天は赤い河のほとり 篠原千絵 (著) 小学館

天は赤い河のほとり 篠原千絵 (著) 小学館

アマゾン商品紹介 みごと高校入試に合格した夕梨(ゆうり)は、ずっと好きだった氷室君とファーストキスまでして、嬉しいことばかり。でもそんなある日、彼女の目の前でコップの中の水が勝手にわきあがるという奇妙な出来事が!!さらに、水槽の中から手が出てきたり風呂の中に引き込まれそうになったりと、おかしな事は続く。初めは錯覚だと思っていたのだが、しだいに怖くなっていく夕梨。そしてある日、氷室君とのデートの途中で、夕梨は水たまりから出てきた手に捕まって、水の中に消えてしまう。やっとの思いで水から逃れた夕梨だが、辺りにはさっきまでとは全く別の風景が広がっていた。なんとそこは古代ヒッタイト帝国で…!?

レビュー

どんな話ですか? 「少女コミック」にて連載されていた篠原千絵先生の作品で、ストーリーはとある普通の女子高生がある日紀元前の世界にタイムスリップし、そこで王国の皇子と親密になり、活躍していくといったファンタジーと恋愛要素がつまった物語です。よくある女性が好きそうな内容なのですが、割と歴史物としても細かい設定で背景が描かれていたり、王国同士の争いに巻き込まれ、主人公の女の子が戦略のため、妻として他国に迎え入れられそうになったりなど、基本的にはイケメン王子との恋愛ものですが、一筋縄ではいかない物語の進展があるのが非常に魅力的です。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 作品自体は90年代後半から連載が始まって、2005年に完結するのですが、なんといっても少女漫画らしい、篠原先生の美しい画力が1番のお気に入りポイントです。主人公はもちろん、それぞれの国の王様や王妃様などがとても神秘的に描かれており、またサブキャラで出てくる人物も魅力的なので物語に厚みを加えてくれます。特に主人公と王子が恋愛モードに入っていくシチュエーションはとても美しく、丁寧に描かれているので読み進めていくのも全く苦にならず、盛り上げてくれます。もちろんファンタジーなので非現実的なこともありますが、歴史的背景や政治的要因もストーリーに絡んでくるので、単純に恋愛ものというだけでなく、楽しめるので、数年ぶりに読みたくなる作品の一つだと思います。

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