虫と歌 市川春子作品集  市川春子 講談社

虫と歌 市川春子作品集  市川春子 講談社

アマゾン商品紹介 生命の繋がりを軽やかに描く新しい才能!
自分の指から生まれた妹への感情を綴る『星の恋人』。肩を壊した高校球児と成長を 続ける””ヒナ””との交流が胸を打つ『日下兄妹』。飛行機事故で遭難した二人の交流を 描く『ヴァイオライト』。そして、衝撃の四季大賞受賞作『虫と歌』の計4編を収 録。
独特の世界観で様々な生命の繋がりを描き、月刊『アフタヌーン』にて掲載の度 に反響拡大中の新鋭作家、待望の初単行本!! 単行本装丁は市川氏本人が手がけたこ だわりの豪華仕様になっています!
どんな話ですか? 本作は短編マンガ集ですが、人間と人間ならざる者の心の交流を、一環したテーマとして扱っています。
「人間ならざる者」は、擬人化されていろいろな形で登場します。
収録作品「星の恋人」では、見た目は完全に人間で、本人も自分が人間だと思って生活していた主人公が、ある日自分が植物であると突然知らされます。
彼は、幼いころ誤って自分の指を切り落としてしまったのですが、その切り落とした指を叔父が密かに挿し木にしており、その挿し木が成長して育っていました。
彼は植物なので、切り落とした指はまるで木の枝ように成長し、その挿し木は別の人格の少女として育っていたのです。
彼はその少女に出会うのですが、自分が植物と知り、そして同じ境遇の少女に出会ったことで、新しい感覚が芽生えます。
このような突拍子もない話なのに、なぜか親近感があって共感できる、独特の世界観にみるみる引き込まれます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 本書の特徴は、まず絵がすごくシンプルなこと。細い線で、必要最小限の絵で表現されており、とても繊細でアーティスティックな絵です。
そして、文章による説明が極端に少ないこと。あまりに無駄がそぎ落とされていて、1つの話を何度か読まないと、理解できないこともあります。
そのような特徴が、独特で不思議な世界観を作っており、扱うテーマの新鮮さと相まって、非常に強く心に残ります。
登場人物と人間ならざる者の交流から、他人と関係を築き、交流することのぬくもりのようなものを、あたり新しい切り口から、改めて実感させられます。
全部で4話収録されていますが、一言でいえばどれもとても感動します。
しかしそれ以上に、何とも言えない不思議な世界観に引き込まれ、他の作品にない不思議な印象を心に残す作品だと思います。
登場人物たちの心の交流を通して、人と交流することの尊さを教えられます。
どんな人に読んでもらいたいですか? ・感動したい人
・独特で新鮮な漫画を読みたい人
・独特の世界観が好きな人
・きれいな絵が好きな人
・アートに興味がある人
・サッと読み切れる話が読みたい人
読んだことによるエピソード 人との接し方を見直すようになりました。

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