ミュージアム　巴亮介 (著)　 講談社

刑事事件が発生し、獣に惨殺されるという事件を担当することとなる。
犯人は、おもちゃのカエルの仮面をかぶって、雨の日に犯行を行う「カエル男」と呼ばれる男だった。
そして「カエル男」は、次々と恐ろしい犯行を繰り返してしまう。
主人公はすべての被害者がある事件の裁判員制度にのっとった裁判員であることに気づく。

犯人は、その事件の被告の関係者による復讐だと当初は思われたが・・・。

表現力、構成力が最高で、話の細部まで事細かに作り込まれています。

作者の隠されたメッセージがところどころ散りばめられていて(最後の名刺のところなど)、

結末まで読むと背筋ゾクゾクしました。

話としてはハッピーエンディングなのですが、主人公と奥さんのことを考えると一概には喜べませんでした。

犯人の残酷さや不気味さが普通じゃないある意味異常な物語でした。