爺さんと僕の事件帖 しかくの (著) グループ・ゼロ

爺さんと僕の事件帖 しかくの (著) グループ・ゼロ

アマゾン商品紹介 ぼく・中寺逸実(なかでら・いつみ)は、両親と早くに死別してずっと施設で暮らしていた。二年前、某資産家への養子話が決まりかけていたところへ、ぼくを探し当てた祖父・逸樹(いつき)がやって来たんだけれど、正直今更知らない祖父のところへ行く気はなかった。気が変わったのは、珍しい物のようにぼくを見る祖父の目が、やたら癪に障ったからだ――。それ以来、ぼくは祖父と二人暮らし。超人的に無口で無愛想な祖父だけど、ぼくが出くわす事件にいつもアドバイスをくれて……? 祖父とぼくの二人が様々な謎を解決する、日常系ミステリ・コミック!
どんな話ですか? 小学生の中寺逸実は両親と早くに死別して以来施設で育ったが、今を遡ること二年前に資産家との養子縁組が決まる。そこへ突然現れたのが唯一の肉親である祖父の逸樹。初対面の祖父に引き取られるのに難色を示す逸実だったが、自分を珍しげに眺める逸樹の態度に反発し、見返してやりたい一念で彼の家に転がりこむ。
寡黙で偏屈な祖父と好奇心旺盛な孫が、日常のささやかな謎に挑むミステリー。
なぜその漫画をオススメしたいですか? 頑固で風変わりな祖父と大人びた小学生の孫が、日常のささやかなミステリーに挑む推理ものです。逸樹が渋くてかっこいい!老いてなおイケメンでこんなおじいさんがほしいです。生い立ちのせいか年不相応に落ち着いた逸実ですが、祖父を相手にしている時だけは子供っぽい素顔を見せるのが微笑ましいです。逸樹は典型的な安楽椅子探偵で、逸実が持ち帰った話を聞いてすぐさま事件を解くのが様式美です。逸実の友人の少年探偵団の仲間たちも活躍します。
小学生にしてはくどいセリフ回しをするのが難点ですが、後味の悪い事件も彼らの賑やかさで救われました。微妙な距離感のある祖父と孫の交流を基調にしていますが、中身は意外に本格的な推理もので、セリフ量がとても多いです。扱われる事件は飼育小屋のうさぎ殺しや何者かによるプールの水抜きなど、どの小学校でも起こりうるトラブルが多いです。アレルギーや虐待など現代社会の病理に根差した問題も取り扱っており、ショッキングな展開に考えさせられます。特に印象的だったのは逸実のクラスメイトの女子の事故死の回で、彼女を救えなかった事を悔やむ逸実へ、逸樹がかけた不器用な言葉にうるっときました。逸樹の少年時代の話もレトロで面白く、古書や関東大震災に絡んだエピソードは読みごたえがあります。
どんな人に読んでもらいたいですか? 推理ものが好きな人
無口でダンディな老紳士に萌える人
祖父と孫のコンビに和みたい人
安楽椅子探偵にときめく人
少年探偵団が好きな人
読んだことによるエピソード 特になし

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