私のジャンルに「神」がいます 真田 つづる(著) KADOKAWA

私のジャンルに「神」がいます 真田 つづる(著) KADOKAWA

アマゾン商品紹介 憧憬、羨望、執着、嫉妬、愛…同人活動をする者達のほぼ全てがここにある。類まれなる文章力で二次創作界に燦然と輝く天才字書き・綾城(あやしろ)。同ジャンルの者達はその作品に焦がれ、打ちひしがれ、彼女に馴れ馴れしくリプを飛ばす「おけけパワー中島」への憎悪をくすぶらせていくのであった……。天才字書きをめぐる創作者たちの葛藤を綴った連作。書籍描きおろしとして、綾城が小説を書き始めた頃を描いた「天才字書きの生まれた日」を収録。綾城と中島が出会ったばかりの時期が明かされます。
どんな話ですか? 二次創作字書きとして他の追随を許さぬ実力を誇り、神とまで崇められる存在・綾城。
同ジャンルの腐女子たちは綾城に憧れて祭り上げるものの、その圧倒的なカリスマ性故に近寄りがたく、綾城に気軽にリプをとばす「おけけパワー中島」なる謎の人物への嫉妬を募らせていく。
マイペースにジャンルを渡り歩く綾城の一挙一動に翻弄され泣き笑いする二次創作字書きたち。
過疎ジャンルにハマってしまった腐女子や失踪した神を徹底追跡する腐女子など、女オタクの感情の相克を生々しく描いてSNSで話題沸騰した漫画。
なぜその漫画をオススメしたいですか? SNSで数万RТを叩きだした話題作。二次創作字書きの腐女子というフィクションにおいて表面化されずにきた層に焦点を絞り、他者との比較や周囲の評価を常に気にせざるをえない彼女たちの生態をリアルに描き出しました。いわゆる同人あるあるネタが多く、Twitter文化に馴染んだオタクは共感の嵐です。
どのジャンルでも素晴らしい作品を上げ続け、神字書きとして絶対的な地位を築く綾城。
誰もが認めざるえない彼女のカリスマ性もさることながら、本作は群像劇としても読みごたえたっぷりです。一口に二次創作字書きいえどスタイルは千差万別で、綾城に心酔し振り向かせたいと邁進する者、凄さは認めながらも解釈違いから憎しみに転じる者と、全員が異なる距離感やモチベーションで「神」を認知しているのが興味深いです。綾城を巡る人物相関図の複雑さには正直引きますが、自意識の肥大した二次創作字書きの面倒くささや執筆の苦楽が伝わってきて、ずぶずぶ虜になります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 腐女子
女オタクの生態に興味がある人
二次創作に興味がある人
同人作家あるあるネタが気になる人
Twitterやpixivの利用者
読んだことによるエピソード 特になし

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