東京喰種 石田スイ (著) 集英社

東京喰種 石田スイ (著) 集英社

アマゾン商品紹介 人を喰らう怪人”喰種(グール)”が跋扈する東京。
日常に隠れて生きる、正体が謎に包まれた”喰種”の脅威に、人々は恐れを感じ始めていた。読書好きの平凡な大学生・カネキは、通い詰める喫茶店「あんていく」にて、自分と同じく高槻泉を愛読する少女・リゼと出会う。
自分の運命を大きく変えることになるとは知らずに…。

人間の命を奪い、喰い生き永らえる怪人の存在に疑問と葛藤を抱きつつ、あるべき世界のあり方を模索する青年の未来は――!?

“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、人はそれを「喰種」と呼ぶ。青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!

レビュー①

どんな話ですか? 普通の人間として生きていた金木研は、ある日突然喰種の身体になってしまいます。

喰種は身体能力において、通常の人間よりも長けているものの、人間または喰種しか食べることができない特殊な存在でした。

いきなり喰種として生きることを強いられた金木は、他の喰種らと仲間になりながら、東京の地で逞しく過ごしていくのです。

ただ、喰種は人を食べないといけないため、作中の社会においては悪と見なされており、その喰種を抹殺するためのCCG(喰種対策局)という組織が存在していました。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 東京喰種という作品は、いわゆる正義と悪の戦いを描いた作品ではありません。
というか、何が正義か?何が悪か?が分からなくなるような、そういう描き方をしています。
主人公ら喰種は人を殺さないと生きられないわけですから、人殺しという扱いになるため、通常では悪になりそうです。
しかし、主人公らは人間が生きるために動物を殺す行為は普通なのに、なぜ喰種が生きるために人間を殺してはいけないのか?とCCGの人間に問います。
人間を含めて、生物は他の生物を殺しながら生きるのが普通であり、そこには善も悪もないという感覚になりやすいです。
だからこそ、登場人物の誰が正義で、誰が悪かという部分はほぼ存在しない、そこが他の漫画とは違う部分であり、おすすめできるポイントです。

レビュー②

どんな話ですか? 舞台は東京。

「喰種」(グール)と呼ばれる、人の姿をしているが人を食べ物にする生き物と人とが生活する世界。

主人公は「金木研」(かねきけん)で物語開始時は18歳の男の子。事故により(物語が進むうちに事故ではないことが明かされるが)臓器移植がなされる。しかし、臓器提供してくれた人が実はグールであり、人として生まれた彼だが臓器移植をしてからは半分人間・半分グールとなってしまう。人間VSグールという世界でどちらの側でもある金木が出会いと別れ、愛について葛藤する物語である。

なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、今までにない世界観でその世界にのめり込んでしまった。

よくある「正義VS悪」という単純な構成ではなく、主人公がどちらの側にも立っている存在であるため、作中も人間側、グール側の視点での描写があり単純に物語の深さがあった。バトルシーンも多数あったのだが、作者の画力が非常に高いためすべてのコマが「かっこいい」「キレイ」であった。また、人物もかなり細かく設定がされているため登場キャラクターは多いのだが、それぞれのキャラが個性的で、推しキャラもひとそれぞれいるのではないかと思う。

レビュー③

どんな話ですか? 平凡な大学生、金木研(カネキ)はある日、鉄骨事故に巻き込まれます。事故後の手術で強力なグール・リゼの臓器を移植されたカネキは、いやおうなく半グールの身となってしまいます。グールのコミュニティ「あんていく」という喫茶店に身を寄せたカネキは、はじめはグールのことを嫌っていましたが、しだいに彼らにも感情があり、人と同じなのだということを理解していきます。人間とグールとの共存を目指し、カネキが奮闘する様子が描かれた群像劇です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 最初はグールのことを化け物だと思っていた主人公・カネキが、自分もグールと同じ立場に置かれたことで、人間的に成長していく様子が見事に描かれています。普通の大学生がカネキと同じ立場に置かれたら、とても怖いし、絶望から立ち直ることは難しいと思いますが、カネキは自分のことだけでなく、周囲のことを思いやれるやさしさを持っていたので、より強くなれたのだと思います。読んでいておそろしい展開もありますが、感動するのでオススメです。

 

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