Red 村枝賢一 (著) 講談社

Red 村枝賢一 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 19世紀末、アメリカ西部。日本を逃げ出したサムライ、伊衛郎は1人のインディアンと出会う。彼の名は、レッド。街の保安官バーンズの持つ合衆国騎兵隊の階級章をレッドが見た夜、慟哭と共に大殺戮が始まる──。勝者の歴史に牙を剥く、叛骨の崖っぷちウエスタン、開幕!!

レビュー①

どんな話ですか? 「俺達のフィールド」「仮面ライダーSPIRITS」などを描いた村枝賢一の作品で、西部開拓時代を舞台にした復讐劇。
第7騎兵隊に皆殺しにされたインディアン・ウィシャ族唯一の生き残りとして復讐を誓うレッドに、西南戦争に破れアメリカへと落ち延びた伊藤伊衛郎・娼婦として暮らしていたアンジーが出会いレッドの復讐の旅に同行する。
荒々しく迫力のあるガンアクションバトルや、様々な民族や立場の人々が交差し織りなすドラマが見どころ。
なぜその漫画をオススメしたいですか? アメリカの西部開拓時代末期、という舞台を先住民族のインディアン(ネイティブアメリカン)側の視点から描いているのが特徴的で非常に面白い。

バトルシーンやキャラクターの表情の描き方がとても力強く迫力があり、個性の強い登場人物達が多数登場するところも魅力。

レッドの復讐劇の結末、伊衛郎の過去との決着など、多くの人に読んで見届けてもらいたいと思える名作。

巻数も全19巻と手に取りやすいボリュームでまとまっている。

レビュー②

どんな話ですか? 西部開拓時代のアメリカの時代設定の漫画で、

自分の部族が騎兵隊によって虐殺された、インディアンのレッドの復讐劇。

ありきたりな、西部劇のような騎兵隊・保安官=正義、インディアン=悪といった概念を覆し、

インディアンサイドの正義を視点に描かれているため、

騎兵隊・保安官=悪という珍しい構図の物語の構成となっている。

当時の時代背景を今の常識でえぐるような、戦争観念や、部族・人種・男女といったものへの差別観念や、

その復讐のための殺人などへの抵抗感や葛藤などが描かれた作品。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 『俺たちのフィールド』を描かれた、村枝賢一氏の作品ですか、

爽やかなスポーツものとは違い、ドロドロの復讐劇となっています。

内容にも書きましたが、かなりドロドロの差別やグロテスクな殺人シーンも有りますが、

どんな正義観念や大義が有っても、殺人は殺人としてひどいこととした、メッセージ性は強いと思います。

インディアンの主人公以外で、日本人、娼婦、巡回牧師など個性豊かなキャラクターとともに、キャラクターの数だけの思惑と、

更なる虚悪とが絡み合いながらも、最後は納得出来る結末になっていて、面白かったです。

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