伎一家の出身・國崎出雲は絶世の美貌から、男たちに狙われる事あまた。ある日、母が長旅に出て、出雲は離れていた父をやむなく頼る…が、男の中の男を目指す出雲を待っていたのは歌舞伎役者、しかも女の中の女“女形”としての困惑の日々!女形少年歌舞伎奮闘記!!!
どんな話ですか? 主人公の国崎出雲は、男でありながらも容姿がずば抜けて可愛い15歳の高校生。実家は何代も続く歌舞伎の家柄で、幼い頃から女形をやっていたのだが、女形の意味を知ってしまったことで歌舞伎が嫌になってしまい、「男の中の男」を目指すようになった。

自分を溺愛していた父親と離れて、母親と暮らしていた出雲だったが、母親が友人と長期の旅行に出てしまったことで、実家に帰らざるを得ないことに。

8年ぶりに実家に帰った出雲を待ち受けていたのは、女形として舞台に上がる日々!絶世の美女ならぬ、男の娘が歌舞伎を通じて成長していく物語。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 出雲の絵が可愛いこと、敷居が高そうで難しいと思っていた歌舞伎がわかりやすく描かれていたから。出雲自身の成長だけでなく、関わってくるすべての人が出雲の影響を受けて成長していく様子が良かった。

出雲が望む理想像(男の中の男)と真逆な方向にいってしまっているように見えて、持ち前の正義感から男としての一面もきちんと垣間見えている。

他の登場人物たちとの掛け合いや絆の深さが、回を増すごとに深まっているのも魅力的。

どんな人に読んでもらいたいですか? 歌舞伎が好きな人には砕けた内容に見えるかもしれないけど、こんな結末の歌舞伎も良いなと思ってもらえたら嬉しい。

歌舞伎に興味がない人でも、出雲や登場人物たちの成長をみて感じるものがあるのではないか。歌舞伎をわかりやすく読める漫画なので、気楽に読んでほしい。

読んだことによるエピソード 演じる側だけでなく、観客や歌舞伎に携わるスタッフなどの相手の立場に立って考えること。

MIND ASSASSIN かずはじめ (著) 集英社

MIND ASSASSIN かずはじめ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 第二次世界対戦中、ナチスの開発した超能力「頭部に触れるだけで精神と記憶を破壊する力」を持つ者がいた。その力を受け継ぐ奥森かずいは医院を営み、精神・記憶に悩む人の相談にのっていたが!
どんな話ですか? 奥森かずいというドイツ人クオーターの男性が主人公です。普段は奥森医院を経営する温厚な開業医ですが、実は彼は第二次世界大戦中にナチス・ドイツによって生み出された特殊能力を受け継いだ「マインドアサシン」なのです。マインドアサシンとは、対象となる者の頭部に触れるだけでその記憶と精神を破壊することができる超能力者のことを指します。外傷を与えずに人間を死に至らしめることが可能なため、暗殺者として恐れられてきました。かずいはその力を人の役に立つために使うと決めており、苦しい記憶を抱えながら生きる人々と出会い、自身も傷つきながらも救おうとします。基本的にはオムニバス形式ですが、物語中盤からはマインドアサシンの能力を悪用しようとする存在と対峙していきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 非現実的な設定でありながら、登場人物が抱える困難や苦しみは私たちのすぐそばに横たわっており、現実とリンクして考えさせられる作品だからです。虐待・性的暴行・殺人など、目を覆いたくなるような話がテーマとなりますが、被害者たちは皆心が美しく、愛するもの、大切なものを思い精一杯生きている姿に心打たれます。身近な誰かも、見えないところで苦しんでいるかもしれない、と考えずにはいられません。作画はシンプルでありながらどこか透明感があり、登場人物の心情を際立たせています。
どんな人に読んでもらいたいですか? 心に訴えかけてくる漫画が読みたい、理由はないがなんとなく毎日が虚しい、と思われている方におすすめです。この漫画を読むと心が静かに熱くなります。基本的に全編通して哀しく切ない展開が続くのですが、その中にある純粋な愛情や友情がとても美しく、そばにいる人たち・毎日の生活を大切にしたいという気持ちにしてくれます。
読んだことによるエピソード 特にございません。

光の伝説 麻生いずみ (著) 集英社

光の伝説 麻生いずみ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【新体操部に入部、運命の出会いが!】愛香中学に転校してきた上条 光は、新体操の次期女王・椎名葉月、器械体操部のホープ大石誉昭と運命的に出会う! 有力選手がひしめく中、光は全国中学生大会出場をかけて、選手選抜テストに臨むが…。 アスリートの苦悩と恋をしなやかな筆致で描きあげた、週刊マーガレットで80年代に大ヒットした新体操まんが第1巻!
どんな話ですか? 主人公の上条光が新体操で活躍していくところや、恋愛などを描いた漫画です。光には新体操部に新体操界で活躍する同じ学校に通う椎名先輩というライバルがいて、その先輩は光の好きな器械体操界のホープである大石先輩とも仲がよく、微妙な関係になっていきます。そんな中、光の美しい演技が花開いていくのが素敵な漫画で憧れます。新体操の世界観が伝わるし、演技しているときの動きもきれいに描かれていて見とれてしまいます。絵もストーリーも魅力的な漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 夢に向かって頑張っていく光がとても魅力的で自分も夢に向かって頑張っていこうという気持ちにさせてくれます。課題を乗り越えて成長していく光の姿を見て、勇気をもらえます。いろいろな壁にぶつかり、乗り越えていく姿に感動するし、ピュアな恋愛も切なく感じました。夢に向かって何かをしている人や新体操が好きな方におすすめの漫画です。光が新体操を演技している姿は本当にきれいで見とれてしまいます。美しい絵が好きな方にもおすすめです。
どんな人に読んでもらいたいですか? 夢に向かって頑張っている人や新体操やスポーツが好きな方、少女漫画が好きな方に読んで欲しいです。ストーリーも感動するシーンがたくさんあるのでとても楽しめます。新体操についても詳しくなれるし、演技の大変さもよくわかるのでおすすめです。
読んだことによるエピソード この漫画を読んでから私は麻生いずみさんの絵が大好きになり麻生いずみさんの漫画を一通り集めました。それくらい美しい絵の作品です。

乙嫁語り 森 薫 (著) KADOKAWA

乙嫁語り 森 薫 (著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 中央ユーラシアに暮らす、遊牧民と定住民の昼と夜。
美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……? 『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語!

レビュー①

どんな話ですか? 19世紀後半の中央アジア・カスピ海周辺の地域を舞台にした物語。その地域の文化や人々の生活を緻密かつ丁寧に描いた作品。

エイホン家の年若い後継ぎカルルクのもとに8歳年上の花嫁アミルが嫁いでくるところから物語が始まる。

嫁いできた日が初対面であった二人が、日々の生活やアミルの実家との争いを経て夫婦としての絆を深めていく。

以降、未亡人のタラス・双子の姉妹ライラとレイリ・ペルシアの姉妹妻アニスとシーリーン、アミルと同じ町に住むパリヤなど、オムニバス形式で様々な乙嫁(美しいお嫁さん)達の物語が綴られている。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 中央アジアの文化や細やかな刺繍の入った衣装に装飾品、風景などがとにかく丁寧に描かれていて紙面の美しさだけでも読む価値がある。
時代や地域の違いによる価値観の形成も踏まえて描かれたそれぞれの夫婦の在り方が非常に面白い。
特に姉妹妻のアニスとシーリーンは、早くに夫を亡くし生活に困窮していたシーリーンを友人(姉妹妻)のアニスが自らの夫の二人目の妻になることを提案するという、現代日本ではまずありえない形で絆を結ぶ。
一夫多妻という形でありながら、その関係性を美しく爽やかに描いている。

レビュー②

どんな話ですか? 中央アジア・シルクロードの街を舞台に、そこで暮らす乙嫁(=かわいいお嫁さん)たちの生活を描いた漫画です。一家の跡継ぎである少年(13歳くらい)のもとにお嫁さんがやってくるのですが、そのお嫁さんは年上(20歳くらい)で、年が離れています。さらに定住民である家族に対し、お嫁さんは遊牧民出身で、色々と生活習慣や風俗が違います。そんな近世中央アジアの文化・風俗を描きながら、砂漠のオアシス都市で暮らす人々の生活を描いた漫画です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? ストーリーとして盛り上がりは薄いですが、作者の方はおそらく相当に研究・描きこまれていて、中央アジア民俗学としても楽しく読むことができます。土地に定住する街で暮らす人々と、定住せず遊牧をして暮らす人々の生活や価値観の違いがとてもよく描かれ、勉強にもなります。民族によって違う洋服の細かい描き込みや、建物の作り・小物の描き方などは素晴らしいです。また、食事シーンに登場する現地の食べ物が非常においしそうで、私はこの漫画を読んでから元々好きだった中央アジアに旅行したのですが、「これがあの…!」となることが多く、感動しました。

 

憂国のモリアーティ コナン・ドイル (著), 竹内良輔 (著), 三好輝 (著) 集英社

憂国のモリアーティ コナン・ドイル (著), 竹内良輔 (著), 三好輝 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 時は19世紀末、大英帝国最盛期のロンドン──。
この国に根付く階級制度に辟易するモリアーティ伯爵家長子・アルバート。孤児院から引き取ったある兄弟との出会いによって、世界を浄化するための壮大な計画が動き出す。名探偵シャーロック・ホームズの宿敵、モリアーティ教授の語られざる物語の幕が開く──!!

レビュー①

どんな話ですか? コナンドイルのシャーロックホームズを原案とし、ホームズの最大の敵として描かれているモリアーティ教授を主人公とした物語。古くから根付く完全階級制度は非常に強固で、貴族以外にとっては生きづらい中、主人公のウィリアムは弟のルイスと一緒に孤児院で暮らしていた。そこにやってきた貴族のモリアーティ家の嫡男アルバートの好意(気まぐれ)によってひきとられることになった。天才的な頭脳を持ったウィリアムは、アルバートにその才能を認められ、ルイスも含む三人でモリアーティ家を乗っ取り、国を変えるために暗躍していく。
なぜその漫画をオススメしたいですか? シャーロックホームズを原案としているが、原案では描かれていないモリアーティに焦点が当たっている、新たな物語として楽しむことができる。もちろんホームズ好きも楽しめると思う。まら歴史的背景も描かれているので産業革命前後のイギリスを中心とする世界がうかがえるのも興味深い。モリアーティ家の三人がイケメンであることも読んでいて大変眼福。モリアーティが彼なりの美学と正義感を持っており、必ずしも悪とは言えない点も魅力的な点。

レビュー②

どんな話ですか? 小説家アーサー・コナン・ドイルが書いた探偵小説にシャーロック・ホームズシリーズがあります。その小説にホームズの敵役としてモリアーティ教授という人物が数回登場します。このモリーアーティ教授を主人公にしたのが漫画「憂国のモリアーティ」です。20世紀初頭の完全階級制度がはびこるイギリスで、孤児だった天才少年が死亡した貴族「ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ」になり代わるところから物語は始まります。成長したウィリアムは数学の教授となりますが、裏では犯罪相談役(クライムコンサルタント)として活動していました。犯罪を利用して腐った階級制度を変えるという信念を持ち、ウィリアムに賛同する仲間たちとともに暗躍します。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 犯罪を利用して暗躍する主人公のウィリアムですが、その信念には共感できるものがあり大変惹きつけられます。ウィリアムの天才的頭脳を駆使した作戦が行われるたびにハラハラドキドキして、読むのがとめられなくなりました。同じく天才でありウィリアムの裏の顔を暴く側となるシャーロック・ホームズも個性的で面白く描かれています。ウィリアムに賛同する仲間たちも犯罪に手を染めますが素敵な人たちで、どの人物にスポットが当たっても楽しめる漫画です。かの有名な小説シャーロック・ホームズの舞台裏を見るような感じで小説を読んだことある人は倍楽しめますし、読んだことがない人でも純粋に面白い内容となっています。