GIANT KILLING ツジトモ, 綱本将也 (著) 講談社

GIANT KILLING ツジトモ, 綱本将也 (著) 講談社

アマゾン商品紹介 本当にいい監督はゲームを面白くしてくれる! 達海猛(たつみ・たけし)、35歳、イングランド帰りのサッカー監督。好物は大物喰いの大番狂わせ=GIANT KILLING(ジャイアント・キリング)!! 東京下町の弱小プロサッカークラブ、ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)の監督に就任した達海が、意表をつく戦略とカリスマ性で、負け癖のついてしまった選手、スタッフ、そしてサポーターたちにパワーをくれる! 『U-31』原作者と俊英がタッグを組んだ、これがフットボール漫画の新スタンダード!!

レビュー

どんな話ですか? 弱小プロサッカークラブのイースト東京ユナイテッド(ETU)が、かつて在籍したエース選手である達海猛を監督に抜擢し、その手腕でリーグを勝ち抜いていくサッカー漫画です。

達海猛は元サッカー日本代表でETUの中心選手でしたが、若くして夢を追い海外クラブへ移籍してしまいました。ETUは達海が抜けたことで衰退し、J2へ降格してしまいます。

そのことを今でも快く思っていない人が周囲にいて、達海の監督就任の当初から不穏な空気のまま物語は進んでいきます。

なお、「GIANT KILLING」とは大物食いという意味で、スポーツや格闘技などにおいて弱者が強者を倒した際に用いられる言葉です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 色々な視点でサッカーの世界を描写しているので、とても読みごたえがあります。

監督、選手、フロント、サポーター、スカウト、記者などの様々な視点から深く掘り下げられています。

サッカーの世界に関わる人たちが、普段それぞれどのような努力、苦労をしているのか感じることが出来ます。

挫折や失敗があり、暗く悲しい気持ちになる場面もありますが、それ以上にスカッとしたり感動したりする場面が多いです。

この漫画を読むことで、サッカーが好きな人は、よりサッカーを好きになってもらえると思います。

悪魔のメムメムちゃん 四谷啓太郎 (著) 集英社

悪魔のメムメムちゃん 四谷啓太郎 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 ある日高校生・ひょう太のもとに現れた悪魔・メムメム。男を誘惑して魂を奪うためにやってきたが、幼児体型や押しの弱さから、全然上手くいかなくって…!? この悪魔、ポンコツすぎてほっとけない!! 話題沸騰中のダメっ娘コメディ第1巻!

レビュー

どんな話ですか? ポンコツで幼児体型の悪魔のメムメムちゃんが魂を取るために人間界でいろいろ問題を起こしたり世界を救ったりするギャグ漫画。

ひょう太という高校生のもとにメムメムちゃんが魂を取るためにやってくるが、全然エロいことができないので魂を取ることができず、その後何度もひょう太の家にやってきてそのうち居候する感じになる。エッチなことが怖くてできないメムメムちゃんにそれを強制しないでくれるひょう太の存在が新しく、エロい話なのに暖かい気持ちになれる話もあって良い作品です。

なぜその漫画をオススメしたいですか? エッチなことをして人間から魂を取る悪魔、という設定から普通は男性向けの話になるのに、主人公が全然エロくないのでさらっと読めて女性の目線からも笑うことができるすごく希少な漫画だと思います。

また、画風がとてもポップで可愛く、書き込みも細かいので、コマをじっくり観察するだけでも発見がありとても楽しいです。

ジャンププラスのアプリで初回無料で読めます。しかし、絵がとても可愛いので単行本で揃えるのを非常におすすめします。カバー裏の絵もとても可愛いです。

一週間フレンズ。 葉月抹茶 (著) スクウェア・エニックス

一週間フレンズ。 葉月抹茶 (著) スクウェア・エニックス

アマゾン商品紹介 「でも、私…トモダチの記憶、一週間で消えちゃうの――。」いつも一人ぼっちでいたクラスメイト・藤宮香織の告げた事実。主人公・長谷祐樹は、それでも香織と友達になりたいと願う。一週間の記憶を綴って、巡って、二人はトモダチになっていく。何度も、何度でも――。「トモダチ」巡る青春グラフィティ、はじまります。

レビュー

どんな話ですか? 主人公の長谷祐樹は、高校で同じクラスの藤宮香織が気になっていて、友達にさらには恋人になりたいと思っていました。

でも藤宮さんは誰も寄せ付けず、クラスでも浮いているような存在です。

そんな時、祐樹にチャンスが訪れます。一緒にクラスの仕事をする機会が巡ってきました。

積極的にアプローチする祐樹。そのかいあって徐々に親しくなることができました。でも金曜日に驚くことが告げられます。

「楽しかった記憶。月曜日には消えちゃうの。もう私に話しかけないで。」

ショックを受ける祐樹、それでも祐樹はこう答えます

「それでも俺は藤宮さんと友達になりたい」

次の月曜日、本当に祐樹との思い出を忘れてしまった香織に、勇輝はもう一度こう告げます「藤宮さん、俺と友達になってください」

それから二人は友達の力も借りて、記憶の問題と戦っていきます。

時に挫折し、時に悩みながらも、一途な思いで乗り越えていきます。

そんな青春友情、恋愛ストーリーです。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 重いテーマを扱っていますが、絵もかわいらしく、重くなりすぎずに読むことができます。

記憶という問題に主人公祐樹とヒロイン香織が、何度のもくじけたり挫折したりしながらも、諦めずに乗り越えていく姿に胸が熱くなります。記憶がなくなっているはずなのに、祐樹と香織の間に確かにきずなが少しずつ築かれていくのも感動です。

そして、主人公の友達もいい味を出しています。ぶっきらぼうですが本当に祐樹のことを気遣い、時にははっきりとアドバイスし、祐樹を助けます。香織にも友達ができ、優しく香織を支えます。

読んでいて本当にさわやかになる漫画です。

そして最後は、感動の涙を流せる物語です。

やじきた学園道中記 市東亮子 (著) 秋田書店

やじきた学園道中記 市東亮子 (著) 秋田書店

アマゾン商品紹介 腕っ節は天下一品、冷静沈着・篠北礼子と江戸っ子姉ご肌・矢島順子。彼女たちは千代田一の名門校、三葉学園の理事長から風紀を乱す「関東番長連合」の一掃をしてほしいとの依頼を受ける。しかし転入したやじきたコンビを待ち受けていたのは番長連合だけでなく、裏に潜む謎の影だった…。総長の徳也雪也、謎の従者・各雲斎小鉄、八丁堀の大門、四天王の一人・緑川、青菱の菊千代、そして姿の見えない葵上総介。個性派キャラクターが繰り広げる学園捕物帳第一巻、ここに見参!!

レビュー

どんな話ですか? とってもかっこいい2人の女子高校生が学園の問題を解決します。ある時は某高校の暴走族の総長に挑み、ある時は某高校先で出くわしたある密売問題で事件に巻き込まれていきます。2人はとても喧嘩慣れしていて、1人は合気道、1人は剣術の経験者。暴走族だろうが何だろうがひるむことはなく、かっこよく決めてくれます。今どき忍者!?と思ったりもしますが、そんなの気にならない内容の濃いお話となっております。そして1人はなぜか女性に人気がある、怪しい魅力を持ってたり。巻が進むにつれて個性あふれる性格のレギュラー陣が増えていくのもまた楽しいです。
なぜその漫画をオススメしたいですか? まず、率直に面白い。そして、登場人物の性格が個性豊かでいとおしい。そして主人公の2人が格好良すぎます。けど、とても好き。そして、気持ちいい。自分も、彼女のようになりたい、ととても憧れます。内容も深く、読みごたえがあります。特に自分に自信のない人、勇気のない人におすすめです。主人公の2人を通して世界が広がっていきます。彼女たちのようになりたい、と勇気をもらえます。本当の優しさとは何か、自信とは何か、を教えてもらえます。

ママレード・ボーイ 吉住渉 (著) 集英社

ママレード・ボーイ 吉住渉 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 【ニッコリ笑顔の離婚宣言!?】小石川光希は、明るく元気な高校一年生。二組の両親の“入れ替え結婚”で、同居することになった松浦遊は、カッコ良いけど意地悪な男の子! ある日、遊が寝ている光希にキス!! 反発する光希だけど、遊の優しい素顔も見えてきて…どうしよ〜! 胸が高鳴るホップ・スキップ・コメディ、第1巻!

レビュー①

どんな話ですか? 高校生の光希と遊は、お互いの両親の「交換再婚」により、同じ高校に通いしかも一つ屋根の下で暮らすことになる。

天真爛漫でみんなから好かれる明るい光希と、ミステリアスな美青年・遊は、タイプが違いはじめは分かり合えなかったが、突然の遊からのキスをきっかけに徐々に関係が変化していく。様々な性格の二人の周りの人たち(茗子、銀太、亜梨実、三輪など)のそれぞれの恋も交えながら、不器用ながら二人はお互いがかけがいのない相手だと気づいていく、爽やかな高校生ラブストーリー。高校を卒業するころには物語を左右する大変な事態が起こるが・・・・。最後はみんなハッピーエンドに!!

なぜその漫画をオススメしたいですか? アラサーの私が初めて読んだのは小学生の頃でしたが、私の中でこの漫画がずーーーっと不動の一位です!!キャラクター設定が全員しっかりしているので、読みやすいです。遊みたいなかっこいい接し方をしてくれる男子高校生はいない・・・と分かってはいるのですが、キュンキュンしてしまいます。光希はザ・少女漫画の主人公って感じで明るく元気で可愛いし、親友・茗子の大人っぽさにも憧れていました。作者の吉住先生がテニス部だったそうで、光希はテニス部所属設定で部活シーンも良く出てくるのですが、リアリティがあり爽やかで良いです。

レビュー②

どんな話ですか? ある女子高生の光希という女の子の両親が離婚して、その後ある他の夫婦とパートナーを交換しようという流れになる。お互いの家族には同い年の同級生の子どもがいて、遊という男の子がいたが、なぜか6人一緒に住む事となり、みんなで共同生活を送る事になった。そのことで、光希と遊は同じ高校に通うようになる。そして遊はかなりのかっこいいルックスで、学校でモテモテになる。お互い高校では、好きな人が出来たり、思われたりするが、遊が落ち込んで慰めたりしたことをきっかけに二人は惹かれあい付き合い始める。しかし遊は以前から、自分の実の父親は本当は違う人なのではないかという疑問を持っていて、調べるうちに、実の父親は、光希の父なのではないかと疑い始める。つまり、腹違いの兄妹なのではないかという疑いを持つようになってしまい、距離を置くようになるが、年月が経っても納得できない光希が遊の所に会いに行くと遊から事実を聞かされる。ショックを受けるが、両親に真実を確かめると、昔付き合っていたことがあったが、腹違いの兄妹ではないという真実が語られ、二人は安心してまたもとに戻り、結婚できる事になり、ハッピーエンドで終わる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 私が子どもの頃に読んでいた大好きな漫画だったからです。この話の中に出てくる主人公の女の子光希ちゃんは、とても可愛くて、子どもの私が読んでいても、どこかほっておけないというか、守ってあげたくなるような存在でした。そして遊くんは典型的なモテ男といった感じで、かっこよくて優しくて、いつもドキドキしながら読んでいたのを覚えています。両方の両親のちょっとありえないような突飛な行動など、ハチャメチャな所も面白いポイントですが、やはりお勧めは、光希と遊のハラハラドキドキの恋模様です。

「子供を殺してください」という親たち 押川剛, 鈴木マサカズ (著) 新潮社

「子供を殺してください」という親たち 押川剛, 鈴木マサカズ (著) 新潮社

アマゾン商品紹介 家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!! 様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!

レビュー

どんな話ですか? 実在する精神障害者輸送サービス事務所がモデルとなっている漫画で、引きこもりの人や精神疾患を持つ人を無理矢理ではなくしっかりと説得して医療につなげるという話です。

引きこもり本人とその家族が世間体などを気にするあまり、周囲に相談せずに問題を先送りしていたら、家族では手が付けられないほど悪化してしまったので事務所に依頼するところから話がスタートします。

アルコール依存症の人、エリート教育で心を病んでしまった人、お金でなんでも解決しようとしたがる家族、成人した子供を手放したい考えの親など様々な人が登場します。

なぜその漫画をオススメしたいですか? 「精神障害者」や「引きこもり」という特殊な人間を描いているのではなくて、精神障害があっても一人の人間として、細かい心理描写があるのでただ単に「精神障害者や引きこもりは怖い」という内容で終わらせてしまっているのではなくて、誰でも些細なきっかけで精神障害者や引きこもりになることはあるのだと知ることができます。

実話に基づいたフィクションなので全ての描写にリアリティがあります。

放置して悪化してしまった精神障害者の入院の難しさ、自身や家族が心に異変を感じても世間体などを気にするあまり最初に精神医療に繋がることへの難しさは特に丁寧に描かれています。

はじめの一歩 森川 ジョージ (著) 講談社

はじめの一歩 森川 ジョージ (著) 講談社

アマゾン商品紹介 いじめられっ子だった幕之内一歩はひょんなことからボクシングに出会い、熱中していく。一歩は『強いってどういうことだろう?』という素朴な疑問を抱えながら、持ち前の頑張りで過酷な練習に耐え抜き、強くなっていく。数多の強敵との死闘を勝ち抜き、国内屈指のハードパンチを持つ日本王者となった一歩。その次なる目標は遥かなる世界王者への道! 限りなく熱く純粋な一歩のさらなる挑戦が始まった!!

ひたむき少年、幕之内一歩登場!!“強い”ってどんなんだろう!?ボクも強くなりたい!!ドジでいじめられっ子の高校生幕之内一歩。ボクサー、鷹村との出会いは、一歩の拳にひそむダイナマイトパンチを呼び起こした!!プロボクサーへの夢を抱いた一歩は、鴨川ジムの入門テストに挑戦(チャレンジ)するが!?

レビュー①

どんな話ですか? いつもいじめられる少年が、この日もイジメにあっていました。顔、体、学生服はぼろぼろ、、、耐える少年の横をトレーニングランで通過するプロボクサーの男。耐える少年に「お前、それでいいのか」と発します。悔しくて涙ぐむ少年に、男は「木からおちる沢山の枯れ葉をシャドウで鷲つかみ」します。少年一歩は、この男のボクサースタイルに驚嘆感銘し、「自分もやりたい」と心が揺らぎます。憎いやつを倒す目的でなく、自らが「やりたいと思えたもの」がそこにはありました。この漫画は、少年一歩が純粋にボクシングを愛し、努力によって、成長していくシナリオがえががれています。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 怖いスポーツであると思われるボクシングが「ピュア」なスポーツにみえるほか、なにか自分にとってめざすべき、試してみるべきものが、あったさいは、チャレンジすべきことを教えてくれます。そして、すきになり、更なる目標ができたとき人は強くなれることも教えてくれます。純粋に目標をめざすには、「努力」も犠牲にすることもまなべます。この漫画の意図するものは、「努力、純粋」の文字があてはまりますし、たくさんの勇気をもらえます。

レビュー②

どんな話ですか? いじめられっ子の幕ノ内一歩がボクシングと出会い、成長していく物語です。常に自信がなく自問自答する毎日でも、先輩や指導してくれるジムの会長に厳しくも優しく支えられ「強い」とは何かを模索しチャンピオンへと進んでいきます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 何をやっても上手くいかない、自分はダメだと思う人に努力をし真面目に突き進めば光明は見えるし、解決していくんだという事を薦めたいです。

こいつら100%伝説 岡田 あ~みん (著) 集英社

こいつら100%伝説 岡田 あ~みん (著) 集英社

アマゾン商品紹介 時は戦国の世。忍者道場の老先生のもとで技をみがく見習い忍者3人組・極丸、危脳丸、満丸。そんな彼らの道場に刺客に追われる美しい姫・白鳥姫子がやってきた。すかさずひと目ボレした3人組が争奪戦を展開するが。

レビュー

どんな話ですか? 戦国時代を舞台にしたコメディ漫画です。忍者道場の修行生である極丸(きわまる)・危脳丸(あぶのうまる)・満丸(まんまる)と、その師匠(先生)、そこに身を隠している姫子さまがドタバタ劇を繰り広げます。各話ごと完結型のストーリーなので途中から読んでも楽しめます。クールで毒舌な極丸、派手ないで立ちでナルシストな危脳丸、素直でタラちゃん的存在な満丸は、皆個性があり憎めない存在です。3人は姫子さまを危険からお守りするため修行を頑張っていますが、いつもとんでもないことをやらかし、先生を巻き込んで困らせています。先生とお姫さまはまともで真面目なので、その3人との対比がおかしくてたまりません。
なぜその漫画をオススメしたいですか? この作品は今から約30年前の1989年~1992年まで少女漫画雑誌「りぼん」で連載されていたものですが、作者の岡田あーみん先生の突き抜けたギャグセンスは現代でも稀有な存在だと言えます。私は当時小学生で、この作品に衝撃を受け、大人になった今でも時々読み返すほど思い入れがあります。涙が出るほど、笑いが止まらなくなるのです!一時期は授業中に思い出し笑いして困ったほどです(笑)。よくそういう発想が思い付いたな、と随所で感心させられます。

不能犯 宮月新, 神崎裕也 (著) 集英社

不能犯 宮月新, 神崎裕也 (著) 集英社

アマゾン商品紹介 数々の変死事件現場にあらわれる謎の男・宇相吹正。しかし、誰も彼の犯行を証明することができない。人は彼を、犯罪を実証することができない容疑者「不能犯」と呼ぶ…。 憎悪、嫉妬、欲望そして愛…… 宇相吹は依頼人の歪んだ思いに応え、次々と人を殺めていく…。 戦慄のサイコサスペンス開演!!

レビュー

どんな話ですか? 黒スーツの長身男の殺し屋である宇相吹正が、依頼されたターゲットを思い込みによって死に至らしていきます。刑事も宇相吹正が事件に関わっていることには気づくものの、死に至らすまでの証拠がないために追い詰めることができず、野放し状態になっています。憎悪、嫉妬、欲望や愛など依頼人がターゲットを選ぶ理由はさまざまですが、ターゲットに思い込みをさせて自らを自らで苦しめていくことを簡単に行う殺し屋がどうやって生活しているのかを見ることができます。
なぜその漫画をオススメしたいですか? サスペンスジャンルだと密室であってもオチは自殺や直接手を下した殺人であることがほとんどであり、思い込みをすり込むだけで死にまで至らせて証拠がないから捕まえることができないという設定が斬新である点がまず1つおすすめです。

次に主人公の宇相吹正自体には全然悪行を行っている自覚がなく、サイコパスな感じがあるにも関わらず、見た目は黒スーツの普通の男の人という印象で悪いことはしなさそうな男性なだけにギャップがあるところを見所だと思います。

バジリスク~甲賀忍法帖~ 山田風太郎, せがわまさき (著) 講談社

バジリスク~甲賀忍法帖~ 山田風太郎, せがわまさき (著) 講談社

アマゾン商品紹介 江戸の世、天下人・徳川家康は甲賀(こうが)と伊賀(いが)という忍法の二大宗家を相争わせ、十人対十人の忍法殺戮(さつりく)合戦の結果どちらが生き残るかによって、三代将軍の世継ぎ問題を解決させることにした。だが憎み合う両家にあってそれぞれの跡取り、甲賀弦之介(げんのすけ)と伊賀の朧(おぼろ)は深く愛し合っていた――。時代に翻弄(ほんろう)される忍術使いたちのあまりにも過酷な運命の幕が上がる!!

レビュー

どんな話ですか? 徳川三代目になる跡継ぎを決めるために忍者に殺し合いをさせるという内容。選ばれた忍者は、甲賀と伊賀。この忍者たちは互いに憎み合っていたが、不戦の約定にて戦うことを禁じられていた。実は、約定が解かれる丁度その頃、憎しみ合っていても何もならないと甲賀と伊賀の跡継ぎ同士の結婚が決まったばかりだった。だが、約定が解かれた事で彼らは殺し合いをするになってしまう。互いに想いあっている甲賀と伊賀の跡継ぎ同士だが止める術はなく忍者同士の殺し合いの忍法合戦が始まる。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 忍者漫画としてもよく出来ており、絵が美しい。山田風太郎先生の原作を読んだ後でも違和感ない物語の構成。また、オリジナル話を入れているにも関わらずその話もしっかりと原作のイメージを守っているところです。甲賀と伊賀の殺し合いもさることながら、結婚を決めた後の二人が互いを想い合う姿に読んでいるこちらもじんときます。また徳川の跡継ぎ問題を他の者たちを使って片付けるという設定も面白かったです。提案側の忍なら何が起ころうと自分たちにはなんの被害もない、そう言いきる残忍さが忍たちへと感情移入しやすくしていると思います。